30日(金曜)の夜。
昨日が徹底的な残業(4時間以上)で身も心もボロボロになりかけてしまい、今夜もどうやら同様の顛末を覚悟しなきゃならん・・と思ってたら、意外に早く(1時間程度の残業)「お開きにしましょう」的な空気となったので、この(1週間の)モヤモヤした気分を、、怒りと疲れを、、何処かで晴らさねばなるまいよ! と直感的に思いつき、梅田に出て新作『007/慰めの報酬』を観ることとした☆
もう1本、観たかった新作は『ザ・ムーン』なんだが、目下この“007”に対する期待値の方がより高まって来ていた。リンク先のブログ管理者の皆さんからも、少なからず高評価を感じ取ったし・・
劇場は「泉の広場上ル」の“梅田ピカデリー”である。音響面では大して期待出来ないシアターなんだが、中央部の席をしっかりキープすることが叶い、そこは嬉しかった☆
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前作『007/カジノ・ロワイヤル(2006)』の物語世界から数刻後(劇中セリフにはなかったが、わずか1時間後らしい!)。
恋人ヴェスパー・リンドとの永遠の別離、カジノを舞台に荒稼ぎを目論んだ“死の商人”=ル・シッフルの死・・を経て、任務を完了させたイギリス情報局秘密情報部第6課(MI6)のトップ諜報員“007”ことジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)はヴェスパーの“死の秘密”のカギを握る男=ミスター・ホワイトを追い詰める。
ようやくホワイトに接触を果たしたボンドだが、次に迎えたのは彼の奪還(或いは殺害)を画策する“謎の組織”による激しい追撃であった!
MI6内にも既に配下を忍ばせていた“組織”。“裏切り者”を激闘の末に倒したボンドではあるが、捕まえたホワイトは(その間に)何処かへ連れ去られてしまう・・
“裏切り者”の所持金を調べたMI6の女部長“M”(ジュディ・デンチ)は、その足取りの先に、エコロジーを謳う非営利活動団体(NPO法人)“グリーン・プラネット”の若き代表(CEO)=ドミニク・グリーンの存在をあぶり出す。
わずかながらの私情を挟みつつ(?)も、グリーンの「裏の顔」に迫って行くボンド。やがてその背後に「クァンタム(QUANTUM)」なる犯罪組織があること、彼らが“ティエラ計画”なる巨大な悪事(?)を実行に移そうとしていること、を探り当てる。
そんな中、グリーンの「表の顔」に惑わされる英国のお偉方(お大臣連中)は、自国の利益を優先する余り“M”に命じてボンドの動きを妨害しようとまでする。
クレジットカードの停止、パスポートの制限、ついには“停職”を上司に言い渡されたボンド。
現場で培って来た、自らの野生のカンを信じ、孤独な戦いを続けた先に彼の見出したものは・・
※
監督が『チョコレート(2001)』『ネバーランド(2004)』のマーク・フォースターってことで、どうにも“ドラマ系のしと”って印象の強かったワタシだが、初の(?)ハードなアクション作にしては、かなりの頑張り&柔軟さを見せつけてくれた気がした。
ただ、このしと、色々と他作に影響されちゃう性格にも思える。『主人公は僕だった(2006)』は(未見ながら)『トゥルーマン・ショー(1998)』の影響を何処となく受けてそうだし、本作は・・直前に(DVD版で)鑑賞した『ボーン・アルティメイタム(2007)』とテンポやアクション演出などに“単なる偶然以上の酷似性”を認めたりもした(・ω・)
⇒建物の屋根伝いの肉弾チェイス、目まぐるしいロケ移動、車体側面にセッティングしたカメラによるカーチェイス映像などがそれに当たる。
思うに、ドラマ部分が意外とペラペラだった割に、アクションパートの完成度が異常に凄まじかったことから「きっと優れたアクション監督が存在してたんやろ」と勝手に邪推してるワタシ(=^_^=)
特にオープニングのカーチェイスの凄まじさは筆舌に尽くし難い!
あの演出だけは歴代ボンド作品の“オープニングアクション”の中でも屈指の完成度ではなかったかと思う。
(作品全体を通しても“殆ど唯一”って感じのカーチェイスであり、絶対に本作の冒頭を見逃してはならない!)
“アクションに次ぐアクション”ってのが(本作)最大のウリにも思えるが、ノンストップで各シーン(各国)を突っ走ってる感が強く、もっと観客に「直前のシーン展開について反芻させ、確認させるだけの精神的余裕」を与えて欲しかった気はした。何だか「あれよあれよ」と物語が進むので、それぞれのシーンの余韻が殆ど残らないのだ。
中盤(?)でプッチーニのオペラ“トスカ”が大劇場で演じられるシーン(オーストリアのブレゲンツ)など、めちゃめちゃに製作費がかかってる筈なのに、多分15〜20分ぐらいの(ある意味)断片的な描かれ方しかされてなかった(×_×) アクション部分を多少なりと整理(割愛)してでも、も少し1つ1つのシーンをゆったりと描くべきだったのでは? と思う次第だ。
ドラマ部分が薄っぺらい、と言うのはやはり思い出しても感じるトコロだが、一方でこれまでになかった(描かれなかった)ボンドの“女性観”“友人観”などをセリフの端々に覗くことが出来たのは嬉しかった。歴代ボンド作品の中では語られ得なかったスゴいセリフ群もありましたな!(後述するセリフの中で、気に入ったモノに下線を引いてます(=^_^=))
敵組織“クァンタム”に関しては、正直何が何やら分かんなかった。。言えることはグリーンなどは“小物”に過ぎず、もっと不気味に静かに世界に広がっている、そんな組織に思える。
劇中で2度のみ「見せしめ的な殺人」が行われるんだが、それらだけは“クァンタム”の殺し屋が直々に行ったものじゃなかったかな、と。因みに両方とも、被害者は「石油」や「エンジンオイル」なんかをムリヤリ飲まされてたようです(×_×) ひっでぇ・・
正直、私的には「冒頭のカーチェイス」以降、ずんずん評価の沈んで行った本作であったんだが、そんなマイナス点を補って余りある“アクションの素晴らしさ”と“ちりばめられた「ボンド語録」の貴重さ”が確実に存在したので、取り敢えず迷うくらいだったら、是非とも劇場に足を運んで頂き、冒頭を中心に(=^_^=)楽しんで貰いたいトコロである。
前作(『カジノ・ロワイヤル』)よりは数倍、観応えありましたし(=^_^=) 拷問シーンもなかったし(=^_^=)
〜ほか、こんなことも 〜
♦前作で愛用してた腕時計「オメガ」の登場は余りなかった? 一方で愛銃「ワルサーPPK」が大きく取り上げられてた。
♦スパイガジェット(小道具)製作担当の“Q”や、ボンドの隠れ恋人(?)である秘書マネー・ペニー嬢は登場せず(・ω・)
♦一切「回想シーン」がなく、映像的に登場しなかった(前作ボンドガールの)ヴェスパー・リンド。どんなご尊顔やったっけ? あんまし好印象は感じなかった気がする(・ω・)
♦敵ボス(グリーン)の意外な“小悪党さ”が光ってたり(=^_^=) たぶん『007/消されたライセンス(1989)』に出て来た「麻薬王のおっつぁん」ぐらいの悪役レベル(=スケールの小こさ)に過ぎなかったかな、と(=^_^=) 一見、巨大なエコ団体のトップなのに、意外と取り巻きが少なかったのにも苦笑させられた。警護面でもエコ採用かよ、みたいな。
♦南米の国ボリビアが後半のネタに用いられる。が、あないに国内が短期間で混乱しちゃうと、国民も大変だろうね。。
♦“クァンタム”に関し、かつての「冷戦時代の東側国家」のような“不気味な脅威”は醸し出せてなかったかな、と。もはや仮想敵にも限界説が囁かれてる・・?
♦上映時間106分、と言う短さは良い! が、本編開始までに、予告編が15分も流され続けたのには閉口(×_×) 早く始めて、早く帰らせてくれっちゅ〜の。
♦改めてミスター・ホワイトの存在感が浮上して来た感。きっとあいつが“クァンタム”のボスか、そうでないにしても最高幹部クラスなんじゃないかなと睨んでいる。『007/サンダーボール作戦(1965)』で言うトコロの“スペクター大幹部のエミリオ・ラーゴ”みたいな立ち位置か。
♦本作は恐らくヒットするだろうし、そうなれば次作も続投するに決まってるだろうが・・私的には、も1度“地に足の着いた、シンプルながらも濃厚なドラマ”を描いて欲しいフォースター監督ではある。
♦何だかアメ車ばっかりに乗ってましたネ(・ω・)
♦「こんな安ホテルになんぞ泊まれるか!」と怒るボンドは、実に人間味に溢れてた(=^_^=)
♦背中のキズ痕が過去を語っていたボンドガールのカミーユ(オルガ・キュリレンコ)。
♦ラスト、斧で襲いかかってくるボス像ってのは『007/美しき獲物たち(1985)』のクリストファー・ウォーケン以来ではなかったろうか?(=^_^=) 自分で大ケガしてたけど、、
♦NPO法人「グリーンプラネット」は兵庫県宝※市にも実在する団体らしい(⌒〜⌒ι)
♦グリーン役のマチュー・アマルリックさん。何か“眼のキラキラしたスティーヴ・ブシェーミ”って印象もあったり。。
♦ジェフリー・ラッシュの出演がどうにも思い出せなかったが・・出演してはったのはジェフリー・ライトですた(=^_^=) ←何か名前似てっから。。
♦声だけだが、プライベートらしきシーンで“M”の旦那(?)が出てた! ボンドからの(直通電話の)コールに「君にだよ」とただひと言(・ω・)
♦アストンマーチンのトランクに押し込められ、過激なドライヴを満喫・・ってのも、スリリングで楽しい人生経験なのかも知んない(=^_^=)
♦ラストの「必要ながらもベタっぽいエピソード」は『ブレイド(1998)』(の終盤)にもその“ベタさ”が似てたかも。。
♦砂漠の“あのホテル”にいた人たちはどうなったんでしょう?? どうやら「歩いて何とかなる距離」では全然なかったと思うんだが(×_×)
♦シリーズがノって来たら(=^_^=)・・ぼちぼちボンドも日本にやって来るか?(=^_^=) ←姫路辺りに来て欲しいっす。
♦ボリビアの独裁者=メドラーノ将軍と(ドルでなく)ユーロで取引するグリーン。やっぱりドルはもうあかんのね(×_×)
〜 こんなセリフもありました 〜
ボンド「魂は神父の領域です」
「今更、どうでもいい男です」
「強い者ほど強敵を持つ、と言う」
「復讐の思いは同じだな、俺たち」
「彼女の貢献に対し、上に報告を」
「南米からコカインと共産主義を引いたら、何がそこに残ると?」
「引き金を引く時が大切だ、復讐心がそれを乱す・・深呼吸し、一発で仕留めろ」
「ノドが乾いたら、それを飲め」 ←ちと『マッドマックス(1979)』ぽいシビアさ、、
「死者は復讐など求めない」
カミーユ「あなたって“待ったなし”ね」
ボンド「それはお世辞か?」
カミーユ「残酷だった父も、私には父よ」
「焼け死ぬのはいや・・」
M「人って分からないものね・・あなたは信用出来る?」
「ここにまで“組織”が潜入していたとはね」
「お金は“回る”ものよ」
「あなたにとって女はみな“言いなり”のようね」
「悔いなんかないわ、私はプロよ」
「ボンドは私の部下よ、私は部下を信頼しているの」
ホワイト「何も分かってないんだな・・我々の仲間は“あらゆる場所”にいるんだよ」
ボンド「彼はもう“脈なし”だ」
M「・・殺したのね!」
ボンド「“過去の人間”はどうだっていい」
M「殺したのね?」
M「また殺したのね?」
ボンド「仕方なく」
M「早く復職して」
ボンド「私がいつ離れました?」
ボンド「お前たち(CIA)は悪党と組むのか?」
フェリックス「すっかり善人が減っちまったからな」
ボンド「(俺に残された)余裕は?」
フェリックス「30秒だ」
※「ヤツに何を教えた?」
フェリックス「ガセネタさ」
グリーン「君と“寝た”のが間違いだった・・好きになった」
「彼には残念なことをした・・“役に立つ地質学者”だったのにな」
「見返りには砂漠(の土地)を頂くよ・・不毛のね」
「あんたは我々の“組織”に暗いとみえる」
「言っておくが、我々には“右翼”も“左翼”も同じことだ。“政府軍”も“反乱軍”もな。
現大統領が“ハナシの分かる人間”だったら、あんたなんか必要なかったのさ」
マティス「若い頃は、容易く“善人”と“悪人”の区別がついたのに・・歳を取ると、それが難しい」
マティス「彼には(飲み物なんか)注(つ)ぐな」
ジェンマ「いいじゃない、安ワインだし」
ボンド「何故俺に付いて来たんだ?」
マティス「“過ちを認めた者”に対する敬意からさ」
フィールズ「あなたは“普通の学校教師”なのに、こんな高級ホテルなんて・・」
ボンド「“宝くじに当たった学校教師”でね」
親友「このままでいい、そばにいてくれ・・頼む」
「互いを赦そう」
「彼女は君に全てを捧げた・・彼女を赦せ・・そして自分自身を」
カミーユ「友達をそんな所に捨てるの?」
ボンド「本人は気にしないさ」
カミーユ「彼女はどんな女性だったの? 恋人?」
ボンド「恋人じゃない」
カミーユ「母親?」
ボンド「それに近い存在だ」
大臣「外交を“あやふやな勘”に託せと?」
※「この国(ボリビア)じゃ“飲める水”を手に入れるだけで、収入の半分を失うのさ」
「今どき“頼れる取引相手”なんてものは悪人だけさ」
外国語関係(=^_^=)
「ムチョ・グースト(mucho gusto)・・よろしく」
「ネーム・チェック(name check)・・人物を調べろ」
「アイ・キャント・トライ(I can't try)・・どうかな?」
追記1:字幕担当は戸田奈津子女史。あんまし“超訳”は弾けてはらなかったなぁ、、
追記2:ロケーションは覚えてるトコロで「イタリア・シエナ」「ロンドン」「ハイチ・ポルトープリンス」「オーストリア・ブレゲンツ」「イタリア・タラモーネ」「ボリビア・ラパス」「ロシア・カサン」って感じだった。
追記3:8年を真面目に勤め上げた情報部員の裏切り・・これはMI6にとって、大変な事態だと思う(×_×) カネで動いた訳でもなさそうだし。。
追記4:ジャンカルロ・ジャンニーニさん、拝見するのは(本シリーズ以外だと)『ハンニバル(2001)』以来であるが、ホンマに災難の似合うおっつぁんですね(×_×) でも、将来はこんなシブいおっつぁんになってゆきたいワタシ(=^_^=)>
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