☆『恐怖の報酬(1953)』☆
案の定「録り溜め」してるムーヴィー関係が増えて来たもんで、
1.ブルーレイディスクにどんどんダビングし、本体HDDから消去する事で空き容量を確保する
2.空き時間にどんどん観て行き、(鑑賞後に)消去してゆく事で(本体HDDの)空き容量を確保する
のどちらかを選択しなければならない事態となって来ている。
で、私的には「5倍モードで録画」「BSP(プレミアム)で放送された作品(=CMなし)」「保存を前提に録画した作品」であれば、上記「1」の対象とし、
「15倍モードで録画」「BSP以外の放送(=CM入り)」「保存を前提としてない作品」であれば、上記「2」の対象としている。
今回は「2」に該当する録画群の中で、前々から興味のあった1作『恐怖の報酬』を観たのだった(3月14日に民放でオンエアされた)。
随分と昔「ラストのオチがスゴい!」と某メルマガでレビューを読んだ記憶があり“核心の部分”もボンヤリとながら知ってしまってた本作だが、やっぱり自身でちゃんと観た上で解釈したいな、と前々から考えていた。
「モノクロ作品」「日本語吹替え版」「CMカットあり」・・とかなりスペック的に“残念っぽさげ”な作品なんだが、コレがなかなかに面白かった! シチュエーションを現代風にリビルドすれば、充分に面白い作品に仕上がりそうな気がする! って言うか、そんな作品を思い出したりもしたワケだが(=^_^=)
※
舞台は南米の場末の町(ベネズエラのラス・ピエドラス)。
仕事が見つからず、新天地でやり直そうにもその資金もなく、日々自堕落に暮らす移民らの中にマリオ(イヴ・モンタン)の姿があった。
兄弟分のルイージと酒を呑みながら愚痴ったりしてた所に、同じフランス出身のジョーが町にやって来る。
ちょいと凄みのあるジョーはマリオを気に入り、ジョーの出現により、マリオとルイージの友情は少し微妙な雰囲気となる。
そんなある日、500キロ離れた油田で大火災が発生したとの知らせが町に入る。その火勢から、石油会社はまとまった量のニトログリセリンを(現場で)炸裂させ、その爆風で一気に消火しようと画策する。
そのため、町ではトラックでニトロを火災現場まで運ばせる“命知らずな漢(をとこ)ら”を募集する。要員は4人、報酬は1人2000ドル。2人で1組のペアとなり、2台のトラックで500リットル(=0.5トン)ずつのニトロを運搬するのだ(トラックは30分間隔で出発)(トラックはタダで貸して貰える←そらそや!)。
破格の報酬だったが、旧式のトラックには安全装置など搭載されておらず、殆ど舗装路のない500キロの行程を走破する事は“アルティメイタムかつマキシマムにリスキーな仕事”である。
名乗りを上げ、結果的に選ばれたのはマリオ、ルイージ、ジョー、ビンバの4人(←4人共が余所者)。
狭路、悪路、転回困難なカーブ・・様々な障がいが2台のトラックを待ち受ける。
果たして、彼らは500キロ先の油田に無事、辿り着けるのだろうか??
※
物語が動きだすまでの序盤20分ほどの展開が(正直)ダラけてて「イマイチやな〜」と思ってたが、いざ2台のトラックが走り始めるや、それまでのテンポの悪さは吹っ飛び(←本作では“禁句”です)、そこからはノンストップ的にムチャクチャ面白くなっていった! 何だか『ユージュアル・サスペクツ(1995)』や『プレデター(1987)』を想起させる、観客(視聴者)の忍耐力を試すような脚本ではある(⌒〜⌒ι)
主演のイヴ・モンタンと言えば「シャンソン唄ってるしと?」って印象が強く、シャンソンと言えば『枯葉』ぐらいしかパッと思い付かないワケであるが・・ ワイルドな雰囲気で良かった。ご尊顔的には“メル・ギブソン、トム・ベレンジャー、トーマス・ヘイデン・チャーチ系”ってトコやろか。
ラストは「聞いてた(=知ってしまってた)通り」なんだけど、それ以上に「500リットル相当のニトロが炸裂するシーン」の唐突さに激しく驚かされた(←爆発しちゃった原因は結局、良く分からず)。
“死とは、かように唐突に訪れるものである” ・・と何処の誰が言ったのかは分かんないが、とにかくはそんな感じ(←どんな感じだよ)
後年の作品にも、多大な影響を与えたっぽい本作。モノクロなんだけど、機会があれば是非、大画面+サラウンド仕様で観てみたいトコである(・ω・) ←名作であればあるほど“5.1チャンネル・リマスタリング化”は実現し得るものと思われる。
〜 こんなトコも 〜
・メインキャストの名が「マリオ&ルイージ」なトコにかなりな好感を覚える!(=^_^=) もう1組も「ジョー&カーロス」「ジョー&ホセ」とかに出来なかったんやろか(←出来るかい)
・2組に分かれ目的地に向かうトコは『アルマゲドン(1998)』、ニトロを運んだが故に受難しちゃうトコは『ヴァーティカル・リミット(2000)』、親分肌のおっさん(ジョー)が出て来るも、結局は同行するトコは『フル・モンティ(1997)』、ラスト(崖オチ)は『ユニバーサル・ソルジャー(1992)』『激突!(1971)』にそれぞれ似てる。
・帰りってば「Uターンポイントである木製の橋」が崩れてしまったので、結局そこから先に進めなかったんでは?
・唐突な「FiN」の表示がすごい!
・最期の「某遺体の御尊顔」は、敢えて映さずとも良かったか?
・“後味の悪さ”は半端ない。おフランス作品で言えば『アレックス(2002)』に負けてないレベルである。
・携帯電話は当然の事、無線機すら「設定にない」作品世界だったんやね。。
・「ボトル1本分」のニトロで5トンサイズの岩が木っ端微塵に! それが500キロだとどうなるのか、、(⌒〜⌒ι) 確かに「轍のみ残し、地上から消え失せる」ワケですな。。
・当初、4人のメンバーにジョーは選ばれてなかった。集合時間になっても現れなかった「もう1人の運転手」の運命がやたらと気になる(⌒〜⌒ι) ←ジョーに「何かされちゃった」可能性大。
・「(町に戻れば)待ってくれてる女性がいる」と考えたら、もっと慎重な運転にもなるだろうに・・
・得意満面の表情でトラックのハンドルを荒っぽく操作する「帰路のあのしと」を眺めてて『ミッション:インポッシブル(1996)』で“ラングレー攻略”を果たした直後のジャン・レノ(クルーガー役)の“得意顔”を思い出したっけ(=^_^=)
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