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2014年5月25日 (日)

☆『白ゆき姫殺人事件』☆

4月29日(火曜)の夜。
ご近所のシネコン“MOViXあまがさき”で鑑賞して来たのは、湊かなえさんの著した同名小説を原作とするミステリー作品『白ゆき姫殺人事件』だった。

かなえさん系(←って何だよ!)の映像化作品としては『告白(2010)』に続き3本目。因みに2本目の『北のカナリアたち(2012)』は未見である。

「地方で起こった、とある殺人事件」をテーマにしつつ、そこに描かれるのは「表立っての捜査」ではなく、フリーライターによる関係者への取材(インタビュー)や、彼がネット上に放つ発言(ツイート)と言う“独特の切り口”による「関係者のリアルなコメント(←必ずしも“真実”とは限らないが、間違いなく“肉声”である)」だったりする。

そして、劇中で繰り広げられ、塗り広げられるのは・・ネットや報道番組を通じ“拡散”する下世話な憶測。そしてまた、悪意にすら満ちた「無言なる者(=被害者)」や「不在なる者(=失踪した容疑者)」に対する“無神経かつ無責任”な口撃の数々である(×_×)

ある種“似たテイスト”とし『リリィ・シュシュのすべて(2001)』や『理由(2004)』を連想したワタシでもあった(・ω・)

長野県の国定公園「しぐれ谷」で殺人事件が起こる。

被害者は全身13ヶ所を滅多刺しにされ、その後に燃やされたが、その後の調べで地元企業「HINODE(日の出化粧品)」に勤める24歳の美人OL=三木典子(菜々緒)である事が判明。

間もなく、被害者に恨みを持っていた(とされる)同社の地味なOL=城野美姫(井上真央)に疑いの眼が向けられる。しかし彼女は、事件当夜に「東京方面へと向かう特急列車」に乗り込むため、最寄り駅(JR茅野駅)に急ぐ姿が目撃されたのを最後に、行方不明となっていた。

ワイドショー番組『カベミミッ!!』の制作を請け負う契約ディレクター=赤星雄治(綾野剛)は、高校時代の同級生であり、今は「HINODE」に勤務する狩野里沙子(蓮佛美沙子)から典子と美姫に関する内輪話を聞かされる。

知り得た情報を「RedStar」なるハンドルネーム(←まんまじゃん!)でツィッターに投稿し始める赤星。それに対するリツイートもまた、賑わいを見せ始める。

関係者の周辺への取材に取り組む赤星。
容疑者の同僚、上司(金子ノブアキ)、同級生(貫地谷しほり)、近隣住民・・とその範囲は広がってゆくが、それにつれ失踪中である“城野美姫の人物像”が、次第に定まらなくなってしまうのだった・・

果たして、城野美姫は本当に犯人なのだろうか? そして騒ぎの大きくなってゆく現在、彼女は何処に?

初っ端から、殺害されて間もない三木典子の横たわる姿が映し出される。刺された無数の傷口からは、生暖かそうな血液がトクトクと流れ出ており、、美人なのかどうなのかは次のハナシ(?)としてなかなかにショッキングな映像であり、幕開けである。

しかし、彼女はその後「焼死体とし発見された」との事で、我々観客としては「発見時の(更に)凄惨な(遺体)状況を見せられずに済み、まだしも救われたかも」と妙な安堵を覚えてしまう・・ それもまた「実に不謹慎」なハナシなんだけど(・ω・)

赤星の取材する中で、雪だるま的に(?)城野美姫の人物像が“極めてエキセントリック”に固められてゆくんだが・・それもまた周囲の人々が「彼女の(言動の)一部だけを眺め」勝手に“大きな尾ひれ”をつけてしまってる感があり、それこそが本作最大の“ホラー要素”とも言えよう。

実際には、終盤で明らかとなる「真犯人」こそが“まじもんのエキセントリック野郎(?)”だったワケだが・・そこに気付き、そこを語る関係者が「皆無だった」のが、これまた恐ろしい(×_×)

きっとその後の報道で、今度は「真犯人」に対する関係者コメントが加熱するんだろうけど、正直「何だかなぁ」と気が重くなってしまうワタシである。

とにかく、本作の教訓とし「誤解され得る場面で、誤解され得る笑みを顔にたたえたりするのはやめよう」と心に決めた次第である(⌒〜⌒ι)

〜 こんなトコも 〜

・被害者の名「三木典子」の語感が、どうにも「三木のり平」を連想させてしまうので困る。。
・関係者の中で最も残念だったのは、容疑者の両親(演:ダンカン&秋野暢子)だった。どんな事情や確執があったにせよ、親が実の娘を庇わずしてどうするか!
・劇中に登場する「白ゆき肌石鹸」が実際に商品化されてて驚いた!
・「白雪ふきん」と言う商品が実在するが「白ゆき肌石鹸」とは特に関係はないようだ(そらそうや!)。
・現場付近に残されたタイヤ痕を調べ、車両を特定さえすれば、その車内に「真犯人に繋がる証拠」がごろごろ見つかりそうなモノで。
・「まず動いたヤツ」「妙に饒舌なヤツ」こそが、やはり1番怪しい、とも言えそうで。
・「満島」「尾崎真知子」なんてなキャラ名を眼にすると、どうにも「安直なネーミングやな〜」と思えてしまう。
・「5000円のロゴ入りボールペン」って、、中途半端に高いグッズなのね(×_×)
・「白ゆき肌石鹸」ってば、元々は「羽衣」って商品名だったそうだ。そりゃ、売れんわな。。
・城野美姫が、自らの弁当を差し入れる際に“なでしこ食堂”なるメモを残してたが・・柴咲コウ(2008)や小林聡美(2006)を連想させる、佳きネーミングだと思う(=^_^=)
・某キャラには「足の中指と薬指の間を舐められると興奮する」ちぅ弱み(?)までもが設けられてたが、、どんだけ細かいねん、キャラ設定。。
・アン・シャーリー(『赤毛のアン』シリーズの主人公)の親友とし、ダイアナ・バリーと言うキャラが存在する事を知らなかった(×_×)
・赤星のアシスタント=長谷川役を演じた染谷将太の快進撃が止まらない! 昨年は『リアル/完全なる首長竜の日』『清須会議』『永遠の0』と続き、今年は本作と『WOOD JOB!/神去なあなあ日常』が立て続けやもんね(⌒〜⌒ι) どうやら、年末公開予定の『寄生獣』に主演するらしいし。。
・本作のタイトルは郷ひろみの曲とかでありそう・・ ってそりゃ『林檎殺人事件』だっつぅの!
・美姫の言動が(勝手に)想像で描かれるトコは『戦火の勇気(1996)』ぽくもあった。
・殺人事件として良く考えたら(?)・・残留指紋やアリバイ追及など、総じて「要素的な欠陥」が目立つ。
・「眼に見える警察の動き」が殆ど出て来ず、逆に不気味だった。
・ネットの演出も、取材風の演出も、今となっては、さほど斬新には思えなかった(・ω・)
・殺人事件に音楽グループ(トリオ)の絡んで来るトコが『砂の器(1974)』っぽくも?
・当事者らの家族のドラマ(特に被害者)には、敢えてなのか(?)殆ど踏込まれてなかった。
・長谷川の言動も、何だか怪しかった。。
・「構築された独自の世界観」をもっと見せて(魅せて)欲しかった。
・『悪人(2010)』みたいに、クルマの存在が物語に大きく関わってた。
・某キャラってば「毎晩、ひたすらに某家(の窓)に向かって蝋燭での送信」を続けてたんやろか?
・「盗っ人は殺人の始まり」とは良く言ったモノで。。
・被害者、そないに美人なのかね?
・容疑者は、周囲に恵まれなさ過ぎた(×_×)
・某クルマの「キーの事」が良く分かんなかった、、あいつってば「合鍵」を持ってたんやろか??
・「階段突き落とし行為(傷害罪)」と「チケットねこばば行為(窃盗罪)」はれっきとした犯罪であり、そこはキッチリ裁かれるべきだろう(=^_^=)
・某番組の司会者(演:生瀬勝久)が、本作に於いて最もしたたかだった!(謝罪は女性アシスタント任せだし)
・某冷蔵庫に残された、(食べ残しの)ケーキの栗には犯人の唾液がべったりと・・
・ホテルでの展開によっては「2人目の死亡事件」も十分起こり得た(×_×) TVも、時には点けとくもんやね。
・某人物を追い詰め過ぎてたら・・赤星の生命もまた、危なかったかも知んない。
・ハンドルネームがRedStarって言うのは・・ちょいと安直過ぎやすぜ、兄貴!

~ こんなセリフも ~

赤星“女の「奇麗」は当てにならんからなぁ
  「それ、想像ですよね? 途中から
  「・・殺(や)ってるね」
  「質問攻めだね」
  「・・カワセミか?」
  「うぜぇ」

典子「たまには返してよね」

美姫「胃袋を掴んでみたらどうかな? まずは3日間
  「典子さんには敵わないわ」
  「送ってくよ」
  「ボールペン、返さなくちゃと思って」
  「彼女って・・典子さんですか?
   ・・だと思いました」
  「鏡よ鏡・・白ゆき姫は、もういない」
  「結婚前に“そんな事”して良いんですか?」
  「私だけは味方だよ。私はここにいるよ」
  「私は・・私が分からない」
  「もう1度“あの夜”に戻ってやり直したい」
  「結局“あかねみたいな女”がいつも得をするのかな?」
  「いい事ある・・いい事ある」
  「どれだけ“人のもの”を奪ったら気が済むの?」
  「さようなら・・ありがとう」
  「ありますよ。きっといい事、ありますよ

夕子「今の俺の話、全部“本当”だと思うか?」
  「みんな“自分に都合の良い記憶”しか語らない
  「ここにいる・・ここにいるぞ」
  「世界中の人間が敵になっても、俺はお前の味方だ」

狩野「本当に、犯人が城野さんだったらイイのにな」
  「城野さん、その時もニヤリって」
  「私で良かったら、ぶっちゃけて下さい」

満島「何それ?」
  「(彼女が)犯人です。間違いありません」

八塚「(噂は)多分、本当の事だと思うんだけど」

篠山「撮んなよ! 撮るならすぐ帰るぞ」
  「付き合ってるワケ、ねぇだろ」
  「(商品の)名前を変えただけさ」
  「宜しく頼むよ」

父親「申し訳御座いません!」

長谷川「今の・・! いや、何でもないです」

コメンテータ「可能でしょうねぇ」

※「みんな“本当の事”言ってるんですかね?
 「そう言う事、余り言いたくないんだけど」
 「私には、それが“偶然”とは思えませんでした」
 「何、ぶっ座ってんだよ!」

典子「・・何で?」
美姫「あなたさえいなければ、幸せだった筈なのに」

典子「“犯人”が分かっちゃった」
※※「・・何の事ですか?」
典子「さぁ・・何の事でしょう?」

※※「“クビになる”と困るんで」
刑事「・・それだけか?」
※※「はい」

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コメント

追記:

1)美姫の某所で呟く言葉が、もし「ありがとう、ごめんね」だったら『HANA-Bi』の岸本加世子さんになってたトコやね。。
2)本作でも井上真央+染谷将太と言う『永遠の0』のカップルが(ニアミスながらも)共演!
3)「TSUKEMEN」よりも「芹沢ブラザーズ」の方がトリオ名としてはしっくり来てる気がする(=^_^=)
4)本作の舞台を滋賀県にして『偉大なる、しゅららぼん』とのクロスオーバーな世界観を実現して欲しかった(=^_^=) ←共通項は「ヒノデ」って言葉だけじゃんよ!

投稿: TiM3 | 2014年5月25日 (日) 15時52分

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