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2014年2月13日 (木)

☆『アメリカン・ハッスル(2013)』☆

2月2日(日)。ややご近所な感じの「イオン伊丹」内にあるシネコン“TOHOシネマズ”にて観て来たのは、デヴィッド・O・ラッセル監督の手がけた最新作『アメリカン・ハッスル』だった。

って言うか、この監督さんの作品を観るのは“お初”だったりする(・ω・)
『スリー・キングス(1999)』は、観たんだかどうだか、今となってはハッキリと覚えておらず(⌒~⌒ι)> 『ザ・ファイター(2010)』『世界に1ツのプレイブック(2012)』は、まだ観る事の叶ってない体たらく。

監督の事も良く知らず、キャスティングも粗筋も知らないまま、シアターに向かったワタシだったが、、

1970年代後半、実際に起こった収賄事件『アブスキャム(ARABSCAM:アラブの悪業、の意)事件』に材を取り、FBIの仕掛けた“囮捜査”によって翻弄される人気の大物政治家やマフィア、そしてその作戦の「立案者」でもある“伝説の詐欺師”と、彼を巡る2人の女性+1人のFBI捜査官がそれぞれ辿る運命を「控え目な演出」と「過剰なキャラ造型」で描いた実録ドラマ。

・・

これは実話を含む物語。

ニューヨークを拠点とし、愛人=シドニー・プロッサー(エイミー・アダムス)と組んで、金持ち連中を欺き稼いでいたアーヴィン・ローゼンフェルド(クリスチャン・ベール)は「メタボ腹&1:9分け+部分ヅラ」と言う強烈なヴィジュアルをも誇る(?)“根っからの詐欺師”である。

“完璧な仕事”を続けていた彼らだが、遂にFBIに摘発されてしまう事に。

しかし、FBI捜査官=リッチー・ディマーソ(ブラッドリー・クーパー)は、更に大きな手柄を上げようと“暴走”を開始する。

それこそは、ラスべガスやマイアミに次ぐ“東海岸最大規模のカジノ”を擁するニュージャージー州アトランティックシティに於いて、その管理・運営の利権に絡む政治家やマフィアを「一網打尽」にする大作戦だった。

“自由の身”と引替えに捜査協力を強いられるアーヴィンとシドニー。

1979年。アラブの大富豪(に化けた捜査官)を用いた計画は順調に進み、ターゲットとなるカムデン市長=カーマイン・ポリート(ジェレミー・レナー)のアーヴィンらに対する信頼も篤く築かれて行くが・・ シドニーの存在を快く思わないアーヴィンのエキセントリックな妻=ロザリン(ジェニファー・ローレンス)が“予期せぬ介入と暴走”を開始する事により、捜査陣はいきなり窮地に立たされる事となる・・

冒頭に於いて、唐突に“ぶとったメタボ腹”が映し出され、カメラが上昇すると・・そこには“バーコード頭にせっせと部分ヅラを装着してる”痛々しい栗兵衛(クリベエ)ことクリスチャン・ベールのご尊顔が・・! このシーンの衝撃度たるやスゴい!(⌒〜⌒ι)

「嘘だと言ってよ、バットマン!(Say it ain't so, Batman!”)」と、ゴッサムシティ在住の純真な少年などは、思わず叫んでしまうこと請け合いだろう(←知らんけど)。

物語そのものは、ワタシの期待してた「サスペンス性」「爽快感」「オシャレさ」などの要素が「余り」感じられず、正直「イマイチ」に思えた。例えば・・もの凄いクライムアクションを期待して観てみたら・・意外に(平坦な)ドラマ部分が濃厚過ぎ、ちっともスッキリせず、記憶に残ったのは「スタロ〜ンのぶとった体躯だけ」だった・・みたいな、かつての『コップランド(1997)』を連想してしまったモノである、何故だか(・ω・)

理想としては『スティング(1973)』のような、鮮やかで華やかでオシャレでコミカルでキレのある作品に仕上げて欲しかったトコだが、、何だか、終盤も「マフィア連中をギャフンと言わせるのか」と思いきや“寸止め”で済ませ「めでたしめでたし」に持って行ってるような、妙な“消化不良感”を覚えたモノである。

主要キャラについても

アーヴィン・・体型的にも言動的にも魅力に乏しい
リッチー・・暴力性に歯止めのかけられない性格が恐い
シドニー・・『メリダ』みたいな髪型が何だか似合ってない
カーマイン・・やっぱり髪型が変

・・と、感情移入出来そうな人物が全くいなかった。そんな風にキャラ陣に魅力がないため、楽しもうにも楽しめないワケである。

中でも、ロザリンのキャラがどうにも受け付けられなかった。やる事なす事、みんなハラが立つのである。
ただジェニファー・ローレンスがまだ23歳(!)と若い事や『ウィンターズ・ボーン(2010)』『X-MEN/ファースト・ジェネレーション(2011)』に、それぞれ重要な役柄で出演してた事を改めて知り、コレには驚いた! なかなかに“末恐ろしい才能”と言えるのかも知んない。ワタシよりも5cm以上も背が高いみたいだし、、(×_×)

劇中で唯一「背筋のビリッとなる緊張感」を味わったのは、マフィアの重鎮(元殺し屋)=ヴィクター・テレジオが、唐突に“流暢なアラビア語”でシーク(に化けた捜査官)に詰め寄るトコロ。ここのシーンの緊迫感だけはハンパなかった! どうやら、テレジオ役を演じた「あのしと」のクレジットが(エンドロールに)見当たらなかった事から「カメオ出演」のようだが・・流石に、かつて「コルレオーネ」や「アル・カポネ」を演じはっただけの事もあって、もの凄い存在感&貫禄である! 新作では、アパラチア山脈を舞台に、どうやらトラ・ヴォルタさんと“一騎討ち”をしてはるらしいが、、負けずに頑張って頂きたいトコである。

〜 こんなトコも 〜

・1人ぐらい「魅力の溢れるキャラ」を配して欲しかったぞ。
・(オフィスで)待ち構えてる人物が、実は「成りすまし」って手口は『シャレード(1963)』を何処か彷彿とさせる。
・「友情」「愛憎」「鮮やかな詐欺手口」・・そのいずれもが描写不足だったような。
・平坦な物語のクセに、上映時間は長かった(×_×) ・・138分も!
・主人公(アーヴィン)の「心臓病」はさほど物語のスパイスになってなかった。
・コメディ要素が不足してた。
・ヒロイン2名の「“胸の谷間”合戦」がハンパない!
・メキシコ人捜査官(演:マイケル・ペーニャ)は「アラビア語」を追加で勉強してたんやろか?
・レナー君の「地味さ」が、逆に印象的だったり。
・シーンにより、やたらと暴力的な描写が目立ってた。殴りつける、撃つ、髪を触り乱す、とか。。
・更なる「メリハリ」が欲しかった。
・「カネ」も「セ※クス」も踏み込み不足な描写だった。
・総じて、アクションが少な過ぎた。
・劇中、某オフィスの壁に「巨大なバート・レイノルズのヌードポスター」が張ってあり、時代を感じさせてくれた(⌒〜⌒ι)
・イギリスの貴婦人=イーディス・グリーンズリーがその正体(←実はアメリカ人)を明かすトコでは“言葉の訛り”などが瞬時に切り替わってたようだ。ネイティヴな観客が観たら、きっと「驚愕モノ」の演出なんやろね。
・“受動攻撃型空手”に興味が湧いて来た(=^_^=)
・「孤独な送金係の女性職員(=ブレンダさん)」をアッという間に手懐けてしまう辺り、恐るべし!

~ こんなセリフも ~

アーヴィン「失敗したいなら、勝手にすればいいさ」
     「何故、カネ(の入ったケース)を押し出した?」
     「生き残る為に“悪の道”を選んだ」
     「俺は“騙される側”より“騙す側”にいたい」
     「大胆でなきゃ出来ない」
     「“(クリーニングの)引取り忘れ”は驚くほど多い」
     「利口なこの娘なら、理解してくれるかと・・」
     「“カモ”が引っ掛かるまでは、
      ひたすら『ノー』と言い続けるのさ」
     “出来ない取引はしない
     「スペイン人には見せないで」
     「人は“欲求を満たすため”に騙し合う。
      そして、やがては自らも騙す」
     「誰もが生きてくために自分を騙してる」
     「手数料はお返し出来ません。
      “私の時間”と同じようにね
     「“相手の信じたかったもの”を与えろ」
     「“鼻薬”を見せてやれ」
     「“兆し”をおびき寄せる“見せ金”が要る」
     「人は“信じたいもの”を信じる」
     「画家か贋作者か・・果たしてどっちが“本物”だ?」
     「白と黒じゃない。限りなく“グレー”だ」
     「『ノー』と言えば言う程、人は欲しくなる」
     「“型”に囚われるな」
     「立場によってルールを変えるな」
     「出世を焦りやがって!」
     「(相手を)圧倒しろ!」
     「“緑色のお菓子”が、あの部屋で待ってますよ」
     「『金銭より誠意を大切に』・・イエスの言葉です」
     「では“仲介なし”で取引を」
     「これから、ご主人と“仕事の話”が」
     「“完全無欠”でなければ!」
     「お前は全力を尽くせ」
     「ところで・・奇麗だ」
     「総てでなければゼロと同じだ」
     「“神聖な短剣”だと信じろ。
      信じれば、(それは)神聖になる」
     「計画が突然閃いた」
     「“必要は発明の母”だな」
     “ロザリンは、相変わらず面白い”
     “自分を騙す事に疲れた”

シドニー“この大胆さが、
     私を何処へ連れて行くのかが知りたかった”
    “彼だけがデューク・エリントンを理解していた”
    「夢は“別の自分”になる事」
    「何の為に(これを)与えたの?
     何の為に(これを)見せたの?」
    「こうなったのは、カーターのせい・・
     いいえ、本当はニクソンと戦争のせいね」
    「“逢えて良かった”と言ったわね?」
    「本国に影響はないわ」
    「私の名は“あなたのリスト”にない」
    「あんたはデタラメなのよ!(You are Bullshit!)」
    「あなたが考えて! 傷心の私には無理」
    「(彼女が)婚約者かどうかも分からないの?」
    「“何故こうなった?”と思う事ってある?
     或いは“どうやったらここを抜け出せるか?”と」
    「リアルに生きたいの!
     “偽り”はもういや!(No more fake,shit!)」
    「あなたのために“命懸け”でいたかった」
    「私が言った事よ。あなたじゃない」
    「何にせよ“最高の仕事”をしないと」
    「本当はイギリス人じゃないの」
    「例えば“カーラーで髪を巻く”のも生きるため。
     皆、生きるために色々やるのよ」

リッチー「陰で僕の悪口を言ってるって?」
    「君は“彼のリスト”に載ってないかも?」
    「イーディス、君が好きだ(I like you.)」
    「君が大統領なら、今頃
     この国はグアテマラになってるだろうな」
    「同業者を4人売れ」
    「FBI(捜査官)をファーストネームで呼ぶのか?」
    「この僕を利用してる? それとも彼を?」
    「宥めてくれ。慰めてくれ。落ち着かせてくれ」
    「“感情の制御”が苦手でして」
    「“不安材料”は、あんたの奥さんさ」

カーマイン「“顔を見て話したい”性分でね」

ロザリン「電子レンジは栄養を奪うの」
    「分かってるのよ(I know who you are.)」
    「人って“腐った生き方”しか選べない時があるのよ」

テレジオ「そいつは誰だ? 農家の親父か?」

FBI「その釈明書には、正気を疑うね」
   「巨悪を倒す筈が、かすりもしてないぞ」
   「(真相を)知るのは、何年も後だ」

※「昔から“最高級の香水”には“汚いもの”が入ってるの」
 「何事も運命だ
 「生きるためには、何かを殺さないと
 「君の決める事じゃない」
 「“誰かを脅す”必要があれば、喜んで」
 「顔を見て、伝えたかった
 「これは“駆け引き”だろ?」

アーヴィン「これから(エリントンを)聴く?」
シドニー「今から? ・・いいわ」

アーヴィン「満足か?」
ロザリン「満足よ」

アーヴィン「彼らはマフィアか?」
※「いや“ビジネスマン”だ。カジノ(運営)のプロさ」

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コメント

ジェニファー嬢ってそんなに身長(179センチ)高かったのですか!
なんとまあ!それであんなビッチな役やるんだから、それはもう現場では相当な迫力だったんでしょうね(笑)

『世界にひとつのプレイブック』の方は端から酔っ払っているんじゃないの?ってくらい
言動が半端じゃなかった(笑)
体格もいいし、いずれヒールレスラーに転職してもやっていけるんじゃないかって感じです。

投稿: ituka | 2014年2月14日 (金) 20時50分

itukaさん、にちはです。お久しぶりです。

連日連夜の残業続きで、記事アップの「気力」がなかなか持続しませんでした・・
早いトコ『ジャスティス・フォーエヴァー』観に行きたいのに〜ん(×_×)

>ジェニファー嬢ってそんなに身長(179センチ)高かったのですか!

公称ですけどね(=^_^=)

>なんとまあ!それであんなビッチな役やるんだから、それはもう
>現場では相当な迫力だったんでしょうね(笑)

遅刻とかも常習だったのかも知れませんね ←勝手な推測(=^_^=)

>『世界にひとつのプレイブック』の方は端から酔っ払っているん
>じゃないの?ってくらい言動が半端じゃなかった(笑)

観たいような、観ない方が良いような・・

>体格もいいし、いずれヒールレスラーに転職しても
>やっていけるんじゃないかって感じです。

『トータルリコール』的な作品で「ダブルヒロインの1人」として、アクションを披露して欲しいトコですね(=^_^=)

投稿: TiM3(管理人) | 2014年2月23日 (日) 11時28分

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