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2013年12月19日 (木)

☆『42/世界を変えた男』☆

12月1日(日)。
ご近所のシネコン“MOViXあまがさき”に出掛け、観て来たのは・・予告編を眼にして以来、その存在の“ちょっくら”気になってた『42/世界を変えた男』である。
何やら「感動保証作」っぽさげな上質のかほり漂う(?)「実録メジャーリーグもの」って趣であるが、さて・・?

因みにこの日は(決して“狙った”ワケじゃなかったが)「シネマ・ファーストディ」って事で、お安くでの鑑賞が叶ったりも(=^_^=)

これは真実の物語。

1945年、世界規模の大戦が終結し「勇気ある若き世代」が戦地から戻って来た。

大国=アメリカに於いては「民主主義の確かな証」としてベースボールに注目が集まり、翌1946年にはメジャーリーグに「16球団」「400人もの選手」が属する事となる。

しかし、彼ら選手のうち399人は「白人」だった。

この物語は、当時メジャーリーグでは“御法度”だった「黒人プレーヤー」の魁(さきがけ)となるアフリカン・アメリカンの大リーガー=ジャッキー・ロビンソンと、彼が背負う事となる背番号「42番」の辿った逆境、孤独な戦いの日々、そして栄光を描いたものである・・

「“ハリウッド謹製”野球作品にハズレなし!」と言う定説通り(そんなんあるんか?)、本作も観る者の期待を裏切らない完成度を見せつけてくれた。

正直、入口部分に於いて「出演俳優陣」と言うスペックでしか本作に斬り込んでゆけないワタシとしては「ハリソン君、出とるやんか〜」「ハリソン君、老けはったなぁ〜」程度の感想しか(取り敢えずは)出て来ないワケであるが(←情けない、、) 若手メジャー俳優をガンガン投入(起用)しなかった事により「等身大なプレーヤーたちの姿」「大きな波乱こそないが、地に足の着いた展開」なんかを活写し、より一層“巧みに表現する事”の叶った気がする。

ただ、ワタシの理解力が乏しいのかどうか分かんないが、物語のキーを握る重要人物=ブルックリン・ドジャースのGM(ジェネラル・マネージャー)ブランチ・リッキー(演:ハリソン・フォード)の「真の狙い」「ホンネ部分の人物像」がイマイチ掴み切れなかったのは悔しかった。

本人のちょろっと漏らすトコで「ワールドシリーズは、カネになるからな(=黒人選手をいち早くチームに起用する事で、より多くの黒人観客層を取り込み、チケット代を稼げる)」なんてな発言もあるんだが・・それにしては、沢山所属する選手の中で主人公=ジャッキー・ロビンソンただ1人に、必要以上に眼をかける言動が見受けられた。

尤も、物語も後半に差し掛かると「何故、彼を“無視”しなかったのか?」なる(万人の抱く)問いに対し、自身で語るシーンもあるにはあるんだが・・ちょっと「薄い」「建前的」「ウソっぽい」気もした(←おい、何処までひねくれた見方しとんねん!)

ジャッキーは他球団だけでなく、自球団のチームメイトやファンからも差別的な言動を受けてしまうワケだが、それについては「眼を覆うまでの凄惨さ」には至ってない印象があった。

「実力で押さえつけ、黙らせる」って態度で(何とか)対抗出来る範囲(の差別)の演出に過ぎなかった点に対しては「(確かに)差別は受けてたけど、跳ね返せる範囲で済んで良かったですやん」とツッコむ様な、心ない意見を観客に導き出させてしまうのかも知んない。

〜 こんなトコも 〜

・総じて「素直な物語」だった。方向的に「主人公の妄想系」に進まなくてホッとした(=^_^=)
・ハリソン君の“老け顔”はメイクだったのか? そう言や“声”も(普段と)違ってたな。全体的に、何だか“ヨドチョ〜さん(故・淀川長治氏)”みたいになってはった(⌒〜⌒ι)
・「母親を巡る」「息子を巡る」ドラマは完全に割愛されてた(×_×)
・前半、好印象を放つレオ・ドローチャー監督に比べ、中盤以降で「司令塔」となる“爺さま”ことバート監督は、余り目立った出番・活躍もなく、印象が薄かった。。
・字幕担当は松浦美奈さん。良い作品に取り組まれたものです(=^_^=)
・専属記者=ウェンデル・スミスとの“友情”が掘り下げられる事はなかった(×_×)
・「肌の色の違い」から、色々とバッシングを受けはするモノの、(野球人としての)技量的には完成され“スランプ知らず”だった主人公!
・故郷(カリフォルニア州パサデナ)への「凱旋パレード」のシーンはなかった? 錦を飾らんでエエのか?
・当時の花形選手も殆ど登場しなかった(×_×)
・「政治的な視点、(実在の)要人」が絡んで来るのかと思いきや、全くなかった。
・厳しい言い方をさせて頂くなら「総じては、キャラ造型も物語も“掘り下げ不足”だった」ように感じる。色んな方面に配慮した結果かな?
・脚本も「すこぶる上質」なのだが・・何処か「物足りない」し、さほど「泣けもしない」ってトコ、、
・レオ監督の「その後」も(終盤で)教えて欲しかった。
・本作に対抗(?)して、モーゼス・フリート・ウォーカーを主人公にした自伝的作品も製作して欲しい(・ω・)
・本人も出演した『ジャッキー・ロビンソン物語(1950)』なる自伝ムーヴィーも製作・公開されたそうである。
・「投手のボークを誘発してホームイン」なんてな芸当は、初めて観た(=^_^=)
・(2塁からの)盗塁の結果「3塁手にぶつかって倒しつつの着塁」でも構わない事を本作で知った(・ω・)
・毒舌が身上のスタンリー・チャップマン監督は、かのディマジオ選手を「マカロニ野郎」呼ばわりしたそうで。
・そんなチャップマン監督を演じたアラン・テュディックは「ちょっと若くしたマイケル・ダグラス」にも見えてしまった。

~ こんなセリフも ~

ジャッキー「(給油)ホースを抜け。他所(よそ)で入れる」
     「もしユニフォームを、背番号をくれるなら、
      ・・勇気で応えます」
     「世間に“借り”なんかないさ・・互いの愛だけだ」
     「ここは(故郷の)パサデナとは違う」
     「“何を信じるか”じゃなく“何をやるか”です
     「神に“忍耐力”を与えて貰った」
     「感謝しているが、困惑もしている。
      誰かに“依存”したくないんだ」
     「・・新しいバットを」
     「好かれなくてもいいさ。敬意なんか要らない。
      でも・・自分には負けたくない」
     「何故、俺をメジャーに?」
     「しっかり投げて来い・・打ってやる」

リッキー「カネには白色も黒色もない。ドル札の色は緑だ」
    「彼が白人なら(短気でなく)勇敢と言われるだろう」
    「“怒り”を抑えられるか?」
    「“やり返さない勇気”を持つ選手になれ」
    「優れたプレーで敵をねじ伏せろ」
    「ワールドシリーズは、カネさ」 
    「アウトになろうが構わん。悪魔のように走れ」
    「それは“自業自得の結果”だよ」
    「あるのは未来だけだ。過去はない」
    「眠りたいなら、棺桶で好きなだけ眠ればいい」
    「“うねり”の真っ只中に、君は居る」
    「奴らはいずれ罰を受ける」
    「皆のために勝て。そして世界を変えろ」
    「で・・1塁は誰が護る?」
    「“同情”なる言葉の起源は、
     ギリシア語の“苦しみ”にある」
    「“フィラデルフィア”も“兄弟愛”を
     意味するギリシア語から来ている」
    「グランドで起こした騒ぎは、グランドで収めろ
    「世の中は、昔から複雑なのさ」
    「今回は、もう“無視”したくなかった。
     君が私に、再び野球を愛させてくれたんだ」

ウェンデル「(記者からの)挑発的な質問は、冷静に捌け」
     「“真剣勝負”なのは、君だけじゃない」

ヒグビー「どうしたルーキー、打たねぇのか?」
    「素人かよ! (俺が)軸足を外したら戻れ」

リッキー「法律では禁じていない」
側近「だが、慣習がある」

監督「とんでもない奴だ」
  「彼は“1人目”でしかないぞ。
   気を抜けば、追い出されるのはお前たちだ」

レオ「勝てるなら象だってチームに入れるし、
   勝てなきゃ実の弟でもクビにします」

レイ「ベースに被さらないで」

少年「投手を混乱させたのさ」
  「まだ聞こえてる!(I can still hear!)」

主審「ここは南部だ。勝手は赦さん」

婦人「生理はいつ有ったの? きっと“おめでた”よ」

解説者「明らかに黒髪です」
   「普通はセーフ・・しかし今日は違います」

※「何処にでも“善良な人間”はいるさ」
 「あんたにひと言、言っておく。
  ・・成功を願ってる」 ←泣けた!

選手「同じチームだろ? 当然の事さ」
  「ピッツバーグにトレード・・あんまりだ」
  「皆で“背番号:42番”を着たら、
   お前との“違い”なんて分からないさ」

レイ「私に失望しない?」
ジャッキー「もう遅い・・ずっと愛してる」

レイ「世界が私達を待っているわ」
ジャッキー「もう1晩、待たせておけ

レイ「逢えなくても、あなたのそばに居るわ」
ジャッキー「俺も君の心の中に居るよ」

ジャッキー「奴らは無知なだけだ」
レイ「あなたを良く知れば、恥じ入るわね」

リッキー「選手らはどうだ?」
レオ「サビついてますが、調整出来ます」

リッキー「聖書には姦淫(の罪)についても書かれてるぞ」
レオ「聖書は“盛り沢山”なんですね」

リッキー「記者連中はもう寝ているか?」
レオ「今起きてるのは、我々だけです」

レイ「彼はこんな野次、平気よ」
ウェンデル「君は?」
レイ「・・慣れるわ

ウェンデル「何を笑ってる?」
ジャッキー「俺はてっきり“お払い箱”かと思った」
ウェンデル「妙なユーモアセンスだな」

リッキー「フロリダは芝が美しいな」
ジャッキー「刈りたての(芝の)香りが好きです」

選手「バスで寝て、勝てるのか?」
ジャッキー「少しは“お前の打率”も上がるかもな

選手「ナイスキャッチ!」
ジャッキー「君がか? 俺がか?」

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コメント

差別は実力で跳ね返すという意気込みを見せておいて
実際は跳ね返せず崖っぷちの男となって欲しかったです(おいおい)
そして最後の最後で奇跡の展開となれば溜まってた鬱憤を一気に晴らせるんでしょうけど
さすがに実話である以上、うそっぽい脚色はできなかったんですかね(笑)

映画の雰囲気は良かったので“そこそこな映画”となりました。

投稿: ituka | 2013年12月20日 (金) 19時34分

コメントが遅れました(⌒〜⌒ι)

もうあと1人2人・・「誰でも知ってる系」の名リーガーを
ジャッキーに絡ませて欲しかったような・・

その程度の、多少の「脚色」は赦されると思いますが・・

まぁ、総じて「真面目な作品」でしたね。

投稿: TiM3(管理人) | 2013年12月25日 (水) 00時02分

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