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2013年9月29日 (日)

☆『エリジウム』☆

3連休(第2弾)のフィナーレを飾った23日(月曜)。ご近所のシネコンである“MOViXあまがさき”へと繰り出し、観て来たのは・・前作『第9地区(2009)』の鑑賞以来、その「薄汚(うすぎたな)スゴい世界観」にすっかり魅了されちゃった(=^_^=)ニール・ブロムカンプ監督の新作『エリジウム』である。

前作では、ヨハネスブルク(南アフリカ共和国)を舞台に“異星人と人類を繋ぐ役割”を担わされた(?)冴えない中年男=ヴィカス(演:シャールト・コプリー)を巡る物語が紡がれたワケだが・・今回は製作費も前作(3千万ドル)の約4倍(1億1500万ドル)に跳ね上がり「更に、やりたい事をやろうとした」制作陣の姿勢・意気込みを強く感じた。

その一方、舞台となった未来のロサンゼルスの風景は、何だか(前作の)ヨハネスブルクとさほど雰囲気が変わっておらず、それはそれで安心するやら、代わり映えのなさにガッカリするやらだった。

あそこまで世界観が似てしまうと、どうしても(その監督の)過去の作品と比べてもしまうワケで(・ω・)

21世紀。地球は人口増加と環境汚染により、その荒廃を加速させていた。ごく少数の超富裕層は地上を棄て、宇宙居住地“エリジウム”へと移住、不老不死不滅の生活をこの“理想郷”で享受していた。

半面、貧困や難病に喘ぐ多くの人々は、天空の果てに浮かぶ“エリジウム”を見上げながらも(地球の)重力を離れる事が出来ずにいた。

スラムと化した、混沌のロサンゼルス市街。

孤児である少年=マックスは聡明な少女=フレイに出会う。マックスは「将来、金持ちになって切符を手に入れ、君をあの“エリジウム”へ連れていく」とフレイに約束する。

そんなマックスに、育ての親であるシスターは「あなたは“特別な存在”・・いつか“特別な何か”を成し遂げるでしょう」と、予言めいた言葉をかけるのだった。

・・

刻(とき)は流れ、2154年。かつて自動車盗の常習犯として名を馳せたマックス・ダ・コスタ(マット・デイモン)は、3年もの収監を経て更生し(?)、現在は“アーマダイン社”のロボット工場で整備工として真面目に働いていた。

そんなある日、彼は作業炉内の事故により、致死量の照射線を全身に浴びてしまう。「余命わずか5日」と診断され、解雇されてしまったマックスは、再会したばかりのフレイ・サンティアゴとの約束を思い出し「“エリジウム”に密航し、最先端の医療用ポッドに入りさえすれば、臓器不全を完治させ、生き延びる事が出来る」と確信する。

彼は街の闇商人=スパイダーに接触を試みる。

“エリジウム”に潜入するためには、高度な「防衛システム」を突破しなければならず、マックスはスパイダーと“共闘”し、ハッキングを手助けして貰う代わりに、地上に住む“エリジウム市民”を拉致し、その脳内から情報を盗み出すと言う「大罪」を犯さなければならなくなる。

マックス達は「標的」を“アーマダイン社”のCEO=ジョン・カーライルに定める。

“エリジウム”に向かう彼のシャトルを墜落させ、カーライルの脳にケーブルをダイレクトに接続する事で、膨大な極秘情報にアクセスしようとする彼らだったが・・そこに現れたのは“エリジウム”の防衛長官=デラコート(ジョディ・フォスター)の密命を受け『“エリジウム”に関わる厄介事』の始末を一任されている組織“CCB(民間極力局)”に所属するトップ・エージェント=クルーガーとその配下の乗る攻撃ヘリ(?)だった・・

「荒廃した地上」と「理想郷である“エリジウム”」の存在を対峙させつつ描く設定こそは、正直「手垢着き過ぎでベタ過ぎる!」ワケであるが・・そこに過剰なまでの「暴力的な味付け」を施し、キッチリと“ブロムカンプ色”を滲み出させてる辺りは、ファンも納得の出来だった(=^_^=) ただし、それ故にか「主人公が地上でもがく前半~中盤」は観ててフラストレーションの溜まる一方だし「舞台が“エリジウム”に移ってからの後半~終盤」は「如何にもスタジオで無難に撮影してるな~」って感が満載で、正直、期待した程のワクワク感はなかった。

「今までに観た事のない映像群」を過剰なまでに(=^_^=)期待してただけに、その点に対する失望感も少なくなかったワタシ。

まぁ本作で評価すべきは・・

・「109分」と言う、驚くべき“尺(上映時間)”の短さ!

・『戦火の勇気(1996)』以来かも知れぬ、マット・デイモンの死にかけ&薄汚れたヴィジュアル(おい!)

・それに比肩するエージェント・クルーガーの汚さ・・って言うか、演じたのがシャールト・コプリーって事!

・クルーガー様の駆使する斬新かつ残虐な兵器(戦闘用ガジェット)の数々!

の4点だろうか。

連想したのは『銃夢/ガンム(1993)』や『天空の城ラピュタ(1986)』と言ったアニメーション系であるが、それ以上にまず浮かんだのは『未来惑星ザルドス(1974)』と『ロボコップ(1987)』だったか(=^_^=)

テンポも良かったし、観てて“虫酸(むしず)の走って来る”までの敵キャラの不愉快さは近年稀に観る(?)インパクトだったワケだが「マット・デイモンを主役に迎え、ジョディ・フォスターをその対極の位置に据える」と言う“豪華なスペック”を実現させたにしては「マット・デイモンのファンも、ジョディ・フォスターのファンも、双方がスッキリしない」脚本となっていた。この2人ってば、或いは“共演”と言えるシーンも、殆どなかったんじゃないかなと思う。

アクション面で、最も「美味しいトコ取り」をしてたのは、案外クルーガー役のコプリーだったような。1度なんか、至近距離で手榴弾が炸裂し、まさに“フェイス/オフ状態”となっちゃうんだけど、、それでも尚、本筋に絡んで来るトコ(しぶとさ)はなかなか!

マックスがどちらかと言えば「防戦一方」な言動に終始してたのに対し「破壊専門キャラ」とし、やりたい放題やっててイキイキしてたのは、誰がどう観てもクルーガーの方だった! 是非「残虐行為手当」を支給したげたいトコだ(ピットファイターかよ!)。

地上パート(?)では、妙なウェザリング(汚し加工)を施し、無骨なパーツ群で武装した「日産GT-R」が登場するが、あの下品な改造(改悪?)は『マッドマックス(1979)』の“インターセプター”や『ロボコップ』に登場する“SUX-6000”にも劣らぬ存在感を放っていた。

2大(?)ヒロインであるハズのフレイ、デラコートの両者に関しては「現在に於ける設定」のみが用意され「どのような経験を経て、今そこに居るのか?」と言う流れは殆ど描かれなかった。それにより、さほど感情移入出来なかった点も勿体なかったな。

観終わって、しぶとく残るのは・・監督の趣味とも言うべき(?)「端々に見受けられる、過剰なスプラッタ描写」程度なのかも知れないけど、、次作に向け「キッチリと期待値を高め、維持してくれる」・・そんなブロムカンプ監督の佳作と言えよう。

~ こんなトコも ~

・タイトルの『エリジウム(Elysium)』は“希少金属(レアメタル)”として知られる『イリジウム(iridium)』とは何の関係もなさそうだ(プラグかよ!)。

・主人公の幼少期から、既に“エリジウム”は上空に浮かんでた(って事で“築年数”は結構イッてるみたい)。建設に至る経緯をもっと知りたかった。

・「災難」に遭った直後から、主人公の運命が劇変する(周囲と共に、色々な面倒に巻き込まれてく)展開は、まんま『第9地区』のテイスト。

・(やはり)ジョディ・フォスターは“SF作品”と相性が良くないんやろか? 『コンタクト(1997)』の頃を思い出した。シ※ニー・ウ※ーバー女史のように「“選り好みせず”の心境」を持ち、もっと“雑食主義”で仕事に向き合わはっても良い気がする(・ω・)

・後半では、※※※※さんの唐突&呆気ない“退場っぷり”に「あ・・続篇ないんや」と気付かされ、何処かホッとさせられる(=^_^=)

・「アナログで汚い世界」と「デジタル化&ネットワーク化の極まっとる、ハイテク設定」の絶妙なハーモニーが素晴らしい!

・後で考えたら「前半の乾いた世界観」こそが“本作の見所”と言えたのかも。

・「エリジウム市民は逮捕出来ない」と言う“ルール(の設定)”をもっと駆使し「更にクレバーな脚本」を見せて欲しかった!(オムニ社員みたいに)

・「主人公が死ぬかどうか」の結果は、カーライル社長の気分1ツで決まったようなモノか?

・あないに「爆薬兵器(?)」を持ち歩く奴をこれまでに観た事がない(⌒~⌒ι) 気温による“誤爆”とかは考えないのか?

・こんなにロスらしくないロスの街並も珍しかった。

・“エリジウム”の全体的な形状を眺めてて、ふと「クリスピースナック(菓子)」が食べたくなって来た。

・将来的にも、高級ブランド「ブルガリ」は超富裕層に愛される存在であり続けてるようで。

・「ラヴ・ロマンス」や「ファンタジー」と言った要素は、意図的かつ徹底的に排除されてた(×_×)

・「服従しない者」に対するロボットの行動は“不寛容方式での対応”と解説されてた。

・労働者と経営者の“格差”は、チャップリンの『モダン・タイムス(1936)』を彷彿とさせてくれる。

・地球上から可搬式のロケット弾を発射し“エリジウム”に密航しようとする機体の撃墜を試みる・・と言う対応では、どうにも「後手過ぎる」と思うンだが。

・『フェイス/オフ(1997)』では、せいぜい「千切れた耳介」の修復(再建)を行える程度だったが、本作では「吹っ飛んだ顔面(全体)」ですら完璧に復元してた!

・(劇中で)主人公に関わった人物は、取り敢えず片っ端から「医療ポッド」に入っといた方が“照射線の影響”を考えるに・・安心出来る気がする。

・着てるシャツの上から強引に“エクソスーツ”をボルト止めで装着させる「荒っぽさ」がスゴい! その時点で「外す事」なんざ考えてないじゃん。。

・「あそこまでの最重要人物」を「あんなとこに住まわせておく」措置は“エリジウム”運営側の大きな愚挙と言えよう。

・痛み止め(?)であるカプセル剤『マイポロール』の効き目が知りたい。

・汚くて最悪な環境で、最低な施術師に自らの大手術を任せなければならない・・と言うシチュエーションは『マイノリティ・リポート(2002)』に於ける「※※移植術」に匹敵する怖さやろな。

・携帯型(?)の“バリア発生装置(電磁シールド?)”の描写が鮮烈だった! たぶん日本のロボットアニメの影響もあるんでは?

・“狂犬”には、例え「尖ったもの1ツ」として、与えてはならない。

・“エリジウム”のようなデザインの宇宙コロニーは「スタンフォード・トーラス型」に分類されるそうで。

・主人公の“脳”が物語のカギを握る辺りの設定は『JM(1995)』路線って感じか?

・デラコートの上官である“エリジウム”最高権力者=パテル総裁の人物像が殆ど掴めなかった。

・ヒロイン=フレイ役を演じたアリス・ブラガさんの魅力は余り引き出せてなかったような気がする(・ω・) 何だか『M:i-2(2000)』でヒロイン役を演じたタンディ・ニュートンを観た時のような印象だ。

・“エリジウム”内で逃走を図る時、マックスが喉に通されたチューブを引っこ抜くんだが、それが「予想を超える長さ」で、観てるだけで「オエッ」となってしまう(×_×)

・カーライル社長役を演じたウィリアム・フィクナー。本作では、良い意味で「クリストファー・ウォーケン路線」を巧く踏襲してるようにも見受けられた。これからも「ヒトクセある役柄」を演じ続けて欲しい(=^_^=)

・“エリジウム”の人口は(公式サイトによれば)8000人との事。本作終了後の「人口激増」が懸念される(⌒~⌒ι)

~ こんなセリフも ~

マックス「いつか“エリジウム”に連れて行くと誓うよ」

    「俺にカネがあるように見えるか?」

    「荷物の中身? ヘアケア用品かもな?」

    「君に逢うためなら、右腕だって折るぜ」

    「これには事情が・・説明を・・」

    「動かない!(I got jam.)」

    「“あそこ”に行きたい」

    「“上”への切符をくれ」

    「何故カバが助けたのか・・今は分かる

フリオ「1年だけ復帰しろよ」

   「不安か?(Nervous?)」

スパイダー「カネの問題じゃねぇ(This is Priceless.)」

     「“引き受けてくれる奴”を捜してた」

     「飛び回ってる奴らを振り回せ」

デラコート「これは、この“理想郷”を永く保つための行動ですわ」

     「今や“理想郷”は瀕死よ・・政治的な病巣によって」

     「レベル5以下の局員は退去せよ」

     「あなたはせいぜい資金調達パーティーでもどうぞ」

     「もういい・・無駄よ」

クルーガー「奴の頭には“天国の鍵”が」

     「俺は“子供の前での乱暴な振舞い”が嫌いでね」

     「観たか? 母親の“保護本能”だな」

     「いいか?(Look at me.)」

     「女房が欲しかったが、誘惑が多過ぎて

      今まで所帯が持てなかった。

      しかし・・あんたは俺を“その気”にさせる」

     「おっと、口数が減ったな?」

     「しっかり押さえてな」

     「抜けよ・・刺さっただけだ」

     「ビビるな。まだやれるだろ?」

部下「俺と来な(Rise and Shine.)」

工場長「此処で働けて幸運だな」

シスター「世の中には、色々と“理不尽な事”があるの。

     でも、あなたは“特別な存在”なのよ」

    「此処から観ると美しいわね。

     でも、あそこから観ると此処も美しいわ。

     “何処に生まれたのか”を忘れないでいて」

    「あなたには“特別な才能”が。それが

     “天の定め”なの。あなたは、そのために生まれた」

サンドロ「最悪の展開だ!」

マチルダ「包帯してるのね? あたしのもあげる」

サンドロ「たっぷり切るぜ!」

マックス「・・痛いのか?」

サンドロ「勿論痛いさ・・猛烈にな」

マックス「俺の身体に何をした?」

サンドロ「与えたのさ・・“道”をな

マックス「それ以上聞きたくない。どうせ“悪い結末”だろ?」

マチルダ「“ハッピーエンド”よ」

マックス「今の話で“カバの利益”は?」

マチルダ「お友達が出来たわ」

クルーガー「残りは始末しろ」

部下「嬉しいぜ、ボス」

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2013年9月24日 (火)

☆『ウルヴァリン:SAMURAI』☆

22日(日曜)の夜、ご近所のシネコン「MOViXあまがさき」へと繰り出し“レイトショー”で鑑賞して来たのは、何となく“B(級)なかほり”のプンプンとにほひ立つ、新作アクション作『ウルヴァリン:SAMURAI(notサムライミ)』だった。 ←因みにその予想も案の定、的中した!(=^_^=)

ヒュー・ジャックマン主演による『X-MEN』シリーズ最新作。

早くも6作目らしいが、考えたら、ちゃんと(これまでの)全作を律儀に観てる気がするなぁ、オレ(苦笑) にしても、第1作ってば、もう「13年も前の制作」ってんだから、ハリウッドの時間の流れってホントに速いなぁと感じる。

初期3部作の中心メムバーだったミュータント役の(俳優の)皆さん、その後もお変わりなくお元気なのだろうか?

(まぁワタシが心配する事もなかろうけど)

1945年8月9日。「不老不死(&治癒能力)」と「両拳に秘められた合金(=アダマンティウム)製の爪」を特徴とするミュータント(突然変異により生み出された超人)=“ウルヴァリン”ことローガン(ジャックマン)は、太平洋戦争も末期の日本・長崎の郊外にいた。

日本軍の捕虜収容所の地下に囚われて(?)いたローガンは、青年士官=矢志田市朗が上官と共に自決しようとするのを止める。彼に「付いて来い」と促し、2人が地下壕に飛び込んだ直後、長崎上空ではB29の投下した「(広島に続く)特殊爆弾」が炸裂し、地上は焼け野原と化してしまうのだった・・

刻(とき)は経ち、現代のカナダ。

雪に覆われし山奥で世捨て人のように暮らすローガンは、毎夜のように悪夢に苦しめられていた。夢の中では、今は亡き恋人=ジーン・グレイ(ファムケ・ヤンセン)が隣に現れ「ジーンの暴走を阻止するべく、結果的に彼女を殺める結果」となってしまったローガンは今もなお責め苛まれ続けるのだった。

そんなある夜。

野生の灰色熊(体長約3.5m)を狩るため「背後から毒の矢を射た」猟師をとあるバーで懲らしめていた(?)ローガンのもとに「矢志田の遣い」を名乗る赤毛の東洋人の少女=ユキオが訪ねて来る。ローガンに『断斬(だんざん)』なる名の、ひと振りの日本刀を手渡した彼女は「これを渡すよう頼まれて来た」と伝えると共に「矢志田が亡くなりかけている。彼のいる東京まで一緒に来て欲しい」と用件を切り出す。

当初は気乗りしなかったものの、生来の義理堅さから(?)15時間をかけ東京に降り立ったローガンとユキオ。

日本を代表するハイテク企業『矢志田産業』をたった1代で築き上げた矢志田市朗は、今や老いて、ガンに全身を蝕まれていたが、ローガンに対し「君の望む“永遠の苦しみからの解放”を与えられるのはこの儂(わし)だけだ。君の“永遠の生命”を儂に呉れ」と懇願する。そのいきなりな申し出に戸惑うローガンだが、程なくして矢志田は息を引き取る。

彼の亡くなった3日後には、その遺言状により孫娘であるマリコ(真理子)が産業の総てを継承する事が内定していたが、それを快く思わないのは、政界にも手を伸ばしつつある市朗の息子でありマリコの実父=信玄(真田広之)だった。

一夜明けての盛大な告別式。東京タワーを間近に望む「増上寺」で行われたこの式に参列するローガンだが、そこでかねてから敵対している広域暴力組織“ヤクザ”が、マリコを連れ去ろうと暴挙に及び、ローガンはまたもや黒幕の姿も見えぬ激闘に身を投じるのだった・・

監督が『17歳のカルテ(1999)』『アイデンティティー(2003)』『ウォーク・ザ・ライン/君に続く道(2005)』『3時10分、決断のとき(2007)』のジェームズ・マンゴールドって事で、ある種の“抑制”が効いてるのかと思いきや・・やっぱり(=^_^=)「嗚呼、勘違いニッポン」な演出が暴走し続けた126分だった(⌒~⌒ι)

「誰か、止めたれよ!」と心中で思いつつも「ああきっと、東京では毎夜、撮影終わりに“ジャブジャブな接待漬け”の監督周辺だったんやろな~」と羨ましさに苦笑を抑えられなかったり(=^_^=)

まぁ、このマンさんも前作が『ナイト&ディ(2010)』だったワケだし、肩の力を抜いて色々とふざけながら撮ってみたい時期なんかも知んない。そう言う意味では「殆ど深刻さの伝わって来ない、おバカ娯楽作」にはきっちり仕上げてくれてましたな、うむ。

おお、そう言えばジャックマンとマン監督ってば『ニューヨークの恋人(2001)』以来の再タッグなんやね。2人とも面識は全くないが(=^_^=) 何だか他人事ながら、妙に嬉しい気分になったり。

しかしアレです。折角ニッポンを舞台に選んでるってのに、(あそこまでの)日本人キャストの「少なさ&マイナーさ」ってどうなんでしょう? ヒロイン関係はモデルさんで揃えてる(TAO、福島リラ)そうだけど・・お2人とも、確かに「海外ウケ」はするご尊顔かも知れませんが・・(後略)

で、作品をグイグイ牽引してくれるか?! と期待してた信玄役の真田さん・・観終わってから、正直「特別出演レベルだったんか?」と思った。殊に、中盤過ぎで“退場”してしまわれるとは、、物語の核心にも関わってないみたいだし(・ω・)

その他のキャストは、殆どが韓国系やら日系人の方々・・あ、ロシアンなお姉ちゃん(スヴェトラーナ・コドチェンコワ)もお1人・・

そうそう。本作でも、エンドロールが始ると同時に、数人がシアターから出て行ってしまったが(まぁ“レイト”やしね)・・その後に「本編の2年後」ってシーンが少しだけ「オマケ的」に描かれる。

そこで意外な人物が(2人ほど)登場し、ローガンに接触して来るのにびっくり! ローガンの吐いた「・・どう言う事だ??」のセリフを、シリーズ(特に3作目)を知る観客の総てが呟いてしまった事ではなかろうか?

って言うか、そこまでやってしまうなら「もはやジーン姐さんが生きとっても、何ら不思議じゃない」ってな「非人道的レベル」な脚本にも到達して来るんじゃなかろうか? 或いは、この演出によりマンさんは「次もオレに(監督を)やらせてや~!」ってなメッセージを世界に放ったワケやろか?

~ こんなトコも ~

・日本が舞台にも関わらず、、さほど日本キャストに恵まれず(×_×)

・ヒロインは“残念顔”揃い(←個人の感想です。)

・真田さんは重要人物の筈だが、さほど産業の運営に関わっておらず、(恐らくは)「黒役」の策謀も知らされず?

・真田さんはやはり『47RONiN』との掛け持ち出演にムリがあった?

・ヴァイパー(毒蛇女)は妙にあっけないし「シリーズのボス」を名乗るにも存在感不足が否めない。『バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲(1997)』に於ける、ポイズン・アイビー(演:ユマ・サーマン)程度の立ち位置か?

・ヒュー・ジャックマンだけに頼っていては、もはや「本シリーズ」は牽引出来ない?

・原田の「カタコトな日本語」ってばどうよ?

・原田役を演じたウィル・ユン・リーは『007/ダイ・アナザー・ディ(2002)』のムーン大佐(←全身改造前)を演じてたしとなんやね~。今回は「良いしと」「薄いしと」で印象の終わってた感が。。

・増上寺で盛大な葬儀⇒そこに刺客⇒⇒後半で「敵の要塞」に向かう⇒ラストで意外な黒幕が姿を現す・・と来れば、これはもう『死亡の塔(1980)』の物語構成しか思い浮かびませんなぁ~。たまたまなの?

・真下にプールがあったにせよ、あの高さから転落して無傷なあいつは不死身のミュータント? ローガンに顔面を何度もドツかれてもピンピンしてたし。

・ファムケ姐さんの「あの立ち位置」はもはやヒロインと言えましょう!

・長崎から東京への移動が速すぎ! (わざわざ)アウディで往復する神経もどうかしてるんじゃないかなぁ?

・「増上寺」「秋葉原」「上野駅」はあんなに近い距離なのか?

・都内のパチンコ店で追いかけっこするシーンは『デッドヒート(1995)』へのオマージュやろか?(あちらでは、仙台市内のパチンコ店内でカンフーバトルが展開される)

・「新幹線の屋根の上で、ヤクザらと戦うシーン」の珍妙さは最高! ヤクザたちが次々と屋根から転落する(吹っ飛んで行く)んだが、何となく「誰も死んでない」ように思える、その“コメディタッチですらある空気感”は、演出しようと思ってもなかなか演出出来るもんじゃないぞ(爆笑)

・(新幹線で)ヤクザたちはマリコを「殺害しようとした」のか「拉致しようとした」のか、どっちだったんやろ?

・「新幹線の屋根」ってば“サンルーフ仕様”になってんの?

・剣道の立ち会いでは「蹴り技」も許される?

・長崎の郊外(南)にある某日本家屋(一応「矢志田家の別荘」らしい)での2人(ローガン&マリコ)の雰囲気が『ラストサムライ(2003)』に於けるトム・クルーズ&小雪に似てた。

・ラストでいきなり「2年」も経つが、、その間の物語は、、割愛??

・巨大銀甲冑(シルヴァー・サムライ)の暴れ演出ってば、何だか『未来世紀ブラジル(1985)』『ドラゴン/ブルース・リー物語(1993)』『エンジェルウォーズ(2011)』のノリだった(=^_^=)

・森法務大臣の警護はいないのか?

・てっきり森法務大臣を演じてた男優さんに関し「エグザ※ルのメンバーのしと?」と勘違いしてしまった(⌒~⌒ι)

・本作を観てると「人間、逝く時に逝っとかないと、後々“余計な生前の印象の悪さを遺す”事になるよなぁ」と思えてしまう。

・本作は「東京タワーあれど、東京スカイツリーなき世界」だった。

・金属製の、直径の小さなピンが(床面に)無数に並べられてる治療用のベッド。その寝心地を是非試してみたい(=^_^=)

・とにかく「主人公が悪夢を観る」シーンが多かった・・と言うか、多過ぎた。

・今回の“ウルヴァリン”は物語上の成り行きから、全体的に「精彩を欠いてた」印象が強い。もう少しスカッとした見せ場も欲しかったなぁ。

・終盤の雪降る宿場町(?)は、東京都心から500キロの距離との事だが、どの辺りのイメージやろ? 私的には木曽界隈かなぁと思ったが(・ω・) 戦国時代に城塞があり、700年の歴史を持つ忍者組織の郷との事で、三重県(伊賀)とか滋賀県(甲賀)の周辺かな?

・『ラストサムライ』に登場の刀剣には“今昔有神奉志士”の銘が彫り込まれてたが、本作の『断斬』には“不老不死不滅”とあった。

・ユキオと言う名は「雪緒」なのか「(三島)由紀夫」から来てるのか?

・ユキオの能力は「未来予知」なんだが、良く外れるし、余りパッとしなかった。

・カナダから東京に向かう特別機の座席にも「日本刀ホルダー」をちゃんと設置しといて欲しかった。

・初対面でマリコに「汚い男(caveman)」と言われてたローガン(⌒~⌒ι) 『ラスサム』の小雪さん風に言えば「耐えられない、獣の様な臭い」を撒き散らしてはったんやろか。。

・クズリは“貂熊”或いは“屈狸”と漢字表記するそうだ。

・パチンコ店の奥(従業員控室の壁)に貼ってあった「7大接客用語」が気になる~(=^_^=)

・ローガン&マリコの1泊した『いい夢ホテル』に興味津々。因みに彼らが選んだ部屋は『地下牢』『ナースの部屋』『火星探検』ののウチ、どれでしょう?? ・・ 正解は本記事の1番下に(=^_^=)

・「能力抑制装置」って事は・・あの昆虫(?)ってば、生物じゃなく機械だったのか?

・劇中で使用された由紀さおりの『生きがい』って曲にも興味あるぅ(=^_^=)

・「村で武芸大会が開催される」・・って、この国では良くある習わしなんやろか?

・「ノストロモ」と「ノブロウ」は、全く違う名前だし、響きだと思うのだが。。

・「ヤッチマイナ~!」で来るかと思いきや、本作では「ヤッチマエ~!」だった。

・少なくとも「現代のハリウッドに於いて“最もタンクトップ姿の似合う男”」ちぅ事実だけはきっちりと証明してくれたジャックマン。ブルース・リー、ブルース・ウィリスに次ぐ立ち位置か?(他にも色々とおられましょうけど、、)

・ここから先の物語の鍵を握るのは「矢志田産業」から「トラスク・インダストリーズ」へ。 ・・ってどんな企業だっけ?

~ こんなセリフも ~

ローガン「止せ! 未だ行くな。今はまだ早い」

    「・・居たのか・・消えるな」

    「揶揄(からか)うのか?」

    「・・俺にやらせるな(Don't make me do this.)」

    「車を停めろ(Pull over,now.)」

    「俺は、昔の俺とは違う」

    「この刀は、何時か貰いに来る」

    「婚約したら、こんな馬鹿は止めろ」

    「英語で言え!」

    「気に喰わない」

    「この先は観るな」

    「殺す価値もない」

    「(お前の)仲間はあれだけか?」

    「おい、こっちだ!」

    「俺は別れを言いに来た・・サヨナラ!」

    「俺は兵士だ。もう隠れてはいられない」

ユキオ「雇い主が『刀と借りを返したい』と」

   「断わるのは、礼儀に反するわ」

   「矢志田は、兵士が求めるのは“名誉ある死”と

    “苦痛からの解放”だと」

   「お年寄りの提案を断わるなんてね」

   「(未来は)鍵穴を覗く感じ」

   「今のあなたは、前とは違う」

   「元気でね(Be well.)」

マリコ「総てに意味があるの・・

    日本人じゃないと、分からないでしょうね」

   「ジーンって誰?」 ←繰り返すから怖い(⌒~⌒ι)

   「何時か平和は来る・・

    人は必ず立ち直れる・・貴方も」

   「死にたかった訳じゃない」

グリーン「この私に“何か”を感じさせてくれるなら嬉しいわ」

    「なら、敬ったら?」

    「私は“虚無主義者”で“資本主義者”なの」

    「先代が貴女を選んだのは“弱い”からでは?」

    「“口が堅い”から雇われたの」

    「私は“男と言う毒物”さえ受け付けないわ」

矢志田「“永遠の生命”とは苦しみ。

    多くを失い、やがては生き甲斐も尽きる」

   「あの時も今も、儂は死にたくない」

   「日本の刀は、両手で持つのだ」

   「“永遠の生命”にこそ意味があるのだ」

信玄「(父との)別れは済んだろう。洞窟へ戻れ」

  「お前は“人形”だ」

  「こいつら、相当な愚か者だな」

  「この細長い国には、上りと下りの2つの

   線路しかないと言うのに」

  「・・捜しに行かんか!」

日本兵「観ろ! 敵だ! 敵機襲来だ!」

   「広島と同じだ!」

   「矢志田、早くしろ!」

ヤクザ「ビデオ撮ってんじゃねぇぞ、コラ!」

ジーン「酷い出血ね・・また“ヒーロー(気取り)”を?」

   「“貴方が愛した者”は死ぬの」

森大臣「政界の地位は永続しない」

原田「俺を信じてくれ・・難しい事か?」

磁力翁「“暗黒の力”が存在する。我々を滅ぼそうとしている」

   「君以外にも“能力を授かった者”がいる」

   「君の力を借りたい」

矢志田「お前も早く逃げろ!」

ローガン「あれは“B29”だ。逃げ切れる訳がない」

女店員「貴方もハンター?」

ローガン「・・今は違う」

ハンター「ど、毒なんか塗ってないぞ」

ローガン「なら、毒は廻らないな」

ローガン「俺は此処で死ぬのか?」

ユキオ「此処でじゃない」

ユキオ「ナイスになったわ」

ローガン「・・屈辱的だった」

ユキオ「何故(下に)プールがあると?」

ローガン「知らなかった」

ユキオ「もう心は決まった?」

ローガン「まずは離陸だ」

ユキオ「それから先は?」

ローガン「成り行きだ」

マリコ「狂ってるわ」

信玄「いや、やっと目覚めたのだ

ジーン「来たのね」

ローガン「勿論だ」

ローガン「信用出来ない」

磁力翁「しなくていい」

追記:3択クイズの正解は『火星探検』でした。

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2013年9月20日 (金)

☆『許されざる者』☆

15日(日曜)の午後、公開が始ったばかりの『許されざる者』を観に行ったのは、イオンモール伊丹の上層階にあるシネコン“TOHOシネマズ伊丹”だった。台風18号の迫る、生憎の雨空に祟られたが・・ワタシの胸中は「ある種の期待感」に満たされていた。

前作『悪人(2010)』の完成度にドギモを抜かれた(⌒~⌒ι) 李相日(リ・サンイル)監督が、あの“御大”ことクリント・イーストウッド監督のアカデミー賞受賞作(1992年の同名タイトル作品(=オリジナル版)が、第65回アカデミー作品賞に輝いた)を「20年ぶりにリメイクした!」ってんだから、コレを観ずして何を観よう!(いや、観まい)

オリジナル版:131分

リメイク版:135分

と言う“4分間の微妙な違い”こそあるも、舞台を西部から明治初期の蝦夷地(北海道)に移し、絶妙な世界観を構築してくれていた。

ただ単に(?)西部劇を、舞台設定を日本に置き換えてそのまま持ち込むと、ヘタすれば『スキヤキ・ウェスタン/ジャンゴ(2007)』のように眼も当てられぬ程の“だだスベリ作”と化してしまうが(←ま、楽しそうに撮ってた雰囲気「だけ」は評価しとくけど) 本作は『グローリー(1989)』と『ラストサムライ(2003)』のような感じで(←どんな感じだ)物語の「軸」の部分こそ酷似してながらも、舞台となる「国」「時代」が(当然ながら)異なる中で「出来事」や「登場人物の思考・言動」を巧く独自に解釈し直し、ごく自然に再現していたように思った。

1869年(明治2年)。「侍(サムライ)の時代」が終わりを告げ久しかったが、今も尚、新政府による旧幕府の“残党狩り”は全国各地で続いていた。そして、その追及の手は“北の未開地=蝦夷地”にまで及び“時代に敗れた者”は何処までもひたすら追い詰められるのだった。

かつて旧幕府軍・伝習歩兵隊に属した釜田十兵衛(渡辺謙)は“人斬り十兵衛”の異名を持つ残虐非道の剣客だったが、新政府に帰順する事なく、ここ北の地へと1人落ち延びていた。

その双眸に“獣の殺気”すらたたえた十兵衛は、自身を追って来た数名の討伐隊を瞬く間に返り討ちにし、雪原の中、また何処かへと姿を消すのだった・・

1880年(明治13年)。

札幌から80里(約320km)の距離にある鷲路(わしろ)村では、幼い女郎(娼婦)を斬り付けた2人のならず者に対し、先輩女郎達が報復のため「千円もの賞金」を彼ら2人に懸けていた。

そして、その高額な賞金首(の噂)に釣られた賞金稼ぎたちが、次々と村を目指すのだった。

愛する妻を3年前に亡くし、今は2人の子供と共に農耕を営む“ある男”を、彼の戦友を名乗る白髪の男=馬場金吾(柄本明)が訪れる。金吾はこの男を「十兵衛」と呼ぶ。

その昔、幕府軍として共に勇ましく戦いを重ねた2人だが、今や落ちぶれてしまった金吾は「ならず者を倒して賞金を稼ぎ、それを元手に石炭でひと儲けしたい。手伝ってくれたら賞金の千円は折半する」と持ちかける。

「もう誰も殺さない」と言う“亡き妻との約束”を頑(かたくな)に護り続ける十兵衛は、金吾の誘いをあっさりと断わる。

しかし、やがて迎える冬を前に、不作によって困窮にさらされる父子・・十兵衛は「半月後には戻る」と2人の子供に言い残し、先に鷲路村へと向かった金吾の後を追い、馬を走らせるのだった・・

一方、鷲路村では「時代に取り残された侍崩れ」を毛嫌いする、警察署長・大石一蔵(佐藤浩市)が常駐して眼を光らせ、武器(刀や銃)を村内に持ち込もうとする賞金稼ぎたちを厳しく取り締まるのだった。

終始、暗くて重いトーンが貫かれるが、、最期の最期に主人公=十兵衛の怒りが爆発する! 主人公もそうだが、観客にとっても「長尺なる忍耐の物語」と言えそうだ(=^_^=) その点では『たそがれ清兵衛(2002)』を連想したが、このような構成ってば、時代劇の世界では「定番の1ツ」なんだろうか?

主人公に関する「過去」が噂を中心に描かれ、当人は殆どその真贋に関し語らない(語ろうとしない)ので、何となく“尾ひれ”がくっ付いて、更にそれが(必要以上に)肥大化してそうな、そんな面白味(?)はあった。例えるなら、カイザー・ソゼ(1995)とか、エル・マリアッチ(1995)を巡るウワサ、みたいなテイストやろか(⌒~⌒ι)

対する“悪キャラ”が本来、正義の象徴である (ハズの)警察署長=大石なのだが、彼に関する造型が(恐らく意図的に)省かれているので、果たして「憎むべき悪」だったのか「権力を振りかざしてただけの、サディストの権化」だったのか「それなりの使命感を持つ常識人」だったのか・・がイマイチ掴み切れなかった。「その所業」こそは断片的ながらも残忍なんだが、彼には彼なりの「命乞い」ではないにせよ、も少し人間らしい(?)「何かひとこと」をラストで(我々に)言い遺しといて欲しかった気もする。

前作『悪人』でもそうだったが「所詮、誰もが“悪”ではなかったのか?」「ってか、誰が本当の“悪”だったのか?」ってトコを考えさせる“観後感”には独特なビターテイストがあった。

にしても・・『悪人』に於ける、終盤の主人公(演:妻夫木聡)と同様、怒りを静かに滾らせ「遂に酒精(さけ)を口にする」十兵衛の“更なる寡黙さ”“瞳の輝き”が異常に怖かった!

こんなオッソロしい雰囲気のしとが「ス※キの軽自動車(それもエコカー)」からユラ~ッと降りて来たら、如何にこちらが大型のSUV(←例えば、のハナシです)に乗ってたとしても、ビビって本能的に「謝罪の方向」で全身の動いちゃう気がするな、うん(⌒~⌒ι)

そしてまた「サムライの時代の終わり」を材の1ツにしていたとすれば・・「武士の魂」である「日本刀」に対する描写には、さほど監督の「愛情や想い入れ」が注がれてなかったように思えた。「銃も刀も、武器として観りゃあ一緒でしょ」みたいな。

中盤に登場する、風格あるサムライ=北大路氏(演:國村隼)の帯びていた、腰の大刀の「造型」「存在感」が格別だっただけに、それ以降のシーンに於いて「観てて痛みの走りそうな『斬撃』が、それほど力を入れて演出されてなかった」点は、ちょいと悲しい気がした。

んでも、李監督。『悪人』に続き本作でも安定した完成度を見せつけてくれた。

「チャラチャラしたテイストの、CG満載のジャンクムーヴィー」なんかも、決して悪くはなかろうが(そう言うのもキライではないが)、こう言った「旧くて、渋い」作品世界にどっぷり浸かってみるのも悪くないと思う。

~ こんなトコも ~

・登場人物の中では、久々に拝見した柳楽優弥くんの「化けっぷり」と、女郎屋の“お局さん”みたいな立ち位置(?)だった小池栄子さんの「ハマりっぷり」に驚かされた!

・登場人物にアイヌ語を喋らせるシーンもまた、渋い!

・澤田五郎(演:柳楽優弥)のキャラは、やはり誰が観ても『七人の侍(1954)』に於けるムードメーカー(?)=菊千代(演:三船敏郎)を連想させる。「侍になり切れない、百姓の出の若者」と言うのが菊千代の特徴だったが、五郎も「実は・・・出身」と言う特徴を持っていた。

・大石署長の「余暇」が全く描かれなかった。オリジナル版(演:ジーン・ハックマン)では、確か「家をコツコツと造ってた」ように記憶してるが・・

・「その銃に弾丸が残ってるのかどうか、覚えてねぇんだ」的な言い草は、まさにキャラハン刑事を好演してた頃の“御大”を思わせる(=^_^=)

・何だか「付け髭」に見えてしゃあなかった大石署長。モデルは『ギャング・オヴ・ニューヨーク(2002)』のダニエル・ディ・ルイス辺りだったか?

・本作に於ける「小悪党ランキング」では佐之助(演:小澤征悦)、姫路弥三郎(演:滝藤賢一)が間違いなく上位に喰い込むと思われ! 酒場の主人=喜八(演:近藤芳正)も確かに「悪い」んだけど、ちょっと印象が薄いんだねぇ。

・この時代にしては、やたらと「懸賞金」の情報が広域に知れ渡ってた!

・総じて大石署長は「不測の事態」に弱過ぎた!

・良くも悪くも、十兵衛の奥さん(アイヌ人)のイメージが掴めないままだった。。

・國村さんの役柄は「美味しい」んだけど・・“落差”が激し過ぎた(⌒~⌒ι) まぁでも、混乱の前にあの村を発つ事が出来て良かったと思う(=^_^=)

・やっぱり小池栄子さんは「ハマり役」だった! 確かに巧いんだけど・・女優としての立ち位置的に「そこ」で良いの?

・結局は「剣の技量」そのものより「そのしとの醸し出す殺気・威圧感」こそが命のやり取りを制するようだ。

・横腹を刺され、重傷を負ってたと思しきあのしと。オリジナル版も、あそこまでの深手を負ってたっけ? まるで『シェーン(1953)』のようなラストだ。

・柳楽君はこの先「ポスト山田孝之」を狙えるんじゃなかろうか!

・十兵衛は、這いずった先で空瓶を掴み、どうする気だった?(呑む気だった?)

・何故に、誰もが「帯剣」して村に入るんやろ? 村の入口でどっかに埋めて隠しとく、とか考えもしないのか? それが「侍にとっては恥」だからか?

・あの3人は、何故に「女郎酒場」にのこのこやって来たんやろ?

・この手の「設定置き換え型リメイク」は今後、更に増えて行きそな気がする。

・「剣での戦い」は余り描かれなかった。

・ラスト10数分間のための組立ては、我慢してた分だけ「そのカタルシス」もスゴい!

・大石署長の“前身”は不明だった。北大路氏は詳しそうだったが・・

・泣き笑いされる時の、柄本明さんの呼吸音(?)が独特だった(⌒~⌒ι)

・オリジナル版で主人公の放ったひと言「ちゃんと埋葬しなければ、戻って来て全員殺す」は聞けなかった。

・主人公が“伝説の人斬り”と言う設定は、どうにも『るろうに剣心(2012)』を連想してしまう。。

・小澤さんが「リベンジする」シーンは・・あれって「回想シーン」だったの?

・エンディングテーマを妙に人気ロックアーチストとかに任せなくて正解だった(=^_^=)

・剣が鞘から抜けず焦ってる、元薩摩藩士を眺めてて『iCHi(2008)』に於ける大沢たかおを思い出した。

・渡された剣が鞘から抜けない・・ってのは「元から何らかのギミックが施されてる」と考えるのが正解なんだろう。

・北大路氏は「大久保利通暗殺事件」の真相に詳しそうな口ぶりだった。スピンオフ作に期待!(=^_^=)

・大石署長には「川で溺れ、死にかけた」って過去が。だから「弱点は水」だと思ったが・・その辺りは“フリ”でもなかった。

・アイヌの男性が耳輪を引っ張られる演出が「劇中で最も痛そうなシーン」ではなかったろうか?

~ こんなセリフも ~

十兵衛「人殺しはもうしない」

   「どうしても困った事があったら“アイヌコタン”に行け」

   「心配するな・・半月で帰る」

   「“過ち”はもう繰り返さない・・妻に誓った通りです」

   「・・俺は何も出来んぞ」

   「生き延びる為には、殺すしか無かった。

    (殺す)理由なんて無かった」

   「怖かったのは“殺される事”じゃない

   「用が無いのなら早く帰れ、小僧」

   「銃は“金吾が1番”だ」

   「『忘れた』と言ったんだ・・聞こえなかったのか?」

   「俺は今、機嫌が悪いんだ・・“豚”に話し掛けられてな」

   「・・死にたくない・・怖い」

   「此の事を誰にも話すな・・子供には絶対言うな。

    ・・頼む」

   「俺の顔も“そんな風”か?

    ・・済まん・・余計な事を言った」

   「不思議な気分だ・・未だこうして生きてる。

    飯を喰い、山を眺めてる」

   「どの道、助からん・・楽にしてやれ」

   「忘れた事は1度も無い。無理やり連れ去ったんだからな」

   「お前の仕事だ・・行って来い」

   「殺されて当然なのは、俺とお前だ。

    ・・金吾じゃない」

   「是は“違う生き方がある事”を気付かせて呉れた

    女房の形見だ」

   「・・此処の主か?」

   「・・俺に構うな」

   「地獄で待ってろ」

大石「相手が敵になるのかどうか、其奴(そいつ)の眼をジッと見つめ、

   見極めなけりゃならない」

  「“殺される”と分かれば、人も獣も死に物狂いで向かって来る」

  「此処から先は、人の数より熊の方が多いかも知れん」

  「“野心を持った鼠”は、熊になる前に“潰す”に限る」

  「木刀を寄越せ」

  「そう熱くなるな」

  「此奴(こいつ)らもまた侍だ」

  「未だ血が観足りねぇのか?」

  「どうせ、驢馬(ロバ)より安く買い叩いたんだろうが!」

  「おい、小太刀はどうした?」

  「何時まで“侍気取り”で居るんだ?」

  「刃向かう奴は、この通りだ!」

  「勝負を決めるのは、力量や間合いから

   “鉛の弾”に変わった」

  「弾(の有無)が気になるか?

   どっちだったかな? 俺にも分からん」

  「また遊びに来いよ」

  「ガラクタ引っ張り出して、熊と戯れようってのか?」

  「“本性”を見せてみろ」

  「何時まで猫をかぶってるつもりだ?」

  「悪党には“目印”が必要だよな」

  「放っとけ! 其奴(そいつ)は只の屍(しかばね)だ」

  「“刀の握り方”も忘れちまったのか?」

  「おい! 今のは書くなよ。物書き」

  「勝って生き残った者が正義で、負けて死んだ者が悪になる。

   歴史ってのは、そんなもんだろ?」

  「知っての通り、俺は“作り話”が好きじゃねぇ」

  「しっかり見てろ!」

  「1人2杯にしとけ」

  「良いか・・俺が撃たれたら、皆で“蜂の巣”にしろ」

  「どの道、お前は逃げられねぇ」

  「・・重てぇ」

金吾「此の俺の“唯一の幸運”は、あんたを敵に回さなかった事だな」

  「そう簡単に人は変わらない。

   “棄てたつもり”でも、過去は人を忘れない」

  「せめて村までどうだ?」

  「汽車も船も、こいつ(石炭)が無きゃ動かない。

   一緒に夢を観ないか?

   俺だって1度ぐらい、お陽様を浴びたくてな

  「此処は“余所者に温かい村”じゃなさそうだ」

  「俺も、もしかしたら“上がる”かも知れないが、

   良かったらお前も」

  「もう何処にも“行き場”が無いんだ」

  「引っ張り込んだあんたに“重荷”を背負わせちまった」

  「あんたのお陰で、自分がどんな人間か良く分かった」

  「嘘に嘘を重ねて、此の様(ざま)だ

  「最期位(ぐらい)笑えよ」

  “お前は「十兵衛の本当の怖さ」を知らない。

   十兵衛は必ず、お前達を皆殺しにする”

五郎「カネ(目的)で殺らねぇ奴なんて何処に居る?」

  「山を突っ切れば、2日は早く着ける」

  “無駄に強がって、母親を泣かせるな”

  「虫けらは虫けららしく、

   大人しく言う事を聞いてりゃ良いんだ」

  「“聞いた話”と大分違うな

  「確かに“痛い”ってのは、

   自分にしか分からねぇもんだ。

   端(はた)から見ても分からねぇもんな」

北大路「良い時代じゃないか・・こうして公に肉が喰える」

   「まぁ・・“やりよう”だよ、君」

   「居るもんだねぇ・・こんな所にも薩摩が」

   「此処じゃ“薩摩芋は育たん”と聞いたがね」

   「もし“やる気”が無いなら返してくれ」

   「こうして居ても埒が開かん。こちらから行こうか」

   「何だ? “抜いた事”が無いのか?」

   「・・殺す価値も無いな」

   「“何も観なかった”そう報告すれば良い」

   「・・丁重に扱え」

   「髭を蓄え“大物”にでもなったつもりか? 小僧」

   「どうせ(弾倉は)空じゃ」

   「儂の刀は?」

   「地獄へ行って本を書け!」

佐之助「是でも笑えるか? 笑ってみろ」

姫路「やっぱり、これ(銃)には敵いませんよね?」

  「殺しておけば良かったんじゃないですか?」

女郎たち「あの2人“打ち首”にしとくれよ」

    「何時もこうさ・・生かして貰うのがせいぜいなんだ」

    「だば、こんまま“泣き寝入り”か?」

    「もう飽き飽きなんだ・・“死んだふりして生きる”のは

    「もう是で、誰も来やしないねぇ」

    「賞金、有りったけ使っちまう気ですか?」

長老「娘が(殺されず)生きていても、あんたは行くのか?」

警官「薄汚い土人めが!」

ナレーター“此の果ての地で生きて行こうと思った。

      何時か、あの人が戻る事を信じて”

金吾「又あんたと馬を並べるなんてな」

十兵衛「仕方ない・・“腐れ縁”だ」

金吾「“そっちの方”は暫く御無沙汰なんだろ?」

十兵衛「女房が“上”から見張ってる

金吾「女って奴は、しつこいからな」

十兵衛「行くぞ、爺さん」

金吾「・・お前だって爺さんだ」

大石「武器の持込みは、俺が赦さない」

北大路「抜かなければ何の問題もあるまい?」

なつめ「・・傷みますか?」

十兵衛「顔が千切れそうだ」

なつめ「最期に見た父も、そんな背中でした。

    最期迄、罪を背負って生きて行く背中・・」

十兵衛「・・女房にも、似た様な事を言われた。

    “違う生き方がある事”に気付くのに、

    何十年もかかった」

五郎「見て呉れよ・・止まらねぇんだよ。

   初めてだ・・初めて殺した。

   呆気ねぇよ・・畜生!」

十兵衛「死ぬ程酔って、今のは忘れろ・・

    眼が醒めたら、嫌でも思い出す

五郎「俺は、あんたみたいになれないし・・なりたくない」

十兵衛「後で“呉れ”と言っても遅いぞ」

大石「見境無い奴だなぁ」

十兵衛「金吾を店の飾りにするのは、生命と引替えだ」

大石「此の“殺し狂い”が・・」

十兵衛「後はお前を殺すだけだ」

姫路「私は“只の物書き”です・・が、何も書きません」

十兵衛「此処で観た事を“在りのまま”書け。

    だが・・女郎とアイヌの事は・・

    もし書いたら・・何処迄も追いかけて、殺す」

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2013年9月14日 (土)

☆『マジック・マイク(2012)』☆

8日(日曜)の夜。阪急・西宮北口駅に直結してる大型商業施設「阪急西宮ガーデンズ」内にあるシネコン“TOHOシネマズ”にて鑑賞して来たのは・・(意外にも)期待値を高めてた(=^_^=)『マジック・マイク』と言う作品だった。

因みに確か、ここのシネコンで観るのは“お初”だったと思う。

近年『君への誓い(2012)』や『G.iジョー/バック2リベンジ(←未見)』そして『ホワイトハウス・ダウン』と、その活躍ぶりの目覚ましい若手男優=チャニング・テイタムの青年期の実体験をベースにした(とされる)物語。

フロリダ州タンパの街にあるストリップ・クラブ『Xquisite(エクスクィジット)』を舞台に、ストリッパーたちの日常を軸に据えつつ、現実と夢の間で揺れ動く主人公ストリッパーの成長(?)が描かれる。

・・

30歳のマイク・レーン(テイタム)は「オーダーメイド家具を製作・販売するショップを開く」と言う夢を抱く青年。そのための貯蓄も既に1万3千ドルほどあり、それを担保に銀行に融資を受けようと試みるも、これまでのカード利用歴や職歴のせいで、なかなか計画は巧く運ばない。

「出張洗車サービス」をしたり、時には「建築現場で屋根瓦を葺く作業」等をしているが、ここ6年間、メインに据えているのは木曜~土曜の夜に地元(タンパ)の有名ストリップクラブ『エクスクィジット』でトップダンサー“マジック・マイク”として踊る事だった。

オーナーのダラス(マシュー・マコノヒー)に眼をかけられ「いずれはマイアミに移店・進出し、更に儲ける」と言う彼の夢や「その時はお前が“共同経営者”だ」なる言葉がやはり気になっているマイク。

そんな6月のある日、マイクは建築現場でまだ19歳の少年=アダム(アレックス・ペティファー)に出会う。

現場監督とケンカし即座にクビを言い渡されてしまう彼だが、その姿に「6年前、ダラスにスカウトされた頃の“ひたすらに生意気だった”自身の姿」を見出したマイクは『エクスクィジット』に来ないか? とアダムに声を掛ける。

当初、未成年であると言う理由から「小道具係」とし雇われたアダムだが・・その夜、急きょステージに出られなくなったダンサーに代わり、無理やり舞台に上がらされる事になる。

その結果、まだまだ洗練されてないながらも、取り敢えずのステージデビューを見事に果したアダム。

ダラスに気に入られ、マイクもその“教育係”とし面倒を見る事になったアダムだったが、彼には「お目付役」とも言うべき手強い姉=ブルック(コディ・ホーン)の監視の眼が光っていた。

アダムが『エクスクィジット』で働いている姿を(本当に)観に来たブルックは・・意外にも「弟をあんたに託すわ」とマイクに告げる。

そんなブルックは、マイクにとって「これまでに出会った事のないタイプ」の女性だった・・

8月。ダラスによる“マイアミ出店”が現実味を帯びて来る中で、それまで彼の背中だけを追っていたマイクは、アダムやブルックのそれぞれの生き方に触れる毎に「自身がこの先、何を目指して生きてゆくのか?」と言う問題を突き付けられ、激しく戸惑うのだった・・

監督がスティーヴン・ソダーバーグって事を知らず、エンドロールで初めて気付いたワタシ(⌒~⌒ι) 『オーシャンズ13(2007)』以来ぐらいの作品鑑賞となるが、、ヘタすれば「ただのB級ムーヴィー」として“一過性で終わってしまう”ような物語を、適度な「シリアスさ」「不条理さ」を絡めつつ、巧く描いていた!

これまで「多作&速撮りなだけで、手がける作品に魂のこもってないおっさん」などと勝手に決め打ってしまってたワタシだが(スンマセン)ちょっぴり観直しました。ホントにね。(しかし本作の前後に『コンテイジョン(2011)』『エージェント・マロリー(2012)』『サイド・エフェクト』を撮ってるってんだから、その仕事ぶりはなかなかに凄まじい!)

主人公を演じたチャニングの「18歳頃の実体験」がベースになってるって事で、きっと当時のチャニング自身は「アダムの立ち位置」でダンサーとしての経験を積んでたんじゃないかな? と勝手に想像。

ダンサーたちの私生活には“視点”が殆ど置かれず、どちらかと言えば「(ステージ等の)明るい部分」のみにスポットを当てて描いてるが、現実的な部分では「タンパの街の背後に潜む、ヤバい組織」の存在もまた、絶妙な絡め方で演出されている。

そっち方面をもう少し具体的に覗いてみたい気もしたが・・それをやると上映時間も足りなくなるし、作品の“軸の部分”が妙にブレてしまったかも知れないので、結果的には「あの程度」で良かったんだろう。

キャラとしては、チャニングの「極めてええヤツ」ってキャラの対極に「インパクトあり過ぎ!」なマシュー・マコノヒーのキャラがそそり立ってて、どっちかと言えば、見所は『ダラスの言動と存在感、それらの総て』って感じだった(=^_^=)

近年観た、彼の主演作『リンカーン弁護士(2011)』では、まぁ「ダーティだけどスマートな弁護士」ってキャラだったので「カッコ良ろしおすなぁ~」と嫉妬心の湧いてしまう程度だったが(=^_^=) 本作では、妙な自信を常に漂わせつつ、セ※クスアピールしまくってくれてて、おまけに「ダビデ像かい!」って突っ込めるぐらいに全身を鍛え上げてくれてるので・・ある意味、同様にセ※クスアピールしまくってくれてた『マグノリア(1999)』に於ける性教祖=トム・クルーズ同様に「同性から観ても、愛すべき人物像」を確立してくれてたと思う。んでも、アカデミー助演男優賞には「ノミネートすらされなかった」らしく、そこは首を傾げざるを得ない(=^_^=)

公称=身長185cmの(だけどティム・ロビンスばりに童顔な)チャニングの鍛え上げられたボディとキレの良過ぎるダンスパフォーマンスに酔いしれるもよし、狡猾でニヒルなマコノヒーにあちらこちらを濡らすもよし、近年稀にみる“立ち位置”の「女子会ムーヴィー」にしっかり仕上がってくれてると思う。

って言うか、今後ハリウッドでこの手の「女性向けマッチョパフォーマンス系ムーヴィー」が増え、いずれは1ジャンルとして確立するんじゃないやろか? などと勝手な決め打ちをしたくなってるワタシである。

~ こんなトコも ~

・洗車サービスをやってるマイクの姿も見たかった。業務車両(の描写)だけだと、ちと説得力に欠ける気も。

・ダラスが劇中で「これは立派なビジネスなんだ」なる自説を繰り返してて「おお! ショービズの世界なんやな~」と再認識させられた。

・「ダンス出来るかどうか」は後からどうにでもなる問題らしい。

・マコノヒーの“ここまでの個性の噴出”は『サラマンダー(2002)』以来だったかも(=^_^=)

・アダムの選択を「約束された成功へと続く道」と見るか「やがては奈落に至るイバラの道」と見るか、、は観客それぞれの判断に委ねられるのだろう。

・同性からすれば「だからどうした」って感じだが、冒頭でチャニングの(バックショットながら)オールヌードが拝める。

・ジョアンナやノラのキャラ造型は中途半端な感もあった。

・総じて「美人」は出て来なかったように思う。ヒロインは「それなりに魅力的な」水着姿を披露してはくれたが・・

・マリリン・モンローのコスプレで、ブルック&アダム姉弟の自宅に押しかけるチャニングのハジけぶりはなかなか! 道中ではどんな気持ちだったんやろ?(⌒~⌒ι)

・場末の(?)ストリッパー(のセリフ)に小説『蠅の王』の粗筋を教えて貰えた(⌒~⌒ι) 詳しいねぇ、兄さん(←『ターミネーター(1984)』のアラモ銃砲店主の口調で)

・『GHB』ってどんな食べ物だ? 「酔うけどカロリーゼロ」って特徴があるらしいが。

・投資家のロバート・キヨサキ、ヘイウッドの家具、ラッセルライトの食器など、知らない単語が次々と!(←知っとけよ)

・海兵隊員、ガンマン(西部劇)、水兵、ボクサー、炭鉱夫、警官・・等の「集団扮装+群舞」は見応えがある。

・寸暇を惜しんで、ダンベルで鍛えたりする、その“プロ意識”の素晴らしいダンサーの皆さん。

・「音楽(効果音)と動作の一致」もなかなかスゴい!

・望んだ愛は得るも(?)代わりに殆ど総てを失ってしまう(?)展開のラスト。次はワシントンに行き、警護官の面接を受けるしかない??

~ こんなセリフも ~

マイク「面白い女だったな」

   「(車の内装の)ビニールは、

    売るまで剥がさない主義でね」

   「その格好じゃダメだ」

   「時間がないから、今すぐ“貸し”を返せ」

   「女の服の露出度の高いのは

    “私に構って”って合図だ」

   「俺らの子供たちに乾杯」

   「ハジけたけりゃ、ショーに来ない?

    “たぶん(行く)”じゃダメだよ」

   「脱ぎながら歩いて行け」

   「もう童貞は失った。後は腕を磨くだけだ」

   「財政困難は俺じゃなく、あんたら銀行の方だ

   「“楽しい事”は嫌いかい?」

   「あいつはまだ19歳だ。

    “女と金と快楽”には逆らえないさ

   「俺に任せてくれ、いいか?」

   「“面倒みる”って言ったろ?」

   「スゴいな(That's huge.)」

   「この状況ってケンカかよ?

    仲直りしようぜ」

   「お前は“話し過ぎ”だ。俺が話す」

   「昨日は色々言ってたが、あれで充分か?」

   「今の生活は“俺の総て”じゃない

   「“確かな人生”が欲しい」

   「君は少しも、俺の話を信じてないんだな?」

アダム「俺は“ネクタイ拒否派”なんだ。

    この掟だけは破れない」

   「まさか? ジョークじゃないよね?」

   「チンケな俺が、たった3ヵ月でここまでになった。

    前までは、ただのザコだった俺が」

ダラス「さぁ、ブチかますぜ!」

   「ルール1だ! “触っていい”部分、

    “触ってはいけない部分”がある」

   「ここはどうだ?(Can you touch here?)」

   「ここは“禁止”と法律で決まってる」

   「言われた事は何でもしろ」

   「いいか、こいつは遊びでも趣味でもない。

    ビジネスなんだ」

   「トバイアスがキュー(合図)を出す」

   「アイデアを俺にくれ

   「稼いだ金はお前の金だ

   「プロの世界は厳しいぞ」

   「客とのキスは御法度だが、今夜は“吉”と出た」

   「お前のあの歩き方は・・クソだ」

   「見せつけろ・・女たちを支配しろ。

    1人1人の女の眼を見て、焦らせ」

   「最高のタイミングで・・突き刺せ!

   「こいつはゲイの遊びじゃない。仕事なんだ」

   「あと1打で“カップイン”さ」

   「身の程をわきまえろ」

   「ダンサーの価値は稼ぎで決まる」

   「若さはいつか消えるんだ」

   「燃えたぜ・・ステージはいいな」

   「ガンガン攻めてけ!」

   「女たちを支配しろ!」

   「さっきは火を起こしたが、

    今度は雨を降らせよう」

ダンサー「“狂乱”の仲間入りだな」

    「童貞喪失は1度だけさ」

    “女子をク※ニ!”

警官「何か“刺すもの”は持ってるか?」

ブルック「またいつもの“モゴモゴ言うゲーム”なの?」

    「毎朝起きて、何をするのが幸せ?」

    「もう限界よ(I can't do this anymore.)」

    「朝までまだ7時間あるわ。

     7時間で何が出来る?」

トバイアス「“連中”が関心あるのは、書類じゃなく現金だ」

マイク「スニーカーはNGだ」

アダム「この靴しかないんだ」

アダム「ここのドリンクはタダか?」

マイク「まさか。働いて払うのさ」

ダラス「危ない橋を渡ったな」

マイク「でも成功した」

ダラス「ヒヤヒヤしたぜ」

マイク「あいつは踊れない」

ダラス「それは教えりゃいい」

アダム「俺たち、親友になろう」

マイク「いいとも」

アダム「何だこれ? 後ろがない」

マイク「そりゃ“Tバック”だからな」

マイク「観に来たのは弟だけ?」

ブルック「冗談だと思ってたわ」

マイク「姉貴に“来い”と?」

アダム「言ったけど、ホントに来るとは

ブルック「総て1ドル札で貯めたの?」

マイク「たまに5ドル札も」

ブルック「20ドル札はないの?」

マイク「“ディープな事”でもなきゃ」

ブルック「これってデート?」

マイク「別の呼び方でもいいけど」

ダラス「今、何て言った?」

マイク「この距離だ、聞こえたろ?」

ダラス「“飼い主の手を咬む”ってか?」

ブルック「“メシでも喰いながら”話す?」

マイク「それってデート?」

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2013年9月 7日 (土)

☆『ホワイトハウス・ダウン』☆

時間軸を遡って・・(=^_^=) 8月25日(日曜)の午後、最寄り&行きつけのシネコン“MOViXあまがさき”で観て来たのは「合衆国政権中枢的建造物侵略2部作(って言うの?)」の1ツである『ホワイトハウス・ダウン』だった。

観終わった直後、合衆国大統領が内戦状態の続くシリアに対し“軍事介入を示唆する表明”を行った事から「有り得ない“絵空事”のハズなのに、、どうにもスッキリ出来ない作品やなぁ」と思ってしまったワタシ(⌒~⌒ι) そう言う意味では「内容」「公開時期」からするに「今こそ観ておくべき、一級品のエンタテインメント作」と断言出来るんかも知んない(=^_^=)

「中東和平プランに向けた会談」を明日に控えたある日の早朝。第46代アメリカ合衆国大統領=ジェームズ・ウィリアム・ソイヤー(ジェイミー・フォックス)は専用ヘリ(コールサイン:ハミングバード)で官邸=ホワイトハウスの前庭に降り立ち、夕刻(18:45)に到着する夫人を待ちつつ仮眠を摂らんとしていた。

早朝6:37。ソイヤー大統領のファンを自認する11歳の少女=エミリー・ケイルは、自宅上空をホワイトハウスに向けて飛び去る3機のヘリを窓越しに“憧れの眼差し”で見送っていた。

エミリーの父=ジョン・ケイル(チャニング・テイタム)はこの日、警護官の面接を受けるために娘のエマ(エミリー)を連れ、ホワイトハウスへと出掛ける予定だった。エムとの関係は決して良好とは言えなかったが、ジョンには“とっておきのアイテム”があったのだ。それこそは「見学者用のホワイトハウス入館パス」・・

15年間、大統領の警護を勤め上げたベテラン警護主任=マーティン・ウォーカー(ジェームズ・ウッズ)は、この朝が現役最後の出勤だった。妻に「今夜は遅くなる」と言い残しながら、ジャケットの襟に装着した“星条旗のバッジ”を外す彼の表情には、何かの“決意”が見受けられた。

その日の「ホワイトハウス見学ツアー」は、いつもに増して盛況だった。ただし、シアタールームのみは改修工事のため一般客の立ち入りが禁止されていた。そしてその部屋を起点にし、間もなく「全米史上最大・最悪級のテロ行為」が勃発しようとは、誰が予測出来ただろうか・・(いや、出来ない)

先にライバル作(類似作?)である『エンド・オヴ・ホワイトハウス』を観たばかりだったワタシ。どうしても両者を比較してしまうし、せざるを得ないワケだが・・ 単なる『ダイ・ハード(1988)』+『エアフォース・ワン(1997)』の亜流作に成り下がってないトコには好感を得た。また、テロリスト達それぞれの個性が『エンホワ(←略すなよ)』以上に表現出来ていた点は、評価すべきやろな、と。

一方、事件そのものの「展開」「インパクト」に限って言えば『エンホワ』の方が凄まじかった! (あちらは)ホワイトハウス敷地内に限らず、ワシントン市街そのものが大きな被害を受けてたから。。

敵グループも“首謀者”の正体はすぐ明らかになるんだが、その背後に控える“黒幕”に関しては「(説得力が)弱い」と言う以前に「唐突」過ぎ、観てて苦笑しか出て来なかった。最近で言えば『ワイルドスピード/EURO MiSSON』終盤に於ける“裏切りキャラ判明!”にも通じるムチャぶり(?)である。

監督が“合衆国万歳!”な(?) ローランド・エメリッヒなだけあって、自身のヒット作『インデペンデンス・ディ(1996)』のPRをちゃっかり劇中のセリフに練り込んだり『パトリオット(2000)』に於ける某演出を意識したような「旗ネタ」を展開してくれたり。

本作を機に、監督の前作である『もうひとりのシェイクスピア(2011)』って作品にも、俄然興味が高まって来てる次第だ。当時、公開されてた事すら知らなかったが・・(⌒~⌒ι)

近年観て来た監督作である『ディ・アフター・トゥモロー(2004)』『2012(2009)』の両作共に対し「期待値に満たずイマイチ!」ってな評価しか出来なかったエメちゃんだが「若干のスケール感(世界観)の矮小化」には残念さを覚えながらも「地に足の着いた“よりリアル志向のエンタテインメント作”の創出に、いよいよ開眼しはったか?!」と思わせる、快作には仕上がってたように思う。

~ こんなトコも ~

・大雑把に言えば、事件の真相が「クーデター」か「K国によるテロか」の違いである。 

・娘=エム役を演じるジョーイ・キングと言う女の子が、どう眺めても「レイチェル・ワイズ顔」にしかみえなかった(・ω・)

・久しぶりに拝見したジェームズ・ウッズ氏は、めっきり老け込んでおられた。。同じような路線の(?)ガブリエル・バーン氏も同じように老け込んだはる今日この頃なんやろか?

・テロリストの実行犯にも「タランティーノ系」「ゲイリー・オールドマン系」と、それぞれに“クセのある”悪役キャラを配してた。

・『エンハウ』に於けるモーガン・フリーマンのような、突出して存在感のある男優を迎えられなかったのは、惜しかったトコ。

・『ゼロ・ダーク・サーティ(2012)』でも、準主役として頑張ってはったジェイソン・クラーク(エミール・ステンツ役)。本作では、悩む事もなく(?)嬉々として悪役演技に取り組んではったように思える。

・ハッカーのタイラー役を演じた男優さん(ジミ・シンプソン)のご尊顔の雰囲気が「スカーレット・ヨハンソンの兄貴」みたいに思えた(=^_^=)

・「主人公夫婦のドラマ」「大統領夫婦のドラマ」には殆ど手がつけられてなかった。

・ワシントン記念塔が無事だったのにはホッとした。

・「地下壕に逃げ込まなかった大統領」の行動は評価されて然るべきかも知れない。

・エムの“旗振り”ってのが、(まさに文字通り)もの凄い「フリ」になってた!! あれを終盤に持って来る脚本のセンスは素晴らしい!!

・本作のヒロインでもあるキャロル・フェナティ警護官。演じたのはマギー・ギレンホールなんだが、どう眺めても「キャリー・フィッシャー顔」にしかみえなかった(・ω・)

・大統領専用車(“グランド・フォース・ワン”と呼ばれるリムジン)=キャデラックCTSの防弾性能はハンパなかった!

・ホワイトハウス豆知識その1:その周囲、10km四方の土地はどの州にも属さない(「特別州」と言う扱い)

・その2:年間150万人もの人々が、見学のためホワイトハウスを訪れる。

・その3:「6階建」であり「132の部屋」「35のトイレ」を持つ。

・その4:米英戦争中の1814年、イギリス軍により1度焼き払われたが、3年後に早くも再建された。

・その5:PEOC(大統領危機管理センター(Presidential Emergency Operations Center)=厚さ3mのコンクリで覆われた地下壕)には、図書室の書架の裏側から降りて行けるようだ。

・その6:ケネディ大統領がマリリン・モンローとの逢引に使った「地下通路」は実在するとの事!(=^_^=)

・大統領執務室には「引き出しに、ニコレット(禁煙)ガム」「壁面の靴箱に“エア・ジョーダン”を含む大量の靴」が見受けられた。もしウィル・スミスが大統領役だったら、代わりに“コンバース・オールスター”を履いてた事やろね(⌒~⌒ι)

・元はNSA(国家安全保障局)スタッフだったハッカーのタイラー。解雇された原因が「核兵器の標的をアップル本社に書き換えたから」ってのが笑えた。

・「合衆国憲法修正第25条」は「大統領不在時の職務権限」に関して規定されてるそうだ。

・後半、地下通路から逃走を図ったテログループの1人が、セッティングされたC4(プラスティック爆弾)で吹っ飛んじゃうんだが、何故あそこで誤爆(?)したのかが良く分かんなかった。。解除に失敗したのか? コードが(いつの間にか)上書きされたのか?

・劇中では「第46代」「第47代」「第48代」と、3人もの大統領が登場! 因みに、現政権を率いるバラク・オバマ氏は第44代大統領。

・オハイオ州上空を飛行中のボーイング747が「アレ」しちゃう、唐突&暴力的な展開にびっくり! ヒロイン候補とも思われたジェナさんは、おかしな形で“退場”、、

・墜落した軍用ヘリの後部ローターが迫って来る演出は、何度“同様のシーン”を見せられてもやっぱし怖い!! 描写はまんま『ミッション:インポッシブル(1996)』『ブロークン・アロー(1996)』なんだけど、ヘタすりゃ『エクスペンダブルズ2(2012)』とか『ホワイトアウト(2000)』になってたもんねぇ(×_×)

・あそこに至って「入館パス」のいきなし見つかる演出は、ちょっと「(有り得)ないぞ?」と思う。

・リンカーンの(遺品である)懐中時計が引き起こす“奇蹟”も・・「(有り得)ないよなぁ」と。。

・テロ犯が「(爆発寸前の)手榴弾を蹴り返して来る」抵抗っぷりは、実にナイスだった!

・ホワイトハウスの敷地内に、あないに物騒な武器庫や火薬庫が実在すんの? 

・ペンは剣より強し。ドイツの置き時計は頭蓋骨よりも強し。

・この次は、ホワイトハウスを舞台にした『チャーリーとチョコレート工場(2005)』+『ホーム・アローン(1990)』路線な、ファミリー向けのアクションコメディ作が観てみたい!! ホワイトハウス見学に招待された少年少女らが、調度品や知恵を駆使し、巧妙に隠れつつも、侵入したテロ犯たちをやっつけて行く展開・・って事で!(=^_^=)

・「自分達がクルーとし乗り込んでる潜水艦なのに、勝手に発射される搭載ミサイルを止める手立てがない」ってのは、やっぱり「どっかおかしい」と思います。

・「あんな場所」でのカーチェイスが用意されてるとは思わなかった(⌒~⌒ι) セントラル・パーク内をタクシーが暴走する『ダイ・ハード3(1995)』を思い出した(=^_^=)

・見学ツアーの案内係のしと(ドニー)の「仕事ぶり」がなかなか! 「真っ先に退場」と思ってたもんで。。

・あないに至近距離で「ガトリング銃の被害に遭うしと」を初めて眼にした(⌒〜⌒ι)

~ こんなセリフも ~

ジョン「面接させてくれ」

   「まだお前は11歳だ。相手に気なんか遣うな」

   「“底辺”から始めるさ」

   「・・きっと受かった」

   「“ブログは死語”なんだろ?」

   「撃たないで! 只のツアー客です!」

   「ふざけんな!」

   「政治家は犠牲を好む」

   「撃て! いや撃つな!」

   「仕方ない・・殺さなきゃ殺されてた」

   「こいつら・・軍事訓練を受けてる」

   「あなたは“大統領の仕事”を

   「僕にランチャーをぶつけないで」

   「“平和主義”は分かるが、しっかり構えて撃って」

   「まだ終わってない」

   「いつ“企み”を?」

   「信頼を(寄せてくれて)どうも」

大統領「貧しくとも我が家」

   「危機あらば起こせ」

   「空腹を満たせば、人々は暴力を忘れる」

   「“ペンは剣より強し”だ」

   「子供にウソはつくな

   「煙草は? 私も吸わんが」

   「私の“エア・ジョーダン”を放せ!」

   「“外”で会おう」

   「あのゲートは破れんぞ!」

   「今の君は、娘にとって“誇り”だろう」

   「歴史ではなく、世を変えたいのだ」

   「当選を果した途端に、再選と敵陣営対策の

    事しか考えられなくなる」

   「合衆国大統領として、あらゆる権威を込めて

    君に言おう・・“ファック・ユー”」

   「これがペンだ!」

   「君に私は撃てまい?」

   「リンカーンが“2発目”も受けてくれた

   「犠牲は大事だ」

新大統領「我々は、まだ負けてはいない」

    「たとえホワイトハウスを失っても、国は残る」

マーティン「今夜は遅くなる」

     「忠告するよ(Piece of advice.)」

     「本当だぞ(Trust me.)」

     「お祝いのケーキなど用意したら

      ・・お前ら全員、撃ち殺すぞ」 ←マジやん

     「“ダイヤ隊形”で、姿勢を低く」

将軍「どうなってる?!

   誰か、何か言え!(Somebody tell me something!)」

首謀者「悪いな、テッド」

   「国防長官、ただいま死亡」

   「ドジるなよ」

   「またドジを踏んで・・」

   「お前は馬鹿だ!」

   「これだから“雇われ兵”は嫌いだ」

タイラー「ショータイムだ」

    「おっと、玩具に触らないで」

キャロル「此処でいつもそれを仰いますね」

    「眠らずにいられるのは、

     カフェインと愛国心のお陰よ」

エム「約束なんか出来ない(I make no promises.)」

ドニー「『iD4』で破壊された建物が“レジデンス”だ」

   「壊しやがって!」

   「因みにこれはドイツ帝政時代の置き時計だ」

   「数週間で、元通りに直してみせるさ」

警護官「諸君、今日の警護は退屈となるだろう」

   「何故、此処にいる?」

   「下がって(Step away.)」

テロ犯「ケーキは要らん。糖尿病なんでね」

   「物音がした(I heard something.)」

   「俺がハグしてやるよ」

下院議長「リーダーはクールな方がいい」

メアリー“善政を為すための時間は短い”

妻「私はあなたの秘書じゃない」

夫「髪を切ったのか?」

妻「先週よ

夫「俺、何かしたか?」

妻「あの娘の“発表会”を忘れたの」

娘「あたしが賄賂でなびくと?」

父「そう願いたいね」

大統領「庭先でこんな放送を?」

警護官「“報道の自由”ですから」

観光客「ケネディとモンローが逢引に使った通路は?」

ドニー「それは実在しない」

ドニー「此処は“世界一安全な場所”です」

ジョン「どうやら今日は違う

ジョン「モンローとの逢引の通路? 伝説では?」

大統領「いや、実在する」

ジョン「何で後部座席に乗る?!」

大統領「つい“いつものクセ”で」

ジョン「何で“ゾンビ映画”なんだ?!」

大統領「それは“娘の趣味”だ!」

大統領「落っことした!」

ジョン「ランチャーを?!」

夫「終われば、分かってくれる・・お前も」

妻「では・・赦すわ」

大統領「イランに核兵器はなかった」

黒幕「だが、いずれは持つ」

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☆『マン・オヴ・スティール』☆

9月1日(日曜)の夜、比較的ご近所なシネコン“MOViXあまがさき”にて「レイトショー」で鑑賞して来たのは、公開が始ったばかりのSF大作(?)『マン・オヴ・スティール』だった。因みに。この日は「ファースト・デー」でもあった。

元々は(故)クリストファー・リーヴ主演の『スーパーマン(1978)』シリーズ(特に1作目と2作目!)が好きで、後年の『スーパーマン・リターンズ(2006)』もまた、期待値を「過剰なまでに」高めて鑑賞に臨んだワタシなので(←結果的には、高め過ぎて失敗した)、以前から劇場予告編に於ける“断片的な映像群”にワクワクさせられっぱなしだったが・・いよいよ完成の運びとなり、劇場に駆け付けた次第だ。

高度な文明を擁する惑星=クリプトンは、10万年もの長きに渡り繁栄を誇るも・・今や「滅亡の危機」に瀕していた。かつては周囲の星域に積極的な植民政策を展開したが・・それを取り止め、自らの星の採掘活動を過剰に押し進めた結果、地軸を乱してしまい、残すところわずか数週間で自星の爆発する運命は、もはや誰にも避けられないものとなっていた。

クリプトン随一の科学者=ジョー・エル博士(ラッセル・クロゥ)は“数百年ぶりの自然出産”に成功した、妻=ララとの間にもうけたひとり息子=カル・エルを密かに外宇宙に脱出させる計画を実行に移す。

幼子を乗せたカプセルには、クリプトンの“叡智の結晶”とも言うべき、細長い鍵状の物質(記録媒体)=コデックスもまた積み込まれた。

カプセル射出の寸前、将校らを率い元老院に対するクーデターを起こしたゾッド将軍(マイケル・シャノン)は、ジョー・エルを殺害するも反乱には失敗、コデックスの失われた事実を知るや「必ず“コデックス”を捜し出してやる!」と恨みを吐きながら“ファントム・ゾーン”へと300サイクルの追放刑に処されたのだった。

一方、はるか彼方の“黄色い太陽を廻る惑星=地球”に不時着したカプセルから見つけられたカル・エルは、カンザスに住むケント夫妻=ジョナサン(ケヴィン・コスナー)&マーサ(ダイアン・レイン)の手で大切に育てられた。

自身が“特別な力”を持っている事に早くから気付き、その事に悩みながら育ったカル・エル=クラーク・ケント。養父であるジョナサンは、自らの死を前にしても尚『その力を使ってはならない』とクラークに言い遺すのだった・・

周りの世界、周囲の人間との“違い”に孤独を募らせながら逞しい青年へと成長を遂げたクラーク(ヘンリー・カヴィル)は、世界各地で“自分探しの旅”を続ける中、いよいよ「本当の父」に出逢い、自らに課せられた使命を知る。

一方で、母星=クリプトンの崩壊の衝撃で冷凍睡眠(?)から目覚めたゾッド将軍らは、コデックスが地球に隠されている事を掴み、大胆な地球侵攻を開始するのだった・・

アクションにせよ、ハナシとしての展開にせよ「恐ろしくテンポの速い事」には驚かされた! たっぷりと描かれるアクション・シーンや飛行シーンなど「描写の余りにもの速さに、視覚がついて行けないトコ」も少なくなかった。きっとワタシは「制作陣の想定する観客の年齢層」から(既に)大きく外れてしまってるのに違いない(⌒~⌒ι)

さほど物語を詰め込んでるワケでもないハズなのに、構成が「時間軸置換(=回想挿入型)」「群像劇的手法」を多用し組立てられてるので、多少なりと「考えたり」「他の(キャラの)進行をアタマに置きながら観たり」しなくてはならず“アタマ空っぽ”で楽しみたいつもりが・・正直疲れてしまったのもあった。

そしてまた「コミカルな要素」が殆ど盛り込まれてない点も、残念と言えば残念だったか。例えば、凶悪かつユーモラスなキャラ=レックス・ルーサーの一味を持って来たら良い・・などと単純に決め打ったりするつもりはないが、、もう少し「軽妙」かつ「深く」脚本を仕上げてはどうだったかなぁ、と。

私的には、幼少期からのカル・エルの成長物語をしっかりと眺めたかったので、いきなりヒゲ&胸毛のおっさん(?)が出て来た時には「なんじゃあ??」と違和感が拭えなかった。ああ言う登場演出なら、ヒュ※・ジャ※クマンに任せときゃ良いんじゃないかな?(=^_^=)

ロイス・レイン(エイミー・アダムス)、マーサ・ケント、ファオラ・ウル(アンチュ・トラウェ)・・と言う“3人のヒロイン的存在”を擁しながら、そのいずれもが魅力的に映らなかったのは何故だろう? 女性キャラの描き方が単にヘタなのか、ミスキャストなのかは分からないが、女性陣に面白味のなかったトコは、正直ワタシの中でかなりのマイナス点となった。

『スーパーマン』『スーパーマン2/冒険篇(1981)』を1本にまとめ切った“おトク感”はなかなかのものだった(=^_^=) って事は、続編での敵は・・ニュークリアマン・・なの??(=^_^=)

~ こんなトコも ~

・ケヴィン・コスナー、ラッセル・クロゥ、ダイアン・レイン、ローレンス・フィッシュバーンなど「ちょっと最近、お元気なさげ?」なベテラン勢が、物語を彩ってくれてた。

・ダイアン・レインは意図的に過剰な仕上げの“老けメイク”だったんやろか? ちょっと分かんなかったぞ(×_×)

・エイミー姐さん・・本作のヒロインにしてはちと老け過ぎておまへんか?(まぁ、旧作でのロイス役=マーゴット・キダーも老けてはったが)

・ケヴィコスが“ツイスター”にやられちゃう展開とは知らなんだ。んでも、このシーンは(劇中で唯一)ウルウル来ました。

・まんまニューヨークがモデルと思われる架空の都市=メトロポリスだが、あそこまで徹底的に崩壊しては、復旧に何年もかかる気がするぞ? って言うか、市民がどれだけ犠牲になったんだ? 地殻も致命的なダメージ受けて、住めなくなってね?

・アピールさえすれば、スーパーマンは「眼の前で死にかけてる市民」だけは取り敢えず(見棄てず)助けてくれるようだ。

・「3悪人」の内、でっかい奴は名前はおろか顔つきすら分かんなかった。

・ゾッド将軍たちがやって来るのは「月面」⇒「ヒューストン」の順番じゃなかったんやね、、

・ちょっと“悪人顔のディカプリオ”にも見えてしまったゾッド将軍役のしと。

・意図的にスピーディーな特撮シーンを描写してるのかは分かんないが、とにかく「肉弾戦シーン」でのキャラたちの高速な動きがハンパなかった。殆どついて行けてなかったワタシ(⌒~⌒ι)

・まるで「ネット投稿動画」のような「手ぶれ」「フレームアウト」を意図的に多用した飛行映像は狙い通り、リアルで面白い!

・ラストの舞台はグランド・セントラル駅か? 両眼から射出するレーザーで暴れるもんだから『Xメン(2000)』のサイクロップスを思い出してしまった(=^_^=)

・終盤の“タイマンバトル”は『マトリックス/レヴォリューションズ(2003)』のラストバトルみたいな印象。クライマックス(シーン)なだけに迫力充分なんだけど、何処か斬新さがなく、ダラダラしとる感じ。

・「生粋の戦士」であろう某将軍があっさり※をへし折られてしまう展開、、カカロ※トに叶わなかったベジ※タみたいな屈辱感だったろうなぁ。

・少年期が「断片的に語られる」展開なので、隙間があり過ぎ感情移入出来なかった。ちゃんと丁寧に「ひとまとまり」で描いた方がストレートで良かった気がする。「トラックを持ち上げる赤ちゃん」の場面とかも入れてね。

・スクールバスに乗ってた少女はロイスじゃなかったの?

・少年期を代表する友人は、あのおデブ(ピート)だけだったのか?

・「惑星に残って必ず訪れる死を(じっと)待つぐらいなら、冷凍睡眠で流刑にされた方がよっぽど賢い」って言う良いお手本。「飢え死にするぐらいなら羅生門(の上層)に昇って盗みをやれ」って生き方にも通じる??

・ラストになって“デイリー・プラネット”に入社されても。。

・スーパーマン俳優として、初めてのイギリス人を迎えた本作。ピンで眺めると「ちと弱い」感もあったか。ヴィジュアル的に言えば、やっぱりグランドン・ラウスの方が好きやなぁ。

・額の広さ等から、何故だか連想したのは『恋人たちの予感(1989)』の頃のビリー・クリスタルだった(⌒〜⌒ι)

・レックス・ルーサーは(本シリーズに)もう出て来ないのか?

・初登場時が「ヒゲ&胸毛ボウボウの船員の兄ちゃん」だったので、ちょっと入って行き辛かったな。少年期のエピソード群から徐々に加速して欲しかった。

・最大の武器は、どうやら“両眼からのレーザービーム”だった。

・(氷壁内の)宇宙船に乗り込んでからの展開は『プロメテウス』と何処か似通ってた。

・全篇を通じ「ユーモアが極端に少ない」「インパクトあるテーマ曲に欠く」「(市井の)人々との交流がない(軍との交流ばかり)」

・アレだけ大型トラックをムチャクチャに“スクラップ化作業”してたら、店内でも「何らかの物音」は聞こえたんじゃないの?

・ゾッド将軍とララの間に「何らかの過去」があった・・と決め打ちたいワタシ(⌒~⌒ι)

・橋の上で突然、スクールバスのタイヤがパンクしたのは、ケント少年の「恨み念法」によるものだったのか? マコーレ・カルキンが上から人形を落としたからか?(←何のハナシしてんだよ!)

・ハミルトン博士の運命は「あの作戦」に参加した時点で決まってたんやろか? ああ言う退場の仕方は(少し)意外に思えた。

・ロイス愛用のカメラは『ニコンD3s』だった。間もなく壊されてしまうが・・(×_×)

・我々にはどう観てもアルファベットの「S」の字にしか見えないが、クリプトン星では「善の力」「希望」を現す“紋章”“印”だそうだ。

・ジョナサンの墓碑に「1951-1997」とあった。き、享年46でしたか、、?!

・劇中のクラークの年齢は33歳。童貞の設定か?(知らんがな)

・タイトルは・・つまりは『アイアンマン』の事なの?

・劇中の街で「Sears」「iHop」などの看板が目立ってた。

・軍や警察の連中と(取調べなんかで)ウダウダやってるシーンを観てて『ハンコック(2008)』を思い出した(=^_^=)

~ こんなセリフも ~

カル・エル「僕には“特別な力”があるんだ」

     「ゾッド将軍は信頼出来ないが、

      地球人も信頼出来ない」

     「有難う、信じてくれて。嬉しかった」

     「逆らうと不安を与える」

     「この『S』は文字じゃない。

      “希望”をあらわす印なんだ」

     「ヤツらが来る・・行け、ロイス」

     「よくも母を脅したな!」

     「少し下がって・・もう少し」

     「“やり方”は僕に任せてくれ」

     「信じるしかないさ」

ロイス「“危険な題材”でないと書く気がしないの」

   「“牽制”はイイから、早く見せて」

   「“否定する”のがペンタゴンでしょう?」

   「この記事を世に出すのは、

    本人に観て貰いたいからなの」

   「“プラネット”へようこそ」

エル「“滅び行く星”を征服して何になる?」

  「知的生物が存在するようだ」

  「この星は滅びる・・この子が唯一の希望だ」

  「さらば息子よ・・お前に夢と希望を託そう」

  「人類を導き、彼らに希望を与えるのだ」

  「“力”の限界を自分で確かめてみろ」

  「限界を超えろ」

  「決着はわが息子がつける」

ララ「あなたには見つけられないわ」

  「逃げ場などないわ・・終わりよ」

ゾッド「“異端者”め!」

   「“奪われたもの”を取り返すぞ・・必ず」

   “24時間を過ぎれば、この世界に災いを”

   「母星の滅亡によって、監獄が

    救いの方舟(はこぶね)となった」

   「どちらの味方だ?」

   「歴史が証明している・・“進化した者が勝つ”とな」

   「お前が1人救えば、100万人を殺す」

   「死んでもなお“説教”とはな」

   「暴力も残虐さも、総ては民のためだった」

   「連中がそんなに好きなら・・嘆くがいい」

ファオラ「“名誉の死”を遂げさせてやろう」

ジョナサン「何故か? 彼らには理解出来ないからだ」

     「“政府の役人”がすぐに来るかと思ったが、

      誰も来なかった」

     「お前は“宇宙に生命がいるのか”と言う

      問いの答えなのだ」

     「“理由”があって、お前はここに来た

     「正体がばれると、拒まれ、恐れられる」

     「あいつを殴ってどうなる?」

     「善人にせよ、悪人にせよ、

      どんな大人になるのかはお前が決める事だ」

マーサ「本当のあなたは素晴らしい。

    いつか世界に受け入れられるわ」

   「怖かったのは、あなたと引き裂かれる事よ」

   「くたばれ!(Go to hell!)」

   「素敵なスーツね」

   「物が壊れただけよ。取替えがきくわ

編集長「2週間の停職だ。

    ・・“素直過ぎる”から3週間だ」

神父「まずは相手を信じなさい。

   信頼関係は後から築かれる」

将軍「派手に現れたな」

大佐「この男は・・敵じゃない」

  「“名誉の死”を遂げられて本望だ」

大尉「いえ・・“セクシー”だな、と」

兵士「“青い服の男”も狙うんですか?」

エル「将軍、何をしている?!」

ゾッド「“やるべき事”だ」

クラーク「僕には、この世界は大き過ぎるよ」

マーサ「じゃあ、小さくしたら?

ジョナサン「“力”の事は秘密にするって約束したよな?」

クラーク「・・助けたかったんだ」

クラーク「“見殺し”にすべきだったの?」

ジョナサン「・・かもな。お前のした事は、周りの人の

      人生を変えてしまう事だ。

      そして、人間についての“これまでの常識”も」

ジョナサン「大丈夫か? ケガは?」

クラーク「・・ある訳ない」

ロイス「トイレは?」

兵士「隅のバケツに」

カル・エル「・・力が出ない」

ゾッド「(環境に)順応するのだ」

博士「こんな筈では・・?!」

将軍「どうなる筈だ?」

博士「“キー”が入らない!」

ロイス「“最初のキス”の後は冷めるって言うわ」

カル・エル「それは“地球人”の話さ」

マーサ「“世界を救っていない”時はどうするの?」

クラーク「働きたい・・“世界中の情報が集まる”場所で」

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2013年9月 1日 (日)

☆『夏の終り(2012)』☆

8月31日(土曜)。ご近所のシネコン「MOViXあまがさき」にて“レイトショー”で観て来たのは、瀬戸内寂聴さん原作の同名小説を映像化した『夏の終り』である。

何でも、寂聴さんご自身の「自伝的小説」でもあると言う本作。尤も・・寂聴さんの“若き頃”が主演=満島ひかりに酷似してたとは、到底思えないが(スンマセン)、、出演俳優陣にも興味があったので、観てみる事に・・ と言うか、小林薫さんの助演ぶりが気になったもんで(・ω・) ウンタマの森のギル~!(←意味不明)

夫とまだ幼き娘を棄て、故郷・徳島県から年下の恋人=木下涼太(綾野剛)を追いかけ、上京して来た過去を持つ女=相澤知子(満島ひかり)。

中野区大和町に居を構え、染色作家として本格的に活動している彼女だが、8年前からは妻子ある年上の作家=小杉慎吾(小林薫)との半同棲生活を送っていた。

週の半分を知子の家で、残る半分を鎌倉市大町(の本宅)で過ごす慎吾。それなりに平穏な生活に満足していたつもりの知子だが、そんなある日、久しぶりに涼太が相澤家を訪ねて来る。

それを機に、知子は「慎吾(現在の恋人)と涼太(過去の恋人)の間で、乱れ動く自身の気持ち」を強く感じ始めるのだった・・

意識的に「古き佳きニッポンの映画を造り上げよう」と取り組んだ跡がハッキリと観て取れた本作。それ故に「アクションなし」「大きな事件なし」な展開には、今の若い観客層には“きっと苦痛なぐらい”の上映時間の長さを覚えさせる事だろうと思う。

ワタシとしては「セリフの少なさ」「説明的な要素を(意図的に)廃した演出」「“間”を大事にした脚本」については好感が持てた。また、かつての小津(安二郎)監督作を眺めてるような「固定(=据置)カメラ+長回し(撮影)」で映し出される“昭和な情景”には「おお、ポストカードにしたいなァ」と思わせる魅力を強く覚えたワケである。

一方で、説明的な字幕が一切出て来ないため「登場人物の心情」はおろか「大事な筈の(本来なら描くべき)場面」すらもが割愛されてて、あちこち想像力で作品全体を補完する努力を強いられたのは「この手の(=ミステリー系では決してない)作品」を観るにしては「不親切」だと感じた。

劇中で描かれる時代もハッキリ分からず、後々に街角の新作映画ポスターとして『カルメン故郷に帰る(1950)』や『わが谷は緑なりき(1941)』が貼られてるのを観て、やっと「昭和25~26年でしたか!」と理解出来たぐらいである(⌒~⌒ι)

また、時間軸も巧妙に入れ替えられてるので「途中から始まり、途中で終わってた感じやなァ」と知子を巡る「色恋」の流れがハッキリ掴めぬままだったのも残念だった。そう言う意味では、再度観直せば“新たな発見・感動”があるのかも知んない。

~ こんなトコも ~

・「コロッケ」「メザシ」「蜜柑」「桃」など・・“食べるシーン”を大切に描いてる感があった。

・近年観て来た作品の中でも屈指の「喫煙シーンの多さ」を誇ってた。一体、劇中で何十本が吸われてたんやろ?

・サスペンダー、パナマ帽・・などの古い(?)ファッションが印象的だった。

・三輪トラックを「選挙カー」にしてる人々・・ちと荷台に乗り過ぎじゃ・・?

・いつもながら「幸(さち)薄そう」な満島さんならではの個性が、ばんばんスクリーンから溢れ出てた。

・主役陣による“泣きシーン”が3者それぞれに用意されてるが・・3人とも、肝心な「そのシーンでのセリフ」がハッキリ聞き取れなかった。何言ってたんやろ?

・畳、縁側、裸電球・・古き佳き時代の日本家屋の素晴らしさを堪能出来た!!

・タイトルに「夏」とあるんだし「祭り」と言った“夏の風物詩”の描写程度は欲しかったかな。

・慎吾と涼太の「語らうシーン」は意図的にカットされてた(×_×)

・東京、鎌倉、小田原・・と関東エリアが舞台なんだが、ロケ地は洲本市、加古川市、姫路市・・と関西圏がメインだった。

・スコア(楽曲)を手がけたミュージシャン=ジム・オルークは『スクール・オヴ・ロック(2003)』でも音楽関連のコンサルタントを務めてたそうだ(ウィキ情報)。

・涼太の開衿シャツの胸元のボタンを縫い付け、最後に横顔を寄せ「余った糸を歯で噛み切る」知子の所作がドキッとさせる。

・胡坐(あぐら)をかいた軒先で手を伸ばし、庭先に降る雨で、指先の煙草の先の火を消す慎吾の所作も印象的だった。

・シーンの切り替えで多用されてたのは「固定カメラ+(黒画面への)フェードアウト」だった。

・有り得ない場面で、知子の枕元に座り、伸ばされた彼女の右手を握りしめる慎吾の姿は、かなりな「ホラー路線」だった(×_×)

・総じて「いつ」「どこで」が明確にされず、それを補う説明的な字幕も一切なかった。

・「部分的なストップモーション演出(=画面左右・奥の一部のみが時間停止する)」が光ってた!

・「道が坂になっており、右上に知子の家、左に涼太のアパートのある」地形で、2人の別れるシーンは、かなり雄弁に「画面」を構成してた!

・当時(?)、ヒステリーの事を「おヒス」と言ったりしたそうだ。

・「裁縫研究所」なる施設(?)が登場するが・・やはり「学会」とか「論文」とか「フェロー」とかが存在しとるんやろか?

・慎吾が執筆を嫌がってた“エロ剣豪の小説”を是非読んでみたい!

・パッケージが「白と青のツートンカラー」にも関わらず「MIDORI」と言う銘柄の煙草が登場(・ω・)

・エンドロールの最後に『完』と潔く表示されるのが、逆に清々しかった(=^_^=)

・綾野さん、どうにも「途中退場」な印象が強いんですけど・・

・綾野さんは・・アップで眺めると、さほどカッコ良くも思えなかった。思いっきり一重瞼だったし(ファンの方、スンマセン)。

・監督の熊切和嘉氏。その名は存じなかったが、高松市内のミニシアター“ソレイユ”で初めて観た『ノン子36歳(家事手伝い)(2008)』はなかなか良い作品だった! 次は『海炭市叙景(2010)』を観てみたいぞ!

~ こんなセリフも ~

知子「だって熱いのよ、これ」

  「髭(ひげ)ぐらい、剃ったら?」

  「私、病気なの・・重いの」

  「独りでなんか、寝てらんないわ」

  “何処へ行ってしまったんだろう”

  「8年よ・・長いわね」

  「“あの時”とは違うんだわ」

  「良い歳して、あれもこれもなんて

   惨めったらしいのよ!」

  「・・御免なさい。好きな人が居るんです」

  「だって、好きなのよ!」

  「何時(いつ)まで“こんなまま”で居させる気?」

  「ずっと寂しいんだもの・・長かったわ」

  「何処にあるの? 桃」

  「“あちら”に届けるんでしょ?」

  「慎と私には、あなたの知らない

   “生きて来た時間”ってものがあるの」

  「其れを言わせないでよ!」

  「・・憐憫よ!」

  「酔ってるのね? ・・切るわ」

  「私が来た事、あの人に伝えてよ。絶対よ」

  「分かります? 女独りで生きてく事の大変さが」

  「先生は、もっと書いて、ぶちまけるべきなんです!

   だって、誰よりも才能がお有りなんですから!」

  「愛なんかより、習慣の方がずっとずっと強いんだから」

  「もう来ないで頂戴」

  「息苦しいのよ、此の部屋!」

  「此の家すら出て、独りでやり直したいの」

  「此処からなんだわ。此処に

   “確かなもの”を築いてみせる。そう決めたの」

慎吾「彼奴(あいつ)には、苦労して欲しくない」

  「只の風邪だ。寝てりゃ治る」

  「無性に君の声が聴きたくなってね」

  「相当なヒステリーだな・・彼も」

  「(そんな事は)分かってるさ。放っとけば良い」

  「可笑しな奴だ・・“他人のもの”ばかり欲しがる

  「旅行にでも行って来ると良い・・気分が変わる」

  「旅に出よう・・一緒にだ」

  「あっちで、僕は死ぬかも知れない」

涼太「きっと優しいさ・・でもそんなのは愛じゃない」

  「・・変な人だ」

  「自分が傷付きたくないのさ・・ヒューマニティだよ」

  「呑むんだ・・煙草」

  「“いっとう良い”のを用意しました」

  「・・そのままで」

  「行くの? 泊まってけば良い。

   今、居ないんだろ?」

  「だから! どうするんだって!?」

  「帰って呉れないか・・あの時は酔ってたんだ」

  「帰らないなら、俺が出る」

  「言い訳するのが愛なの?

夫「・・女のくせして」

慎吾「訪ねて来たよ、今日」

知子「・・誰?」

慎吾「・・木下君さ」

慎吾「月曜日には戻る」

知子「風邪、引いちゃ厭(いや)よ」

慎吾「・・君もな」

慎吾「楽しかったかい?」

知子「ええ、とっても」

知子「どっかで食べてかない?」

慎吾「・・また、すぐに来るんだ」

知子「落ち着かないの」

慎吾「わがままなんだ・・君は。

   厭になるね」

慎吾「惚れてるのか?」

知子「分からない・・

   どうしたら良いか分からない」

慎吾「行こうか」

知子「“来ない”とは思わなかったの?

慎吾「貴女(あなた)“来る”って言ったもの」

慎吾「一緒に死んで呉れないか?

   厭なんだ・・もう何もかも。

   ずっと前から死にたいんだ」

知子「・・どうして奥様に頼まないんですか?」

慎吾「だって・・あいつはいつも一生懸命なんだ」

涼太「嫉妬は無いの?」

知子「もう恋は無いんだもの」

涼太「無神経な女だよ。2人の男に迎えられて・・

   ふしだらで、淫らで、だらしがないよ!」

知子「それが愛なのよ! だらしないものよ!」

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