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2013年8月31日 (土)

☆『パシフィック・リム【2D字幕版】』☆

18日(日曜)の夜。まぁまぁご近所のシネコン“MOViXあまがさき”にクルマで行き、レイトショーで観て来たのは『パシフィック・リム』なるSF作品だった。

未だに彼の手がけた『パンズ・ラビリンス(2006)』なる作品の“ダーク・ファンタジーとしての完成度”を絶賛して止まない(エンターテインメント性に限って言えば『不思議の国のアリス』『アンネの日記』に決して劣るモノではないんじゃないか、と)、ギレルモ・デル・トロ監督が「自らのオタク気質」を遺憾なく発揮(?)した「ヒーロー・ロボットアクションもの」ともジャンル分け出来そうな最新作。

エンドロールの最期に“本作をモンスター・マスター=レイ・ハリーハウゼンと本多猪四郎に捧ぐ”とちゃっかりリスペクトなひと言を添えてはる辺り、まさに「確信犯」的なしたたかさを感じたりもするが(=^_^=) まぁ、世のアニメオタク中年(=^_^=) の考える妄想「日本の古き佳き特撮&ジャパニメーションの世界を、ハリウッドが潤沢な資金をガンガン投入して造ってみたとすれば・・それはそれは『素晴らしい作品』が完成するんじゃないのっ?!」に対する、リアルな答えの1ツがこのように叩き出された・・って点では、実に歴史的な大作であるような気はする! その出来はともかくとして(⌒~⌒ι)

2013年8月(今年じゃんか!)。人類にとって“最大の脅威”は、宇宙(そら)からでなく、海底から“その禍々しき姿”を現した。

太平洋の奥深い海底のプレートが崩落、そこに出来た裂け目に「異次元の扉」が開いた事により「地球外生命体」がやって来たのだ。

サンフランシスコに上陸した最初の「巨大生命体」は“怪獣(カイジュウ)”と呼ばれ、6日後にようやく陸海軍の総攻撃により退治されたが・・結果的に「3ツの都市」が壊滅、数万人がその犠牲となった。

それからわずか6ヵ月後、マニラで2体目の“怪獣”が出現、続く3体目がメキシコに、そして更に4体目・・ 彼ら“怪獣”の襲来は終わらなかった。

人類には“怪獣”と互角に戦うための「組織」と「新兵器」が必要となった・・そうして設立されたのが“環太平洋防衛軍(PPDC:Pan Pacific Defense Corps)”であり、開発されたのが、人型の巨大ロボット兵器“イェーガー(ドイツ語で『狩人』の意)”である!

“イェーガー計画”によって建造された新兵器だが、当初採用されていた「1名操縦スタイル」では、パイロット(の神経節)への負荷が大きく、改良された“イェーガー”では「2名操縦スタイル」が用いられ、それが主流となって行った。

2人のパイロットは、それぞれ“イェーガー”の「右脳」「左脳」を担当、その戦闘力は「パイロットの適合性」「パイロット同士の融合性」に依る部分が大きかった。

15歳で初めて“怪獣”を眼の当たりにした主人公=ローリー・ベケットは、兄=ヤンシーと共に『ジプシー・デンジャー』と言う名の“イェーガー”を駆り、華々しい戦果を挙げていったが・・現れる毎に「進化」を遂げる“怪獣”により、遂に左腕をもがれ「相打ち」の体(てい)で倒されてしまう。そしてヤンシーも生命を落とすのだった。

・・

その悲劇から5年を経た2025年。心の傷から(完全に)立ち直れないままのローリーの姿が、アラスカ州シトカにあった。

彼は“イェーガー”を降り“怪獣”襲撃を防ぐための「命の壁」の建築現場で、自暴自棄な気持ちで働いていたのだ。

そこにやって来た、かつての上官=ペントコスト(現“PPDC”最高司令官)は「此処で死ぬか、もう1度“イェーガー”に乗り、戦って死ぬか、どちらかを選べ」とローリーに迫り、彼は世界を救うため、そして自身を変えるために最前線への復帰を決意する。

香港にある“PPDC”の基地=シャッタードームで彼を待っていたのは、司令の側近でもある“イェーガー”の研究員=森マコ(菊地凛子)だった。

ペントコストの反対に遭いながらも、マコを新しいパートナーとして得たローリー。修復作業を終えた『ジプシー・デンジャー』に乗って人類の存亡の危機に立ち向かうのだが・・そんな彼らの前に、これまでにない規模=カテゴリー4の“怪獣”が2体同時に出現する・・

良くも悪くも、ハリウッドが日本の伝統文化(?)である「巨大ロボット」「怪獣」をネタに“絶妙なスベり具合”でガンガンやってくれましたな~ ってのがまずの感想だろうか(=^_^=) 製作費もかかってそうだし、CGもモノ凄いレベルなんだけど・・イマイチ作品世界にのめり込めない。。

考えてみた結果、思い当たったのは「怪獣やロボットのデザインにセンスがなく、個性も愛情も感じられない」「物語が凝縮され過ぎてて『余韻』や『間』が殆どない」って事だろうか。

「あ、ネタにしやがったな~」ってトコでは『ゴジラ(1954)』『新世紀エヴァンゲリオン(アニメ、1995~)・・シンクロ演出』『ジャンボーグA(特撮ドラマ、1973)・・操縦法』『ウルトラマンA(特撮ドラマ、1972)・・男女キャラ』『大日本人(2007)(爆笑)』『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊(アニメ、1995)』など・・また、同じ“ハリウッド謹製”で言えば『アイアンマン(2008)・・胸部リアクター』『GODZILLA/ゴジラ(1998)』『クローヴァーフィールド/HAKAISHA(2008)』『リアル・スティール(2011)・・メカデザイン』『マトリックス(1999)・・武道シーン』『iD4(1996)・・演説シーン、敵とのシンクロ』『アルマゲドン(1998)・・父娘(?)の別離』などがすぐに思い浮かんだ。

実写(←言うても「CG全開」だが)でこう言う作品が観られるとは!! と言う「かなりな嬉しさ」がこみ上げて来る一方「この“既視感”の多さって何やろ?」「何で、ここまで保守的でつまんないデザインに固められとるんやろ?」と(怒りを超え)哀しみが沸き上がって来たのも事実。

「中年アニメオタク」であればあるほど「手放しで評価・絶賛しない(←出来ない、してはならない)作品」に成り下がってしまったように感じる。

怪獣デザイン、メカデザイナーを(例えば)日本から迎えたらどうだったんやろ? と思ってしまうんだが、そう言った点はアングロサクソン系な観客からすれば「ダイナミックにロボットとかクリーチャーとかが動いてさえくれたら、細かいトコなんぞどうでもエエんじゃ~!」って事なんやろかねぇ・・ ホンマに残念でしたわ(×_×)

~ こんなトコも ~

・特に好きじゃない凛子さんだが『バベル(2006)』を皮切りに『スカイ・クロラ(2008)』『ノルウェイの森(2010)』『小川の辺(2011)』・・と、そこそこに出演作をフォローしてる気がする(⌒~⌒ι)

・凛子さんの「アクション演技」はなかなかだった!

・芦田愛菜ちゃんが成長して凛子さんになるとは・・到底思えないが。。

・余りに「保守的」過ぎる、あのつまらないメカデザインは・・「実在した場合の空力抵抗までも考慮」した結果か?

・司令は「“彼”を脱出ポッドで逃がしてやる」って配慮を出来なかったか? 続編にも繋げようが出て来るのに。

・パイロットらの「私生活」がなさ過ぎだった。

・「民間人の視線」「他国民(特に日本人など)の様子」も描いて欲しかった。

・「報道番組による、巧妙な現地リポート」「市民による“ハンディカム手ぶれ撮影”」とかの演出も欲しかった。

・香港市民は「緊急時、地下に避難してるだけ」だった。

・スタッカー・ペントコスト司令を演じるイドリス・エルバの実年齢が「ワタシより年下」と知り愕然・・(⌒~⌒ι)

・2人の科学者(ニュートンとハーマン)の「凸凹コンビ」ぶりは『スターウォーズ』(の彼ら)に対するオマージュか?

・実は“PPDC”の重鎮だったハーク・ハンセン。演じるのがヒュー・ジャックマンでも「特に違和感なかった」気がする(=^_^=)

・タン3兄弟の区別がつかんかった。。

・アレクシス&サーシャ(カイダノフスキー夫妻)のキャラ造型も、徹底的に不足してた。

・“謎の商人”ハンニバル・チャウを好演してくれたロン・パールマン。『ドライヴ(2011)』では情けなく溺水(海水)してただけで残念だったが、本作では「助演男優」としてのインパクト抜群!(=^_^=) 『ディープ・ブルー(1999)』でのサミュ・L・ジャクソンを(誰もに)連想させる「あんなシーン」が準備されてるなんて・・美味し過ぎる!(=^_^=) ラストの“おまけシーン”も見逃すな!

・東京が舞台と思しき(回想)シーンが描かれるが・・駐車車両のナンバーが明らかに変だったり、看板の文字が「ファイナンシャル」「24t時間以内にお届け」「カブノキコンピュータ」「益代&由美子剣店」「萠&健太ビデオ」など、どう(譲って)考えても狂ってた(=^_^=)

・『ジプシー・デンジャー』の起動直後に取るポーズ(「左手グー」の上に「右手パー」を重ねる『時揖』『土揖』ポーズ(?))も妙に映った。

・旧式(第3世代)は搭載の原子炉で動き、最新の第4、第5世代はバッテリーで動くそうだが、何となく「原子炉を肯定する」みたいにも取られる展開があった(?)

・中華風の道場(「武館」と言うらしい)の壁には「勇気」「尊重」「毅力」の3文字が書かれてた。「友情」「努力」「勝利」じゃないのね。。

・ブルックリンにある四川料理店「チャウ」は美味いらしい(実在するのかは不明)。

・手にしたタンカー(?)で殴りつけて戦う“イェーガー”が漢(をとこ)らしかった!

・(突っ込んで破壊した)ビルの、奥の部屋の、机上の「カチカチボール」が(振動で)動く演出はちょっとイカしてる。

~ こんなセリフも ~

ローリー「“釣り”に行こうぜ!」

    「(怪獣を)近くで観たいって?

     ・・楽しくなんかないぞ」

    「実戦で決断を下すのは、この俺自身だ。

     そして、その結果は自分で背負う」

    「お言葉ですが・・今、叱るべきです」 ←今でしょ!

    「パイロットになりたければ、

     司令官に従うだけじゃなく、逆らえ」

    「ウサギ(記憶)を追うな!」

    「最初のドリフトは大変だ」

    「“結合”には(相手に対する)信頼が必要だ」

    「余計に怒らせたぞ?!」

    「死んだとは思うが・・念を入れとこう」

    「キツく締め過ぎだ・・息が出来ない」

マコ「“2手”早く倒せるのでは?」

  「先生・・愛シテイマス」

  「死なないで!(Don't go!)」

チャック「“使えないパイロット”のせいで、

     総ての“イェーガー”が廃止されるなんてな」

    「知るかよ(Whatever.)」

    「さっさと此処から消えな・・得意技だろ?」

    「“やれる事はやれ”と親父は言った」

    「・・光栄でした」

ペントコスト「200万人の市民を優先して護れ。

       船舶の10人には構うな」

      「君以外はみな死んだ。君が1番目の候補者だ」

      「何処で死にたい? 此処でか?

       それとも“イェーガー”の中でか?」

      「作戦は立てた。君は準備を」

      「復讐は開いた傷口だ」

      「森サン、少シ抑エテ(More control.)」

      「着替えなさい(Get ready.)」

      「黙ってる私を見て・・勘違いするな!」

      「いいか、まず・・2度と私に触るな。

       そして・・2度と私に触るな」

      「最期まで戦って・・勝て!」

      「あんな戦いは初めてだ・・誇りに思う。

       しかし・・祝ってる暇はない」

      「仲間を2人失ったが・・悲しむのは後だ」

      「タイマーをリセットしろ」

ハーク「息子を預けたぞ・・俺の息子を」

テンドー「男は“やる時にはやる”のさ」

現場監督「悪いニュースから言うぞ。壁のてっぺんで3人死んだ。

     次に、良いニュースだ。新たに3人を雇う」

ニュートン「彼は“予測以上の事”は言えないのさ」

     「勇気は幸運の種だ

     「新鮮な怪獣の脳がないと・・あるの?」

     「任務の事は言えない・・言いたいけど。

      ・・知りたいなら教えるよ」

     「これじゃ“避難所”じゃなく“怪獣の食堂”だ!」

     「“理解出来てない事”が起きてるぞ」

ハーマン「政治も芸術も偽りだらけだ。だが数値は裏切らない」

チャウ「怪獣の骨の粉末は“男性機能”に役立つぞ」

   「臓器を手早くアンモニアに漬けるのさ」

   「俺が信じてるのは『怪獣の骨が高く売れる』って事だけだ」

   「怪獣のクソだって、立派な畑の肥料になる」

   「俺は特製の“怪獣シェルター”に避難する。

    お前は“公共のシェルター”にでも隠れてろ。

    俺はそこで“こうなった”がな」

   「この醜いバケモノめ・・とにかくだ・・」

伝説の男「少し太ったかな?」

    「私が乗らねば、人類が滅びる」

    「私がやり遂げるために、私を護ってくれ。

     ・・出来るか?」

    「今日、此処にいる者は、1人で戦うのではない」

    「今こそ立ち上がり、人類を滅亡の淵から救うのだ」

    「希望と人類の生存のために戦う」

    「今日の私は・・記憶を無にして戦う」

    「だが、お前はハークの息子だ」

    「ドリフトすれば逢える」

司令官「タイマーを停めろ!」

謎の男「・・俺の靴は何処へ行った?」

ローリー「思うんだが、兄貴」

ヤンシー「言わなくても“繋がってる”から分かる」

マコ「・・イメージと違う」

ローリー「ヘイ! 違ウッテ?」

チャウ「お前・・(怪獣と)やったな?」

ニュートン「・・ちょっとだけ」

ニュートン「見たか?! ・・伝えないと!」

ハーマン「裂け目で・・計画が失敗するぞ!」

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コメント

これはとにかくどの角度から見ても興奮するシーンがなかったです。
怪獣やらロボットの造形がもうひとつでしたね。

ちなみにワタシは円谷特撮監督の怪獣キャラで重要視するのは鳴き声なんですけど
本作のはまったく魅力がなかった^^;

投稿: ituka | 2013年9月 1日 (日) 20時30分

itukaさん、ばんはです。

先程まで、某新作をレイトで観てたんですが、メカ造型が何となく『スターゲイト(1994)』辺りを彷彿とさせてくれました(=^_^=)

>これはとにかくどの角度から見ても興奮するシーンがなかったです。
>怪獣やらロボットの造形がもうひとつでしたね。

カタコト(日本語)なペントコスト司令のセリフが面白かったぐらいかな?
中華兄弟やロシアン夫婦の存在感が薄過ぎたのも、泣けました(×_×)

>ちなみにワタシは円谷特撮監督の怪獣キャラで重要視するのは
>鳴き声なんですけど
>本作のはまったく魅力がなかった^^;

確かに覚えてませんもんねぇ・・怪獣と巨大化したマコとの格闘が観てみたかった(=^_^=) ←フジアキコ隊員かよっ!

投稿: TiM3(管理人) | 2013年9月 2日 (月) 00時18分

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