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2012年9月28日 (金)

☆『鍵泥棒のメソッド』☆

鑑賞こそすれど、、なかなかに記事をまとめ、アップするまでの“まとまった時間”が取れずご迷惑をおかけしているやも知れません(×_×)
まぁ、気長にお待ち下さい。

・・

22日(土曜)の夜、クルマで隣町にある“ワーナー・マイカル・シネマズ綾川”まで出かけ、香川県内ではこのシネコンでしか鑑賞出来ない新作邦画『鍵泥棒のメソッド』を観て来た。

『アフタースクール(2008)』の内田けんじが監督&脚本を手がけた意欲作。
まぁ、私的には『アフター〜』のノリ、展開、世界観が“全く”好きになれず「この監督(しと)のテイストはどうも合わないな〜」とまで思ってしまったワタシだが・・本作は異常に“ネットでの評価が高かった”モノで、観に行く事に決めた次第(・ω・)

「カネなし、定職なし」の古びたアパート暮らし。
35歳の貧乏役者=桜井武史(堺雅人)は“些細ながらも重大な理由”から、とうとう首を吊って死のうと考えるも・・ロープが切れた(外れた?)事により、それすらも未遂に終わってしまう。

家賃さえしばらく払えぬままの桜井は、財布から出て来た“クシャクシャの入浴券”に気付き、薄汚い『清風荘』の部屋を出て“気分転換”に銭湯へと出掛ける。

彼は隣り合ったロッカーの男が石鹸に乗って滑り転倒、後頭部を激しく床に打ち付け昏倒する現場に遭遇、出来心から彼の持っていたロッカーの鍵を自身のモノとすり替えてしまうのだった。

男の財布、ダークスーツ、車(クライスラー300C)、マンションを労せずして手に入れ狂喜する桜井だが・・すり替わったその相手が「誰もその素性を知らぬ、凄腕の殺し屋=コンドウ」である事を知るに至り、すっかりビビってしまう。
そんな彼に、工藤と名乗る男(荒川良々)から新たな「殺し」の依頼が・・!

一方、病室で目覚めた男(香川照之)は、記憶を完全に失ってしまった自身に気付く。
銭湯のロッカーに残された所持品から、自らを「桜井武史」だと思い込んだコンドウは、役者としてのスキルアップを目指し始めてしまうのだった。

そんな桜井(=本当はコンドウ)に好意を寄せるのは、本気で“婚活”を始めたばかりの(34歳の)女性編集長=水嶋香苗(広末涼子)。

2人の男が1人の女を巻き込み、彼らの突き進んだ先に待つ“運命”とは・・

おお! 本作は分かり易くて楽しかった!

まぁ、ワタシの大嫌いな「殺し屋」「記憶喪失」「ヤクザ」「成りすまし」と言う“ベタ過ぎる演出要素群”が揃いも揃ってたトコには流石に「ウゲ〜!」と思ってしまったが、それはそれできっちりと“変化球”を投げ込んでくれてた点を評価したい!

『アフター〜』に比べ、すんなりと物語は展開するんだが、冒頭から「(観客を)騙すモードに突入してた」って点では、より自然でイヤミのない「質の良い脚本」だったように感じた。

香川さんが「巧過ぎる!」のは観る前から分かってた事だったが(=^_^=) どっちかと言えば「らしくねぇ」雰囲気の荒川良々氏も、ボロが出ない(?)程度に“凄み”を漂わせてくれてた。
広末さんも、もう少しは「ご自身らしさ」を表現したかった事だろうと(勝手に)推量するが、アレはアレで新鮮だったように思う。

面と向かってはとても謝罪出来ず、言葉を探しつつビデオメッセージで「スミマセン!」を繰り返す堺氏にも「他人事とは到底思えないヘタレさ」が存分に発揮されてて光ってた(=^_^=) 『ゴールデンスランバー(2010)』もそうだが、切羽詰まったヘタレキャラを演じさせたら、このヒトってば「ピカイチ!」な気がする(=^_^=)
お願いだから“カッコつけた演技”とか、そう言う路線は続けないで下さい(=^_^=)

期待してOK! な本作だが、エンディングについては「引っ張った感じでそれですか?」ってなベタさが若干あった気はしたか。
あと「とあるキャラ」の本性が“暴露”された状態で幕となってしまい、そのしとの事がちょっと好きになってしまってたワタシにとっては、少なからずの「後味の悪さ」のあったのは否めない(⌒〜⌒ι) まぁ、そのしとの“(劇中での)前職”を考えたら、極々自然な性格付けではあったのだけれど・・

〜 こんなトコも 〜

・堺さんの(一応は)主役からの“後退っぷり”が独特な展開。。
・本作最強の演技役者は「お腹を蹴られてた」彼女だったんかも(・ω・)
・いやいや、広末クラスならもっとモテるやろ?
・終わってみれば、何とも平和な物語だった(=^_^=)
・「故人の遺言DVD上映会」ってば、今や当たり前なのか?
・堺さんの物語開始前の“背景”がも少し欲しかったか。
・iPhoneの操作に慣れてない堺さんが微笑ましかった。
・本作のタイトルってどやろ? 「盗んだ」と言うか「交換した」ワケだが、、
・総じては「香川照之さん1人に依存気味」なキャスティングだったと言えようか?
・ノリにノッテる感じの香川さん。まるで「ワンマンショー状態」ですた(=^_^=)
・近年の香川さんってば、ケヴ※ン・スペ※シーや竹※直人をも蹴散らす勢いである(=^_^=)
・ワルノリ過ぎて“持ち味”のかき消されとる『流浪劔(るろけん)』よか、香川さんはこのぐらいの方が良い!
・香苗のカレンダー(手帳)に「12月14日(赤口)」と表示されてた事から、今年の物語だったんやろか?
・桜井の着てた赤トレーナー“WARRIORS EASTWOOD”は何処かで買えるんやろか?
・後から考えたら「左手首に付着した血痕」は、そないに気にせずとも良かった気もする(・ω・)
・ちびっ子に水鉄砲で顔面を攻撃されてるコンドウさんが、かなり笑えた(=^_^=)
・様々な偽造の身分証を揃えてるコンドウ。変装した社員証に「ジェームズ・バトラー(James Butler)」とか書かれてて、コレも笑えた(=^_^=)
・ロケ地とし「横浜・相鉄いずみ野駅」「埼玉・大宮砂団地」「東京・玉城湯(稲城市)」「ベニースーパー」などが用いられてた。
・「珈琲舎ダンケ」「セキネベーカリー」は浅草3丁目に実在する店舗らしい。
・香苗のクルマは「プリウス」なんだけど、も少し個性あるクルマでも良かった気がする(・ω・)
・DVDソフト化の折には、ゼヒ映像特典とし(劇中作の)『修羅の旅路2』を収録して欲しい。
・「ベートーヴェンの弦楽4重奏曲」には、記憶をよみがえらせる作用があるんかも知んない(⌒〜⌒ι)
・桜井の所持金=1142円ってのが、妙にリアルで悲しい。。
・『コラテラル(2004)』ベースで、こんなパターンの物語が見たい!! ←あちらでも「殺し屋になり済ます」って展開はあったけど。
・プロの語る“痛みの4段階”は「衝撃」⇒「事態把握」⇒「緊張」⇒「痛み」の順にやって来るそうで(×_×) ←井上ひさしの小説『吉里吉里人』みたいやね、、
・「最初の8ページ」を越え、書籍を読み進められるか否かが「あきっぽいか否か」の1ツの指標と言えそうで(⌒〜⌒ι)
・香苗がページ(記事?)の「女子が男子をナンパしたって構わないじゃない」の部分をチェック(強調)してたのが印象深い。
・神奈川県平塚市には「追分交通のタクシー」が実際に走ってるようだ。
・「劇団マッシュルーム」ってホントにありそうな気がする。細々と活動してる感じで・・
・「アーバンメゾン朝日」はネットでヒットしなかったが「メゾンアーバン」ってマンションは(埼玉県川口市朝日に)実在するみたいだ。
・“ギブソン・レスポール1959”ってギターの値段がハンパないようだが(1〜2千万円)、保管場所によって大きく価値の下がる気がするな。
・本の中(?)に拳銃が隠されてたが「撃鉄(ハンマー)の起こされた状態」で入っており、観ててかなりハラハラした(×_×)

〜 こんなセリフもありました 〜

コンドウ「あなたは・・私の知り合いの方でしょうか?」
    「頭を強く打ったみたいで、思い出せなくて」
    「桜井武史、35歳です。・・ちょっと“老けて見えます”よねぇ」
    「至って健康、だそうです」
    「何と言うか・・“かすかに懐かしい”と言うか、
     微妙な感覚があるんですが」
    「この銘柄の煙草(マルボロ)を吸っていたハズなんですが」
    「私は死のうと思っていたみたいです。
     ・・失敗したんでしょうね」
    「死のうと思って(銭湯で)“ワザと転んだ”のかも知れない」
    「ここで“こんな生活”をしていたら・・死にたくもなりますよね」
    「“死にたい”って気持ちも忘れちゃいました」
    「お腹? 空いてます」
    「少し気にはなったんですが、
     わざわざ訊くまでの事でもないか、と思いまして」
    「自分の人生を他人から聞くのがちょっと恐いんです。
     これ以上は知らない方が幸せなのかも・・」
    「あなたは、何でも、一生懸命にやるんですね」
    「あなたとなら、どんな男だって
     “結婚したい”と思うから、大丈夫です」

殺し屋K「お前・・この部屋で煙草吸ったな?」
    「尾行された事は? ・・分かるワケねぇか」
    「こんな“杜撰な計画”がホントに成功すると思ったのか?」
    「一生に1度ぐらい、誰かに褒めて貰いたかったのか?」
    「・・お前を助けてやる」
    「お前の人生、このまま俺が貰うぞ」
    「何だそれ?」
    「ダメだ。お前は“演技の基本”が出来てない」
    「客観的に捉えろ」
    「“死ぬ気”で演じろよ」
    「人は簡単に騙される
    「俺は“便利屋”だ・・“※※※”じゃない」
    「だいぶ儲かった・・もうカネは充分だよ」
    「お前・・“缶の中のクッキー”全部食べちまったのか?」
    「これも仕事だよ」
    「惜しかったな、あのお芝居。結構、俺は感動した」
    「“カネがないから”って死ぬ事ないよ
    「やるよ、この時計・・今日のギャラだ」
    「“女で死ぬヤツ”がホントにいるんだな」

殺し屋S「ちょうど良かった。今、電話しようと思ってたトコだ」
    「仕事は美しくなくちゃならない」
    「今回の仕事は・・美しくない」
    「子供は“予定外”だった・・でも、仕方なかった」
    「お前らのせいだぞ!」

桜井「悪(わり)ぃな、遅くなって」
  “とにかく、死んでお詫びをします”
  “とにかく、ごめんなさい”
  「こういうの、棄てちゃいましょう!」
  「どうしてって・・俺がやるしかないだろ?」
  「“人殺し”に説教されたくねぇ!」
  「あんただって、尾行されてんじゃねぇか!」
  「あんた、あの男に惚れてんの?
   ・・向こうは多分、惚れてるよ」
  「もっと情けないんだよ、俺は」
  「俺の事、笑えるのか?
  「可愛い猫だねぇ」

香苗「私事ですが、結婚する事に致しました」
  「そうですね・・“健康で努力家の方”であれば」
  「相手は・・まだ決まっていません」
  「私が“やる”って言って出来なかった事、ある?」
  「歩くと、30分以上かかります」
  「ただ“恋をしてもイイかな”って人は、見つかった気がする」
  「感情が盛上がるのを待つんですか?」
  「こんなの撮影してたんだ・・」
  「はじめはそうでしたけど、今はもう違うんです」
  「“ホントに人を好きになる”って、
   すごく“恐い事”だと思いませんか?」
  「うるさい、泥棒!」

住人「ああ・・ゲームの音、うるさい?」
  「あの・・猫の事でしょうか?」

監督「イイ顔してる、彼!」

工藤「思ったより、ずっと若いですね」
  「トランクの中の屍体はもう処理されたんですか?
   ・・“プロにする質問”じゃなかったですね」
  「あくまで“行方不明”と言う事で」
  「残念ながら、この依頼は
   “断わって頂く”ワケにはいかないんだ」
  「“逃がす”ってどう言う事ですか?」
  「お前、ナメてんのか?」
  「血の匂いは凄いんだよ・・やるなら“本物”を用意しなよ」
  「女は、なるべくラクに殺してやってくれ」

姉「ここ(胸)がキュ〜ン! と鳴るマシーンは、
  30歳で(壊れて)鳴らなくなるの」
 「恋なんかしなくても、結婚は出来るわ」

父“香苗の新郎の方・・どなたかも知らないけれど”
 “(その時は)あの世から直接、呪い殺します”

大谷「捜したって、屍体なんか出て来ませんよ。
   コンドウは“仕事が丁寧”なんです」
  「ただ“消えてしまう”だけです。(殺人)事件にすらなりません」

綾子「“本当に人を好きになった事”がありますか?
  「そんな大金があったら、人を雇って“あの人の仇”を討って貰います」

元カノ「変わってないね」
桜井「そうでもないよ」

大家「家賃、滞納してるのも思い出した?」
桜井「今、払います」
大家「え? 払えるの?」

香苗「何か思い出せそうですか?」
コンドウ「努力してみます」

部下「これも“有り”ですか?!」
香苗「全然“有り”です」

香苗「これはギリギリ“有り”です」
部下「・・これはウチの旦那です

香苗「焼き鳥、好きですか?」
コンドウ「・・覚えていません」

コンドウ「私の知り合いになって頂けませんか?」
香苗「・・もう、なってますよ」

工藤「今のは確かか?」
香苗「私、分かるんです」

殺し屋K「何で逃げなかった?」
桜井「何でって・・」
殺し屋K「ま、イイや」

桜井「“あの人”のためじゃなかったのか?」
殺し屋K「・・そうかもな」

※※「やっぱり納得出来ない」
殺し屋K「“全部納得して生きてるヤツ”なんていないさ
※※「どうでもイイのよ、あんなハゲ」

追記:終盤、クライスラーの車内、フロントからのカメラワークがかなりイイ感じだった。あのアングルで、もっともっと「長回しのやり取り」が観たかったなぁ〜

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コメント

こんばんは。

先ずは、世間の耳目の蔭で実はきっちりお仕事をされていた荒川良々さんに拍手!です。
そうでうすよね、仰る通り適度な「凄味」を漂わせておられましたね。いや、、、実は結構怖かったです、私。^^;

それと違って「そのしと」とやら。
多分“あの女性”だと思うのですが、、、あの女優さんが“良い人”のままではね~あの女優さんは悪の笑みの方が合ってる気が何となくします。っていうか「何故あの女優さん?」という思いでした。しかし私の友人にも「(その女優さんを)好きだなぁ」という男性がいて、やっぱり魅力がある女優さんなのかなぁ・・・と。

「お前の人生、このまま俺が・・・」
この台詞にこそ、私はクライスラーの「カーアラーム」が鳴り響きましたです、はい。(*^_^*)

いや~、楽しく拝読させて頂きました!!

投稿: ぺろんぱ | 2012年9月29日 (土) 20時21分

ぺろんぱさん、ばんはです。

こちら讃岐エリアでも『最凶のふたり』が公開される予定となってる
ので、今から楽しみにしております。 ←タイトルの漢字が違ってるってば!

>そうでうすよね、仰る通り適度な「凄味」を漂わせておられ
>ましたね。いや、、、実は結構怖かったです、私。^^;

最後は無様にアレされてましたけど。。団地のトコで。
確か劇中で「2アウト」(アレとアレを奪われた)って事を言われてた
ので、今回の無様さは・・或いは引退を余儀なくされるかも知れませんね(⌒〜⌒ι)

>多分“あの女性”だと思うのですが、、、あの女優さんが“良い人”の
>ままではね~あの女優さんは悪の笑みの方が合ってる気が何となく
>します。っていうか「何故あの女優さん?」という思いでした。

女性からご覧になるとそうなのですね(⌒〜⌒ι)

>しかし私の友人にも「(その女優さんを)好きだなぁ」という男性
>がいて、やっぱり魅力がある女優さんなのかなぁ・・・と。

だって「あの人の仇を討って貰います」とか仰るんですもん。。
一途じゃないですか〜

>「お前の人生、このまま俺が・・・」
>この台詞にこそ、私はクライスラーの「カーアラーム」が
>鳴り響きましたです、はい。(*^_^*)

場合によっちゃ「あの猫好きの娘とくっ付いてたかも知れないな」
と考えると、ちょっと面白いですよね。
私的には、もっともっとあのまま(劇団員のまま)引っ張って欲しかったもんです(=^_^=)

>いや~、楽しく拝読させて頂きました!!

有難うございます。
では、今からライヴに行って来ます〜 ←違うだろ!

投稿: TiM3(管理人) | 2012年9月30日 (日) 23時23分

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