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2012年9月 1日 (土)

☆『猫と電車 〜ねことでんしゃ〜』☆

31日(金曜)の夜。
仕事の帰り、商店街の中にあるミニシアター“ソレイユ”に立ち寄り、鑑賞したのは・・25日(土曜)に観る事の叶わなかった1作『猫と電車 ~ねことでんしゃ~』である。

流石に、本日はすんなりチケット購入⇒入場が叶いホッとした(=^_^=)
にしても、いつもの最終回上映よりはロビーの混み合ってた気がする。待合いコーナーのイスも、殆ど埋まってたもんなぁ。

「この前、25日に来たんですけどねぇ・・ 『舞台挨拶がある』とかって言う事で、入場出来なかったんですよぉ」
などと“今更言ってもしゃあない事”をチケットカウンターで愚痴ってしまった。係員さん、お赦しを。

幼い頃に“とある事故”で母親を亡くしてしまった綿谷(わたや)姉妹=姉の遥(藤真美浦)、妹の雫(しずく:篠原ともえ)は、ある日の口論をきっかけに雫が遥の家を飛び出し、それ以来“音信不通”の関係が続いていた。

自称“キャラクター作家”の雫は、独自の『泊めてくれる人リスト』に従って、昔の同級生らの家を転々としていたワケだが・・リストの最後を飾るみゆきと恋人=片山君との“おめでた婚”を知るに至り、とうとう家を出る決心をする。

単発のバイトで得た“最後の収入(8万円)”を銀行のATMで全額出金した直後、雫はスリの少年に財布を盗まれてしまう。

突然に「総て」を失ってしまった雫は、棄てられていた段ボールを使って公園に“お城のような家”を造り、そこで生活を始めようとするのだが・・

正しくは「高松琴平電氣鐵道(ことでん)路線開通100周年記念企画」と銘打たれてた本作。
タイトルがスクリーンに表示される際、漢字で『猫と電車』に続き『〜ねことでんしゃ〜』と出るんだが、そこで『ことでん』と表示後に『〜ね ことでん しゃ〜』と表示の補完(?)されるセンスに、妙に驚かされてしまった(=^_^=)

物語そのものは「箱庭的なスケールの(世界の)狭さの中で、何やら登場人物も少なく、それぞれの(突出した演技の)巧さも感じないままに淡々と進行して行った」って印象が強かったが、、良く通ったりする(勤務先界隈の)場所がロケーションされているのを眺めるに、やはり単純ながらワクワクさせられてしまった(=^_^=) って事で、高松市民各位(むろん元市民を含む)には「この世界観を楽しんで欲しい」って事で、一応はオススメしておきたいトコである☆

主人公(ヒロイン)にしては、ちょいと“立ち位置”の下がり気味だった篠原さんだが、歳も重ねられ(?) 「地に足の着いたコミカルさ」と言おうか「優しい言動のハナにつかなさ」と言おうか、良い雰囲気を醸し出しておられた。
原田知世さんみたいな感じ(?)で“唯一無二”なオーラをまといつつ、これからも「目立ち過ぎず、潜り過ぎず」頑張って欲しいトコである(・ω・)

登場する女優陣(のヴィジュアル)には、総じて「う〜む・・」な印象が(私的には)あったような(⌒〜⌒ι) 子役の中にも、左側を見なければならないハズのシーンなのに、妙にこちら(正面)を気にし、凝視してる子がいた。お前、それ「キャメラ目線」だってば!(爆笑)

人物の描き方の「浅過ぎる」キャラも少なくなかったが、監督=香西志帆さんが「現役の銀行員さん」と聞くに「良くぞ完成に漕ぎ着けはったなぁ!」と驚かされるばかりである。
きっと「撮り直しをしたくても、撮り直す時間がない」って状況との、葛藤の日々だったに違いなかろう(←意外と「1シーン1ショットで撮っちゃう派」の天才肌だったりして(=^_^=))

帰りには、ロビーの売店コーナーにて篠原さんのサイン色紙を発見した。

(↓本記事末尾の画像参照↓)

まだしばらくは上映されるハズなので、良かったら観に行ってみて下さいよ。

〜 こんなトコも 〜

・そないに「猫」に焦点を当てた作品でもなかった。。
・本作の主題歌(オープニング&エンディング)は、篠原さん自身の“セルフプロデュース”したミニアルバムからチョイスされた2曲との事!
・架空の「三月」って歩道橋が出て来るが、設置された看板に「室戸」「四月」方面への距離数が記載されてた。何処の歩道橋なのか、調べたら突き止められそな気がする(・ω・)
・ロケ先に「花園第2公園」「サンポート高松」「しごとプラザ高松」「片原町マルヨシセンター」「松下製麺所」「カフェ・ソレイユ」「アロハカフェ」「BoxGallery MakeMerry」などがあった(エンドロールより)。
・劇中に登場する兄弟が「クリバヤシ兄弟」って苗字で、ちょっと面白い。「タマモ姉妹」はいないんかな?
・シンクパッドのノートPCの液晶背部に「白い林檎シール」を貼ってるセンスがちょっと笑えた。いっそ、買っちゃえば?
・「ペンタックスの銀塩カメラ」「懐中時計」を愛用する主人公の個性が光ってた。
・主人公の母親の“受難”は『インスタント沼(2009)』での状況と、ほぼ共通するモノだった。
・「スリ少年」「マッシュルーム頭の青年」「何だかヒマそな私服刑事(2人)」「マジシャン一家」など、ちょっと演出センスの古びとる(?)トコもある。。
・「つくし学園」の壁に『やる気は力』と張られてた(⌒〜⌒ι)
・「徳の市」プロデュースの「瀬戸内アイス」に興味津々〜(・ω・)
・ご当地アイドル“きみともキャンディ”って女の子たちが出て来るが、間違って“きもかわキャンディ”と覚えそうで・・(×_×)
・現実には「ああ言う状況」での応募(出品)スタイルだと、到底採用されない気がするけど・・
・「つくし学園」にいた女の子(子役)。大きくなったら栗山千明っぽくなりそうなご尊顔だった。

〜 こんなセリフも 〜

雫「結婚なんてさ・・“幸せの押売り”みたいじゃん」
 “あの・・何か仕事、ないスかねぇ?”
 「人生は、結構いろいろ厳しいの!」
 「あたしの人生って1分=13円?」
 「“固定給”貰えるのが、そんなに偉いんですか?」
 「世界は広いし、あたしの人生はあたしが決めます」
 「・・来てます」
 「・・見えました。取りかかります」
 「こんなんで“キャラクターの気持ち”なんか
  分かるワケないじゃん」 
 「あたし、何でこうなっちゃったんだろう?
  何処も間違ってなかったハズなのに」
 「じゃあ、あんたが(代わりに)仕事、取って来なさいよ!」
 「色、いっぱい使って描いてみてね」
 「お願い・・みんな、出て来て」
 「来月の事? そんなの分かんないよ」
 「ずっと苦しかったね・・ごめんね」
 「今からは、自分のためだけに生きてあげて」

遥「あんた、ずっと高松にいたんだ」
 「夢だけで生きて行けるのは、18歳までなの」
 「“護らなきゃ”って気持ちと“赦せない”
  気持ちがずっとあって・・」

編集長「『うどん脳』・・“キモカワ”って
    言ったってさぁ・・使えないでしょお?」
   「まずはキャラクターになって、
    その気持ちを理解して、それから・・作る」
   「(コンペに)落ちても恨むなよ」

みゆき「お帰り」
雫「・・3時間前から帰ってたんだけど」
みゆき「気付かなかったよ」
雫「・・(そんなの)ウソだよ」

みゆき「何系の会社?」
雫「良く分かんないけど・・“うどん系”?」

Nekotoden_4


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コメント

こんばんは。

ソレイユさんの懐深さを感じます、このチョイス。

そして、何より驚いたのは、本作の監督が「現役の銀行員さん」というところでした。それは本当に、凄いことですよね。なにやら「活力」をもらえた気がします。

「ことでん」をモチーフのこんな作品、地元の皆様には喜ばしい限りでしょうね。

投稿: ぺろんぱ | 2012年9月 4日 (火) 20時41分

ぺろんぱさん、ばんはです。

鑑賞しても、記事がなかなか書けない・・
書けない限り、次の作品を観るのも躊躇われる・・
そもそも、観る時間も余りない・・

って事で、何となくの「ブロガーとしての岐路」に立たされてます(←大袈裟な!)

まぁでも、自分のペースでコツコツ続けて行きたいモノです〜

>ソレイユさんの懐深さを感じます、このチョイス。

満席状態だった日は流石に参りましたが、何とか鑑賞が叶い良かったです。

おまけに、篠原さんのCDが欲しくなったりしてます(照)
「セルフプロデュース」って、ホンマにすんごいですよね〜

>そして、何より驚いたのは、本作の監督が「現役の銀行員さん」
>というところでした。それは本当に、凄いことですよね。
>なにやら「活力」をもらえた気がします。

小椋佳さんを何となく連想してしまいます(職種だけやろが、と)

「いっそ監督業1本に絞ってしまえば、更に作品が良くなるか」・・と言えば、決してそうでもないのかも知れませんね。。

>「ことでん」をモチーフのこんな作品、地元の皆様には喜ばしい
>限りでしょうね。

そう言や、しばらく乗ってない感じどす、、あかん、、

投稿: TiM3(管理人) | 2012年9月 6日 (木) 00時54分

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