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2012年9月30日 (日)

☆『ハロー?! ゴースト(2010)』☆

28日(金曜)。
商店街の中にあるミニシアター“ソレイユ”で観たのは、韓流ファンタジックコメディ『ハロー?! ゴースト』ってな作品である。

殆ど興味もなく「近い劇場だし」「久しく(ソレイユに)行けてないし」ってぐらいの理由で鑑賞を決め、その作品タイトルにもポスターの意匠にも序盤の展開にも「ホンマにスベッとんなぁ〜(嘆息)」と思ってたら、、後半で物語が「モノ凄い流れ」となり、ボロボロ泣かされるわ、激しく驚かされるわ、で大変な事態となってしまった(⌒〜⌒ι)

「良く似たパターン」の作品なら・・例えば山田太一さん(の小説が)原作のアレとか(あわわ・・)飽きる程にこれまで存在して来た感があるが「こう繋げて来ますか!!!」ってな驚嘆の声しか出ない!

こんな作品を放って来るK国には、文化面にせよ外交面にせよ(←おい)到底叶いっこないのかも、、とまで思い至りそうになってしまった(⌒〜⌒ι) 正に「韓流、おそるべし!」である。

少なくとも、この先も含め「本作を超えるコリアン作品には、今年中はお目にかかれないんじゃねぇか?」と確信してもいる。

第1印象の、この“余りにものイケてなさ”さえ何とかしてくれてたら、もっともっと評価されて然るべき作品だったように思う。

私的には『ユージュアル・サスペクツ(1995)』や『ギャラクシー☆クエスト(1999)』を観終わった時のような、満足感・至福感を存分に味わったのだった。コレだから、シネマは止めらんない!!

両親を知らず、児童養護施設(≒孤児院)で育って来た孤独な青年=カン・サンマン(チャ・テヒョン)。
夕方のTVニュースが「子供の日」を伝えるラヴホテルの1室で、人生に絶望した彼は薬を大量に服用し自殺しようとする。

薬物自殺は未遂に終わり、次に橋から川に飛び込んだものの(警察に発見され)速やかに引き上げられてしまう。思い通りに死ぬ事すら叶わぬ人生に、薄れ行く意識の中で更に失望感を募らせるサンマン。

次に目覚めたのは病室。
体調こそすっかり元に戻ったが・・病室で、廊下で、診察室で、再び病室で・・4人の風変わりで個性的なゴーストたち(愛煙家のデブ親父、泣き虫おばさん、エロ爺さん、生意気な小僧)が次々に彼の前に姿を現す事に!

取り憑いた彼らを追い払うため、サンマンは彼らの「望み」を1人(=1ツ)ずつ叶えざるを得ない事になるが・・

これ以上、詳しく物語に触れる事の出来ないのが、もどかしく残念であるが・・まぁ観るつもりのある方は「観てからのお楽しみ」に取っておいて欲しい。で、中盤まで「何ともつまらない」のを我慢して(=^_^=) そのまま黙って鑑賞を続けて欲しい。
きっとビックリするハズだから!

冒頭から観客には「伏せられてる事」があるんだが、それも「“ドヤ顔”で突き付けられる」類の強引なモノではなく、その“気合の入ってなさ”が逆に新鮮だし微笑ましい限り。

「ゴーストが水を呑むんか?」とか「生前の記憶が(死後も)そないに鮮明に残るもんなんか?」とか「刑事が遺留品をネコババするもんなんか?(←K国なら有り得る気がする(=^_^=))」とか多少設定に強引っぽそうなトコはあるんかも知れないが・・“猟奇系”以外のコリアンムーヴィーで、これ程までの「良作」に巡り合えた偶然を、今は素直に喜びたい(=^_^=)

有難う、キョヌ!(←本作での役名はキョヌじゃないってば)

〜 こんなトコも 〜

・チャ・テヒョンの“1人5役”ってのが見所(の1ツ)であるが、エディ・マーフィーのように「特殊メイクで複数のキャラを演じた」のではなく「(4人のゴーストに)憑依された状態での言動を演じ分けてた」ってのが正しい。
・K国のラヴホの相場は休憩:2万ウォン、宿泊:4万ウォンってトコらしい。
・マンションの集会に於ける議題の1ツが「ベランダからの放尿について」だとは!
・セリフの1ツに「もう除隊したのか?」ってのがあり「K国ならでは」って感じで印象的だった。
・春川(チュンチョン)って街も登場。サンマンは「ここから近い」と言ってたが、ソウルからは85キロほど離れてるようだ。
・アメ1ツ=1200ウォンってセリフで言われてて「高っ!」と思ったが、2010年当時の為替レートを調べると(たったの)約85円だった。
・韓国で1976年に製作されたロボットアニメ『テコンV』の巨大フィギュアが登場! って言うか、日本の古いアニメロボキャラの“まんまパクリ”じゃんか(=^_^=)
・どんな韓国作を観ても、大体「嘔吐シーン」が盛り込まれとる(⌒〜⌒ι)
・「チャジャン麺」ってのが実に巧そうだった! セリを卷いた「海苔巻き」とか、巨大過ぎる「魚型のべっ甲飴」とか、食事シーンが意図的に(?)結構盛り込まれてる。
・劇中の5月カレンダーによると、作品の時代設定は2009年だったようだ。
・病院の屋上。古びた業務用のエアコン(室外機)に「LG」のロゴが。もう少し洗練されたマシンデザインにはならんのか?
・私的には美人看護師=ヨンス(カン・イェウォン)より、泣き虫な女ゴースト(チャン・ヨンナム)の方が好きだったかも(照)
・合間で2度ほど電話中断を余儀なくされてしまった今回の鑑賞(×_×) 少し進行の飛んじゃったトコがあり、そこも悲しい。。
・サンマンの自宅の方が、ワタシの家なんかよりもはるかに大きく広くて笑えた。死にたくなりますなぁ・・(⌒〜⌒ι)
・元ネタの1ツは、やっぱりチャールズ・ディケンズの“あの小説”なんやろか?
・後半で激しい交通事故が起こるが、あの状況ではちょっと“回避不可能”な気がした(×_×)

〜 こんなセリフも 〜

サンマン“色んな人が(施設を)訪ねて来たが、
     僕の名を呼んでくれる人は誰もいなかった”
    “誰も僕の事を気にかけてくれない、
     この世の中に疲れた”
    “死ぬのに余計なカネは使いたくない”
    “何の罪もないし、天国へ行けるよね?”
    “また死ねなかった。思い通り死ねない人生だ”
    「何故自殺を? 生きる自信がなくて」
    「皆さん、人間・・じゃないですよね?」
    「僕に乗り移るんですか?」
    “幽霊が4人も見えるなんて・・
     もうすぐ死ぬのかも”
    “この家には初めての客だ。
     ・・生きてる人間なら良かったのに”
    「今日まで自治会に出なくてごめんなさい」
    “最近の流行は練炭だそうだ”
    「このままじゃ、僕の身体が持たないんです」
    「“死人”と“死ねない人”の違いは?」
    “初めて泳いだ海は、寒く、眩しかった”
    “誰かと暮らすのは初めてだ。
     ・・生きてる人間なら良かったのに”
    “正月やクリスマスには、他人が幸せに見える”
    「速く打ってますね・・澄んだ音で」
    「一緒に・・食べませんか?
    “僕がどんな人かなんて、
     分かるワケないよな”
    「お昼がまだなら、僕とコレを一緒に食べましょう」
    “何故か死にかけると誰かに起こされる。
     そして、ハラが立つ”
    「自力で目覚めました。
     生きようと思って・・ヨンスさんと」

ヨンス「私は、家族なんてうんざり」
   「私には“父を待った”記憶しかありません」
   「・・あなたはどんな人ですか?」
   「私のいる病院では、毎日誰かが死にます」
   「人間はショックが大きいと、記憶を失うそうです」

医師「少しの間、呼吸が止まっていたようです」
  「泣いている人が何処に?」
  「硬いベッドなんかより、床の方がラクですよね?」

愛煙家「今日から、お前の身体を使わせて貰う」
   「結婚がいいものか? 勿論さ。独りじゃなくなる。
    子供が生まれりゃ、力が3倍になる」
   「大変な時は、家族が支えてくれる
   「溺れ死んだりしないさ・・俺がついてる」
   「運転を覚えろ。教えてやる」

エロ爺「わしらは“訊かれた事”にしか答えられんのだ」
   「誰が“店にある”と言った?」
   「教えないのは、お前が訊かないからだ」
   「結婚ってのは、愛だけじゃないよな?」
   「若い内から呑み過ぎると、歯が抜けるぞ」
   「もっと見つめても構わんのだぞ」
   「“女心”を掴むには“真心”だぞ。
    それしかない」

泣き女「此処で泣いててごめんなさい」

小僧「クジには自信があるんだ」
  「泣いてばかりいたらダメだぞ」
  「他人にやったりするな! お前が遊べ!」

霊媒師「取り憑いてる幽霊が成仏しない限り、死ねないぞ」
   「お前の身体が“この世との接点”になっている」
   「・・沢山“憑いた”な」
   「霊が触れると、周辺の空気が凍る」
   「彼らを慰め、望みを聞き入れろ」

幽霊たち「人が死んだぐらいで騒ぐな」
    「ほら、吐け!」
    「吐き出して!」

ホテル従業員「くたばるなら他所へ行け!」

バスの女「口説いてるの? なら恥ずかしがらないで」

隣人「コレが“人の住む家”なの?」
  「“漏らした”ような歩き方ね」

ヨンスの父「長く入院してると“勝負運”がつくのだ」
     「これからは“死にゆく人”ではなく
      “生きてる人”の事を大事にしなさい」
     “死ぬまで一緒にいられて幸せだった”

※「帰るまでに気付いてくれないか心配だったわ」
 「パパ、この人たちは誰?」

韓国語「どうですか?(オトセヨ)」
   「ごめんなさい(ミアネヨ)」

隣人「死にたいなら、すぐ死になさいよ!」
サンマン「ええ、努力中です」

サンマン「生きるのは辛い」
小僧「死んでも同じさ

サンマン「オトコが出来たか?」
愛煙家「ああ・・“腹の中”にな」

サンマン「肺ガンで死んだのか?」
愛煙家「いや、交通事故だ」

サンマン「自分で自分の“引受人”になればイイんでしょ?」
警官「自分で自分の責任が取れないのにか?」

ヨンス「頂いたビデオの中に成人映画がありました。
    ああ言うのも観るんですね?」
サンマン「・・僕が選んだんじゃありません」
ヨンス「1番、面白かったわ

ヨンス「海苔巻きにセリなんですね。ほうれん草じゃなく」
サンマン「“血を奇麗にする”と※※が」

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