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2012年8月23日 (木)

☆『Monsters Club/モンスターズクラブ(2011)』☆

20日(月曜)の夜。
仕事帰り、商店街の中にあるミニシアター“ソレイユ”にて公開中の『Monsters Club/モンスターズクラブ』なる作品を観てから、帰路についたワタシ。

予備知識は殆どなかったんだが・・最近やたらと忙しく、鑑賞時間のなかなか確保出来ないワタシにとって「上映時間=72分」と言う“短さ”“潔さ”こそが妙に魅力的に映ったのも、また事実なのだった(⌒〜⌒ι)

吹雪に閉ざされた雪山の一軒家、孤独な青年=垣内良一(瑛太)は、自給自足の生活を続けつつ「開封すれば炸裂する」小包爆弾を製造しては、企業家やメディアに送りつける「MC(モンスターズクラブ)」を名乗るテロリストだった。

元々は裕福な家庭に生まれ育った良一だが・・父(國村隼)の「突然の死」を皮切りに、母(松田美由紀)、兄=ユキ(窪塚洋介)、弟=ケンタが次々と「その後を追うか」のように亡くなってしまう。

・・

山小屋で暮らす、そんな良一の所に、ある時期から“死んだ筈”の兄や弟らが次々と現れる。果たしてそれは“幻覚”なのか?

孤独な生活の中で、次第に“幻覚”に追い詰められて行く良一は・・ついに『内閣総理大臣様』と表書きした手紙と“最後の小包爆弾”をバックパックに放り込み、山を下りる決心を固めるのだった。

目指す先は、首都=東京・・

短い上映時間の中で、如何に「クレバー」で「印象的」で「独創的」な世界観を展開してくれるのか? と期待値を高めて行ったんだが、、正直『亡霊(幻覚)ネタがメインの、舞台劇チックな小品』を『監督好みのテイスト』を半ば押し付けられつつ、延々と(?)見せられ続けた・・って印象だった。

山小屋で暮らす主人公の日常生活(の風景)こそは、大自然の静寂さ&厳しさなども描き込まれ、そこそこに“イイ雰囲気”を構築してたんだが、軸の部分で『シャイニング(1980)』『シークレットウィンドゥ(2004)』辺りを意識し、終盤などは『太陽を盗んだ男(1979)』を再現した・・って感じだったろうか?

“幻覚”のままに片付けられるには、窪塚君のキャラが「存在感充分!」なだけに何処か勿体なかった(×_×)

「同じ物語」を撮るにしても、演出や映像の面で“もう少し工夫”すれば、更に「何かの残る作品」が成立し得た気がするだけに残念でならない。

〜 こんなトコも 〜

・「予告篇」の完成度が高過ぎて(=^_^=)観る者に「過度な期待感」を抱かせてしまう気がする(・ω・)
・「主演=加瀬亮、監督=黒澤清」のヴァージョンなんかも観てみたい(・ω・)
・劇中に出没する“バケモノ(=P)”の造型が、ちょっと不気味なんだが、それ以上に迫って来るモノがなかった(×_×)
・発狂して(?)顔面を白塗り(?)にし始める窪塚&瑛太。かの“ジョーカー(ヒース・レジャー版)”も、あんな「思考回路の流れ」によって、生み出されたヴィジュアルなんやろか?
・刑事たち(?)との追いかけっこのシーンは、演出が稚拙過ぎて笑えた。
・主なロケ地は山形県・最上町だった。
・『ワイルド7(2011)』ほどには「キャラの立ってない」瑛太君だった。
・2両編成の列車で良一が東京へと向かうシーン。同じ車両に乗り合わせた、2人連れのうちの1人は『生きてるものはいないのか(2011)』でコウイチ役だったしとである。
・主人公が読みふけってたのは夏目漱石の小説『草枕』や宮沢賢治の詩『告別』だった。
・ユキが雪原で「アタマを弾く」シーンは、なかなかに鮮烈である(×_×)
・新宿のビル壁(?)に、桑田圭祐のソロアルバム『MUSIC MAN』の広告が張り出されてたトコから、2011年の撮影かと思われる。

〜 こんなセリフも 〜

良一“社会は人間を改造する”
  “改革は、システムによって握りつぶされる”
  “この国では、1年間に3万3千人が自殺する。
   1日に90人、1時間に4人・・15分に1人が、死を選ぶ
  “自由とは、力だ・・自らをコントロールする力だ”
  “食べてしまったケーキは、とっておく事が出来ない”
  「俺は生きてるぞ!」
  「“親に先立つ不孝なし”だ」
  「これは“メッセージ”だ」
  「死んだんだよ・・お前は」
  「働くのなんて・・奴隷だよ」
  「家族なんて、あっという間に失われる」
  「そんなに俺が面白いか? 化けもん」
  「もう出て来なくてイイよ・・お前」
  「もうウンザリなんだよ・・“あっちの世界”は」
  「ぶっ飛ばすぞ、この野郎」
  “お前、警察に通報しただろ?”
  “絶対、あいつらについて行くんじゃないぞ”
  “俺は見つけた・・だから、お前にも見つけられる筈だよ”
  “諦めるな。投げ出すんじゃないぞ。
   ・・お前はずっと此処にいるんだぞ”

P「お前が知らしめろ・・世の中をひれ伏させろ。
  お前の齧った“林檎の味”を、世の中に知らしめろ」

ユキ「ダメだな、お前は」
  「何だよ? “お化けでも見るような顔”しやがって」
  「サバけるようになったか?」
  「あんなにビビってたくせにな」
  「『汝自身を知れ』・・ソクラテスだよ」
  「“本当の自由”を得るには・・“消える”しかないんだよ」
  「俺に対する“客観的な意見”なんて、聞きたくねぇ」
  「『死んだから終わり』じゃない
  「みんな、命に乗っかってるんだよ。
   “ピラミッドの上”ばっか見て」
  「幾ら爆弾を送っても・・“頂上”には届かないんだよ」
  「このピラミッドは、地獄に向かってるんだよ。
   下を向いてちゃ“地獄へ道連れ”だ・・分かるか?」
  「こっちに来いよ。もう“帰る場所”なんかないだろ?」
  「みんなにプレゼントを渡しな。
   何もかも、ぶっ殺してぇんだろ?」
  「お前はまだ、世界を愛している」
  「どうでも良くなんて、ないんだよ」

ケンタ「早く捕まえないと、また消えちゃうよ」

ミカナ「何が不満で、何に絶望してるの?」
   「理由は分からないけど、気持ちは分かる気がする」
   「奴隷だと思ったら、死んじゃえばイイじゃん。
    また、みんなと会えるし」

父「ボールはな、当たる瞬間を見るんだ」

良一「家族が何でこうなったのか・・何でだよ?」
ケンタ「知らね」

良一「昔とは違うよ」
ユキ「どうかな? じゃ、やってみろよ」

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コメント

こんばんは。

豊田利晃監督、最近大阪のミニシアターで過去作品『ナインソウルズ』が上映開始となっています。故・原田芳雄さん追悼の意か、同監督の新作『I'M FLASH!』公開に寄せての企画なのか・・・分かりませんけれど。
同監督作品では『空中庭園』を最近再鑑賞したのが記憶に新しいところですが、私的に過去作『甦りの血』が結構面白かったです。
いずれにせよ、毒を孕んだ作品が多いみたいですね。
でも本作はちょっとTiM3さんにとっては期待外れだった由、黒沢清監督と加瀬君のタッグならもっと研ぎ澄まされた??ホラー作品??となった??・・・のでしょうか。
タイトルも、ちょっと違う世界を想像してしまっていたのは確かです。

>上映時間

分かります。最近私も長い作品はちょっと躊躇してしまいます。(T_T)





投稿: ぺろんぱ | 2012年8月28日 (火) 21時39分

ぺろんぱさん、お早うございます。
コメントが遅くなりスミマセン。。

寝て、起きて、ボンヤリしてます(=^_^=)

>豊田利晃監督、最近大阪のミニシアターで過去作品『ナインソウルズ』が上映開始となっています。
>故・原田芳雄さん追悼の意か、同監督の新作『I'M FLASH!』公開に寄せての企画なのか・・・分かりませんけれど。

梅田なんですねぇ。
この作品でも、國村隼+瑛太のタッグが実現してるんですね(=^_^=)

あんまり意識してない監督さんですが『ビリケン(1996)』の共同脚本や『青い春(2001)』の監督+脚本や・・されてるんですね。

>同監督作品では『空中庭園』を最近再鑑賞したのが記憶に新しいところですが、
>私的に過去作『甦りの血』が結構面白かったです。

ウィキによれば「復帰作」としての位置付けだそうですね(⌒〜⌒ι)

>黒沢清監督と加瀬君のタッグならもっと研ぎ澄まされた??
>ホラー作品??となった??・・・のでしょうか。

「生きてるしと」と「死んでるしと」と「元々いないしと」の3者が
混在して主人公に絡んで来るんですが、生きてるしとの印象が妙に薄かったりもしました。意図してのバランス構成だったのかも知れませんが・・

>タイトルも、ちょっと違う世界を想像してしまっていたのは確かです。

『完全犯罪クラブ』とは一見、無関係そうですね☆ ←だから、ないってば!

>分かります。最近私も長い作品はちょっと躊躇してしまいます。(T_T)

疲れますよねぇ。
ダラダラと長いだけで、クリストファー・ノーランと言う人物の作品を敬遠したくもなります(=^_^=)

投稿: TiM3(管理人) | 2012年9月 1日 (土) 10時10分

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