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2012年5月 1日 (火)

☆『アーティスト(2011)』☆

先の週末、狙ってた1作『アーティスト』を隣町のシネコン“ワーナー・マイカル・シネマズ綾川”で鑑賞して来た。

「第84回アカデミー賞」で10部門にノミネートし、結果的に5部門(監督、作品、主演男優、作曲、衣装デザイン)で“オスカー像”をもぎとった「快作」である。

1927年から1932年のロサンゼルス/ハリウッドを舞台に、サイレント(無声映画)からトーキー(発声映画)に移行しつつある“時代の波”の中、芸術家(アーティスト)である自身にこだわり、サイレントで生き残りをはかる売れっ子男優=ジョージ・ヴァレンティンの挑戦と挫折、そして再生を描いたロマンティックムーヴィー。

観終わってからウィキで調べ、本作が「おフランス製の作品」だと(初めて)知った(・ω・)
主演男優=ジャン・デュジャルダンの実年齢がワタシより“年下”である事を知って愕然ともした(⌒〜⌒ι)
ヒロイン=ペピー・ミラー役の女優さん(ベレニス・ベジョ)が監督=ミシェル・アザナヴィシウスの奥さんである事も知り、憤慨もした(←別にエエやんか)

まぁでも「(続編、リメイク尽くしの)この飽食の時代(?)に、こう言う切り口で狙って来たか!」ちぅ“企画側のしたたかさ”には、確かにアタマをぶん殴られた感じがした!

同様に“モノクロ路線”で狙って来てた(?)『バーバー(2001)』や『エド・ウッド(1994)』より間口も広く、好感が持てたし(=^_^=)
(『シンドラーのリスト(1993)』と『シン・シティ(2005)』は“えせモノクロ”なので赦さん!(←だから、別にエエやんか))
(でもって、そんなオレは『カラー・オヴ・ハート(1998)』が大好きだ!)

ストーリーも分かり易くて良い。
尤も、コメディをうたう(?)つもりなら、もっと「笑いのエッセンス」を詰め込んで欲しかったし、ラヴロマンスだったら、もっと魅力的なヒロインを配して欲しかったトコだが。。

ただ、やはりこの仕様・展開で「100分間」を引っ張り切るのは、多少キビシかった気もする。
自身、途中で何度か時間を確認したし、周囲には寝てる観客のしともおられたようだし・・
上映時間=75〜85分程度にエッセンスをまとめると、尚良かった気がするし、それをやる余地は(劇中に)幾らでもあったように思える。

また、本作を「(純粋な)サイレント」と評せるかと言うと、ちょっと違う気もした。
ラストでは、とうとう制作側が痺れを切らせたか(=^_^=) キャラ陣がガンガン喋り始めたし。ま、エエけど。

それに、主人公=ジョージの「芸術家としての孤軍奮闘」を描いた作品か? と言えば(決して)そうでもなく・・突き詰めて行けば「因果応報」的な展開(=「エエ事をやっとけば、後できっちり返って来るかも」系)ではあった。

そう考えると、魅力を放ってたのは主人公以上に「あの飼い犬」であり「お抱え運転手=クリフトン(演:ジェームズ・クロムウェル)」であったようにも思えた。

そう考えたら『アーティスト』なる本作のタイトルも「何か違うような・・」と気になり始める。

『ステキなオークション』『拳銃自殺はタップダンスのあとで』『ハリウッドの風に抱かれて』とかではどうでしょ?(どれもベタ過ぎや!)

〜 こんなトコも 〜

・「作風を上品に保つ意図があったのか」コメディ面が弱過ぎ、殆どが“ワンちゃん頼み”だった(⌒〜⌒ι)
・ワンちゃん(「The dog .. UGGY」とクレジットされてた)の可愛さは、かの『マスク(1994)』に決して負けては御座らん(=^_^=)
・「劇中で(敢えて)字幕表示されなかったセリフ群」こそがやたらと気になった! 例えば、街角でジョージに話しかけて来た(意地の悪そな)警官の言葉とか。「ネイティヴ+読唇術のバッチリなしと」に、ゼヒ和訳して欲しい!
・「蔵出しフィルム」「木箱入り拳銃」「自家用車」をオークションに出品したら、それはそれで案外高値で売れたんでは?
・クリフトンと主人公とが2人きりのシーンでは、いきなり心臓を狙って発砲して来そうでコワかった、、(←いわゆる『Lコン(1997)恐怖症』)
・ジョージの奥さん=ドリスは、あらゆる旦那のブロマイド(の顔)に落書きしまくってた。。
・でも流石に、あの“巨大肖像画”にだけは手を出さなかった(=^_^=)
・マルコム・マクダウェルは“カメオ出演”程度のチョイ役だった(×_×)
・冒頭のスパイ作品(?)で、主人公はどうやってあの牢屋から逃げ出せたんやろ?(そのシーンで観客が爆笑してたトコからするに、何か面白いトリックを用いたようだが)
・ジョージの家財品の1ツに「ブロンズ製の“見ざる聞かざる言わざる”な置物」があった。
・給料を断たれて約1年・・あの執事はどうやって生きて来たんやろ?
・ジョージの監督最新作『愛の涙』は、あのエンディング(=蟻地獄系バッドエンド)が興行失敗の大きな要因だったように思う。
・終盤の“長回しタップダンス”のシーンは、ホンマに圧巻だった!
・トーキーへの移行と共に凋落して行った女優(の1人)=コンスタンス・グレイを演じたミッシー・パイルは『ギャラクシー☆クエスト(1999)』での、あの“魅惑のサーミアン姐さん”だった!
・1923年に設置された頃の“ハリウッドサイン”は「ハリウッドランド不動産(HOLLYWOODLAND)」と13の文字が並んで建てられてたそうな。
・1度、ペピーが“付けぼくろ(Beauty Spot)”を付けずに楽屋から出て行こうとする(ような)シーンがあり、妙にハラハラさせられた(⌒〜⌒ι)
・ジャン・デュジャルダンvs阿部寛の「タップダンス・バトル」が見てみたい(=^_^=)

〜 こんなセリフも 〜

ジョージ「喋るものか!(I won't talk!)」
    「ジョージア、万歳!」
    「クリフトン、妻に宝石を買って来て呉れ」
    「女優には“目立つ特徴”がないと」
    「トーキーなんかに未来はないよ」
    「僕のファンは(僕の)声など求めないさ」
    「誰にでも悲しみはあるさ」
    「君に譲ったよ(I make way for you.)」
    「さらば、ノーマ!」
    「僕の新作を観たのか? で、入場料を返せと?」
    「“誇張した演技”だったかい?」
    「道は譲るべきだ」
    「お前はクビだ。しかし車はお前にやる」
    「“過去の男”の声なんか、誰も聞かないさ」

ペピー「やっとお逢い出来ましたわ」
   「また、ご一緒出来ますわね」
   「あれは“気晴らし”よ(Toys.)」
   「観客が私の“声”を求めてるの」
   「演技を誇張する“昔の役者”に観客は飽きたのよ」
   「独りになりたいの(I want to be alone.)」
   「悪かったわ(I feel so bad.)」

クリフトン「おそばに置いて下さい(I don't want another job.)」
     「今は、ミラー様の運転手に」
     「誇りをお棄て下さい」

※「覚えてなさい(I will get you for this.)」
 「ワン!(Woof!)」
 「今や時代はトーキーだ。大衆は(俳優の)声を聞きたがってる」
 「新鮮さを求める大衆は“常に正しい”のさ」
 「カット! パーフェクトだ! でももう1度、アタマから」
 「奇麗に売れましたね」
 「この犬に感謝しなくちゃ!」

医師「持ち堪えました(He's out of danger.)」

追記1:サイレント時代の俳優は「演技を誇張し過ぎる」と酷評されてもいたが、、それはそれで「大切な俳優の技量」だと思う。
追記2:今ではもう叶うまいが、かつて『妹の恋人(1993)』を観た頃に「ジョニー・デップがバスター・キートンを演じる、モノクロ+サイレント仕様なアクションコメディ作が観たい!!」としばらく渇望してた事を思い出した(⌒〜⌒ι)
追記3:奇しくも、本記事を書きながら自室で聴いてたのは“ジ・アーティスト”こと殿下(Prince)の楽曲群だった(=^_^=)

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コメント

あのテーラーメイドの前で声かけてきたお巡りさんって
火事でジョージを救った人だったのか、はたまた別のひとだったのか、ココが気になってます。
たぶん、そこで言う台詞もだいぶ変わってきそうですしね^^

執事が無給でも「おそばに置いてください」って、、、
マイケル・ケインもこんなこというのだろうか(笑)

無声映画なのに音の仕掛けがあったり遊び心満載でしたよね。
不満爆発寸前のジョージの妻、どうみても母親にしか見えなかったです(苦笑)

投稿: ituka | 2012年5月 2日 (水) 12時00分

itukaさん、こちらにもどもです。

最近、某缶コーヒーにオマケで付いて来る「『007』ボンドカー・ミニチュアコレクション」を集中的に集めてたモノで、
コーヒーの飲み過ぎで死にそうになってます。

日に6本ぐらい飲んだ日もあったような(×_×)

>あのテーラーメイドの前で声かけてきたお巡りさんって
>火事でジョージを救った人だったのか、
>はたまた別のひとだったのか、ココが気になってます。
>たぶん、そこで言う台詞もだいぶ変わってきそうですしね^^

うろ覚えですが、(ワタシは)別人だったように思います。
劇中の別キャストが扮装を変え「再登場」してたかも知れませんけど(=^_^=)

>執事が無給でも「おそばに置いてください」って、、、
>マイケル・ケインもこんなこというのだろうか(笑)

不気味と言えば不気味でしたね(=^_^=)

>無声映画なのに音の仕掛けがあったり遊び心満載でしたよね。

「パートカラー」だけには手を出してなくて、ホッとしました(=^_^=)

>不満爆発寸前のジョージの妻、どうみても母親にしか見えなかった
>です(苦笑)

劇中で1番のヒール(悪役)だったんでしょうか?
ブロマイド落書きだけで済むんなら、亭主としてはラクでしょうけど(=^_^=)

投稿: TiM3(管理人) | 2012年5月 3日 (木) 11時39分

こんばんは。
本作って、ワンちゃんが話題をさらっていますね。
そこに注目して観てみたい気もしますが。
ワンちゃんのオスカーを設定して云々・・・とかいう議論も醸していたのでしたっけ???

本作にマルコム・マクダウェルが御出演だったのですか!ならばそこも観てみたいものです!ちょい役というのは御年齢的にし方がないのでしょうか。

>ヒロイン・・・監督=ミシェル・アザナヴィシウスの奥さん・・・憤慨も
>もっと魅力的なヒロインを配して欲しかった

なるほど。
そういえば、本作の日経新聞での映画評に「ヒロインの女性にゴージャスさが足りなかったように思うけど監督の愛妻とか・・・(それならしゃーないなぁ)」みたいなコメントが記されてたのを読んだ記憶がございます。
それはそれで(どんだけ非ゴージャスなのか)興味も沸きますが。

投稿: ぺろんぱ | 2012年5月 3日 (木) 19時43分

ぺろんぱさん、にちはです。

色々あって、大型連休(後半)最終日の今日ばかりは
ウチでぼんやり過ごしてます(・ω・)

また帰松せんとアカンのですが。。

>本作って、ワンちゃんが話題をさらっていますね。
>そこに注目して観てみたい気もしますが。

実はCG処理だったら驚きですよね(=^_^=)

>ワンちゃんのオスカーを設定して云々・・・とかいう議論も醸して
>いたのでしたっけ???

第1回「ゴールデン・カラー賞(金の首輪賞)」を見事に獲得したようですね。
今後は、色んな監督が「そっち方面」にも配慮しないといけなくなるんかな?(=^_^=)

>本作にマルコム・マクダウェルが御出演だったのですか!
>ならばそこも観てみたいものです!ちょい役というのは
>御年齢的にし方がないのでしょうか。

『ココ・シャネル』に比べると、グッと大人しい登場でした、、

>本作の日経新聞での映画評に「ヒロインの女性にゴージャスさが
>足りなかったように思うけど監督の愛妻とか・・・
>(それならしゃーないなぁ)」みたいなコメントが記されてた
>のを読んだ記憶がございます。

どこか『ライフ・イズ・ビューティフル』的な「分かり易さ」が漂ってました。「本作が縁で」って流れなら、まだしも拍手したくなるんですけどぉ・・(いや、素直に拍手したれよ)

>それはそれで(どんだけ非ゴージャスなのか)興味も沸きますが。

女性観客には「パワフル」「チャーミング」と評価されるタイプのしとかも知れませんけどね。

投稿: TiM3(管理人) | 2012年5月 6日 (日) 13時22分

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