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2012年4月12日 (木)

☆『しあわせのパン(2011)』☆

9日(月曜)の夜。

仕事帰り、久々に「時間」「体力」の少し残されてる気がしたので「それっ!」と向かったのが“ワーナー・マイカル・シネマズ高松”である。ここで「3月31日〜4月13日の2週間限定」で公開されてる『しあわせのパン』を観て来た次第。しかもレイトショー。

ホンマに最近は、劇場に立ち寄る時間が全然取れず、それに加え、大した作品も(高松に)上陸してくれなかったりするので・・嬉しいやら、悲しいやらである(⌒〜⌒ι)

フトコロ的に「特に苦しい」ってワケでもない分、余計に辛かったりするんだが・・

そんな中、近畿圏で本作を観た方から「良かった!」と聞いたモノで、期待値を高めて鑑賞に臨んだ次第。

北海道が舞台で、大泉洋がメインを張るとなると・・コレはもう“探偵モノ”しか思い浮かばなかったりもしたンだけど(=^_^=)

北海道・洞爺湖畔に近い“月浦(つきうら)”・・ここに「(焼きたての)パン工房+(季節野菜の)レストラン+簡易ホテル=『カフェ・マーニ』」を開業して1年。

水縞尚(みずしまなお:大泉)&りえ(原田知世)の夫婦は、夏はトマト、秋は栗・・と「旬の食材」を利用したパンを共同作業でせっせとこしらえる日々。

そんな『マーニ』に「夏の客(香織さん&時生くん)」「秋の客(未久ちゃん&そのパパ)」・・そして「冬の客(阪本夫妻)」が訪れ、心と体を温めた後、やがて去って行く。

“束の間のお客”である彼らに静かに寄り添い、彼らに起こる小さな『変化』を目の当たりにしてゆく水縞夫妻にも、やがて大きな『変化』がやって来る事となり・・

いやいや、かなり最近は心身共に疲れを自覚するシーンが多いので、ややもすれば“説明不足”“キャラ造型不足”“ベタ路線”なワケではあるも、、意外に(スンナリと)ホッコリと癒されてしまう自身に気付かされもするのだった(⌒〜⌒ι)

作品の骨格として、何となく『食堂かたつむり(2010)』に似てた気がしないでもなかったか。
そこに『東京オアシス(2011)』におけるキャラ造型と殆ど同じような(=^_^=)原田さんが絡み「ホンマのあんたはそんな言動じゃねぇだろ?!」とついツッコミたくなってしまう大泉“ねずみ男”洋が生真面目&したたかに(=^_^=) 物語世界を牽引してゆく感じで。

3ツの季節に、それぞれやって来るお客たちに対し「夏・・若者ら」「秋・・父子」「冬・・老夫婦」と明確にそのカラー&ストーリーを区別してる辺り、人生における「昼⇒夕方(黄昏)⇒夜」を見せつけられるようでもあり、何となくツラいトコもあった。

一方で「いつもの客」として画面を賑やかにしてくれる面々が、あがた森魚(阿部さん役)、余貴美子(“地獄耳”の陽子さん役)・・と存在感を存分に発揮してくれててスゴい!

余さんに至っては、初登場シーンで(吹き)ガラス工房の職人みたいな演技をしてるのが妙にハマってて、コワいぐらいだった(⌒〜⌒ι)

水縞夫妻に、妙な“よそよそしさ”が漂ってるとか、如何にも“セク〜スレス”らしそうとか、余りに「儲け度外視」でお人好し過ぎる経営してねぇか? とか、我に返りつつ眺めたら「違和感」を覚える点も少なくはないんだけど、それはそれとして「“失ってしまう運命”は結局、変えられない」「壊れた関係は所詮、元に戻らない」みたいな“リアルな要素”に対しても“眼を背ける事なく、ちゃんと真っ正面から描いてくれてる”点には感心もさせられた。

「香織&時生 ⇒ 水縞夫妻 ⇒ 阪本夫妻」と3ツに時間軸を分けての“男女の(出逢い〜別離に至る)カタチ”を眺めるも良し、ナレーションの声(大橋のぞみ!)の正体が「一体、誰なのか」を推理するのも面白いと思う(←ワタシはてっきり、山羊の“ゾーヴァ”かと思ってた)。

〜 こんなトコも 〜

・東京ってば「沢山の“大変”の溜まる街」「皆が気を張り詰めてる街」「皆がムリして笑ってる街」だそうで(×_×)
・陽子さんの工房の壁(黒板?)に『スキナトキニ、スキナコトヲ』を書いてあったのが印象的だった。
・「何かイイ事がある度に、小銭を1枚、何となく瓶に溜めたりする」と・・良いのかも知んない(・ω・)
・トーヤ村は「洞爺村」の事なんだろう。
・『沖縄恋旅』ってガイド本があるなら『月浦恋旅』ってのがあっても、良いかも知んないネ。
・“ムーンビーチ”もまた『月浦』とも訳せそうな(・ω・)
・『月浦』って銘柄のワインに興味津々。ホントに飲める(←買える)んやね!
・時生くんはバイクで片道3時間もかけ、わざわざ『マーニ』にやって来てるらしい!
・「クグロフパン」のケーキ型(アルミ製)ってば、なかなかにオブジェっぽくて面白い!
・「命拾い」したかと思えば・・結局はやはり“絞められ”ちゃってた広川さんちの元気なニワトリちゃん(×_×)
・阿部さんのトランクの中身は・・?? てっきり「銃器の類」かと思ってた(=^_^=)
・「し」「あ」「わ」「せ」「の」「パ」「ン」といちいち7文字に分かれてるスタンプをちまちま(1文字ずつ)カードに押してはるりえさん。「でこぼこに文字を配した」スタンプを1ヶこしらえときゃ「ひと押し」で完成すんのに・・(⌒〜⌒ι)
・室蘭本線・有珠(うす)駅は、今や「完全無人駅」となってるらしい。
・『日乃出湯』は神戸にあるって設定だったんやろか?
・原田知世は、異常にミトン(手袋の1種)の似合うしとだと思った!
・ラストの2人のやり取りを「“来年のお客さん”の予約だぁ? そりゃまた随分と早いねぇ・・で、何処から来るんだいっ?」「そりゃあ、ここに決まってらぁね!」みたいな言い回しに変えると、何とも“落語調”になって面白いかも(=^_^=)

〜 こんなセリフも 〜

りえ“初恋の相手はマーニだった”
  “私はずっと、マーニを捜していた”
  “だけどどんどん、周りには
   『好きじゃないもの』が増えて行った”
  “「マーニはもういないのだ」と心に決めた”
  「トマトのパンです。ワインに合うと思いますよ」
  「私もね“ムリして笑う事”あるんです」
  「“素朴なパン”もイイですよ」
  「“もっとイイ誕生日”が来ますよ」
  「お2人で、どうぞ」
  「地震ももう・・随分経ちましたね」
  「明日もまた、パン、食べて下さい」
  「ずうっと見てて、私の事。
   水縞くんの事も、見てるから」
  「有難う。私のためにここに来てくれて
  「見つけたよ・・私のマーニ」

尚「“カンパーニュ”が焼けました」
 「イイねぇ・・良くここまで育ちましたねぇ」
 「これは“食べ過ぎ”です」
 「また来て下さい。いつでもウチはここにありますから」
 「やっぱ“ひまわり”が効いたんだなぁ」
 「ここでムリして笑う事ないよ
 「ホットミルクを作っとくよ」
 「またいつでも、来て下さい」
 「焼きたてですよ」
 「月なら、この窓から良ぉく見えますから!」
 「しばらく、ウチで過ごしませんか?」

時生「やっぱ美味いっスね、ここのパン」
  「ここにだって、色々ありますよ」
  「それを“恵まれてる”って言うんじゃないですか
  「一生懸命“幸せになろう”ともがいた事のある
   人間じゃないと、幸せは来ないと思うんです
  「“俺の人生は、簡単に切り替わんないんだな”って」
  「線路はずっと続いてるけど、俺はここから出られない」
  「でも俺、今日は月が奇麗に見える」
  「※※まで送ります!」

マーニ『大切なのは“君が照らされていて、
    君が照らしている”と言う事なんだ
   『あたたかいばんごはん、つくってます。
    おなかがすいたら、きてください』

広川「他人じゃどうにも出来ない事もあるから」
  「“元気な味”だよ!」

陽子「ちょっとあんたたち! 沖縄土産、探してんの?」

香織「今までで、1番イイ誕生日になりました」
  「悔しいけど、奇麗だなぁ」

未久「ママの作った“カボチャのポタージュ”が食べたい」
  「美味しいね・・でもママとスープとは違うね」
  「ママはもう、戻らないんだよね」

阿部「私は“辛党”なんですよ」
  「今夜は、ワインも頂いてイイかな?」

阪本「何や、喋り過ぎましたかな」
  「そろそろ、月を観に行こか。有月(ゆづき)も待っとるわ」
  「“2人っきり”になってしまいました」
  “死のうと考えたのは、私の傲慢でした
  “人間は、最後の最後まで『変化』し続けるのだと、
   初めて気付いたのです”
  “自分たちの信じる事を、心を込めてやってゆく暮らし。
   地に足の着いた暮らし。それにこそ
   『幸せ』のあるような気がします”

ナレーション“誰にでも、1人から2人になる瞬間があります
      “秋は、色んなものが実る季節です”
      “りえさんは、訳もなく悲しくなる事があります。
       そんな時、水縞くんも私も悲しくなります”
      “1人じゃなく2人だと、ふと気付く瞬間があります
      “この日、水縞くんの欲しかったたった1ツのものが
       手に入ったようです”

※「“誰かと一緒なら出来る事”ってあるんです
 「大地から、郵便です」
 「人は“乾杯”の数だけ幸せになれる。
  何かイイ事があったら“乾杯”・・
  1日の終わりを、誰かと“乾杯”して締めくくれたら

香織「“大きな幸せ”が欲しいもん」
時生「欲張りっスねぇ」

香織「“カッコ悪い奴”って思ったでしょ?」
時生「“カッコ悪い自分”を知ってる人が、
   大人だと思います

時生「もがけないんです、俺」
香織「それって、もがいてんじゃん」

りえ「※※まで、運転出来るかなぁ?」
尚「大丈夫だよ。僕だって出来たんだから」
りえ「確かに・・遠かったよね」

尚「僕の欲しいものは“1ツだけ”ですから」
りえ「・・何、ですか?」
尚「・・内緒です」

りえ「これで1ツ、栗のパンをお願いします」
尚「畏まりました」

未久の父「こんな美味しいコーヒーが
     毎日飲めるなんて、イイですね」
尚「はい、イイです」

阪本「パンもエエですなぁ」
尚「はい、イイです」

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コメント

こんばんは。

>最近は心身共に疲れを自覚・・・意外に(スンナリと)ホッコリと癒されて

そういうのこそが、その映画と(その時の)自分との唯一無二の出会いなのかなぁって思いますよ。だから誰とも比べられない「その感慨」ってありますよね、それがイイです!(*^_^*)

大泉さんは、昨年にDVDで観た『半分の月がのぼる空』での好印象でぐっと近くに感じるようになった御方です。本作もいつかの鑑賞に備えてインプットしておきますね。

投稿: ぺろんぱ | 2012年4月15日 (日) 18時38分

ばんはです、ぺろんぱさん。

最近、スッカスカな更新状況になってまして、恐縮です(×_×)

余暇は・・寝てるか、運転してるかみたいな感じです。。
「1週間で1000キロ走行」とかも、妙に慣れて来たり(=^_^=)

>そういうのこそが、その映画と(その時の)自分との唯一無二の
>出会いなのかなぁって思いますよ。だから誰とも比べられない
>「その感慨」ってありますよね、それがイイです!(*^_^*)

1度目の鑑賞の際の「気持ち」って、結構後々まで残りますもんね。

>大泉さんは、昨年にDVDで観た『半分の月がのぼる空』での
>好印象でぐっと近くに感じるようになった御方です。
>本作もいつかの鑑賞に備えてインプットしておきますね。

なかなか良いですよ。いつか、是非!

ワタシは『アフタースクール』で初めて大泉氏を意識したんですが、
あの作品は余り好きじゃなかったですねぇ・・(・ω・)

追記:『パコダテ人』と『UDON』にも出たはったんですね。知らんかった・・

投稿: TiM3(管理人) | 2012年4月16日 (月) 01時18分

 とってもとってもご無沙汰です。さすがに緻密に鑑賞されていますね。
 「しあわせのパン」観ました!私はとにかくこの映画全体の空気が好きでしたし、釜にパンを入れるときの大泉さんの横顔や原田知世さんの静かな雰囲気や声が大好きでした。
 私もここに行って、ゆっくりゆっくりじぃっと過ごしてみたい。ちょっと疲れてるかな?
 バス停からカフェまでかなり距離があったのが、それとなく雰囲気を作っている気もしました☆
 

投稿: みゆ | 2012年4月18日 (水) 19時53分

みゆさん、ばんはです。

水曜の朝から2泊コースで出掛けてて、3日ぶりに帰松しました(×_×)

>とってもとってもご無沙汰です。さすがに緻密に鑑賞されていますね。

もっと気楽に観るべき作品だ・・とは思ってます(=^_^=)

>「しあわせのパン」観ました!私はとにかくこの映画全体の空気が
>好きでしたし、釜にパンを入れるときの大泉さんの横顔や
>原田知世さんの静かな雰囲気や声が大好きでした。

原田さんの雰囲気と言おうか、存在感が確立してて良かったです。
機会があれば『東京オアシス』もご覧下さいませ〜

>私もここに行って、ゆっくりゆっくりじぃっと過ごしてみたい。
>ちょっと疲れてるかな?

北海道と言えば・・前田真三さんの映した、北海道の情景を連想
しますね。寒い季節はカンベン願いたいですが(⌒〜⌒ι)
春〜秋にかけての北海道には憧れてます。
お寺(と言うか木造塔)は余りないように思うんですが・・

>バス停からカフェまでかなり距離があったのが、それとなく
>雰囲気を作っている気もしました☆

バスの運行があんまりガツガツしてなくて良かったですね(=^_^=)
大阪勤務だった頃は、赤信号1ツで道路を渡り損ね、走り去るバスを
見送ったモノでした。

運転手は、ミラーでワタシの姿を観て、笑いながらアクセルを踏んでたに違いない(=^_^=)

投稿: TiM3(管理人) | 2012年4月21日 (土) 00時03分

 出張(?)ご苦労様でした。
 前田真三さん、大好きです。すっごく昔に前田真三さんの写真が展示されている拓真館にうかがったことがあります。確か廃校になった学校の体育館か何かを改装した建物でしたが、入った正面にあった波状丘陵の写真が印象的だったのを覚えています。今一度訪れたいものです。
 「東京オアシス」チェックしてみますね。

投稿: みゆ | 2012年4月23日 (月) 18時01分

みゆさん、ばんはです。

高松におらず、返事が遅くなってしまいましてスミマセン。。

>出張(?)ご苦労様でした。

出張の場合、大抵「昼食の時間が遅くなるか摂れない」ので、
その点ではちょっとしんどいです。

>前田真三さん、大好きです。すっごく昔に前田真三さんの写真が
>展示されている拓真館にうかがったことがあります。

北海道、良いですねぇ〜
1度は「雪まつり」にも行ってみたいものです。寒いのヤだけど(=^_^=)

>「東京オアシス」チェックしてみますね。

作品のサイトがあるんですが、その雰囲気もイイ感じなんです(=^_^=)
またお時間があったら、のぞいてみて下さいや〜

投稿: TiM3(管理人) | 2012年4月24日 (火) 23時04分

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