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2012年2月25日 (土)

☆『TiME/タイム(2011)』☆

22日(水曜)の夜。
今週も残すトコ、あと2日となった。

「急ぎ目で片付けとかなきゃならない仕事」があるんだが・・それは「明日と明後日に集中して取り組もう!」・・ってことで、今日は仕事をさっさと切り上げ「何となく気になってた」新作SFモノ『TiME/タイム』ってのを観に“ワーナー・マイカル・シネマズ高松”へと向かった次第。

結局「向かう道」も「帰る道」も雨に祟られたが、、思った程ひどい雨勢でもなく、まぁ問題なかったかな。

そして果たして・・シアター内は「高松市民の関心も高い」んだか(?)珍しく“いつも座ってる席”の界隈がほぼ埋まってる状況だった(・ω・)

近未来。

“遺伝子操作”により歳を取らなくなった人類にとって、今や“時間”は通貨であり、生命そのものとなっていた。
人々は“生の最後の瞬間”まで、人生に於いて時間を稼ぎ、そして使う。

“生まれながらのシステム”とし、25歳を迎えた時点で、総ての人間には“余命”と称してわずか1年が与えられ・・それを増やし、更に永く生きながらえられるのは、一部の“富裕層”のみに与えられた“特権”とも言えた。

・・

スラム・ゾーンに生まれ育った青年=ウィル・サラス(ジャスティン・ティンバーレイク)は、25歳を迎えて3年目。

その左腕に刻まれた“デジタル時計のような”時間の表示は刻一刻と減り続けており、彼自身や彼の母(←外見は25歳だが、実際は50歳!)を嘆かせるのだった。

彼はある日、行きつけのバーで「105歳」と言う気の遠くなるような時間を持つ男=ヘンリー・ハミルトンに出逢う。
ニュー・グリニッチ(富裕ゾーン)から来たその男は、特権であるハズの「長寿」に嫌気がさしており、ウィルに「永遠の生命を得ても、それが耐え難くなる日が来る」と言い残し、彼に「100年以上の時間」を与えた後、自らの生命を絶つのだった。

直後、母の“時間切れ”による急死を目の当たりにしたウィルは、静かな怒りと共に「富裕ゾーンのヤツらから、総ての時間を奪ってやる」と言う目的を胸に、4ツのゾーンを通り抜けニュー・グリニッチに到達する。

そこにあるカジノで、ウィルは“世界の時間を掌握する権力者”の1人である紳士=フィリップ・ワイスに接触を試みる。
ワイスに「適者生存」「進化とは、常に不公平なもの」なる理論を聞かされたウィルは、心中で怒りの炎を燃え上がらせるのだった。

数日後、パーティーに招待されたウィルは、ワイスの娘=シルヴィア(アマンダ・セイフライド)に出逢う。
「倦怠の毎日」に飽き「無茶を求め始めていた」彼女の手を取り、ニュー・グリニッチを飛び出し、スラム・ゾーンに逃げ込むウィル。

そんな2人を追うのは“タイム・キーパー(時間監視局員)”であるレオン(キリアン・マーフィー)だった。

脚本と監督が『ガタカ(1997)』のアンドリュー・ニコルって事で、そこそこに期待値を高めつつ鑑賞に臨んだが・・総じて感じたのは「製作費不足」「撮影時間不足」・・そして「脚本の練込み不足」だった。

「時間が通貨となってる」って部分でのインパクトは、当初こそ新鮮かつ強烈な印象なんだが・・観てるウチに「ホントの時間経過」と「劇中でやり取りされる時間」との単位や相関関係がごっちゃになって来てややこしい(×_×)

そう言えば、劇中の人物は「誰も腕時計を嵌めてない」ようにも見受けられた。彼らはどうやって「今が何時なのか」を知るんだろう? 或いは正確な“体内時計”が生まれながらにして備わってると言うのだろうか?

ワタシ自身の持論(?)として「時間は凍結なんか出来ないし、戻りもしない」と現時点では信じて止まないワケで・・ひと昔前のゲームカセット(?)みたいな造型の銀色のケースに「時間が止まった状態で保存されてる」と言うガジェット的な設定には・・正直、微妙な“スベリ傾向”を感じてしまった。

斬新な部分に斬り込みつつ、何処かに致命的な“ポンコツさ”を抱えてる、とでも言おうか。

劇中で“キーワードとなる人物”がチャールズ・ダーウィンなんだけど、それ(=進化論)よりも、ニュートン、アインシュタイン、H・G・ウェルズと言った人物の名の方が、よほど(作品世界に)しっくり来る気もした。
まぁ、ワタシは専門家じゃないので「何も分かってない」だけなのかも知んないけど(×_×)

それに、魅力的な造型のキャラが少なくない割に、配置(=立ち位置)やその退場ぶりに「納得のいかない」しとたちが多過ぎた!

レオン、フォーティス、ボレル・・いずれもが、余りに「粗い」絡ませ方なのだ。

ワタシ同様、本作に対して「あれれ?」と素直に感じるしとたちが増え、そんな“声”がニコル監督の耳に(いつか)届く事を信じたい。

〜 こんなトコも 〜

・字幕担当は、松浦美奈さんだった(=^_^=)
・「電気代:8時間」「昼食代:30分」「寄付:5分」「コーヒー代:4分」「バス料金:2時間」「『タイムゾーン12』通過:1ヵ月」「『同8』通過:2ヵ月」「『同4』通過:1年」「高級ホテル(スタンダードルーム)1泊:2ヵ月」「高級カジノに入るための寄付:1年」「スポーツカー:59年」「電話代:1分」「安宿1泊:5時間」・・などと細かく設定されてた。
・腕に表示された時間は、最大で13ケタもあるらしい(左から“年(4桁)”“週(2桁)”“日(1桁)”“時間(2桁)”“分(2桁)”“秒(2桁)”)。
・右腕に時間の表示されてるしとがいなかった。“遺伝子操作”により「左利き」は絶滅したんやろか?
・「ダーウィンの誕生日」を“ソレ”にしてるとは。
・劇中で「世界がそうなってしまった経緯」を少しなりと解説して欲しかった。科学的、歴史的なトコに一切触れられてないと、やっぱり説得力に欠けると思うぞ。
・ロスの街がメイン舞台と思われた。『コラテラル(2004)』っぽい雰囲気の「夜のロス」の情景(暖色系の街灯)が印象深い。
・“見せ場”の1ツにしては「タイム・バトル」のシーンがショボ過ぎる(・ω・)
・ウィルの父母のドラマが、実に中途半端だった(×_×)
・『ロミオ+ジュリエット(1996)』な展開を期待してたら・・次第に『俺たちに明日はない(1967)』化して来たり。。
・折角貰った時間を、酒に棄ててしまったヤツ。。
・ボディガードの連中が「いつの間にか(仲間が)1人増えてる事」に気付かないのって。。
・「ジャグワーEタイプ」の派手なクラッシュシーンは・・どうにも(明らかに)CG映像っぽかった。
・腕に時間を残したまま死んでしまうと・・文字が黒ずみ「盗めなくなる」ようだ。
・ワイス氏の眺めてる「北米の地図」に、ゾーン毎の色分けがされていた。もう1度、本作を観る機があれば、是非「どのゾーンがどのエリア(州)に該当するか」を確認したいトコだ。
・正しく“タイム・キーパー”からの要請なのかどうかも(身分)確認せず、パトカーに乗り込んだ人間に「時間を転送」する監視局の杜撰さ(アホさ)がちょっと笑えた。
・主人公らの「泳ぐ」シーンに『ガタカ』っぽさを感じた。アマンダちゃんのヌードは・・ハッキリ拝めず(×_×)
・母親役にオリヴィア・ワイルド。死んでもすぐ生き返るのかと思ってたら、そうでもなかった。エイリアンじゃなかったのね。。
・アマンダの“化けぶり”がなかなか良かった。「デコちゃん」返上か?!
・“警官の存在しない世界”っぽかった? 犯罪は何でもかんでも「時間絡み」で片付けて良いんやろか?
・腕を密着させ、互いの時間を“細かく”やり取り出来る「仕組み」だけは、正直良く分かんなかった(×_×)
・「追跡劇」や「追跡者のあっけなさ」には『マイノリティ・リポート(2002)』を想起させられた。
・「ハミルトン事件」の現場と「ジャグワーの壮絶クラッシュ」の現場はほぼ同一のロケ地だったんじゃ?
・デイトンと言う街が登場。オハイオ州に実在する街やろか?
・『ソーシャル・ネットワーク(2010)』ではチャラくてムカつくジャスティン君だったが、本作では真面目そうな雰囲気である。
・コンクリ壁でガッツリ防御されてそうなゾーンのゲートだが・・その合間(?)の詰所(?)の壁は「紙のように」薄かった(=^_^=)

〜 こんなセリフも 〜

ウィル“僕には時間がない・・何故、こんな世界になった?”
   「この調子じゃ、106歳は迎えられないぞ」
   「もし俺に長い時間があったら・・無駄にはしない」
   「ヤツらに“代償”を払わせる」
   「この車は“飾る”んじゃない。“乗る”のさ」
   「仕事? まだ決めてない」
   「“100年後に出来る事を今するな”と?」
   「君は“家の裏手の海”に入りもしないのか?」
   「“時間の略奪者”は俺じゃない。
    この屋敷にいる全員だ」
   「君が“俺の切り札”だ」
   「“すべき事”なら何でもやるさ」
   「彼ら(タイム・キーパー)も、
    与えられてるのは“1日分の時間”だけだ」
   「昔なら“生命が惜しけりゃカネを出せ”って
    言う所だが・・時間を貰おう」
   「此処(スラムの安宿)は“時が潜む場所”だ」
   「盗むのは“搾取された時間”だけさ」
   「限られた者のために誰かが死ぬのなら、
    人は不死であってはならないんだ!」
   「あんた、此処の出身だな?」

シルヴィア「貴方が走るのを見たわ
      ・・まるでスラムの人のように」
     「時は誰にとっても苦痛よ。スラムの人には“死”が、
      私たちには“倦怠”がもたらされるの」
     「願いが叶ったわ。私“無茶な事”してる」
     「父の成功を“寛大だったから”だと
      本気で思ってるの?」
     「長らえた人生の、1日でも楽しんだ事がある?

ボレル「ここ(スラム)じゃ、時間を見せびらかすと、
    たちまち奪われ、殺されちまうぜ」
   「そんなに持ってると・・殺されるぞ」

フォーティス「あんたの“時計”は実に素晴らしいな」
      「ヤツはスラムの連中に時間を与え、
       人々を苦しめてる」
      「此処(スラム)では、くたばるまで
       生きるのを止めないのさ」
      「俺は“冷酷には殺さない”主義でね」

ハミルトン「長く生きると・・身体は元気でも、心が消耗する。
      “生きる事の耐え難くなる日”が来るんだ。
      そして毎日・・死を求め始める」
     「少数が“不死”でいるため、多くが死ぬのさ」
     「人が増え過ぎたら、どうなると?」
     「本当は、時が長過ぎるんだ。そして我々は
      “時が満ちる”迄は死ねない」
     “私の時間を無駄にするな”

レオン「この辺じゃ、1週間持ってるだけでも殺される」
   「監視局に50年勤めてから“自分の意見”を言え」
   「奪われた時間の行方を追え」
   「スラムに100年もの時間は隠せまい」
   「時は街を離れたようだな」
   「100年も時間があるのに、何故“走る”と?
    ・・“習慣”は変わらないからさ」
   「ゾーンの移動は“違法”ではないが・・かなり稀だ」
   「不死身の人間が死を恐れる? そう信じろと?」
   「その時間は、君の手にあってはならん」
   「手続きのため、2時間残しておいてやろう」
   「我々の時間の割当は少ない。
    ・・“盗っ人を失望させる”ためさ」
   「伺う必要があるから、此処に来たんです」
   「明日には“見物する余裕”もなくなるぞ」
   「『即時射殺命令』を!」

ワイス「持っているものを大切に」
   「昔の人間関係は単純だったそうだな」
   「少数のためには、多くが死なねばならない」
   「この私に“買えないもの”などない。
    言い給え。何年欲しいのだ?」

女給「貴男は総てに“焦り過ぎ”かと」

質屋「2日を払ってやろう。嫌なら死ね」

ワイス「総てを賭けたのか?」
ウィル「危険じゃない。“勝てる”と分かっていたさ」

ウィル「いつもボディガードが1人付いてるのか?」
シルヴィア「普通は2人付いてるわ」

ウィル「来いよ。“無茶”をしたいんだろ?」
シルヴィア「・・貴方を知らないわ」
ウィル「だったら、知り合おう」

シルヴィア「・・戻らなきゃ」
ウィル「何のために?」

ウィル「“生命の限界”なら、何度でもあったさ」
シルヴィア「私は初めてなの!」

シルヴィア「みんなどう生きてるの?」
ウィル「睡眠を減らしてるのさ」

シルヴィア「時間が沢山あれば、他人に分け与えるの?」
ウィル「そうさ。僕はいつも“1日”あればいい」

男「スピード違反か?」
ウィル「逆だ。“遅過ぎる”んだよ」

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コメント

こんにちは!
「ガタカ」の監督と知って気になってるんですが、全体からB級の香りが・・・(笑)
あらすじだけ読んでも、雑な感じがしてました。やはりSFは、あり得ない事をあり得ると思わせる説得力が必要ですよね。
突っ込みを入れながら観るには楽しめそうかも?

投稿: 宵乃 | 2012年2月25日 (土) 10時58分

宵乃さん、お早うございます。

うーん・・確かに「Bなかほり」が立ちこめてましたね(=^_^=)

勝手に決め打ってしまいましたが・・本作には、色んな「不足」があったように感じます。

まぁでも、ベタなコメディ路線に逃げてないトコは「頑張った!」と監督の背中をバンバン叩いてあげたいです(←馴れ馴れしいわ!)

今後ソフト化にあたり「完全版」とかのリリースされることに期待したいです(=^_^=) ←それでフォロー仕切れない(致命度)かも知れんけど。。

投稿: TiM3(管理人) | 2012年2月26日 (日) 11時07分

監督、脚本家の名で期待しちゃいますよね。
この映画も期待した割になんだかな~でしたし。
そういえば、誰も現時間ってモノを把握できないですよね。
どうやって仕事の就業時間を知るのかな^^;
そういうチョットしたところから突っ込み満載なんでしょうね。
ジャガーのクラッシュシーンにはドン引きしました(笑)

投稿: ituka | 2012年2月26日 (日) 23時07分

itukaさん、ばんはです。

運転して、呑んで、倒れてました(⌒〜⌒ι)

>監督、脚本家の名で期待しちゃいますよね。
>この映画も期待した割になんだかな~でしたし。

何かの欠けたまま「えいやっ!」と突貫で仕上げたような感じでしょうかね。。

>そういえば、誰も現時間ってモノを把握できないですよね。
>どうやって仕事の就業時間を知るのかな^^;

それに「今日の終業時間迄に、時間切れで死ぬ事が分かってる」場合、
出社拒否すべきかどうか、ビミョーなトコでしょうね(=^_^=)

>そういうチョットしたところから突っ込み満載なんでしょうね。
>ジャガーのクラッシュシーンにはドン引きしました(笑)

「蘇生」と言う概念の皆無なトコも驚愕モノでした。
あのヘンテコな「腕ずもう」も緊迫感があんましないし(=^_^=)

ジャグワーは・・困りましたね。。
ソフト化に当たって、シーンの一部を撮り直すのかな?(=^_^=)

投稿: TiM3(管理人) | 2012年2月29日 (水) 21時12分

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