« ☆『1枚のハガキ』☆ | トップページ | ☆『ワイルド7』☆ »

2011年12月30日 (金)

☆『聯合艦隊司令長官 山本五十六/太平洋戦争70年目の真実』☆

29日(木曜)。
有難くも、昨日の勤務をもって無事(?)“仕事納め”となったため、今日は思いっ切り「寝だめ」させて頂く事とした。
いや、ホンマならしっかり気合込め、自室の片付けなんぞをしなきゃならんトコなのだが・・「疲れ」やら「酔い」やら色々とありましてなァ(×_×)

正直なトコ、終日家でゴロゴロ&ダラダラしようかな、とも思ったんだが・・しばらく全く劇場に足を運べてない事を思い出したため「そや、久々に行っとこ!」と決め、自転車で「運動不足解消」がてら“ワーナー・マイカル・シネマズ高松”へと向かった次第。

で、これまた久しぶりに“ハシゴ鑑賞”を敢行したのだった。

・・

1本目はシブ過ぎる気もするが「年末大作邦画」と言えよう『聯合艦隊司令長官 山本五十六/太平洋戦争70年目の真実』である。
あんまし気が進まなかったのはあるが・・会社の方がご覧になられたらしいのと、ブログ仲間=itukaさんの評価もそこそこ高いようなので「まぁ、観てみるか」と気まぐれに思った感じ。

作家=半藤一利の監修の下、聯合艦隊司令長官=山本五十六の“知られざる等身大の姿”を描いた、2時間20分にも及ぶ大作。

・・

長岡(新潟県)出身の五十六(役所広司)の生まれてからの歩みは、まさに「我が国の辿った、戦(いくさ)の歴史」そのものだった。

日清戦争(10歳)、日露戦争(20歳)、満州事変(47歳)、支那事変(53歳)・・そして、太平洋戦争(57歳)

幼き日に『戊辰の役』で敵軍=薩長藩に斬り込み、華々しく討ち死にした祖父の“武勇談”を聞かされ、対岸で3日3晩燃える村の姿を呆然と眺めた幼名“いそ”こと五十六。

・・

刻(とき)は流れ『2.26事件』から3年を経た1939年。
海軍次官となっていた五十六は、海軍省にて米内大臣(柄本明)、井上局長(柳葉敏郎)と共に“日独伊(三国)軍事同盟”に反対を唱え続けるのだった。

「我々は世論を代弁する」と自負して止まぬ『東京日報』の宗像主幹(香川照之)は、勢い付くドイツと同盟を締結する事に反対する海軍が理解出来ずにいたが・・五十六は宗像や、彼に同行していた青年記者=真藤(玉木宏)に「ドイツと手を組むと言う事は、アメリカを敵に回す事になる。鉄鉱も石油も(彼(か)の國に)依存し切っている我々に“10倍の国力”を持つ大国=アメリカを打ち払う事が出来ますか?」と持論を展開するのだった。

そして、真藤は終始“穏やかな口調”で宗像に対峙する五十六に対し、共感を覚え始める。

しかし翌年(1940年)・・結局は“三国同盟締結”を受け容れてしまう日本。

聯合艦隊司令長官に着任した五十六は“対米講和”を前提とした戦略で、アメリカとの戦の早期終結を図ろうとするが・・

役所&柳場の共演に『ローレライ(2005)』かよ! とか役所&柄本の共演に『Shall we ダンス?(1996)』かよ! とかとも思ってしまい、つまりは“豪華キャスト実現! と言うよか、(有名)俳優の絶対数が少ないんやろかねェ”って事にも気付かされるワケだが・・それでも長尺のドラマを退屈させずに描き切ったトコは評価出来る。

東條、近衛・・と言った“重要人物”に(殆ど)手の着けられなかった事や、白人俳優が全く登場しなかった事(!)なども気にはなったが・・きっと意図しての演出だったのだろう。

真珠湾攻撃が「自らの意に反し」奇襲攻撃となってしまった事、山口司令(阿部寛)をミッドウェイ海戦で失った事・・辺りからは、三宅参謀(吉田栄作)を相手に「将棋盤に向かいながら報告を聞く」ような場面も増え、次第に精彩を欠いて行ってた印象もあったか。

個人的には、もっと「家族との場面」「親友=堀中将(坂東三津五郎)との場面」を(特に後半に)見せて欲しかったトコである。

五十六の“最期”を知っているだけに、ややもすれば「盛り下がってしまってた」終盤が、多少残念でならなかった。

〜 こんなトコも 〜

・三船敏郎が主演し、円谷英二が特撮を担当(!)した『連合艦隊司令長官 山本五十六(1968)』と言う作品もあるそうだ。リメイクってワケでもなさそうだが。
・白い軍服の映える海軍士官各位。『リベリオン(2002)』とか『愛と青春の旅だち(1982)』とか『クヒオ大佐(2009)』とかを連想してしまうのも仕方あるまいて(=^_^=)
・作戦会議では、ぜひ五十六に“みなごろし”と書き殴られた半紙を一同に広げ、示して欲しかった(⌒〜⌒ι)
・新聞記者役を稲垣吾郎君に演って貰ったら『笑の大学(2004)』っぽくも仕上がって、面白かったかも?
・それまで頑(かたくな)に表情を崩さなかった南雲司令が、五十六を前にし、差し出された「茶漬け」を喰うシーンでは・・思わずこちらもウルウルしてしまった。きっと五十六がロビン・ウィリアムズだったら「君は悪くない(It's not your fault.)」と何度も繰り返した事だろう。
・お恥ずかしながら『相沢事件』と言うのは本作で初めて知った(×_×)
・“マイン・カンプ”って何かと思いきや・・“我が闘争”の原題なんやね。何やら(東洋人を“劣等民族”と評した)第11章の一部が削られてるらしい!
・五十六風に、返事を「おぅ」にしようかな(=^_^=)
・「スイカ」「干し柿」「干し芋」「ヒラメの煮付け」「茶漬け」「しる粉」「ブランデー」・・と結構グルメな五十六さんだった。
・「柱島」と言うのは山口県岩国市の南東に位置するそうだ。
・長岡銘菓(?)の「水まんじぅ(饅頭)」ってのが出て来るが・・幾ら何でも、砂糖をぶっかけ過ぎだと思う(×_×)
・長岡藩士=河井継之助と言う人物にも興味が湧いた。
・「常在戦場(平時に於いても、常に戦場に在ると心得よ)」「米100俵(100俵の米など、喰えば忽ち無くなるが、与えて人を育てれば、それが明日の1万俵にもなる)」と言った教えが丁寧に解説されてた。
・曳船“YT-86”ってのがあるらしい。“FT”じゃないんやね(⌒〜⌒ι)
・エンドロールの「協力:ゆめタウン」ってクレジットに少し嬉しくなった。
・街頭には『米鬼断じて討つべし』ってな幟も揚がってた。
・蜜柑を47ヶもイッキ喰いした記録の保持者でもある五十六(⌒〜⌒ι)
・“廣月堂”では「餡蜜:15銭」「蕨餅:20銭」「汁粉:25銭」と価格設定されてた。
・『起て!! 青少年/海軍志願兵募集』のポスターなんかも貼られてた。
・五十六が劇中で何度も口ずさむのは、長岡に伝わる民謡『長岡甚句』らしい。
・ブーゲンビル島の上空で描写される被弾⇒墜落⇒爆発炎上シーンは、遠景のカメラワークも手伝って『イージー・ライダー(1969)』のラストを想起させる映像に仕上がってた。
・タイトル文字を揮毫したのは武田双雲、特別協力に(五十六の息子さんである)山本義正の名がクレジットされてた。
・主題歌は小椋桂の歌う『眦(まなじり)』だが、ちょっと読み方が分かんなかった(×_×)
・(食卓で)手を着けられなかったあの鯛も、何だか不憫だった(×_×)

〜 こんなセリフも 〜

五十六「今や、戦は“國を賭けての総力戦”です。
    一旦、事を構えたら・・どちらか(の國土)が焦土と化す迄
    後戻り出来ないのが戦なのです」
   「(國策は)戦でなく、外交によって為されるべきでは?」
   「寧ろ、その“國民の閉塞感”を煽っているのは、
    あなた方(新聞社)では?」
   「いつも通りでいい」
   「俺が死ぬ事で、國民が目覚めて呉れるなら、其れでいい」
   「何事も大元(おおもと)迄辿らんと“大事な事”を見落とすものだ
   「瀬戸内の魚は、骨迄美味い」
   「忘れる事の巧いのが、此の國の人間の長所でもあるがな
   「漬物は、御飯の終わり頃に喰うのだ」
   「此の機体でモナコまで飛べるかな?
    何でも“カジノ”と言う博打場があってな」
   「義を以て恩に報いろ。親と故郷・・つまりは“此の國”に報いろ。
    此の國の為に尽くすのだ」
   「バスが非(あら)ぬ方向に走り出したようだねぇ・・
    で、バスの目的地は何処だい?」
   「眼も、耳も・・心も大きく開いて、世界を(良く)見なさい
   「“海軍一”の(旗艦)長門の飯(メシ)にありつこうって魂胆か?」
   「何時からだろうな? 海軍が戦を好むようになったのは」
   「目指すべきは“早期講和”だ。此れ以外に日本が生き残る
    道はない。“ハワイ作戦”は、私の信条だ」
   「民間人居住区は、絶対に攻撃してはならん
   「“9死に1生”の作戦はあっても
    “10死に0生”の作戦等はない」
   「“日本の侍”は、枕を蹴って相手を起こしてから斬るものだ
   「此処は南雲の判断に任せよう。“日本の海”にいる我々には
    分からん事もあるのだろう」
   「泥棒だって、帰り道は怖いよ
   「ああ、もう1度ハワイをやる」
   「俺が神様なら、端(はな)から戦なんぞ始めん
   「始めた戦を終わらせるのも、我々軍人の大切な責務です
   「“大和”は広いが・・どうにも落ち着かん」
   「此れからのアメリカは“奇襲”等させては呉れんぞ」
   「“恐るるに足らん”と云う、其の根拠は?
   「日本の空に、もう2度と敵機を飛ばせてはならぬ」
   「此れで・・詰んだな」
   「茶漬けは、熱い内が美味いぞ
   「遺品は、大切に家族に送ってやって呉れ」
   「転進ではなく撤退だ。言葉は正確に使わなければ駄目だ」
   「隊員達には“棄て石”になって貰う」
   「そうか・・※※も死んだか・・」
   「こんな五十六の顔でも、見れば
    隊員達は喜んで呉れる。有難い事だ」
   「いつも通りでいいんだ。仰々しい事は止めて呉れよ」
   「こんな老いぼれが未だに生き残っては、
    “向こう”で逢った連中にどんな顔を
    すれば良いのか・・困ったものだ」
   「入って来い。そんな所に突っ立ってると、
    蚊に喰われてマラリアになるぞ」
   「おい、出鱈目を唄うな」

真藤「転進? 撤退では?」
  “一体、我々は何時、何処で道を間違えたのだろう?
   そして、我々は誰に負けたのだろう?”

山口「刺し違えてでも、1隻は沈める」
  「生きて、生き残って、この体験を生かし、
   “強い海軍”を造って貰いたい」

永野「まぁ、戦はやってみなければ分かりませんよ」
  「矢張り、戦はやってみなければ分からん」

米内「久しぶりに潮風に当たって来るのも良いんじゃないかね?」

宗像“我々は断じて、バスに乗り遅れてはならない”

将校「其の頭に脳味噌を持っているのか?!」
  「高度計に頼るな! 自分の眼で判断しろ!」

芳江「5年で9人・・総理大臣ってころころ代わるのねぇ

志津「國が勝っても・・人は死ぬのよ

|

« ☆『1枚のハガキ』☆ | トップページ | ☆『ワイルド7』☆ »

コメント

我がジャパニーズもこれだけ臨場感あるVFXが撮れることが嬉しかったです。
エンドロールにゼロ戦製作ってありましたけど
あの実物大のゼロ戦ってほんとに飛ばしたのでしょうかね~(爆)

あの、お茶漬け南雲の涙に許してしまうのは日本人だからでしょうね。
あれがイラクだったら、即刻鞭打ちの刑になりそうですもんね^^;

投稿: ituka | 2011年12月31日 (土) 00時49分

来年もよろしくお願いします^^

投稿: ituka | 2011年12月31日 (土) 00時50分

itukaさん、ばんはです。

なかなか「今年のベスト」がまとまらない(=^_^=)

>我がジャパニーズもこれだけ臨場感あるVFXが撮れることが
>嬉しかったです。

そうですね。
「墜落(撃墜)」シーンは、いずれも遠景だったり、絶妙にアングルを
外したりしてましたが・・アレはアレで印象的に仕上がってました。

敵艦橋への体当たりシーンを、上空からのカメラで捉えてたのも
斬新な感じでしたよね。

>エンドロールにゼロ戦製作ってありましたけど
>あの実物大のゼロ戦ってほんとに飛ばしたのでしょうかね~(爆)

クレーンで吊る、とかやったんでしょうかね?
実機を妙に映してる感じだったので(=^_^=) きっと仕上がりには
自信があったのでしょう。

>あの、お茶漬け南雲の涙に許してしまうのは日本人だからでしょうね。
>あれがイラクだったら、即刻鞭打ちの刑になりそうですもんね^^;

「陛下が」「大本営が」「御国が」と言った言い回しを殆ど
してしなかったのも印象に残りました。
殆どの言葉の主語は「海軍は」「我々は」でしたね。

それにしても、吉田栄作氏の最期は唐突でちょっと驚きました。

ウィキで「海軍甲事件」を読むに・・ただ単純に「2番機」に搭乗していたら、ひょっとしたら・・とも思いました。

まぁ、歴史に「IF」を言い出しても仕方ないんですが・・

投稿: TiM3(管理人) | 2011年12月31日 (土) 21時18分

>来年もよろしくお願いします^^

あ、こちらこそ、宜しくお願いします。

そうだ。
少し前、名古屋駅周辺の劇場を調べる用件があったんですが、
「シネマスコーレ」ってシアターは、
ラインナップが面白そうですね!

また、機会あれば行ってみたいです。

投稿: TiM3(管理人) | 2011年12月31日 (土) 21時21分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/152731/43558774

この記事へのトラックバック一覧です: ☆『聯合艦隊司令長官 山本五十六/太平洋戦争70年目の真実』☆:

« ☆『1枚のハガキ』☆ | トップページ | ☆『ワイルド7』☆ »