☆『うさぎドロップ』☆
23日(火曜)の夜。
毎年、夏の終わり頃になると・・激しい疲労感に襲われ、ぶっ倒れたまま動けぬ程のダルさ&しんどさが2〜3日ほど続くんだが・・今年は「その時期」が、どうやら先週末の土日だったようである(←期間的に「前倒し」過ぎ?)。
金曜の午前〜土曜の午前にかけ、某県某市に“1泊コース出張”があったんだが・・無事(?)それを終え帰松⇒帰宅してからは、前述の疲労感にノックアウトされたか、殆どずっと断続的に自室で寝てた感じ(・ω・)
(明くる)月曜を迎え「やや持ち直したか」と思いきや・・その夜(=昨夜)も“午前様突入気味”のヨッパ帰宅となり、今朝まで引きずってしまった(×_×)
今日は、終日内勤のお陰もあり、夕刻迄には体力的に持ち直す(?)事が叶ったため、仕事帰りに商店街の中にあるミニシアター“ソレイユ”に寄り、狙ってた「某作品」を観るつもりだったが・・どうやら上映時間の都合がつかず、観られる作品は『あなたの初恋 探します(2010)』しか選びようがなかったので、流石に再度観るのはやめにし(←支配人さん、ホンマにスンマセン)・・久々に、高松の西方にある「イオン綾川」内のシネコン“ワーナー・マイカル・シネマズ綾川”にドライヴがてら出かけ、新作邦画『うさぎドロップ』ってのを観て来た☆
コミックが原作らしい本作。当然ながらそっちは読んだ事もなく、何の予備知識もなかったが・・「NAVER MOVIE」なる“My iPhone常駐系アプリ”(=^_^=)における評価ポイントがやけに高かったが故、興味を激しくそそられた次第。
21:45〜の開始時間(=最終上映)だったので“レイトショー料金”でコト足りたが・・やっぱり当然ながら、観終われば(昨夜同様)“午前様帰宅”となるのが必至でもあり「これはこれで、深夜の運転もリスキーだし、しんどいよなァ」と再認識させられたワケでもあった(⌒〜⌒ι)
※
和歌山出身の監督=SABU(さぶ)による「ハートフルな育メン(=積極的に育児を行う男性)」系ドラマ。
主演に松山“松ケン”ケンイチ&芦田愛菜(あしだまな)を迎え、その周囲を風吹ジュン、香里奈、中村梅雀、池脇“ちぃちゃん”千鶴、高畑淳子ら豪華俳優陣が固める(ゲストに過ぎないしともいるが)。
・・
祖父=鹿賀宗一の訃報で駆け付けた(故人にそっくりな)主人公=河地大吉(かわちだいきち:松山)は、リンドウの咲く祖父宅の庭先に佇む、寡黙な少女=鹿賀りん(芦田)に出会う。
聞けば、りんはどうやら祖父の娘(=隠し子)であり、その母親である女性は「吉井正子」と言う名前以外、何も分からず、遺族の誰も“その正体”“その消息”を知らないのだった。
親族会議(?)の中、親戚の誰もが“ちょっと変わってる”“可愛げのない”りんの引き取りを拒む中、大吉は“とある直感”から彼女を預かり、育てる事を決意し、その旨を電撃的に宣言する。
こうして、不器用な中年男と、6歳の早熟な少女との共同生活が始まるのだった・・
※
良くも悪くも「イマドキ」って印象の強かった本作。「“育メン”しますよ!」ちぅテーマ部分こそには、それなりの(ある種の普遍性をも感じさせる)インパクトがあるんだが・・ 物語として、そのテーマ(と観客の期待感)を「大きく超えるまでのモノ」はなく、つまりは「俳優陣(=スペック)に依存した、予定調和なおハナシ」の域を脱してはいなかったか。
私的には「大吉と言う人間の、ある種の(暴走気味な)危うさ」「“吉井正子”と言う女性の、正体とその心情」とか言った部分に“サスペンス性”を望んだりもしたんだが・・その辺の演出やディテールも余りに薄く、そこはガッカリさせられた。
巷では「可愛い!」と評判の(?)愛菜ちゃんだが、、私的には「育つほどに、可愛くなくなって行きそう」とか「ウチの姪っ子の方がよほど可愛いんじゃ?」とか思ってしまった。つまりは「好きずき」「叔父バカ」なんだろうけど(・ω・)
まぁ、少々キツい事を言わせて(書かせて)頂ければ・・例えば“和製『クレイマー、クレイマー(1973)』なんかとして、永年に渡り語り継がれて行くような佳作たり得るか?”と言えば・・「全然アカンやろなァ」と思ったワタシである。
〜 こんなトコも 〜
♦『うさぎドロップ』って言うタイトルの由来そのものが良く分かんなかった(×_×) 「観客が(当然)原作を知ってる」って前提で製作されたんやろか? だとしたら、不親切だ。
♦「うさぎな髪型(?)の女の子により、それまでの平坦な(?)人生に“ドロップキック”を浴びせられた男の物語」・・って事?
♦ファッション雑誌(のグラビア)をぼんやり眺めつつ・・いきなり“妄想の世界”に突入する主人公の「ちょびっとイタさ」が良かった(=^_^=) 中盤以降も、その調子でどんどんやって欲しかったのに。。
♦改めて「松ケンのタッパ(=身長)の高さ」を再認識させられた! 公称180cmだそうで。。
♦「緊急一時保育」と言う制度を知ってないと、ちょっと「置いて行かれそうになる」展開がある(・ω・)
♦大吉vs杉山由美子(高畑)の演技対決(?)は、まさに本作のハイライト! 別な作品で、別な形ででも「再演」して欲しい。
♦その杉山さん。余りにも唐突に“登場”するので「え? ナニナニ? どんな経緯で?」と混乱しそうになった(=^_^=)
♦「スカイウォーカー」に興味津々。結構、痩身効果の高い気がする(=^_^=)
♦漫画家・西園寺まろんって・・「何てフツーな本名」なのでしょう。。
♦爺さまと(肉体)関係を持つなら持つで・・“対策”しろってば!
♦正子の“レスポンスの速さ”には笑ってしまった(=^_^=)
♦「お遊戯会」の劇中で、子供の放ったセリフ「確かに、崩れる危険性が有りますなァ」が結構笑えた(=^_^=)
♦後半にいきなり登場する「チャラ男」が、意外にも主人公(の今後)に絡んで行きそうだ。
♦『クレイマー、クレイマー』のような「大ケガが起こります」的なベタな演出(?)が盛り込まれず、ホッとした。
♦「SABU監督」と耳にすると・・ヘタすれば「助監督?」と勘違いしそうにもなってしまう。。
♦主人公の住む家ってば、妙に“豪邸”に見えてしまうが?
♦主人公の上司役のキャラは、もう少し物語全般に絡んで欲しかったトコ。
♦出荷部(?)の面々の“初登場シーン”における雰囲気ってば、かなりコワそうだった(×_×)
♦香※奈さんの「良さ」が未だにイマイチ分からない。『パレード(2010)』でも『あしたのジョー』でもそう感じた(・ω・)
♦こうき少年のフルネームは「二谷こうき」と言うらしい(⌒〜⌒ι) ベタなパロディかよっ!
♦風吹ジュンさん、根岸季衣さんには「本当は優しい」って言う部分までもを演出⇒表現させてあげて欲しかった。ちょっと「描く」って部分での“手抜きさ”を感じた。ワタシの期待値が高過ぎるンかも知れないが・・
♦物語の舞台は横浜市、お台場などだが「行きたくなる」ってほどのロケーションではなかった。いっそ「関西圏」を舞台にしたらどうだったんやろ? 折角(?)“ちぃちゃん”も出たはる事やし・・(=^_^=)
♦愛菜ちゃんの「汗(←本人申告による)の染み込んだタオルケット」が実在するなら・・「私財を投げ打ってでもゲットしたい!」ってな“サイコ野郎”が、きっと全国に3ケタ単位で確実に生息してそうな気がする(×_×)
♦(終盤の)風吹ジュンさんの屋外ダンス(?)には、ちょっとキュンと感じてしまった(⌒〜⌒ι) 隣で踊る梅雀師匠は余計だった(スンマセン、師匠!)
〜 こんなセリフも 〜
大吉「こんな“ロクでもねぇ”トコ、子供がいるトコじゃねぇぞ。
・・俺ン家、来るか?」
「1番大変なのは、あの子でしょ?」
「何が違うんだ? 幼稚園と保育園」
“2人で乗り越えれば、イイじゃないか”
“俺は、放っとけなかったんだ”
“安定は愛を殺し、不安は愛をかき立てる”
「遠いよ〜! ゆりかご保育園!」
“俺なんかが看(み)てイイのか、正直分からない。
けど、初めて出会った日の「孤独で悲しげ」だったりんは、
今、俺と手を繋ぎ、無邪気に笑ってる。
・・それでイイじゃないか”
「俺の事、起こしたってイイんだぜ。
・・汗だろうと何だろうと、俺の事、起こしてイイって」
「ホントに、女は“嘘つき”だな」
「こんなトコにいやがったのか、正子め〜!」
「貴女は一体、今、どう考えてるんですか?」
「どう考えたって“保護者”として、俺の方が絶対マシだ」
「りんが寂しがってる・・笑顔、笑顔!」
「意外なトコで鋭いな、父ちゃんは」
「まぁ、りんの気持ちが“最優先”なんだけど」
「“また来てイイ?”ってさ」
「・・俺、めちゃくちゃ恐かった」
「親になると“強くなるもんだ”と思ってたけど、
違うんですね。・・“臆病”になるんですね」
「1人じゃムリなんだって思った。
(中略) ビビって当然。イライラも当然」
“俺は確実に、りんに癒されてる”
“こうして見渡してみると、何処もみんな愛で溢れてるじゃないか。
お父さんとお母さんばかりじゃないか”
“「親バカ」も悪くないな、と思う”
りん「・・もう、起きないの?」
「手、繋がないと、危ないんだよ」
「これは・・汗!」
「大吉も死ぬの? 死んじゃうの?」
「りんがお婆さんになったら、死んじゃうの?」
「リンドウにお水、あげてイイ?」
「・・有難う」
ゆかり「あんたが狼狽(うろた)えて、どうすんのよ。
こう言う時は、親が落ち着いてあげないと」
「子供ってさ・・“誰が助けてくれるのか”が
分かってるんじゃないのかな?」
かずみ「ったく、子供って言うのは・・」
「看護師がさ、家に帰ってまで“白衣の天使”だと思う?」
こうき「男は、だらしなくてイイんだ」
「男は、料理出来なくてイイんだぞ」
「もう起きない・・もう会えない」
「勇気は自分のためじゃなく、誰かのために使うべきなんだ!」
「お助けに参りました!」
杉山「“簡単じゃない”って言ってンのよ!」
※「こりゃそっくりだわ! 爺ちゃんそっくり!」
「マズい・・これは非常にマズいなァ」
「子供って、結構“難しい事”分かるんだよな」
「説明する言葉を持ってないだけで、
子供って結構“複雑な事”考えてるんだよな」
正子「何より“物理的に不可能”と言うか・・」
父「お前は、偉いよ」
大吉「“(育児で)自分の人生が犠牲になってる”と思った事、あります?」
後藤「・・どうなんだろうね。
でも“子供との時間も、自分の時間”だから」
大吉「ぐっすりですね」
ゆかり「大きくなっちゃって」
大吉「そうですね」
ゆかり「身体も気持ちもどんどん大きくなっちゃって・・ついてけないよ」
追記:吉井正子が大吉に初めて会った時の反応がフツー過ぎて、逆に奇妙だった(⌒〜⌒ι) 親族でもあんなに驚愕してたのに〜?!
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント