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2011年8月21日 (日)

☆『サヨナライツカ(2010)』☆

16日(火曜)の夜。
宿泊してたビジホの、TVのチャンネルをガチャガチャやってたら(←今時ダイヤル式かよ!)“ムーヴィー専門チャンネル”みたいなのが映ったので「何か“面白いのん”を放送しとったら、観よう」と決めたワタシ。

間もなく始まったのは『サヨナライツカ』と言う恋愛ドラマだった。

総じて「古くさい印象の映像群&諸設定&演出群」(⌒〜⌒ι)だったんだが・・後で「2010年の作品」と知った。なるへそ。

それはそれで、古びた印象を「絶妙に」醸し出してて、少しはこのココロに残りそうではある。

作家=辻仁成の恋愛小説を映像化。『私の頭の中の消しゴム(2004)』を手がけた韓国人監督=イ・ジェハンがメガホンを執り、ヒロイン=沓子(とうこ)役を“原作者の奥方”である(!)中山美穂が“12年ぶりの主演”とし演じる。

・・

1975年。
航空企業「イースタンエアライン」に勤務する、周りに“好青年”と呼ばれる若手エリート社員=東垣内(ひがしがいと)豊(西島秀俊)は、上司(加藤雅也)に命じられタイ・バンコクに赴任する。

豊には、婚約者=尋末(たずすえ)光子(石田ひかり)の存在が既にあったが、現地で出逢った謎の女性=真中(まなか)沓子に魅了されてしまう。
同様の気持ちは沓子も抱えており、間もなく2人は“激しい男女の関係”に溺れてゆく・・

当地の名門である「オリエンタルホテル」の極上の1室“サマセットモームスイート”に暮し、何不自由ない暮らしを満喫しつつ「充たされぬ気持ち」を抱え続けていた沓子にとって、豊の存在はかけがえのないものとなって行く。

しかし、やがて豊には「帰国」「光子との結婚」の日が近付いて来る。

沓子と光子、2人の“全く異なるタイプの女性”の間で揺れ動く豊が、最期に下した“決断”とは・・?

そして25年後。
「イースタンエアライン」の副社長の地位にまで昇りつめた豊の姿が、再びタイ・バンコクにあった。

“オーサーズスイート”とその名を変えた「あの部屋」で彼が再会したのは・・

所詮は「ナルシストなお洒落(され)作家野郎(←済みません、単なるやっかみです)が、庶民観客(読者)層を置いてきぼりにした高みから、懐古主義と刹那的美学を、エロティシズムを交え軽く描きはったようです」的なペラペラさに包まれた作品なんやろな〜と予想してたが・・ある意味では「その通り」ながら(=^_^=) 一方で、妙なファンタジー性が貫かれたりもし、そこには好感が持てた。

良くも悪くも“ミポリン”こと中山美穂(←このニックネームって平成世代なんかには通じるンやろか?)の存在感が作品世界全体を覆ってる訳だが、私的にはあんまり「タイプじゃないしと」なので、そないにはドキドキしなかった。

総じては美人なんだろうけど・・「角度」とか「見よう」によっては、必要以上に老けた感じに思え、何処か「オドレィ・トトゥっぽく」も映ってしまった(・ω・)

終盤では、加藤雅也と共に「過剰過ぎる老けメイク」がコントっぽくも仕上がってしまってた西島氏。いつもながら「淡々とした存在感&演技」だったが・・本作では「やけに“陰気化”したユースケ・サンタマリア」にも見えてしまい、困った(=^_^=) ←酔っ払って観たせいかもしんない。。

にしても、西島氏の「筋肉美」には唸らされた! 同年代(?)のワタシからすれば、羨ましい限りである(⌒〜⌒ι)

〜 こんなトコも 〜

・「1934年型ベンツ・ロードスター500K」ってクルマが登場。西島氏が、車両スペックをダラダラ言って(=言わされて)ました(=^_^=)
・旅客機(?)の操縦席の2人。天井のスイッチ類に、思わず手を伸ばす沓子に、豊は珍しく「ああっ、それはダメだ!」と慌ててた。逆噴射のスイッチだったんか?(おいおい)
・“DreamHolics”ってのは、何となく素敵な言葉に思える(・ω・)

〜 こんなセリフも 〜

沓子「私、貴方の夢に惹かれたの。
   でも、その夢に向かう道は1ツじゃない」
  「何から話せば良いのか・・」

豊「おかしくなりそうだ・・あの女に会うと、もっと会いたくなる」
 「この俺を誰だと思ってるんだ? “君の夫になる男”だぞ」
 「僕を待っていたのか?」
 「俺は、ここの所、何もかもが分からない。
  ・・俺は何をやって来たのだろう?」
 「今度は、俺が“犠牲バント”を打つよ。
  つまり俺が死んで、お前が“前に出る”って事だ」
 「マイペンライ!(大丈夫!)」

木下「“好青年”もこれでお終いだな」
  「時間? ねぇよ。明日もねぇよ」

光子「(貴女の)存在は認めても、(私の)記憶には残しません」
  「時間が経つのは、早いものね」
  「考え事が多いのね・・もう休みましょう」

※「今、手に入れないと後悔しそうな、そんな感じ」
 「皺と図々しさだけさ・・女が歳を取ると増えるのは」
 「人生ってのは・・待つ事の連続だ」
 「怠惰は伝染する」
 「賢い男は、道には迷わないものだ」
 「ずっと1番で居続けるのは、大変だろう?」
 「茶道は“真実を探す道”で御座居ます。知識では御座居ません」
 「お前は何故、この椅子に座りたい?」
 「“去る者は、静かに去るべきだ”と仰られました」
 「“愛してる” そのひと言を言うのが、そんなに難しかったの?」
 “人間は死ぬ時、愛された事を思い出す人と、
  愛した事を思い出す人に分かれる”
 “自由な魂は、永遠では居られません”
 “私には、成し遂げたものなど何も有りません”
 “いつも人は、サヨナラを用意して生きなければならない。
  どんなに愛されても、信じ過ぎてはならない。
  愛なんて・・口にした瞬間、消えてしまう氷の欠片”

豊「どっちが多いんだ? お前の沓(くつ)と、お前を通って行った男の沓と」
沓子「難しい質問ね」

豊「君は、死ぬ間際にどちらを思い出す?」
沓子「あたし? 愛された事を思い出すわ」

沓子「私の事、愛してる?」
豊「お前は何でもない、俺にとって。“身体を重ねる”だけの関係さ」

沓子「どうして来たの?」
豊「“終止符”を打ちに」

豊「君はもう“濡れない”し、僕はもう“勃たない”」
沓子「そうね。高尚に生きて行けば?」

豊「俺たち、明日何しようか?」
沓子「それは、明日考えましょう」

光子「“愛してる”と言って下さい」
豊「2日後に言うよ」

メキシコの諺“若者は夢を見て、老人は回想する”

追記:ウィキには「韓国製作」と記載されてる本作である。

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コメント

こんばんは。

本作、実は友人の女性が送ってくれたDVDの中に入っていたのです!
『女の子ものがたり』とか『おとうと』とか送ってくれたのと同じ友人です。 
西島さんは大好きですが、私もミポリン(バリバリ昭和にはこの呼び名ですね)には全く興味がないので本作もスルーのまま返却かなぁと思っていました。しかし貴レヴューを読ませて頂いたので近いうちに観てみようと思った次第です。

御夫君の小説は(その醸す雰囲気は)嫌いじゃありません、でも二冊しか読んでいません。

>“人間は死ぬ時、愛された事を思い出す人と、愛した事を思い出す人に分かれる”

それが同じ思い出になるのならこの上ない幸せなのでしょうか?



投稿: ぺろんぱ | 2011年8月22日 (月) 21時43分

ぺろんぱさん、ばんはです。

お返事が遅くなりまして済みません(×_×)

昨夜もベロベロ状態での帰宅となり「電気点けっぱ朝迎え」でした。。

>本作、実は友人の女性が送ってくれたDVDの中に
>入っていたのです!

それはそれは! 購入されたんですね(=^_^=)

>『女の子ものがたり』とか『おとうと』とか送ってくれたのと
>同じ友人です。 

前者の購入は分かるんですが、後者が良く分からん(=^_^=)
鶴瓶ファン? 加瀬ファン?

>西島さんは大好きですが、私もミポリン(バリバリ昭和には
>この呼び名ですね)には全く興味がないので本作もスルーのまま
>返却かなぁと思っていました。
>しかし貴レヴューを読ませて頂いたので近いうちに観てみよう
>と思った次第です。

それはそれは! しかし西島さんは『ゼロの焦点』もイマイチでしたし、、
あ、でも、私的には『トニー滝谷』が良かったです!
(出演はしてはらないんですが(=^_^=))

>御夫君の小説は(その醸す雰囲気は)嫌いじゃありません、
>でも二冊しか読んでいません。

ナル系作家の筆頭格なのかな? と勝手に解釈してます(=^_^=)
フィッツジェラルドやサリンジャーの新訳とか、手がけたら、も少しは知名度も上がるんかな? ←もうやってるしとがいるってば!

>それが同じ思い出になるのならこの上ない幸せなのでしょうか?

前者はもはや手遅れだし、後者はちょっと未練がましい気がしますね(⌒〜⌒ι)

しかし、幸せってなんなのでしょう?

今、ここにあるもの?(←またかよ!)

投稿: TiM3(管理人) | 2011年8月23日 (火) 19時29分

こんばんは。再びこちらにお邪魔させて頂きます。

昨夜観ました。終盤を占める西島さんの老けメイク(加藤さんのそれも含め)でのシークエンスが残念でなりませんでした。それまでの描かれ方(セピア色を思わせる叙情的な描かれ方)に惹かれていただけに、終盤でスゥ~っと引いてゆく感じでした。
洋画邦画問わず、今後の一つの課題なのでしょうか。もしメイクで限界があるなら、終盤部を凝縮するなどの何らかの描き方もあったのではないかとも思いました。

仰る通り、西島さんの『トニー滝谷』のナレーションは良かったですね。西島さんの抑揚を抑えた、なんと言いますか“生活感のなさ、生活臭のなさ、もっと言えば生命感のなさ”を感じさせる声がより良い形で春樹ワールドを映画で再現してくれていたように思いました。(偉そうなこと言ってスミマセン。でもあの作品は好きでしたので。)
ドラマではNHK『純情きらり』(だったかな??^^;)とか、映画では無表情が味の『メゾン・ド・ヒミコ』(ちょっとイヤなヤツの役柄でしたけれど)とかが懐かしく思い出される今です。

投稿: ぺろんぱ | 2011年8月25日 (木) 21時18分

ぺろんぱさん、お早うございます。

昨夜は雨天で(近所の)ジョギングイベントが中止となったため、
録画してた“古ぅい作品”を観てました(=^_^=)
コレがもう、3年ほど前にTV放送されたヤツでして・・(⌒〜⌒ι)

今後は、こう言う「預金取り崩しスタイル」が増えて来るかも、です。。

>昨夜観ました。

それはそれは!

>終盤を占める西島さんの老けメイク(加藤さんのそれも含め)
>でのシークエンスが残念でなりませんでした。

終盤は「コント作品」としてご鑑賞を・・(え? ちがう? でもにてるなぁ・・)

>洋画邦画問わず、今後の一つの課題なのでしょうか。

邦画のイマイチな点は
・俳優頼み
・余計な後日談を挿入したがる
・老けメイクがコントになる
・斬新な脚本がない
などかなぁ・・と直感的に思い付きました(・ω・)

>もしメイクで限界があるなら、終盤部を凝縮するなどの
>何らかの描き方もあったのではないかとも思いました。

写真だけ、とか、後ろ姿だけ、とかね。
西島氏が「ウエイトを調整してまで取り組んだ」ってエピソードが、
余計に悲しいです。。

>仰る通り、西島さんの『トニー滝谷』のナレーションは良かった
>ですね。西島さんの抑揚を抑えた、なんと言いますか“生活感のなさ、
>生活臭のなさ、もっと言えば生命感のなさ”を感じさせる声が
>より良い形で春樹ワールドを映画で再現してくれていたように
>思いました。(偉そうなこと言ってスミマセン。でもあの作品は
>好きでしたので。)

ワタシも好きです。
あのテーマ曲がイイんですね〜 流石は「教授」!

西島氏には近未来系の作品で「自我に目覚め、苦しむサイボーグ」
とかを演じて欲しいですかね!

>ドラマではNHK『純情きらり』(だったかな??^^;)とか、
>映画では無表情が味の『メゾン・ド・ヒミコ』(ちょっとイヤな
>ヤツの役柄でしたけれど)とかが懐かしく思い出される今です。

どっちも観てません(×_×) ぎゃふん!

投稿: TiM3(管理人) | 2011年8月26日 (金) 07時36分

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