« ☆『ブルーバレンタイン(2010)』☆ | トップページ | ☆『ガス燈(1944)』☆ »

2011年7月24日 (日)

☆『クレアモントホテル(2005)』☆

23日(土曜)。
昨夜は、またまた酔ってはっちゃけてしまい・・帰宅が24時近くに及んでしまってた気がする(×_×)

某店のカラオケで『極付け! お万の方』を歌ってしまったが・・客観的には、スベってしまってたンやろか・・(焦)

その反動で、今朝は正午前まで突っ伏して熟睡してしまった(×_×)

午後からは、市内中心部へと向かい・・ “そちら方面の用事”の片付いた後で「ついでだし」と思い付き、商店街にあるミニシアター“ソレイユ”で、上映時間が変更されたばかりの『クレアモントホテル』ちぅ作品を観て来た。

英国女流作家=エリザベス・テイラーの同名小説が原作。彼女の著した、最晩年の長編だそうだ。

その名から「大物女優としての一面以外に、こんな文才も持ったはったんや!!」とアタマをぶん殴られたような衝撃を受けたモノだが・・大女優として知られる“決して名前を言ってはならないあのしと(←別にエエやんか!)”とは同姓同名の別人だと言う事を知った。

映像化そのものは、6年も前にされてたようだが、昨秋の日本公開となった本作。
「ようやく掘り起こされた佳作」と言うべきかも知れない。

・・

イギリス・ロンドン。
大英博物館の公文書館に勤める孫=デズモンドに会い、その近況を把握するため、老婦人=サラ・パルフリー(ジョーン・プロウライト)は“ランカスターゲート”の角にある「料理が自慢」と言う“クレアモントホテル”へとやって来た。

滞在期間は1ヵ月。彼女は“当ホテルで最上の部屋”なる触れ込みの「58号室」に案内される。
幾つもの大きな旅行カバンを携えたサラだったが・・彼女にとって最も大切なものは「死別した夫=アーサーのモノクロ写真」と「愛読書=ワーズワース詩集」だった。

しかし、このホテルは「料理」にせよ「サービス」にせよ「宿泊客」にせよ、サラの想像していたのとは随分と違っていた。

多忙なデズモンドに電話(=留守電)を架ける彼女だが、孫からの返事はなかなか来なかった。

そんなある日、サラは出かけた先からの帰り“ウェストボーングローブ地区”の路上で転倒し、膝を負傷してしまう。

そこに駆け付けたのは、ロン毛の美青年だった。
彼女を自室へと案内し手当した青年は、自らをルードヴィク・メイヤー(ルパート・フレンド)と名乗る。旧式のレミントン社製のタイプライターを愛用するルード(=ルードヴィク)は、作家の卵であると告げる。

ルードはサラに対し親切かつ誠実に接し、彼女もまた「(アーサーも愛読していた)ウィリアム・ブレイクの詩が好き」と言う事から、ルードに好感を持つ。

好奇心に溢れるホテルの住人たちの誤解によってデズモンドに間違われ、皆に好かれてしまうルード。
そんな中、ホンモノの(?)デズモンドが、何の前触れもなくひょっこりと“クレアモントホテル”に現れて・・

満を持して(?)上陸したって事もあり、期待に違わず良かった!! って言うか、最近の“ソレイユ”の上映作のチョイスって、ちょっと「何かを確実に掴んではる!」って感じで凄まじい!

今後のラインナップの中には『スコット・ピルグリムvs邪悪な元カレ軍団(2010)』も控えてるってコトで・・ぼちぼち支配人に、このカラダを許してもイイかな、とすら思い始めている(←何でそうなんねん!)

孤独な老婦人とピカピカツヤツヤのイケメン兄ちゃんの交流、って部分には・・どうにも観客の“下世話な想像力”が急加速を始めてもしまうトコであろうが(←お前だけだよ!)・・演出には適度なブレーキが施され、あくまで2人の「恋愛感情」に静かさ&上質さの貫かれる辺りは「老若男女対応面」でもバッチリだと思う。

中盤以降は、ルードの前にグウェンドリン(ゾーイ・タッパー)なる“お似合いの美女”が現れ、3人のドラマが進行して行ったりする。
しかし、ルード&グウェンドリンがイチャついてるシーンを観るに、つい「サラの方を応援したくなる」ってのは・・ワタシが既に精神的&肉体的に老境に突入しつつあるからかも知んない(×_×)

物語の性質上(?)、どうしてもサラに関わる“肉親的な人々”・・娘=エリザベス、孫=デズモンドの存在が「どちらかと言えば“悪キャラ”“お邪魔キャラ”」に描かれてしまってたのは・・仕方なくも、やや“意図的に過ぎる印象”もあったか。
彼らなりに、きっと我々観客に対し「何か言いたい事もあったろう」って気がしたので(・ω・)

ホテルの同居人(?)とも言うべき、アーバスノット夫人、オズボーン氏、バートン夫人、サリス夫人、ウィリー・・と言った“個性溢れる”面々も、当初は「醜悪あるのみ!」と斬って棄ててしまっちゃってたが、次第にそれなりの“人間としての本質”を垣間見せ始め、終盤ではちょっとイイ感じになってもいた。キャラ毎の「まとめ方」も強引過ぎず、良かったと思う。

“たとえトラブルを伴ったにせよ、出逢い1ツで、人生は如何ようにも輝き始めるものだ。
 静かに・・しかし確実に”と、そんなコトを信じたい気持ちになってしまったワタシである。

~ こんなトコも ~

・瞬間風速的(?)に「オーランド・ブルーム君よりもカッコええかも!」と思わせしめたルパート君。
・老ポーター=サマーズ役のしとが、何故だか故・荒井注さんに見えて来ちまったンだよ、バカヤロー。
・当初“完璧な人物”に思われた支配人が、次第に観客に失望感を与え始める(×_×)
・こき使われてた(?)サマーズが“唯一”あの支配人を叱り付ける(?)、あのシーンが良かった。
・アーバスノット夫人が読むのは『チャタレイ夫人の恋人』・・読んでる本で、そのしとの性格の「見えて来る」のが可笑しい(=^_^=)
・劇中で『ハロルドとモード/少年は虹を渡る(1971)』と『逢いびき(1945)』が紹介されてた。『逢いびき』を“初デート”で観た当時、サラは18歳だったそうで!
・中盤、ルードがギターで“For All We Know”を弾いて聴かせる。ウクレレにせよ、ギターにせよ「オトコが弾き語りする」ってのは、それだけで「キラースキル」なのかも知んない(・ω・) 因みに、ルードのギターに「Listen UP!」ってなステッカーが貼ってて、それはそれで良いアクセントになってた。
・後半に登場する、ビューリー村の風景が素晴らしい! ロンドンからかなり遠距離な印象もあったが・・
・アーバスノット夫人が「アレ」された場所は何処だったんやろ? それがもし“あそこ”なら、そこが「介護施設」と紹介されてた新聞記事が、妙に気になって来るンだが・・
・ゾーイちゃんのご尊顔の“ホクロの位置”が、かなり男性をズキュンとさせてくれる!
・オズボーン少佐(?)を好演したはった男優=ロバート・ラング氏は、本作の完成を待たず亡くなられたそうだ。合掌。
・ラストに表示される“総ての母と、祖母たちに捧ぐ”の言葉が印象的だった。作品自体は半分がた「ルード目線」で進行してたハズだが・・ 再度「サラとルードの母」「サラとエリザベス」「サラとグウェンドリン」のシーンを観直すと・・“女たちのドラマ”が更に良く理解出来るンやろか?
・同じモノクロ作品を100回も観る(それもレンタルで!)若い女の子・・って、ちょっと違和感を覚えるんスけど。
・ベッド脇に置かれた、あの“大切な原稿”は、その先一体どうなってしまったんやろ?

~ こんなセリフも ~

サラ「“第一印象が大事”と言うのが、母の口癖だったわ」
  「とんだ所へ来てしまったわ、アーサー」
  「あら嫌だ。また“あの機械”だわ(←留守電)」
  「人って、こんなにも“思い込み”でものを見るのね
  「“人生で大切なもの”は、もうこの手許にはないの。
   でも、ここ(記憶)とここ(心)にあるわ」
  「事実かどうかは問題じゃない。大事なのは
   “物語として面白いかどうか”だわ」
  「ここは“面会出来ないホテル”なの。規則でね」
  「あれは・・“会計士”よ」
  「これまでの私は“誰かの娘”“誰かの妻”“誰かの母”として
   生きて来たわ。だから、これからは“私”として生きたいの」
  「何故“昔は単純だった”と?」
  「現実と向き合わず、逃げてるだけでは?」
  「この歳でロマンスを経験するのも、元気が出てイイものよ」
  「貴方は“私を明るくする係”ね。・・それが言いたかったの
  「刻が経っても、運さえ良ければ思い出は消えないわ」
  「“日々の一瞬一瞬”を大切になさい」
  「女性の方が強いんですからね」
  「“また転ぶ”なんてね」

ルード「大丈夫ですか? ムリしないで」
   「パパラッチは撒きましたよ」
   「僕たち2人とも、おかしな名前ですね」
   「お茶はどうです? ちょうど淹れる所でした」
   「喫茶店で“追い出されるまで”書いてます」
   「お任せを。名演技をしてみせます。
    ・・イザとなったら」
   「個性的な人たちですね。まるで“喜劇の舞台”みたいだ」
   「誤解は、君の悪い癖だ」
   「金や車や定職がなければ、友人を造るのも難しい」

グウェンドリン「川に飛び込むのは構わないけど、
        そのDVDは置いて行ってね」
       「私はこれまでに100回は観てるから、
        1日ぐらい我慢するわ」
       「もしかして・・一緒に観てもいいわ。知り合えたらね」

アーバスノット「時々こうやって権利を行使するの。元気が出るから」
       「誰かを夕食に招待するなら、日曜になさいな。
        ローストビーフが少しはマシな日だから」
       「“覚悟”は出来ているの。もうずっと前からね」

バートン「“私たち、親戚になる”って予感がするの」

オズボーン「何だ、あのキャスターの“雨(rainy)”の発音は?
      最近のBBCは、一体どうなっとる?」
     「今の私は、空も飛べますぞ!」
     「この私を“幸せ者”にしてくれ」

ロージー「“新しい世界”に入ったの?」

運転手「このイギリスで“料理が自慢”だって?
    そいつは驚きだ」

サラ「貴方はまだ若いわ」
ルード「でも、もう26年が経ちました」

サラ「この関係は、いけない事かしら?」
ルード「楽しまなきゃ。僕も最高の気分だよ。
    ・・裸じゃないのに」 ←過激な言い回し!

サラ「ここからは、耳を塞いで」
ルード「じゃ、僕はお茶のお代わりを」

ルード「彼女が、貴女に嫉妬したら?」
サラ「その時は、私の“出生証明書”を貸すわ」

オズボーン「貴女をサラと呼んでも?」
サラ「・・私の名前ですから」

オズボーン「最近の貴女は“別人”のようですぞ」
サラ「では、誰になったと?」

※“秋にだって、春のときめきはあるわ”
 “ワインだって、古い方が上等よ”
 「私たちだって“家族”でしょ?」

サラ「夕食後に広間でドラマを?
   ひょっとして、身の毛もよだつ“米国ドラマ”かしら?」
アーバスノット「そう。『セックス&ザ・シティ』よ。
        アレを観てると“老い先短くて良かった”と
        心底、思えて来るわ」

|

« ☆『ブルーバレンタイン(2010)』☆ | トップページ | ☆『ガス燈(1944)』☆ »

コメント

こんばんは。
昨夜『江』のあとでお伺いする予定でしたが今日になってしまいました。ゲゲゲの秀忠、今後の活躍や如何に。

さて、本作、予告編を観た時に「あ、『ヴィクトリア女王 世紀の愛』のあの彼だ!」って思って妙にドキドキしたものでした。
仰る通り、オーブルさんよりイイかもしれませんね。(^^)
結局は未見のままの本作ですが、なかなか好作品のようですね。お題作に加えたいと存じます。

>ぼちぼち支配人に、このカラダを

愛が始まるキッカケなんて、分からないものですものね。 ← いえ、あくまで一般論として・・・。^^; 

投稿: ぺろんぱ | 2011年7月25日 (月) 23時00分

ぺろんぱさん、お早うございます。

昨夜も24時半ぐらいの帰宅となりました〜
もう今夜は1滴も呑みません!(×_×)

>昨夜『江』のあとでお伺いする予定でしたが今日になって
>しまいました。ゲゲゲの秀忠、今後の活躍や如何に。

ほう! ムカイリさんが出たはるんですね〜(←「理」を「リ」と読むなよ)

>さて、本作、予告編を観た時に「あ、『ヴィクトリア女王 世紀の愛』のあの彼だ!」
>って思って妙にドキドキしたものでした。
>仰る通り、オーブルさんよりイイかもしれませんね。(^^)

そちらは未見です(×_×) BSPさん、お願いします〜

>結局は未見のままの本作ですが、なかなか好作品のようですね。
>お題作に加えたいと存じます。

主演のジョーンさんは、何とローレンス・オリヴィエ卿の奥さんだった方らしいです!

>愛が始まるキッカケなんて、分からないものですものね。

やっぱり、女性がイイです・・ささやかなワガママが赦されるなら・・(=^_^=)

投稿: TiM3(管理人) | 2011年7月26日 (火) 07時50分

こんばんは。
TiM3さん、今回もなかなか飛ばしてはりますね(笑)
「ソレイユ”の支配人に…」のくだりには、笑ってしまいましたよー!

それはさておき、大阪とはタイムラグのある“ソレイユ”さんの上映のお陰で、
久しぶりにこの映画を思い出し、しみじみしてました。

確かに似ているんですが、私は断然ルパート・フレンド派です!
(オーランド・ブルームは、シーシェパードを支援しているという話が出た時点で、
大きくイメージダウンしてしまったという個人的感情も左右してますが)

ルパートは冷酷な役なんかもリアルに演じられるし、
若手イギリス人俳優では秀逸な印象です。

レンタル店で出逢った彼女は「逢びき」を繰り返し見てるんでしたっけ?
そのセンスは、正直ちょっと私にも理解できません、ハイ。

投稿: ゆるり | 2011年8月14日 (日) 23時19分

ゆるりさん、お早うございます。

既にご鑑賞されてたんですね(=^_^=)

>今回もなかなか飛ばしてはりますね(笑)

有難う御座います。

>「ソレイユ”の支配人に…」のくだりには、笑ってしまいましたよー!

あんまりそう言うのを書き過ぎると「通じないしと」もいるので、、

通じる範囲で書きます(っておい)

>大阪とはタイムラグのある“ソレイユ”さんの上映のお陰で、
>久しぶりにこの映画を思い出し、しみじみしてました。

そうなのです。

>ルパートは冷酷な役なんかもリアルに演じられるし、
>若手イギリス人俳優では秀逸な印象です。

そうなんですね。
大きくブレイクしてはるのかな?
・・ってあんまし大作に出て欲しいワケでもないけど。。

>レンタル店で出逢った彼女は「逢びき」を繰り返し見てるんでしたっけ?
>そのセンスは、正直ちょっと私にも理解できません、ハイ。

まぁ「本人申告」なので、店内でイケメンを見つけ、チャンスを逃さない為に「そんな言い方」をしただけかも知れませんけど(⌒〜⌒ι)

投稿: TiM3(管理人) | 2011年8月15日 (月) 07時22分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ☆『ブルーバレンタイン(2010)』☆ | トップページ | ☆『ガス燈(1944)』☆ »