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2011年2月16日 (水)

☆『太平洋の奇跡/フォックスと呼ばれた男』☆

15日(火曜)の夜。
いつもより(若干ながら)手荷物が多かったため、いったん帰宅した後、取り敢えず(?)お茶だけを1杯飲み(=^_^=)再度向かったのが“ワーナー・マイカル・シネマズ高松”であった。

正直、ちょっとここしばらく(特に今週いっぱい)は“小品ばっかし”って感があるんだけど・・そんな中にあって、少し気になってたのが、時期外れな印象もある(?)戦争系の公開作『太平洋の奇跡/フォックスと呼ばれた男』だった。

某新聞の記事でか、主演を務めた竹野内豊氏のインタビューを読み、その“演技に対する真摯な姿勢”に感心させられたが故、気になってしまったのであった。

共演陣もなかなか豪華であり、キャスティングにも魅力を感じてしまったワタシ(・ω・)

これは史実に基づいた物語。

大東亜戦争末期の1944年6月15日。
アメリカ軍は、北マリアナ諸島・サイパン島の南西から上陸作戦を敢行した。

当時のサイパンには、日本兵3万人、民間人2万人がいたが・・これに対し、米軍は7万の大軍で攻め込んだため、日本軍はたちまち“ほぼ壊滅”し、島の中央に位置する“タッポーチョ山”に潜伏したわずかな兵士&民間人を残すのみとなってしまった。

(大日本帝國の)大本営は早々にサイパン放棄を決定したが、見棄てられた事実をハッキリと認識することもなく、島に隠れた日本兵は、降伏の道を選ぶことなく戦い続けるのだった。

その中にあって・・わずか50数名の兵卒(最終的には47名)を率い、200名近くの民間人を野営地で庇いながらも、512日間も戦い続けた男がいた。

彼の名は、陸軍大尉=大場栄(竹野内)。敵である米軍兵をして、その知略・戦術・神出鬼没な行動力から“フォックス”と畏れ呼ばれた男の、密林での戦いの日々が、今日も続く・・

本作は・・(コレを言っても仕方ないんだけど)やはり“硫黄島2部作(2006)”の制作・公開される前に、ゼヒ観たかったモノである。
どうしても、ああ言う“凄まじい作品”が先達として存在するに、比較もしてしまえば、減点式の評価でもって鑑賞を進めてもしまうワケで(・ω・)

ただ、ウィキによれば撮影班を「日本側」「アメリカ側」に分けて造り上げて行ったようで、それが功を奏してか「かなり中立な立場」「邦画らしからぬ作風」で戦況が活写されてるように思えた。
日本兵は相手を“アメ公”と蔑み呼ぶし、アメリカ兵は“ジャップ”“山のサル共”と容赦なく蔑称を放って来る・・

特に、アメリカ側の主人公とも言える、ルイス大尉と言うキャラを(物語に)挟み込んだ点で、日本人観客から観れば「アメリカ側の印象」が総じて幾分か柔らかく仕上がり、さほどの抵抗&嫌悪感もなく、鑑賞を進めることが出来るように仕上がってた気がした。

多分、実際には・・双方共に、相手に対する残虐非道な行為を(間違いなく)行ったモノと思われるが・・(×_×) ←言うても戦争やし。。

物語も中盤を超えると・・“大場隊の迎える運命”ってのが、ほぼ見えて来るんだが・・それならそれで、もう少し「後半の見せ方・盛り上げ方」を工夫して欲しかった気がした。前半のスピーディーかつスリリングな展開がなかなかだっただけに、ややもすれば“予定調和”っぽく物語が萎み気味に幕となって行ったのが、残念ではある。

また、色んなキャラにスポットを当ててたんだが、どのキャラについても「踏み込み不足」があると言おうか、余りに「過去」「心境」が描かれなさ過ぎた。もっともっと“ホンネ”ってものを持ってたんじゃなかろうか、皆さん。

で、どのキャラも“断片的にしか自身を語らない”ので、そこから先へと感情移入のしようがないのだ(×_×)

立ち位置として美味しかったのが・・何と言っても唐沢寿明演じる“大阪もん”の堀内一等兵。スキンヘッド&上半身タトゥーなビジュアルイメージと言葉遣い(関西弁!)のインパクトが凄まじく「まさに和製マシュー“ヴァン・ザン”マコノヒーや!」と驚嘆させられた(=^_^=)

その言動から受けるイメージに「あんたこそ“フォックス”やんか!」とツッコミそうになったのが元木さん役の阿部サダヲ。

立ち位置の素晴らしかったのが、木谷曹長役の山田孝之。このしとはいつも、イイ助演ポイントに納まったはる!!

カメオ出演レベルにも思えたが(⌒〜⌒ι)金原少尉役の板尾創路さんも、エエ味を出しておられた。

井上真央さんに対しては「おでこが広いんやな〜」とか、中島朋子さんに対しては「サチ、薄そうやな〜」とか。。まぁ、恋愛的要素は殆どなかったですなァ・・作品が作品なだけに。

あと、期待してたほどには“大場大尉自身の心情”がオモテに出ておらず「このしと、ナニ考えてはるんやろ?」と不気味に感じる場面も少なくなかった。
確かに眼力(めぢから)もあれば、冷静さ、威圧感、気高さ・・そう言ったモノは総て兼ね備えておられるように見受けられたが、肝心な“部下たちを惹き付けるだけの何か”ってのが、巧く伝わって来なかった、と言おうか。

それ故に「竹野内・・唐沢」「竹野内・・山田」「竹野内・・井上」「竹野内・・中島」「山田・・井上」「唐沢・・井上」と言った相関関係が、いずれも“薄くて良く分からんまま”に終わって行ってしまったみたいで残念だった。

その中にあって「竹野内・・阿部」「竹野内・・ベンガル」の繋がりばかりは、やたらと太かったように見えたが(=^_^=)

〜 こんなトコも 〜

・あそこまで敵将に心酔(?)してしまっては、流石に上官に“イヤな顔”されると思うぞ、ルイス大尉(・ω・)
・サイパンの民間人にとって、アメリカ人は“人喰い人種で拷問者”と考えられてたようだ(×_×)
・サイパンの「ススペ収容所」って・・メチャメチャに警備が手薄なんですけどぉ・・(出入り自由?)
・最終的に降伏を決断したと言う、天羽馬八(あもううまはち)少将に関し、もう少し(セリフだけでなく)具体的な人物像を描いて欲しかった。
・ラストで、初めて笑顔を見せる竹野内氏が良かった。(撮影も終盤で)実際に“感無量”だったのかも知れない?
・『歩兵の本領』『軍隊小唄』なる軍歌が朗らかに(?)歌われてた。
・戦場と言えど、コーラの空き瓶をみだりに投棄しないようにしましょう!
・常夏っぽいサイパンの島にも“クリスマス”は訪れるワケで。
・狂う者もいれば、正気に戻る者もいるのが戦場なのだろう。
・終盤で、大場が日本刀(軍刀?)を引き抜くシーンがあるが、何だかナマクラに見えた(×_×)
・慣れないと“タッポーチョ”が“たっぽう町”と言う町名に聞こえたりする。。
・大場を筆頭に、一定レベル以上の“飢餓状態”は描かれなかった。顔も身なりも、想像してた程ヤバい感じ(?)じゃなかったようだ。

〜 こんなセリフも 〜

大場「独りで歩ける者のみが“最後の総攻撃”に参加出来る」
  「うちにも2人、小童(こわっぱ)がいる」
  「勝つことと、死にたがることは違う。
   死ぬ為に戦うのではない。勝つ為に戦うのだ」
  「生きろ・・!」
  「余計な事は考えるな」
  「収容所に行けば、生命の保証はない」
  「※※が死んだ・・※※も諦めた方がイイかも知れない」
  「皆さんが、必ずや日本の土を踏まれると信じています」
  「皆さんの記憶と共に、我々は日本に戻れます」
  「貴様の言っていた“私の勝利”は何時だ? 間もなくか?」
  「貴様は、何しに来た?」
  「・・降伏はしません。よって、山を下りるつもりはありません」
  「お前たちに“恥ずべき事”は何1ツない」
  「亡き戦友の御霊に哀悼の意味を込め、弔砲を捧げる」
  「この島で“褒められるような事”は、何1つしていません」
  「この子はまだ・・日本を知らないんだな」

堀内「そんなに、命が惜しいんかいな」
  「屍体が、喋りよった」
  「しょうもない“仏心”を起こしなさんな」
  「派手にやりよったな」
  「阿呆かお前! ホンマに撃つ奴があるか!」
  「手ェ出すな! 儂(ワシ)1人で全部やる!」
  「今になって泣き言、言うんやったら、
   何で、子供の手ェ、しっかり握ってやらんかった?」
  「何々? 何かエエことあんの? どう言うこっちゃ?」

青野「“自分たちが逃げ回る”のに、精一杯なのですね?」
  「青野は・・アメリカ兵を殺したいんです」

大城「正直言って・・(※※に)ちょっとホッとしています

元木「前を見て!(Watch the road!)」

ルイス「日本兵は屈強だ。決して侮るなよ」
   “日本人ハ、一期一会ヲ、大切ニシマス”
   「その内、君も何かを(彼らから)学ぶだろう」
   「彼らにとって、捕虜になると言うことは“天皇を裏切ること”なのです」
   「待て! ここに水場はない!」
   “山ノ民間人ハ何処デスカ?”
   “ふぉっくすニツイテ、オ訊キシタイ。
    アナタ方ノ指揮官ノ事デス”
   「彼らは降伏などしない。“誇り高き民族”なのです。
    彼らの自尊心を傷つけてはいけません」
   “歌舞伎ノ(市村)羽左衛門ガ、好キデス”
   “アナタガ、命令シタノデスカ?!”

大佐A「それは? お守り(Lucky Charms)か?」
   「何が言いたい?(Get the point.)」
   「ヤツらは天皇のために死にたがる・・それも我々を巻き添えにな」
   「何だと?(Say again?)」
   「あいつを片付けてやる(He'll gone.)」
   「島内の総てのジャップを、収容所か墓へ送り込め!」
   「“フォックス”とは何者だ? 魔術師か?」
   「ヘマをしたな(We did Shit.)」
   「出てけ!(Get off my fukkin' office!)」
   「全く・・ジャップは理解出来んよ」

大佐B「サイパン赴任が決まって、真っ先に釣竿を準備したよ。
    楽観的過ぎるかね?」
   「何故、彼らはそこまで降伏を拒否する?」

兵卒「敵に1発も撃てずに・・無念です」
  「(空腹だ、と)口にすると・・余計に腹が減る」
  「生(ナマ)で喰う奴があるか。蝸牛は1度、湯掻(ゆが)いてから喰うもんだ」
  「無念です。折角ここまで築き上げた野営地を、
   むざむざ手放してしまうとは」
  「こいつ、アメ公の手先です」
  「黙れ、非国民め!」
  「民間人を、敵の餌食にするんですか?」
  「大尉の命令と言えど、民間人の命を敵に差し出す事には
   賛同出来ません」
  「これは“敵の謀略”です」

戦陣訓“生きて虜囚の辱めを受けず”
   “帝國男児の眞骨頂有り”

米兵「Iの1-6-4に射撃要請!」
  「油断するな・・生きてる奴がいるかも知れん」
  「この役立たずめ!(You fukkin' useless!)」
  「この霧も、ヤツらが仕組んだか?」
  「・・ダメです(=死にました)(It's gone.)」
  「そう願いたいね(I hope so.)」
  「霧の動きを読み、水場の罠を仕掛け・・
   それでいて、我々にその姿さえ見せない・・
   あいつは・・“フォックス”だ」
  「探せ(Check a look.)」

看護婦「さぁ、抱いてみて・・(Go on.)」

兵卒A「徹底抗戦だ!」
兵卒B「降伏なんかせんぞ!」
兵卒C「大尉! 玉砕の御命令を!」

米兵A「ハワイの娘が懐かしいよ」
米兵B「可愛かったな」 ←直後に大変な事に、、

大佐「“武士道自決(Bushido Suicide)”と言う彼らの行動が、良く理解出来ん」
ルイス「それは、彼らの自尊心の問題です」

大佐「大場を、尊敬しているようだな?」
ルイス「はい、大佐」

大場「俺たちは命を拾っただけだ・・戦うしかない」
堀内「そら、ハンパでっせ」

兵卒「この霧も織込み済ですか?」
大場「・・偶然だ」

金原「天皇陛下は、戦争を止めるよう、決断され・・」
大場「日本は・・負けたのか?」

ルイス“貴方ノ計画ニハ、振リ回サレマシタ”
大場「私に“そんなもの”はありません。ただ・・無心で戦っただけです」

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コメント

これは巷の評価では、わりと淡々としていて
ちょっと物足りなかったとか言われてますが
う~ん、でも大場大尉が地元出身なだけに
三河弁なんかで話していたのかが気になるところです。

また、これと韓国映画『戦火の中へ』との比較も面白そうですね^^

投稿: ituka | 2011年2月17日 (木) 22時20分

itukaさん、ばんはです。

“和製ロドリゴ・サントロ”とも言うべき?(=^_^=)
竹野内さんの主演作を観るのは『冷静と情熱のあいだ』以来ですた。

かの作品って・・ロケ地以外、なーんも覚えてねぇし(⌒〜⌒ι)

>これは巷の評価では、わりと淡々としていて
>ちょっと物足りなかったとか言われてますが

そうですねぇ。やっぱり描写不足がありましたね。
って言うか、タイトルからしてパッとしないんですねぇ。

>う~ん、でも大場大尉が地元出身なだけに
>三河弁なんかで話していたのかが気になるところです。

ウィキで調べたら、後に蒲郡市議なんかもされてたようですね。
思い返すには「だぎぁ弁」は使ってはらなかったと記憶してます。

>また、これと韓国映画『戦火の中へ』との比較も面白そうですね^^

そんなのあるんだ・・(・ω・)

追記:全く関係ないんですが、ワタシの中で最も敬愛している名古屋人は・・つボイノリオさんであります(=^_^=) いつかは行きたい、一宮(=^_^=)

投稿: TiM3(管理人) | 2011年2月17日 (木) 22時48分

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