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2011年2月 7日 (月)

☆舞台劇“ろくでなし啄木”を観て来た☆

5日(土曜)の午後。
“三谷幸喜・生誕50周年スペシャル企画”の第1弾を華々しく飾る(?)新作舞台劇『ろくでなし啄木』の大阪公演を観て来た。
(期間:1/27(木曜)〜2/13(日曜))
・・

何でも、三谷氏は本年「舞台劇4本、小説1作、映画1本、TVドラマ1本」をイッキに手がけはるそうだ! 私的には、(今までの例から)TVドラマと映画には余り期待してないが(←すんません)・・“女優を中心に据えた、少人数による舞台劇”には「ハズレがないよなァ・・!」と、常々感服させられてるモノで、機があれば、あと何本かもおさえときたいと思っている。
(関西圏での公演があるのかどうか、その点すら分かってないが、、)

・・

会場は、京橋駅下車⇒大坂城ホール手前にある“イオン化粧品シアターBRAVA!”。開場開始時間より、ちょびっと早く到着したが、意外に列が伸びてて驚いた。

場内の客層は、総じて若かったように思う。
主演が藤原竜也+中村勘太郎+吹石一恵の3人だったので(←“Wキャスト”とかはナシ(=^_^=))・・直感的に思うにも、三谷ファンと言うよりはフジタツ(=藤原)ファンが多かったんじゃなかろうか?

開幕前には、毎度ライトタッチな(?)「場内禁止事項アナウンス」が流れるんだが・・今回は三谷&野田秀樹による掛け合いトーク系のんが仕込まれており、それが結構トボケててイイ感じだった(=^_^=)

歌人=石川啄木(1886〜1912)が夭折して12年後(=1922)。
函館にある(?)完成したばかりの啄木の歌碑を前に、テツ(中村)とトミ(吹石)が再会する。

在りし日の啄木(藤原)との思い出に、しばし花を咲かせる2人。
そんな中、トミは前々から気になっていた“あること”をテツに訊いてみるのだった。

彼ら3人が、東北地方のひなびた(?)温泉旅館に泊まった、かつてのあの一夜。
“とある事件”がそこで起こり、結果・・啄木は“突然に”2人の前からその姿を消した・・

その“とある事件”の背後には、啄木自身の「企み」が隠されていたのだが・・実際には、それを仕掛けた彼自身にも思い付かぬ“真相”が存在していたのだった・・

高名な歌人=石川啄木を中心に据え、テツ、トミ(notテツ&トモ)と言う“三谷の創作キャラ”がイキイキと「史上に残るべくもなき」(?)“とある1夜の出来事”を紡ぎ出す展開だが・・ロケーションを極限まで削ぎ減らし(殆どの場面は旅館の向かい合った2部屋のみ!)、登場キャラも3人にまで絞り込んだ、言わば“限定的な空間&設定”の中で「時間軸の置換」「カメラワーク(視点)の変化」「語り手の変換」など・・思い付くまま(?)の演出テクニックを惜しげもなく(?)披露し、三谷ならではの「軽いけれど重いワールド」を繰り広げてくれる。

三谷氏自身の強調してた(?)“エロティックさ”こそは、さほど(?)感じなかったが・・コミカルな表面を持つ(物語の)内側に、エンタテインメント性の高められた推理モノのタッチ、凡人と天才とが互いに価値観をぶッつけ合う(三谷作品特有の?)格闘系要素、背後のスクリーンにタイトル文字(毛書による題字)を表裏に(!)映し出した映像表現など・・“見せ方が極まって来てるなァ”・・と惚れ惚れさせられた。

以前、舞台劇『You Are The Top/今宵の君(2002)』の(DVD版の)鑑賞時に眼にし、結構驚かされた覚えのある“イリュージョン”って演出テクニックも久々に拝見出来たし、ある意味「これまでの劇作家人生の集大成」にも見える本作だった。

一方で、ちょいと練り込み方が複雑な割に、深い余韻を残す大傑作か?! と自問自答するに「必ずしも、そこまでの神域(?)には到達してなかった」ようには感じた。
まぁ、主役の3人(を演じた役者さんたち)が、ホンマに安定感のある、イイ仕事をしたはったので、ある意味「脚本そのもの」の放つ“少しばかりの粗っぽさ/至らなさ”を彼らがキッチリ補完してくれてた感はあった。

連想したのは、やはり芥川龍之介の小説『薮の中』や山本周五郎の小説『さぶ』だろうか。1人の語る「1夜の物語」が、別な人物が語ると・・こうも肉付けされ、違った側面を見せるもんなんやな〜と。

新作ムーヴィー鑑賞に(料金)換算すると・・5本以上にも相当する(!)ので、再びの(劇場)鑑賞は考えられないと思うが・・(⌒〜⌒ι)「DVDソフトがリリースされたら、やっぱ購入するんやろかな〜? 多分するんやないかな〜? ま、ちょと覚悟はしておこ」と直感しとるワタシである(=^_^=)

今回は、流石に「メモなし鑑賞」だったもんで・・“エエ言葉”を止(とど)めることが出来なかったのも残念だったし(×_×)

〜 こんなトコも 〜

・「天真爛漫&饒舌キャラ」の啄木が、雨中に静かに佇むタイトルイメージ。彼の沈黙&表情のうかがえ得ぬ所にこそ、鮮烈なインパクトがあった!
・啄木の本名「石川一(はじめ)」から、テツの名付けたあだ名が「ピンちゃん」。「ピンちゃん」「テツ」と呼び合う仲に、風間杜夫&平田満っぽさを何処か感じたりもし・・(=^_^=)
・“啄木のイメージ”が、どうにも演じるフジタツ自身と重ならず・・ワタシはイマイチその設定に入り切れなかった。ヴィジュアル的には中原中也を演じた方が「向いてる」感があったか・・?
・キャスト的には、加瀬亮氏辺りのフツーさ(?)の方が“啄木像に限っては”より近かったかも? 無論、セリフ回し等の調整が根本的に必要となるけど(⌒〜⌒ι)
・“狂言回し”でもある、中村勘太郎がある意味“才能&存在感”を爆発させてた! 名前ぐらいしか知らなかったが(お恥ずかしい、、)『ラストサムライ(2003)』で若き明治天皇役を演じてた、あの中村七之助の実兄である。
・AがBにのみ見せる(=Cには決して見せない)“言動”ってな演出を、各人に持たせており、その辺りの描き方がムチャクチャ巧いし、面白かった!
・何処かで柱時計の打ってる、時報の響き(回数)が“劇中における具体的な時間の経過”を示唆してくれており良かった。
・最前列のチケットが取れてたら、舞台前方で寝そべってくれたり、生脚を披露(!)してくれたりする3人を拝めることも出来(=^_^=)さぞ“眼福”だったことやろね。
・夏目漱石の小説『こころ』なんかに、本作のエッセンスをぶち込んで“再構築”してみたら・・もの凄いエンタテインメント作に仕上がるような気がする(☉д☉)
・(劇中で紹介されてた)啄木の記した『ローマ字日記』に興味津々。書く方も読む方もひと苦労やね(×_×)
・啄木の父=石川一禎の人生こそ、息子を凌ぐダイナミックなモノだったようだ!

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