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2011年1月12日 (水)

☆『やじきた道中てれすこ(2007)』☆

11日(火曜)の夜。
先週の中盤以降、通算1000キロ以上を走行した反動でか・・疲れの回復し切らぬ週始めとなった(ワタシは運転してただけなので、クルマの方が大変だったろうけど(=^_^=))。

これが以前だと、ケロッと元気に戻ってたような気もするんだが・・やっぱし歳をとってしまったせいかも知れない。。
(歳を重ねても、言動とか人間的な重み的なサムシングとかは、ナニも変化しないンだけんど、、)

本日は「大人しく帰宅の上、ごゆるりと過ごそう」と考え、のんびり夕飯を食べた後、衛星第2で放送された時代劇コメディ(?)『やじきた道中てれすこ』を観た。
あんまり期待してなかったんだが・・それ故か(=^_^=)、結構楽しく鑑賞出来た☆

日本でも、こんな設定でロードムーヴィーの造りようはあるワケなんやねぇ〜(・ω・)

江戸期、泰平の世。

大坂・淀川に6尺もの大きさの「奇妙奇天烈な生き物」が現れた。
捕獲されたそれは“てれすこ”と呼ばれ、食すれば「あらゆる病をも治すクスリ」になると言う。

江戸・品川宿。遊郭『島崎』の、人気の花魁(おいらん)=お喜乃(小泉今日子)は“荒神千躰(コウがだんだんジンに降りて来て、やがてセンタイとなる難病)”に倒れた父に再会するため、沼津へと逃げ出す。
そのお伴となったのは、弥次郎兵衛(中村勘三郎)&喜多八(柄本明)の凸凹コンビ。

当然ながら、稼ぎ頭である花魁が“足抜け女郎”となったことを『島崎』の女将(おかみ)が許すハズもなく・・地廻り(ならず者)の2人(松重豊、山本浩司)を雇い、連れ戻すべく追わせる。

川崎宿、戸塚宿、小田原の浜、箱根・・くっ付いては離れ、騙しては仲直り。
行く先々でとんちんかんな騒動を引き起こす、やじきた道中の行く末は・・

ワタシの持論(ってほどでもないが)「ロードムーヴィーには・・ピンポイントにせよ、ゲスト陣こそが肝心である!」って点で評すれば、本作はメチャメチャに豪華な布陣だった!
吉川晃司、國村隼、笹野高史、六平直政、南方英二(←昨年、鬼籍に入られました、、)、ラサール石井、間寛平・・終盤では藤山直美さんまで! それぞれに“チョイ役の域”は出てないンだが、それでも、シーンや物語がグッと締まるのである。

道中より、旅籠やら賭場やらでのシーンに重きを置いてるので、(道中の)距離感ってのがイマイチ伝わって来なかったが、、当然ながら、きっともの凄い距離を歩いてはったんだろう。

必ずしも「盛り込むべきだ」とは思わなかったが・・CG映像(演出)も“やり過ぎない程度”に活用してて、ちょっと微笑ましく感じながら観ていた。

捕まえた子狸を“タヌキ汁”にするため、川べりで準備する弥次さんが“周囲が通常の速度で言動する中、ひとり超高速で包丁を研いでる”シーンが何故だかやたらと面白くて、笑いっぱなしだったワタシ(=^_^=) 火花とか飛んでて、スゴかったし!

原作はご存じ(と言いつつ、ワタシは読んだ試しもないが)『東海道中膝栗毛』だが、そこに幾つもの(?)落語ネタを放り込んでシェイクしてる風で、ヘタしたらベタで寒くなるトコロ・・流石に中村&柄本の力量でゴリゴリ進んで行ってた印象だった(・ω・)

「時に、タンカを切る」小泉さんの言動にも好感が持て、たまに「何かを言いたそうだけど、黙ってる」その佇まいには、妙にドキドキしてしまったりもした(=^_^=)

細かい部分では「全く違う」(=^_^=)んだが、何故だか連想したのは『マーヴェリック(1994)』と言うコメディ系の西部劇だった。
あちゃらも魅力的なヒロイン(やや悪女系)が活躍してはったなぁ・・“あの女優さん”でしたっけね。

ただ、コメディ系とは言え、劇中に3ツもの頭蓋骨が登場したり、47本もの切れた指が登場したり、妙に生々しい柄本さんの“首吊り描写”があったりもし「ちょっと演出面で、子供向けじゃねぇなぁ」とは思った。
って言うか・・遊郭が出て来る時点で、良くないってば(⌒〜⌒ι)

“てれすこ”って何やねん! って部分で消化不良なトコは(正直)あるんだが・・きっと「マクガフィン」みたいなモノだったんやろ(←ってそれで納得してエエんか?)

エピソードによっては、顛末(特に“結”の部分)が端折られてたりもし「どうなったんよ?」とクエスチョンの消えぬ展開もあったりするが、そんな“野暮天”なことを言うヤツは・・きっと“ちゃらぽこ野郎”で“でこすけ野郎”なんだろう。

〜 こんなトコも 〜

・“新粉(しんこ)細工職人”って言う匠(たくみ)の存在することを初めて知った。
・本作に登場する「石燈籠」は『座頭市(2003)』でたけしが一刀両断してたアレよりも、よほど“”
重み有りげ”に見えた(=^_^=)
・色んな“騙しの手口”が劇中で描かれるが、沓脱清十郎(吉川)&菊(鈴木蘭々)のあの手口には、妙に引っ掛かりそうになってしまった(⌒〜⌒ι)
・タヌキも助けてみるモノである。
・わらじ:20文、月代(さかやき)剃り:30文・・などとセリフにあった。
・松重さんってば、危うく「えげれす行きのげぇこくの船」に乗せられそうになってた(⌒〜⌒ι)
・エンドロールに「てれすこ講中」なるクレジットがあり“講中”って言葉を初めて知った。

〜 こんなセリフも 〜

弥次「あっしも江戸っ子だ。1度出したものは引っ込められねぇ」
  「喋んな。腹が減るから」
  「あんたの反省なんぞ、聞きたかない」
  「素人は、これだから困るんだよ」
  「女も“くさやの干物”も・・古い程、味が出るんでぇ」 ←おい
  「で、これからどうすんだい?」
  「風の吹くまま、気の向くままってな。達者に暮せよ」
  「美味ぇ・・こいつはオツな味だぜ」

喜多「右や左の旦那様ぁ・・どうぞ功徳を下さいまし」
  「そこがお前の“人としての限界”だって、俺は言ってんだよ」
  「“1つ”でコトは足りるんだがなぁ」
  「俺には俺の、供養の仕方があるんだよ」
  「“女なんてこりごりだ”って言ったじゃねぇか」

喜乃「こっちは“騙します”って看板あげてやってんだ」
  「“斬り指”を見たら“夫婦の約束”に触れるんだよ」
  「男は、気を大きく持たなきゃ」
  「どうしたんだぇ? “鬼が塩辛舐めたような顔”してさ」
  「お前さん・・いい人だねぇ」
  「“人間の干物”が3ツ出来上がったって仕方ないだろ?」
  「あたし、弥次さんの優しさに乗っかって・・」
  「きっとそのことだね。弥次さんが黙ってて欲しいこと」
  「こちとら、色恋の手練手管でおまんま喰ってんだよッ!」
  「江戸には野暮と化け物はいないんじゃないのかい?」
  「頑張ってね〜! ついでに証文も破いちゃってね〜!」
  「あたしゃ、くさやで500文かい?!」

梅八「貰った指を2度も拝むなんざ、野暮でさぁ」
  「穏やかじゃないねぇ」

女将「あたしは、お前が“焦がれ死に”するんじゃないかと、
   気を揉んだじゃないかぇ」
  「銭、持ってんのかい? 何処の馬の骨だい?」

お染「あたいにお任せよ。どうしたって“その気”にさせるからさぁ」

賭場の代貸「そう言われてもね・・薹(とう)も立ってるしね」

※※「飛車だけは渡さねぇ。王将なんかなくたって勝ってやらぁ!」 ←おい
  「ささ、呑むっちゃ!」
  「騙くらかすには、江戸っ子が一番だで」
  「男子として生まれたからには・・モテたい!」
  「今こそ、そのお腰の名刀で・・あ、竹光・・」 ←“たそがれ”系
  「おお、息災で何より」

村人「こりゃ、新しい流行り病(はやりやめぇ)に違ぇねぇ」

お仙「ああ“てれすこ”? “すてれんきょう”はどうすんの?」
  「てれみそ(味噌煮)1丁〜 すてしお(塩焼)1丁〜」

奉行「そのほう、今、何と申した?」
与兵衛「へぇ“てれすこ”でおます」

弥次「あのことって・・あのことか?!」
喜多「そうだよ。“そん中のどれか”だよ」

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コメント

>何故だか連想したのは『マーヴェリック(1994)』と言うコメディ系の西部劇だった。

ああ!たしかに雰囲気が似てますよね。このやじきたも騙し騙されがメインという感じがしましたし。喜乃とやじきたコンビのやり取りが軽妙でした。

>ヘタしたらベタで寒くなるトコロ・・流石に中村&柄本の力量でゴリゴリ進んで行ってた印象だった(・ω・)

そうなんですよね、寒いとまではいかなかったけれど、わたしはちょっとノレないところもありました。こうくるだろうなぁというのが読めてしまったからかな。

たぬき鍋を想像するシーンでおなかが「ぐぅ」と鳴ってしまいました(笑)

投稿: 宵乃 | 2011年1月12日 (水) 10時55分

宵乃さん、お早うございます。
コメント、有難うございます。

>ああ!たしかに雰囲気が似てますよね。
>このやじきたも騙し騙されがメインという感じがしましたし。
>喜乃とやじきたコンビのやり取りが軽妙でした。

弥次と喜多、弥次と喜乃、喜多と喜乃・・
3者それぞれの距離感が絶妙だと思いました。お互いが、なかなか歩み寄れてない、みたいな(=^_^=)

>わたしはちょっとノレないところもありました。
>こうくるだろうなぁというのが読めてしまったからかな。

関東(江戸落語)のノリだったからでしょうかねぇ。
「観客に(展開を)読ませる」ってのも、脚本のそれなりの巧さだとは思うんですけど・・

>たぬき鍋を想像するシーンでおなかが「ぐぅ」と鳴ってしまいました(笑)

実に美味そうに「調理描写(イメージ映像)」を映し出してましたもんね(=^_^=)
ワタシは「サイコロが針先でつつかれまくるトコ」が、とにかく痛そうで、観てて辛かったです(⌒〜⌒ι) あと(あの)首吊りも、、

投稿: TiM3(管理人) | 2011年1月13日 (木) 07時24分

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