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2010年11月24日 (水)

☆『みんなのいえ(2001)』☆

23日(火曜)。

先週の水曜以降、公私に渡り、とにかく運転距離がハンパない感じになってる(ってか、毎日運転してるし)。
ざっと計算しただけでも、1000キロは軽く超えとるような、、(×_×)

そんな感じで、本日も「勤労(=仕事があること)に感謝」しつつ・・朝は西へと、夕は東へと、クルマを走らせた。

流石に、帰宅時に寄り道する気力まではなく・・大人しく家で『みんなのいえ』を観ることに。
衛星第2では、明晩まで“三谷幸喜特集”が組まれてるワケで。

(因みに本作。以前、DVDソフトを長々とお借りしてたが、全く観れぬまま・・結局その方に返却してしまった、ってな過去もある(×_×))

三谷幸喜による脚本&監督作品(通算2作目)。

30年ローンで、念願のマイホームを建てることを決意した若い飯島夫妻(田中直樹&八木亜希子)が、“設計”をアメリカかぶれの青年内装デザイナー=柳沢(唐沢寿明)に、“施工”を(妻の父でもある)昔気質の頑固な老大工=岩田長一郎(田中邦衛)に依頼することとなる。

だが・・「主義」も「感覚」も全く異なる柳沢と岩田とは、ことごとく反発し合うこととなり、どんどん工期は伸び、間取りは歪(いびつ)となって行くのだった・・

監督第1作『ラヂオの時間(1997)』に続き、またもや三谷さんお得意の“シチュエーションコメディ”である。
ま、それ故に安心して観られる「良作」ではあるモノの、、やはり私的には「上品過ぎ、パンチ不足」「1本の作品(映画)として描くに、演出群の薄味過ぎる(≒大作感の欠如)」印象があった。

ただ“家造りの実際(=夢物語だけで片せぬ、リアルかつシビアな部分)”を疑似体験(?)出来るってトコについては「絶対に観ておいてソンはない1作!」と推したい。

監督のお家芸とも言うべき“ユルいドタバタ”が連鎖的に展開されるんだが・・中盤(?)だかで「豪雨」の発生する演出が、ちょっと意外にも映った。
天災(?)に脚本の“転”を委ねる辺り、三谷さんとしては珍しいのかも? と思えたり。
決してそうでもないんかな?

主要な登場キャラについては「ふ〜ん」とか「なるへそ」とか・・笑うと言うより、感心させられながら観てたワタシだったが、唯一、メチャクチャ(静かに、ながら)笑わされたのは“こだわりのバーテンダー”を大真面目に演じてはった真田広之氏である。

発するセリフが「・・ダメだ」「・・自分の問題ですから」のたった2ツなんだが、とにかくメチャクチャに面白い!
この方の出演シーンだけでも、本作には“観るべき価値”が確かに宿ってると思う(=^_^=)

柳沢と反発し合う、大工の息子役に・・伊原“バロン”剛志がキャスティングされており、『ラヂオの時間』における渡辺謙と言い、彼と言い・・
“三谷幸喜は、クリント・イーストウッド監督に先んじ、世界に通じる日本の名優を見抜いてた、と言えよう!”と、ちょっと興奮してもしまったワタシだった(=^_^=)
ま、たまたまなんですけどぉ。 ←2人はその後『硫黄島からの手紙(2006)』で、共に重要な役を演じた。

〜 こんなトコも 〜

・中井貴一が『おとぼけマンション』なるバラエティドラマ(?)で主演(←劇中劇)したはったが、コレが微妙にユルかった(オープニングからですし)。。
・豪雨の中、それでも“大事な品”をクルマで運んでた柳沢だが・・ちょっと不自然だった気もする。「晴れた日にする」とか「“ついで”の運搬はしない」とかってやるのが、ホンマのプロじゃないやろか?
・飯島夫婦の、もそっと“お色気”を含んだ演出が観たかった(←所謂“合体!”系)。何だか静かに夫婦仲の冷め始めとる感じもあった(?)
・直感的な印象でしかないのだが、何処となく「故・伊丹十三監督の好みそうなコメディセンス」の含まれてる気がした。
・どうせなら、ローンを組む辺りからの奮闘ぶりも観てみたかった。銀行員とか、信用金庫職員とかのキャラを配して。
・「1階にトイレのない家は、3代で滅びる?」なんてな迷信が(・ω・)
・中盤以降、飯島夫婦の“共同作業としての家造り”って見せ方(=演出的要素)が大きく後退してた。ちと残念。
・「セピアっぽいフィルター」を映像に(全体的に)かけ過ぎな感も。
・飯島の奥さんは教職だったようだ。余り分かんなかった(×_×)
・“バロン西”と唐沢との、ガチなファイトシーンも観たかった。(劇中で、唐沢は絡んで来る(チンピラ役の)松重豊を(コント気味な描写ながら)秒殺!)

〜 こんなセリフも 〜

飯島「(アイデアは)無理矢理、捻り出してる感じかな」
  「建売りの方が良かったのかな?」
  「1軒の家にトイレが3つ・・これはちょっとした自慢になるね」
  「職人とアーティストは、相反するものじゃない。
   問題は何処で折り合いをつけるか・・じゃないかな?」
  「ダメだ・・煮詰まって来ちゃった」
  「(上棟式の場に)見たことない奴もいるよ〜?」
  「ええと・・家と言う字は・・」 ←ここでスピーチ中断、、
  「僕に言わせれば、似た者同士だな・・あの2人は」
  「“日本の大工”を信じよう」

妻「年寄り(に頼むの)は止めよ? どんな家になるか分かんないから」
 「何か、他人事だよね?
 「1階が全部畳? “海の家”じゃないんだから!」
 「何か、憂鬱・・」

岩田「分かんねぇよ。まだ、やるかどうかなんてよ」
  「家(ウチ)は頑丈なのが一番だ」
  「和室はどうなる? 俺はそれが気掛かりなんだ。
   ・・歳とってからのこと考えたら、畳の部屋は大事なんだ」
  「イイか手前ぇら、風は馬鹿に出来ねぇぞ」
  「労働者はこのぐらい、糖分摂らなきゃな」
  「見た目ばっかりこだわってよ」
  「下手なもんは造れんから」
  「玄関(の扉)が“内開き”? 笑っちゃうな。俺は聞いたことがねぇ」
  「こんな家、見たことねぇ」
  「やるからにはよ、もっと現場のこと知っといて貰いてぇもんだな」
  「現場の人間は・・汗かくんだよ」 ←それにしても塩、かけ過ぎ!
  「素人はコレだからな・・」
  「昔から“便所は北側”と決まってんだよ」
  「インチ? 俺はインチなんかで家、建てたことなんてねぇよ」
  「材木は全部“尺”で寸法とってんだよ」
  「随分、偉そうじゃねぇかよ」
  「あの大センセイはな・・建築に関しては“ドのつく素人”だ。
   この俺が言うんだから、間違いねぇ」
  「娘が初めて・・頼って来てるってのに・・」
  「ダメだ・・切る爪がもうねぇ」
  「期日迄に仕上げるのが、俺の仕事だよ」
  「分かんねぇよ。そんな表現じゃ」
  「大黒柱は、家の“生命”だ」
  「飯は3食、きちんと摂らないと・・長生き出来ねぇぞ」
  「だんだん飲み込めて来た」
  「(壁の色に)白は使わねぇ・・汚れが目立つから」
  「決まったからには、これでいくしかねぇんだよ。
   世の中“思い通りに行くこと”の方が少ねぇんだ
  「俺はニッポンの大工だ。51年、この道でやって来たんだ」
  「どっか、オモテから見えないのをこっち(=見える部分)に回すか・・」
  「へっ・・何処の(国の)大工もアレだな、考えることはみな同じ」
  「こんな雑な仕事、したことがねぇや」
  「そこだよ、大事なのは。・・それが俺たち大工の“心意気”だよ」
  「誰に何て言われようが・・扉は“外開き”だ」

柳沢「だけど、僕は内装しかやったことないから」
  「お客さんの前で(全裸で)仰向けになる奴があるか! 早くうつ伏せに!」
  「お喋りしたいなら、スターバ※クスに行けって!」
  「自分のやり方だけが正しい、とは限らない訳だし」
  「作者が自分の主義を曲げた瞬間に・・作品は作品でなくなるんですよ」
  「和室が広過ぎるような気がするんだ」
  「僕はイイけど・・あなたは平気なんですか?
  「分からなくてイイから、とにかく注文して下さい」
  「俺の仕事は“妥協すること”だから」
  「イイですよ。好きに決めて下さい」
  「俺は何のために此処にいるんだ? 何でこんな所に柱があるんだ!」
  「この家は妥協だらけだ・・何処もかしこも」
  「ま、デザインするってのは、こう言うことですから」
  「便利で安い物はすぐに手に入る。だから、全てが型にはまってしまう。
   (中略) 当たり前の物が、この国には少な過ぎる。
   (中略) 便利なことって、そんなにいいもんなんですかねぇ・・
  「お金で(トラブルが)解決出来れば、イイ方です」
  「“これ以上、酷くならない”って言ったよね? どんどん酷くなってるじゃないか?!」
  「古い家具は、古いから高いんじゃない・・機能的で使い易いから価値が下がらないんだ」

大工の倅「あいつの言いなりになってちゃ、いつまでも家なんか建たねぇや」
    「何かって言うと“横文字”ばっかり使いたがりやがって
    「俺はあんたを、好きじゃねぇけどさ・・この家は好きだ。・・お疲れ!」

大工「実は俺、心臓が停止しちゃったんだけどさ・・障害者手帳、見る?」

兄「俺達は賃貸で良かったな。なまじ家なんか建てると、心配ばかりだ」
 「眼に来るんだよね・・白い(色の)壁ってさ」

飯島「この街にずっと住むんだな・・って」
妻「そうよ・・(お互いに)お爺ちゃんとお婆ちゃんになる迄ね」

飯島「(この図面で)どうですか?」
須賀「いけませんね・・これでは“違法建築”になってしまいます。
   ・・このままでは、申請が下りません」
妻「無理して建てれば?」
須賀「・・取り壊しです」

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コメント

こんばんは。
やっぱり昨夜の『笑いの…』は途中で沈没してしまっていました。
最初に観た時よりも好印象で進んでいたのですけれどね。
あ、稲垣クンを観ながら「この人、この頃は未だ、やがては某時代劇作品で“見事なまでの外道っぷり!”っと評されるようになるとは思ってなかったんやろうなぁ・・・」なんて思っていました。(^^)
友人が舞台版の同作と映画版を収めてくれたDVDを以前にくれてたいたのでそっちでまた観返してみます。

それから、この『みんなのいえ』ですが、私は本作は結構楽しんで観た記憶がございます。
思いますに、公開時に劇場で観たので、やはり受ける印象が強かったのではないかと。細部は忘れてしまっているのですが、主演の田中さんがハマリ役で「このまま役者さんでいっていいんじゃない?」って思ったものでした。

投稿: ぺろんぱ | 2010年11月25日 (木) 19時20分

ぺろんぱさん、ばんはです。

今夜は、またまたスゴいのんを観て来ました。
こんな“世界レベル”の監督さんが、おられたんですねぇ・・

>やっぱり昨夜の『笑いの…』は途中で沈没してしまっていました。
>最初に観た時よりも好印象で進んでいたのですけれどね。

ちょっと長かったでしょうかねぇ。
場面展開に、期待されてましたか?(=^_^=)

>あ、稲垣クンを観ながら「この人、この頃は未だ、やがては某時代劇
>作品で“見事なまでの外道っぷり!”っと評されるようになるとは
>思ってなかったんやろうなぁ・・・」なんて思っていました。(^^)

これら2作品を、椅子に縛り付け、1日じゅう交互に鑑賞させ
続けたら・・どんな人間でも発狂してしまう気すらしてしまいます(=^_^=)

>友人が舞台版の同作と映画版を収めてくれたDVDを
>以前にくれてたいたのでそっちでまた観返してみます。

それは嬉しいですね! お肉づくし・・ってなワケですな(=^_^=)

>それから、この『みんなのいえ』ですが、私は本作は結構楽しんで
>観た記憶がございます。

悪くはないですよね、確かに。

>主演の田中さんがハマリ役で「このまま役者さんでいって
>いいんじゃない?」って思ったものでした。

ワタシは『サイレン』と『チーム・バチスタ』しか知らないんですが、
共に「イイ感じに壊れてて」圧倒されました(☉д☉)

チュートリアルの徳井さんヴァージョンでも観てみたい(=^_^=)

投稿: TiM3(管理人) | 2010年11月26日 (金) 23時53分

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