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2010年5月22日 (土)

☆『ミレニアム/ドラゴン・タトゥーの女(2009)』☆

21日(金曜)の夜。仕事帰り、久々に商店街の中心部にあるミニシアター“ソレイユ”に立ち寄り、何の予備知識もなく観たのが『ミレニアム/ドラゴン・タトゥーの女』ってサスペンス作品だった。上映時間:約2時間半、、(×_×)

「パンク調でピアス過多」なお姉ちゃんの顔面がドド〜ンと“どアップ”になっとるポスターは、もうそれだけでインパクト十分、、正直言うと、ワタシの趣味とは全く趣の異なる訳だが・・余り気にせず、鑑賞に取り組むこととした(⌒〜⌒ι)

巨大企業を率いる大物実業家=ハンス・エリック・ヴェンネルストレムの不正を暴こうとペンを執り上げた、社会誌『ミレニアム』の発行責任者であり、敏腕ライター=ミカエル・ブルムクヴィスト。しかし、決定的な証拠とされた数々のネタは総て“捏造”されたモノだった。
結果、ヴェンネルストレムに“名誉毀損”で訴えられたミカエルは、容易く敗訴・・。
15万クローネ(約200万円)の賠償金の支払いと共に、半年後には3ヵ月間の禁固刑に服さねばならなくなる。

そんなミカエルの正義感(?)に興味を抱き、接触を試みて来たのが、大企業“ヴァンゲル・グループ”の元会長=82歳のヘンリック・ヴァンゲルだった。
ストックホルム沖に浮かぶヘーデビー島にある、自らの屋敷に彼を招待したヘンリックは「40年前、即ち1966年9月22日。この島から忽然と姿を消した、姪のハリエット・ヴァンゲルの捜索を頼みたい」と切り出す。

事件当日、島に集まった約30名のヴァンゲル一族の写真をミカエルに示しつつ、ヘンリックは「この中に、間違いなく犯人がいるのだ」と確信に満ちた口調で告げるのだった。

同じ日、大規模な交通事故により、島と港町=ヘーデスタを繋ぐ「たった1本の架橋」がほぼ1日通行止めとなり、島は孤立した状態となっていた。そんな中、島内からいなくなった当時16歳の少女ハリエット。

・・年老いた私の“最期の足掻き”を手伝ってくれ・・ヘンリックの訴えが悲痛に響く。

依頼を引き受け、ヘーデビー島に居住することにしたミカエルに、フルーデ弁護士の紹介したのは“ミルトン・セキュリティ社”に所属するフリーの調査員、24歳のパンクルックな女=リスベット・サランデルであった。

物語の切り口や、組立てなどがこれまでになく独特(斬新?)で、予想していたよりは退屈せずに観ることが叶った。

それにしても“千年王国(Millennium)”を巡る宗教的なおハナシかと思いきや・・タイトルの『ミレニアム』ってのは、単なる(?)雑誌の名称に過ぎなかった。
それも、物語が“本題”に突入してからは、何の関係もなくなって来るし・・そもそもは『ミレニアム』の編集部全体を主人公とした、いわゆる「ス※イ大作戦」的な群像劇を描くつもりだったんやろか?
うーん、タイトルの「そうなった理由」が、イマイチ良く分からん(・ω・)

良く分からん、と言えばサブタイトルである“ドラゴン・タトゥーの女”ってのも、同様に良く分からんかった。

いや・・「誰がそうであるのか」などはすぐ分かるんだが・・別にそれが“本題”のキーになってる訳でも、謎解きに絡んで来る訳でもないんだ。単に“インパクト勝負”ってことだったんやろか?

ストーリーは、次第に「過去の連続猟奇殺人」を掘り起こすカタチとなって行くんだが、1ツ1ツの殺人に余り「内側」がなく、単なる記号(データ)的な扱いに終わってたのは、ちと勿体ない感があった。
被害者役の女優さん(?)たちが半裸やら全裸やらになって頑張ってはる(←遺体写真上で)のが、余り報われてなかった気もする(⌒〜⌒ι)

中盤で「宗教系」にハナシがもつれ込んで行く・・と思いきや、違うけれど「別の良くある系」に傾れ込んで行くのは、失礼ながら「またそっち系かよ〜」と思っちゃうのはあった。
どうも根源的な悪の根(?)をすぐ“アレ”に繋げちゃう短絡さってのが気になってしまうワタシ。

まぁ“フィクション上の仮想敵”としては、最もリアルで描き易く、かつインパクトもあるんだろうけど・・

ミカエル役の主演男優は、率直に言えば「胸毛の濃い、腹のちょこっと出たおっさん」で、余り応援する気になれなかった(=^_^=)
ヒロインであるリスベットも、物語の進行と共に、少しずつ「心境に微妙な変化を見せる」のが面白かったが、魅力に溢れとるか? と言えば決してそうでもなかったかな、と。
ただ「終盤の1シーン」のみガラリとファッションセンスの激変するトコがあり、あのシーンは強烈なアクセントになってて良かった!

私的にはサスペンス度に欠けてたし、何より犯人探しの面白さってのが殆どなかったんだが、ピンポイントで「ねちねちと無抵抗な人間をいたぶる」シーンが挿入され「あちゃ〜」「うわ〜」などと呟きつつ鑑賞する、奇妙な“背筋ゾワゾワ感”を味わう愉しみ(←愉しいか?)ってのはあるかも知れない。

殺人事件の犯人は「完全に狂ってる人物」だったんだが、ワタシとしてはあの犯人以上に、前半でリスベットをいたぶって来る、あっちのおっさんの方が「狂ってはいない分」余計に邪悪(厄介)に感じられたモノだ!

同じような調子であれば、続編『ミレニアム/火と戯れる女』はきっと観ないと思うが(=^_^=)、まぁこう言う「自身の既成概念を次々と揺さぶってくれる作品」も、たまには観てみるもんやね、とは感じたワタシである(・ω・)

〜 こんなトコも 〜

♦本編開始前には・・懐かしの(?)「カメラをかぶったおっさん【旧ヴァージョン】」を観ることが出来た☆
♦スウェーデンのマックユーザー率、高し!(=^_^=)
♦弁護士いたぶりシーンに『セヴン(1995)』、オール(櫂)でフルスウィングするシーンに『リプリー(1999)』、リスベットのいたぶられるシーンに『正義のゆくえ/I.C.E.特別捜査官(2009)』、暗号解読(?)シーンに『ミッション:インポッシブル(1996)』、犯人の迎える運命に『マッドマックス(1979)』、終盤のロケ移動に『世界の中心で、愛をさけぶ(2004)』・・をそれぞれ連想してしまった(=^_^=)
♦やっぱりワタシは、リスベットよりも、あのポートレートのハリエットさんの方が好きやわぁ(・ω・)
♦液体石鹸で、じかにクチをゆすいでるリスベットさん。ちょっと口内に刺激が強過ぎるのでわ、、
♦相手がスタンガンを持ってる場合、押し当てて来る寸前に「電子音(?)」がするので、咄嗟に何か対処出来るかも知んない(?)
♦中盤辺り、ジョギング中に“狙撃”されるミカエル氏。後で「容疑者のアリバイ」とか「銃弾の照合」とかやったら、少しは進展があったと思うんだが?
♦21年モノの「シングルモルト」を美味そうに飲むしとたち。
♦劇中で主人公の乗り回してた4駆車。フロントグリルに「KiA」とあったから「起亜自動車」なんやねぇ。。
♦『ミレニアム』誌の女性パートナーさん。如何にもミカエルと“深い関係”にあるように見受けられた(=^_^=)

〜 こんなセリフもありました 〜

ミカエル「控訴なんかしたって・・失われた信頼は戻らんさ」
    「ハメられたのも、つまりは僕の責任だろう」
    「何故、あの家に?」
    「君がいてくれて、良かった」

リスベット「ご注文に応じたまでよ」
     「報告なら、お手元の資料に」
     「人間ならば、秘密の1つもあるでしょう?」
     「彼は“完全に無実”です」

ヘンリック「誰を疑うと? 全員だよ、我々のね」

ビュルマン「どんな取引も“信頼関係”があってこそ、だ」
     「ルールを叩き込んでやる・・“いい子”になれるかな?」

※「“ハネムーンの写真”を棄てる人がいて?」

ミカエル「君は僕の総てを知っているが・・僕は君について何1つ知らない」
リスベット「・・それでいいのよ」

ミカエル「今は“狩猟シーズン”だろ?」
リスベット「勝手に押し入る気?」

犯人「自分の最期だと分かっていますよね?」
  「私は“男の夢”を実現しただけです」
  「“あんな女”が1人、姿を消すなんてことは・・ありふれたことですよ」
  「レイプしてから殺す・・“当然の帰結”でしょう?」
  「眼の光が弱まり、死んで行く・・もうすぐ君も体験することです」
  「君もみんなと同じですね。ちょっと親切にされただけで“淡い希望”を抱いてしまう。
   しかし、そんなものは・・すぐに打ち砕かれるのです」

↑ ネタバレを防ぐため、犯人の口調を変えております(=^_^=)

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コメント

こんにちは。

久々の?ソレイユさん登場!
離れた神戸の地より「嬉しさ」を感じております。

本作、大阪でも某ミニシアターで公開されたいたので他作を観に行った都度目にしてはいたのですが、私としては本作の邦題(殊にサブタイトル)とチラシ&ポスター画に、引いてしまってる自分を感じた次第です。その点はきっとTiM3さんと同じだったかも。
だから、本作をチョイスされ、結果として「自身の既成概念を次々と揺さぶってくれる・・・」作品として納得し、「きっと(続編は)観ないと思うが」と仰りつつも本作を深く評されたTiM3さんの柔軟な姿勢に拍手です。(*^_^*)

投稿: ぺろんぱ | 2010年5月23日 (日) 16時58分

本作は日程と劇場の関係で仕方なくスルーした作品でしたが
終盤にまさかのアレ系になるんでしょうか~
ココ最近多くなってきたアレ系といえばアレですよね(笑)
それにしてもタイトルとちらしだけ見ると
ヨーロッパの俳優さんを招待した香港映画みたいに感じます^^;

投稿: ituka | 2010年5月23日 (日) 21時47分

ぺろんぱさん、ばんはです。

ごっつい風雨の中を帰松しました。
洗車しなくて良かった(=^_^=)

>久々の?ソレイユさん登場!
>離れた神戸の地より「嬉しさ」を感じております。

ぼちぼち足を運んで参ります(=^_^=)
そう言えば、大阪の某ミニシアターにも、ようやく行って来ましたよ〜

>その点はきっとTiM3さんと同じだったかも。

何だか「売り方」でソンしてますよねぇ・・

>柔軟な姿勢に拍手です。(*^_^*)

最近は「時間&料金が勿体なかった!」と痛感しちゃう(特にメジャー系の)
作品が少なくないので、色々とアンテナを伸ばすようにしてます。

「ロ※ポニカ高松」にそれを求めて通うことは、
今のトコはないと思いますが・・(苦笑)

追伸:高速で神戸を往復通過時に、一瞬ながら眺め楽しんでるのが
「神戸関電ビル」のタワーですね。あのデザインはイイですね。タワーの見学ツアーとか、やってるのかなぁ?

http://www.blue-style.com/photo/todohuken/view-2340.html

※無断リンク、失礼します。

投稿: TiM3 | 2010年5月24日 (月) 01時10分

itukaさん、ばんはです。

業界人には絶賛されてるらしいです、本作。

>終盤にまさかのアレ系になるんでしょうか~
>ココ最近多くなってきたアレ系といえばアレですよね(笑)

いや・・そっちのアレ系じゃなく(そっちだったら、流石にブチ切れてました(=^_^=))

ブライアン・シンガー、クエンティン・タランティーノらも
取り上げてる、例の「歴史的暗部」って存在です。

>それにしてもタイトルとちらしだけ見ると
>ヨーロッパの俳優さんを招待した香港映画みたいに感じます^^;

ときに、ワタシの考案したサブタイトルは・・
『ドラゴンt.A.T.u.の女』でしょうか(苦笑)

投稿: TiM3 | 2010年5月24日 (月) 01時18分

私はこの作品の原作を読んで面白かったので、映画化されたのには...おっかなびっくりで観ました。でも横溝的でそれなりにスウェーデンのドロドロ世界で面白かったと思いました。


原作は長いんですが、是非読んでみてください。ちなみに原作は、1・2・3とあり、作者が亡くなったのでこれだけです。

1はまとまりがあってそれなりに面白いです、2は...ちょっと無理があるような部分があり、今読んでいる3は国家機密物のスリルがあります。

本の内容から言うと、映画化なら2よりも3の方が面白いかもしれません。

カドカワの正史ものと考えたら面白いでしょ。

投稿: west32@ミレニアム | 2010年5月27日 (木) 23時57分

westさん、ばんはです。

本作、結構「原作本」を読んでるしとが少なくなさそうですね。

>私はこの作品の原作を読んで面白かったので、
>映画化されたのには...おっかなびっくりで観ました。
>でも横溝的でそれなりにスウェーデンのドロドロ世界で
>面白かったと思いました。

一族のドロドロ・・みたいなテイストでしょうかね。
てっきり、真犯人は「大広間に肖像画の飾られてる、先代の当主」なんかな・・とか思ったりして(=^_^=)
ゴムマスクをかぶった跡取り息子が、戦場から帰って来たりして(=^_^=) ←まんま過ぎるやんか!

>原作は長いんですが、是非読んでみてください。
>ちなみに原作は、1・2・3とあり、作者が亡くなったのでこれだけです。

原作では、やっぱりあの女流編集者さんとの「男女関係」が描かれてるそうですね(・ω・)

>本の内容から言うと、映画化なら2よりも3の方が面白い
>かもしれません。

どうにもあのサイテーな弁護士のキャラ造型を、もう観たくないって想いがありますからねぇ。。

>カドカワの正史ものと考えたら面白いでしょ。

読んでから売るか?
読まずに済ますか? でしたっけ? ←ぜんぜんちゃうし!

投稿: TiM3(管理人) | 2010年5月28日 (金) 00時18分

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