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2010年5月19日 (水)

☆『許されざる者(1992)』☆

17日(月曜)の夜、衛星第2で放送された『許されざる者』を久しぶりに観た!

ナニやら今週は・・“御大”ことクリント・イーストウッド(監督)特集が更にヒートアップして来てる! 勢い付いて、そのまま『チェンジリング(2008)』『グラン・トリノ(2008)』の放送に傾れ込んでくれたら嬉しいンだけど(=^_^=)>

本作は、クリントが“師匠”とし敬愛してやまぬ2人の監督・・ドン・シーゲル&セルジオ・レオーネに捧げた“最期の西部劇”とされている。・・因みに、オードリー・ヘップバーンさんは出演してますぇん。。

往年の“御大”の暴れっぷりを期待して観始めると、、後半までのその「枯れっぷり」に悲しくもなるんだが(・ω・) 最期の最期で怒りが(静かに)大爆発するトコロはなかなか圧巻である。その割に、終盤の映像そのものは「深夜&降雨」と“この上なく地味”なシチュエーションなんだが・・

“御大”の呼びかけに応えたか(?) ジーン・ハックマン&モーガン・フリーマン&リチャード・ハリスと言う3名優の集まったのはスゴい!
もっと欲張って“かつての悪党仲間役”でトミー・リー・ジョーンズ&ドナルド・サザーランド&ジェームズ・ガーナーまでもが集まったら、更に賑やかで散漫に仕上がって面白かったような気もするが(=^_^=) ←そのままラストは宇宙に舞台を移したりして、、(んなアホな)

かつての“泣く子も殺す大悪党”ウィリアム・マニー(クリント)が“生活苦”・・ただそれ故に“悪道”に戻り始める展開は、単純な「図」ながら悲しい。
彼は生前の妻=クローディアとの約束(があったと思われる)で“もう決して銃は手にしない”みたいな誓いを立ててたようだが、色んな事情から天に「鬼に戻れ」と命じられたような、そんな悲しさも作品の底に流れていたようにも感じた。

一方“エスカレートし過ぎた善の権化”って存在感を持つ保安官=リトル・ビル・ダゲット(ハックマン)は、何処か『ランボー(1982)』における悪徳保安官(ブライアン・デネヒー演じる)を彷彿とさせるキャラ造型にも見えた。

今回「知ってる俳優名の幅が広がってた」が故に驚いたのはリチャード・ハリスの助演。イギリスからやって来た“イングリッシュ・ボブ”って名のガンマン(賞金稼ぎ)を演じてるんだが、全くもって“肩すかし”なのだ。。
この辺の(彼と)ハックマンとの顛末は、何処となく『クイック&デッド(1995)』におけるハックマンvsランス・ヘンリクセンを思い出してしまい、ちと苦笑してしまったワタシ(=^_^=)

本作はまた“クリント式西部劇の集大成であり幕引き”とも受け取れるが、ウィキによれば「制作期間:わずか39日」と言うことで、その点にも驚かされる!

また「娼婦が牧童に暴行される」ってのが物語の導入部とし描かれるんだが、ウワサが勝手にその尾ひれを大きくして行き・・「顔を切られた」ってことだけが事実なのに「顔を切り刻み、目玉をえぐり出し、乳首も切り取った」「性器以外は総て切り刻んだ」などと、どんどん猟奇レベルのアップして行くのが「昔も今も変わらんなぁ」と“ウワサの恐ろしさ”を感じさせたものだ。

〜 その他 〜

♦クリント主演作の“ある意味お約束”とも言うべき「主人公がボコられる」って演出もやっぱりあった。
♦上映時間=約2時間15分と長いが、それほど展開のもたついてないのは流石である。
♦近年のクリント監督作に比べ「さほど説教っぽくもなく観易い」のも有難くはある。
♦終盤の雨降りは『セヴン(1995)』や『野良犬(1949)』を思わせる。意図的な演出だろうか? だろうな!

〜 こんなセリフもありました 〜

マニー「俺は昔とは違う・・女房のおかげで立ち直れたんだ」
   「汚い言葉はよせ」
   「2週間で戻る」
   「人を殺すのは・・11年ぶりだな」
   「ベッドに慣れたから、こいつ(野宿)は辛い」
   「昔の俺を知ってる人間には、嫌われて当然だろうな・・今じゃ心を入れ替えたってのに」
   「若い頃は“酒の勢い”だけで人を撃った・・そこに殺す理由なんかなかった」
   「誰にも言わないでくれ・・昔の俺のことは」
   「誤解するな・・君の顔の傷がイヤだからじゃない。君は美しい。
    もし誰かを“抱く”のなら、俺は他の女じゃなく君がいい・・でもムリだ」
   「人を殺した時“怖かったか”って? 覚えちゃいないさ・・いつも酔ってたからな」
   「人は皆、罪深い」
   「動くものは何であれ、容赦なく命を奪って来た」
   「人を殺す時は、いつもツイてる」 ←キ※ラハン刑事入ってません?(=^_^=)
   「これが貴様の運命だ」

ネッド「(殺しが)簡単だと? 血気盛んだった昔だって、決して簡単じゃなかったろ?」
   「今も“飛んでる鳥の眼”を撃ち抜いて見せるぜ」
   「お前の銃、銃身が曲がってるんじゃないか? でなけりゃ外れ過ぎだ」

ダゲット「血は十分見たろ?」
    「隠し持ってる“32口径”も寄越して貰おう」
    「これは蹴ってるんじゃねぇぞ・・伝えてるんだ」
    「重要なのは、(銃を抜いて構える)速さよりも冷静さだ」
    「撃ち返して来るヤツを殺すのは大変だ」
    「腰抜けはウンザリだ。むろん殺し屋もだが」

ボブ「この国じゃ、この20年で2人の大統領が暗殺されてる。“要人を撃つ”など非文明人の発想だよ」
  「実は1丁持ってるが・・気にはならんだろ?」

キッド「銃も金もあんたにやる。もう2度と人は殺さない。今は命が惜しい」

アリス「例え男に“乗られ”ても、あたしたちは馬じゃない」
   「町から出てけ! “施し”なんかごめんだよ!」

保安官助手「撃たれるなら、寒いより暑い方がいい。寒いと痛みが増すからな」
     「“他人が装填した銃”なんか、信用出来るかよ」

キッド「何てこった・・ヤツは2度と息をしない・・もう生きちゃいないんだ。
    この俺が引き金を引いただけで」
マニー「殺しはとてつもなく重い。相手の過去も未来も奪っちまう」

ネッド「町へ行くのか? 女を買いに」
マニー「今じゃもう、金で買える女にしか相手にされないだろうが・・金で買うのは良くない」
ネッド「ではどうしてる? 手で“する”のか?」
マニー「・・そんな気にもなれないさ」

ネッド「夕べは女房が恋しかったが、今夜はベッドが恋しい」
マニー「明日は屋根が恋しくなるぞ」

ネッド「目的の2人を首尾良く殺せるのか?」
マニー「この雨で死ななけりゃな」

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コメント

こんばんは。

御大をフィーチャーしたBS、いくところまでとことん突き詰めてほしいですね~。

と書きつつ、本作を見逃している私です。
ドン・シーゲルさんの『アルカトラズからの・・・』は結構好きです。

>そのままラストは宇宙に舞台を移したりして、、

あの作品、スルーの積りで観に行って、結局「いいじゃない(*^_^*)」って思えた作品でした。

相変わらず、TiM3さんの「一点を深く追究して行かれる姿勢」には感服です。

投稿: ぺろんぱ | 2010年5月19日 (水) 20時04分

ばんはです。

BSがアツ過ぎて(=^_^=) すっかり劇場が足遠くなってます(=^_^=)

>御大をフィーチャーしたBS、いくところまでとことん
>突き詰めてほしいですね~。

カラダがもたない〜(=^_^=)

>ドン・シーゲルさんの『アルカトラズからの・・・』は結構好きです。

パトマグ所長ですね☆ 確かTVでかつて観た“吹替え版”では、クリント:山田康雄 パトマグ:納谷吾朗 さんがそれぞれ担当されてたので、まんま「ルパ〜ン3世」のテイストを感じました(=^_^=)

因みに、ワタシの好きなクリント3部作(現代劇)は
『アルカトラズ』『ファイヤー・フォックス』『アイガー・サンクション』でしょうかね。

刑事ものでの3部作は『ガントレット』『マンハッタン無宿』『ダーティーハリー2』かなぁ。

>あの作品、スルーの積りで観に行って、
>結局「いいじゃない(*^_^*)」って思えた作品でした。

トミー・リーだけが、あの「爺ィ連合」(←すんません)の中にあって、
多少ながら「若く」も見えたモノでした。

>相変わらず、TiM3さんの「一点を深く追究して行かれる姿勢」
>には感服です。

そう? (←ってどやねんな!)

投稿: TiM3(管理人) | 2010年5月20日 (木) 00時51分

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