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2010年4月17日 (土)

☆『第9地区(2009)』☆

振り返れば、何とも、元気のわかない1週間だった。
昨年と比べると、ちょいとプライベートで(ワタシにしては)珍しい行動を始めたので、その反動かも知んない。

何でも、世間では「新型うつ」って病状が増えているとかいないとか(←いや、増えてるんだよ!) 周囲から眺めたら、ワタシなんかも「うつ」に見えるんやろかな? 「(自分が)周囲を眺めること」と「周囲から(自分が)眺められること」・・この2つの結果にはどうしようもない“ずれ”が生じて当然なんだろうけど、それを今まで以上に意識し始める事態となったら・・それってひょっとしたら、何か危険な“サイン”なのかも知れない・・

さて、16日(金曜)の夜。
この1週間を乗り切った自身への“ささかなご褒美”も兼ね、夕食は外食で済ませることに決めた。
それに併せ、久々にドライヴがてら“ワーナー・マイカル・シネマズ綾川”に行き、新作を1本観ようかな、と。
って言うかそれって「まずはシネコン鑑賞ありき」だったんだけど(=^_^=)

狙ってたのは・・「ディカ様(って言うの?)主演の最新作であるアレ」と「妙に期待値の高まってるSF作『第9地区』」であるが・・直感で後者に決めた。ワタシの知る、ブロガーの方々の評価も高そうだったし・・

1982年。巨大な宇宙船がその上空に姿を現したのは・・ワシントンでもロサンゼルスでもシカゴでもなく、何故か南アフリカ・ヨハネスブルグであった。
宇宙船は地上から一定の距離を保ち、浮かんだまま動かない。どうやら地球侵略が目的でもなさそうだ?

軍部が壁面に穴を開けて乗り込み、船内を探索したトコロ・・沢山の“エビ”に似た2足歩行型エイリアン(異星人)が、栄養失調&無気力な状態で発見された。
船内から連れ出された彼らは、宇宙船のちょうど真下に設けられた“臨時キャンプ(=第9地区)”で暮らすことを許される。

それから28年が経ち2010年。 ・・フェンスで囲まれた“キャンプ”は今や“スラム”と化していた。
“エビ”たちは180万人(匹?)にまで増殖し、治安の更なる悪化を危惧した南アフリカ政府は、超国家機関=MNU(MULTI-NATIONAL UNITED)の主導のもと、彼らを現在の居住区から約200キロ離れた“難民キャンプ(=第10地区)”に移送させる計画を実行に移す。

“エビ”たちの住居を予め訪問し「立ち退き通告書」にサインを貰う、と言う名誉ある(?)ミッションの責任者に任命されたのが主人公=ヴィカス・ファン・デ・メルヴェ。
背後を武装兵(傭兵部隊)に援護して貰いつつ、半ばお気楽(?)に“キャンプ”を回り始めるヴィカスであったが・・

観客とし、作品が始まってまず眼に入るのが「ピーター・ジャクソン・プレゼンツ」と言うでっかいクレジット(表記)。
確かに本作、彼の「プロデュース力の高さ」が証明されもした感がある。もっとハッキリ言えば、自らの監督作である『ラヴリー・ボーン(2009)』なんかより、よっぽど惚れ込みもし、力を注いだんじゃないか? とまで感じたほどだ(⌒〜⌒ι)

正直、前半部分では(勝手に)期待を高めてた「壮大なSF世界観」が殆ど感じられず、かつ“エビ”の用いられ方すらも、いわゆる“B級テイスト”だったため・・『えびボクサー(2002)』ならぬ『えびエイリアン』かよ?! と心の中で失望感のジワジワ広がってゆくのが抑えられなかった。

ノロノロとヴィカスが住居を回り始める辺りになると、、とにかくもう観てて「しょっぱさ」と「苦痛」でしんどかった(×_×)

が! 中盤、とある人物が“パーティー会場”で墨汁っぽい液(?)を「ウボァ〜!」と吐くシーンぐらいから、メッチャクチャに面白くなって来た!

中盤まで「しょっぱさ」にのたうち回ったこの気持ち・・そう! あの『ユージュアル・サスペクツ(1995)』の鑑賞時を思い出したワタシ(=^_^=)

詳しく書くと、面白くなくなるので書けないんだが・・特に後半の特撮&アクション描写(演出)が素晴らしい。感情移入までは(残念ながら)出来なかったが、ヒューマニズムなドラマ性も思いのほか良かった。

当初こそ「何やねん、このうっといおっさんは(←と言いつつ、後でこのしとが自分より年下と知りますた、、)」と不快さを感じてた主人公=ヴィカスが、その言動によって次第に輝いて来るのがスゴい。文字通り、本作はヴィカスの“変身”を軸にした物語、とも言えた訳だ。

惜しむらくは、前半の何とも言えぬ「回転&吸引力の悪さ」だが(例えば、ウチの家人に見せたら、きっと最初の30分ぐらいで観るのをやめる気がする)・・考えたらそんな「緩和と緊張」こそ、スピルバ※グ監督辺りの“最も得意とする演出テクニック”やろしね。

ってことで、ワタシの中では『アバター(2009)』を超えるまでの衝撃には至らなかったモノの『ハート・ロッカー(2009)』を奈落の底に(←そこまで言うか(=^_^=))蹴り落としてもエエよ、ってほどの充実感・満足感を味わえた1作だった。

〜 こんなトコも 〜

♦ラストのカット(映像)は「そのものズバリ」を映し過ぎと思った。あの※を拾い上げる“右手”だけで良かったんでは?
♦南アフリカが舞台であるだけに“差別意識”“差別感”の取り込まれた設定が、より輝いた気がする。
♦コレが実話なら(=^_^=) ヴィカスはネルソン・マンデラを超える“南アフリカ史上で最も有名な人物”となったことだろう。
♦本作のような(?)事態に備え、みんな「猫缶」を貯蓄しましょう!
♦字幕担当は松浦美奈さん。ホンマにエエ仕事をしたはる!
♦もしオレが主人公だったら・・何度(途中で)あの子に「スマンけど、実はな・・」と真相を語ってしまったか分からない。。最後の最後まで、物事がどう転がるのかは分からんもんですねぇ。
♦傭兵部隊vsギャング団、と言う構図はもっと丁寧に(?)描けた気もする。もっと面白くも。
♦ピーター・ジャクソンが惚れ込んだ(?)のも頷ける。作品の裏側に、確かに『キング・コング(2005)』にも共通する“悲哀テイスト”を感じましたもん。
♦ラスト、とある人物の玄関先に※を持って行くエイリアン。その行動の「危険さ」「悲しさ」に、少しばかり考えさせられた。
♦司令船内や武器類なんかの意匠が、あのエイリアンと全然繋がって来ないんですが、、
♦エビたちはタイヤなどのゴム製品も好きらしい。
♦ナイジェリア地区では“猫缶詐欺”に要注意(=^_^=)
♦“異種間での売春”なんかの問題も起こってた(×_×)
♦本作がリメイクされたら(爆笑)、ギャング団のボス=オビサンジョ役はやっぱりサミュエル・LL・クール・ジャクソン氏だろうか?
♦わずかヘリを1基調達出来さえすれば、物語はもっと簡単に進んだ気もする(・ω・)
♦劇中で、MNUは“世界第2の武器メーカー”と紹介されていた。更に上があるんやね。。
♦クリストファー・ジョンソン・・と言う名前だけでは、もはや人種の特定が困難やね(⌒〜⌒ι)
♦あのロボットと交換された猫缶は・・わずか100個、、
♦クーバス大佐、どうにもトム・ハンクスに見えたぞ(=^_^=)
♦エビたちの惑星には、月が7ツもあるらしい。
♦ヴィカスがギャング団に求めた武器は「AK47(=カラシニコフ自動小銃)」だった。
♦“空中弾丸集結”“ロケット弾左手キャッチ”などの映像演出には、思わず椅子から立ち上がりそうになった!(=^_^=)
♦ヴィカス役のシャールト・コプリー氏は『特攻野郎Aチーム/The Movie(2010)』にも出演したはるらしい。

〜 連想した作品 〜

『MEMORiES/最臭兵器(1995)』
『ザ・フライ(1986)』
『インデペンデンス・ディ(1996)』
『イレイザー(1996)』
『ロボコップ(1987)』
『アバター』
『アイアンマン(2008)』
『トランスフォーマー(2007)』
『マイノリティ・リポート(2002)』

〜 こんなセリフもありました 〜

ヴィカス「(通告書は)叩き落とされたが、手の跡が着いた。コレをサインと見なすよ」
    「この缶が手榴弾か、だって? とんでもない、キャットフードだよ。
     これを投げて、ヤツらの気をそらすんだ」
    「この地区でマスクなんかするのは、腰抜けだけだぞ」
    「ヤツを撃つ必要はないだろ!? ブタを撃つから!」
    「気にするな。ほら、右手は何ともないだろ?」
    「タニア、君か? ・・君であってくれ・・!」
    「違う! 何が“同じ”なもんか!」
    「3年って聞こえたけど、それって“地球時間”でか?」
    「行け! 僕を“無駄死に”させるな!」
    「行くんだ! 僕の気が変わらぬ内に!」
    「口先で言ってるんじゃない。ホントの天使なのさ。
     ・・この部分はカットされるかな?」

エビ「人間の技術など、我々の役に立たん」
  「“こうなる理由”は1つだけ」

※「第9地区には、謎が多い」

オビサンジョ「言ったろ? この日が来る、と」

追記:かの『アバター』もそうだったが、最近のSF作ってば・・劇中で話される“言語”までも設定・構築しなきゃならんほどにリアルさが問われて来てるのかも知んない(・ω・)

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コメント

ディカプリオ映画もどことなくレトロっぽさが
妙に懐かしさを覚えます。ヒッチコック映画を彷彿してるかな^^

本作、想像以上で満足してますが
『アバター』は超えられません(笑)
ワタクシ、6回鑑賞したうえに、初回限定生産のDVD&ブルーレイを予約してるんですよ。
しかもサントラも買って、毎夜、子守唄のように流しながら睡眠に入ってます(爆)
ちょっとヤバいかも^^;

MNUへの隔離から一気に物語が面白くなっていきますよね。
「だから、撃つって言ったのに~」って、可也の悲壮感(?)でこのひと上手い!と思いました。

あの、バーガーショップのシーンは『トゥモロー・ワールド』を思い出しましたし
過去のSF映画のいいところを上手くアレンジしてモノにしてますよね^^
この映画、ヴィカスの台詞が面白すぎ~
「子供は座ってなさい!あとはヴィカスおじさんに任せて」
って、あの子供こそ実はすごかったって話ですもんね^^

情報によると、続編『第10地区』は、ただ今製作段階に入っているらしいですよ。

投稿: ituka | 2010年4月18日 (日) 01時53分

TiM3さん  こんにちは (^-^)

人は、誰しも、気分が乗る日、乗らない日があるのだから「うつ」みたいなことは、あまり考えないほうがいいよ~ブログの内容もいつもと変わらず素晴らしいですよ
今、ちょっと寂しいんですか?大丈夫!TiM3さん私がついてるよ~ (^-^)
今週は、気分も新たに頑張ってくださーい!

私は昨日「コナンくん」を観てきました
場内8割子供でした  アハハハ   vivian

 

投稿: vivian | 2010年4月18日 (日) 13時01分

こんばんは。
今週は元気の湧く一週間になるといいですね。

私も実はディカ様のソレと悩みつつ、違う一作を選んで観てきた休日でした。

>ラストのカット(映像)は「そのものズバリ」を映し過ぎと

な、なるほど!流石!と唸っています。

>南アフリカが舞台・・・“差別意識”“差別感”の取り込まれた設定

うう~む、なるほど!です!
しかも異種間でのその意識の設定は、より観る者の心を刺激するものになったかもしれないですね。

>その行動の「危険さ」「悲しさ」に、少しばかり考えさせられ

そうですね。この一文に泣きそうになりました。

vivianさんと同意見です、今日のレヴューも冴えていましたよ。(*^_^*)

投稿: ぺろんぱ | 2010年4月18日 (日) 19時27分

itukaさん、お早うございます。

帰松が午前様となってしまい、
そのまま寝てしまい、返信が遅くなり恐縮です(×_×)

>ディカプリオ映画もどことなくレトロっぽさが
>妙に懐かしさを覚えます。ヒッチコック映画を彷彿してるかな^^

お、それは期待させてくれますね!

>ワタクシ、6回鑑賞したうえに、初回限定生産のDVD&ブルーレイ
>を予約してるんですよ。
>しかもサントラも買って、毎夜、子守唄のように流しながら
>睡眠に入ってます(爆)
>ちょっとヤバいかも^^;

それは、なかなかの惚れ込みようですね。
ワタシも買おうかどうか、悩んでます(DVD)。
価格的には、何の抵抗も問題もないんですが・・買ってもしばらくは
開封すら出来ない気がしましてなぁ・・(苦笑)

>MNUへの隔離から一気に物語が面白くなっていきますよね。
>「だから、撃つって言ったのに~」って、可也の悲壮感(?)
>でこのひと上手い!と思いました。

ウィキであのしとの画像を見ると、もそっとカッコ良く映ってました(=^_^=)
次は『特攻野郎Aチーム』だぁ!(=^_^=)

http://movies.foxjapan.com/ateam/

>あの、バーガーショップのシーンは『トゥモロー・ワールド』
>を思い出しましたし
>過去のSF映画のいいところを上手くアレンジしてモノにしてますよね^^

なんぼでもオマージュは見つかりそうですね。
ワタシの中で一番、連想感(?)の強いのは『ザ・フライ』でしょうかねぇ。

>「子供は座ってなさい!あとはヴィカスおじさんに任せて」
>って、あの子供こそ実はすごかったって話ですもんね^^

続編では「誕生シーン」も丁寧に描写されるんやろか。。

>情報によると、続編『第10地区』は、ただ今製作段階に
>入っているらしいですよ。

続編は、有名俳優陣がわんさと出て来そうですね(苦笑)

チャッチコピーは・・やっぱり“今度は戦争だ!(This time it's war!)”でしょうか、、

投稿: TiM3(管理人) | 2010年4月19日 (月) 06時57分

vivianさん、お早うございます。

この土日も劇場そっちのけで、カメラ片手にあちこち歩き回ってました。
お花見など、されましたか?

>人は、誰しも、気分が乗る日、乗らない日があるのだから
>「うつ」みたいなことは、あまり考えないほうがいいよ~

そうですね。愚痴っぽくなってしまい、失礼しました(⌒〜⌒ι)

>今、ちょっと寂しいんですか?大丈夫!TiM3さん私がついてるよ~ (^-^)
>今週は、気分も新たに頑張ってくださーい!

おおきにです(=^_^=)

>私は昨日「コナンくん」を観てきました
>場内8割子供でした

実写版ってありましたっけ?
いつになったら、元の姿に戻るんだろ?

楽しまれたようで(かな?)、良かったです。

投稿: TiM3(管理人) | 2010年4月19日 (月) 07時05分

ぺろんぱさん、お早うございます。

>今週は元気の湧く一週間になるといいですね。

ご心配をおかけしました(かな?(=^_^=))

落ち込んだりもしたけれど、ワタシは元気です(=^_^=)

酒と肉で元気を回復してみせます!

>私も実はディカ様のソレと悩みつつ、
>違う一作を選んで観てきた休日でした。

良さそうな1作でしたね。
いつかは行かねば、シネ・ヌーヴォ(・ω・)

>vivianさんと同意見です、
>今日のレヴューも冴えていましたよ。(*^_^*)

有難うございます。

今週は衛星第2で「恋愛映画特集」なので、そっちも観て、元気の素としたいものです(=^_^=)

投稿: TiM3(管理人) | 2010年4月19日 (月) 07時15分

今日、やっと観てきました。

この映画評判が良いような?悪いような?ものでしたが、ストーリーとしては中々いいものだったかなぉと思いました。
ただ....なんか気持ち悪かった。

映画の前半にくらべ途中からはそれなりに気持ち悪さが倍増!!でもお話は面白くなってきましたね。
人種差別で南アというのはわかるけど、ギャングで”エビ”を食べてその能力を!というのはなんで〇〇ジェリアなんだろう??
個人的には国名など具体的に表すより、分らないようにしたほうがいいと思った。米国は人の国のことを言える立場じゃないと思うんだけど!

投稿: west32@第9地区 | 2010年5月 2日 (日) 00時09分

westさん、ばんはです。

>ストーリーとしては中々いいものだったかなぉと思いました。
>ただ....なんか気持ち悪かった。

ああ言う作品は、演出や映像が洗練されちゃうとダメなのかも知れませんね。何にしてもワタシは、中盤辺りまでが下らなくて退屈(って言うか苦痛)でした(⌒〜⌒ι)

>映画の前半にくらべ途中からはそれなりに気持ち悪さが倍増!!
>でもお話は面白くなってきましたね。

終盤のアクションがかなりスゴかったです。
予想もしてない展開でした!

>ギャングで”エビ”を食べてその能力を!というのは
>なんで〇〇ジェリアなんだろう??

実際に現地にはその手のギャングがいるんでしょうかね?
何となくあの辺りは「明確な批判」があるようにも感じました。

>個人的には国名など具体的に表すより、分らないようにしたほうが
>いいと思った。米国は人の国のことを言える立場じゃないと
>思うんだけど!

監督がヨハネスブルク生まれの方なので、彼自身の「描きたかった物語」がまずありきだったんじゃないかな? と思っています。
米国人スタッフは、余り口を挟んでないように感じましたよ(コレは私見に過ぎませんけど、、)

投稿: TiM3(管理人) | 2010年5月 3日 (月) 01時28分

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