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2010年3月 4日 (木)

☆『インビクタス/負けざる者たち』☆

3日(水曜)。世間では“ひなまつり”などと言われるとか言われないとか(←言うんだよ!)。
特に「桃の節句」に何の縁(ゆかり)も、感慨もわかぬ(サビしい)ワタシは、、だんだん忙しくなって来とる仕事状況ながら・・時間を何とか捻出してでも観ときたい、いわば“宿題”とも言うべき内の2本目『インビクタス/負けざる者たち』を仕事の帰りに「やっとこさ」観て来た。

今回は上映開始前に、結構な時間的余裕をもって到着出来たんだが・・欲張って“ワーナー・マイカル・シネマズ高松”の下階にある某ヨクドナルゾ(←ナニ?)で久々にフライドポテト(Lサイズ)を2ツも(欲張って)注文してしまったら、焼き上がりを待ってるうちに開始時間が迫って来て・・2カップ目などは、殆ど味わう間もなく「ただ流し込んで早喰った」だけ・・って感じだった(×_×)
コレじゃカラダに悪かろうなぁ・・でも「Lサイズ:150円セール」ちぅのは、なかなかに魅力的です☆(きっとその価格設定ですら、原価からすれば儲けがあるンだろうが(⌒〜⌒ι))

“御大”クリント・イーストウッド監督による、実話を基(もと)にしたヒューマニズム巨編。

27年もの長きに渡り、ロベン監獄島に収監され・・出所後、やがて「第9代・南アフリカ共和国大統領」の座に就いたネルソン・マンデラ(モーガン・フリーマン)を中心に、彼と“祖国の希望の星”を宿命づけられた(弱小)ラグビーチーム“スプリング・ボクス”の面々との交流が綴られる。
そして1年後、ボクスが「1995年ワールドカップ大会」において優勝するまでの勝利の軌跡(と奇跡)を描く。

御大にしては「サラッと爽やかでライトタッチな味わい」に感じた。めちゃくちゃ感動を押し付ける訳でも、興奮をかき立てる訳でもないんだが、ピンポイント的に「熱く」させてくれる・・そんな佳作と言えよう(・ω・)

視点が幾つかに分かれており、
・大統領と彼を取り巻く面々:執務室メンバー、警護スタッフ(SP)など
・ボクスの主将=フランソワ・ピナール(マット・デイモン)とその家族
・新しい大統領に対し、それぞれに期待や不安、不満を抱く市井の人々
が交互に、或いは並行して描かれる。

残念なことに、ワタシはラグビーのこと(=ルール)を殆ど知らないので、、キックされたボールがバーを超えた時点で“いきなり3得点”されるだけですら「え? ほか2得点のシーン、観逃したっけ?」と慌ててしまったりもした(アホ) その昔は「モール」って概念すらも分からず「モグラ大作戦?」とか解釈してたもんで(×_×) ←どんな作戦だか

演出次第で「マンデラの回想」とか「ピナールの回想」とか幾らでもストーリーを“濃く&太く”味付け出来たものを、そう言うのをバッサリ排した“御大”の決断&手腕にこそ感心させられる。
だんだん「ムダな演出を削ぎ落として来たはる」ようで、ホンマに恐ろしい監督さんである。。

デイモン君も、ビルドアップして『リプリー(1999)』などとは全く別人のような体型&演技をみせてくれた。このしとって『オーシャンズ』シリーズを観るたび「結局“脇役との境界線”を往復するタイプなんかな〜?」と不安を感じさせてくれたり、同情心をあおり立ててくれたりもするんだが、作品によってはしっかり「軸」に位置し、物語を引っ張って行く実力(存在感)を兼ね備えており、とてもイイ立ち位置を維持したはると思う。

モーガンさんとデイモンくんの「直接的交流」が思ったほどは多くなく、私的には「また違った形で(この2人に)タッグを組んで欲しいもんやなぁ〜」と素直に期待してしまった次第。

マンデラが国家スポーツ協議会(NSC)の集会場所に単身(?)乗り込み、聴衆を説得(?)する行動力には驚かされる。きっと彼の中では「釈放後の総ての言動を“自由”“解放”に(プラス的に)結び付けて考えることの出来る思考法」が完成しているのだろう。

ラストでボクスが優勝することは、まぁ分かってる訳で(・ω・)・・そこに至る「モノ凄い理由付け(カラクリ?)」があるんかと思いきや・・その辺もあっさり淡々と描かれてた。
まぁ要するに「トライさせない」「きっちりキックを決める」「モールで時間を稼ぐ」辺りがキモなんやろか?(←素人がナニをエラそうに!)

決勝戦&優勝直後では、正直「それまでさんざ緊張感&使命感と戦いながら日々大統領を警護して来た」SPの面々の緊張の糸が、眼に見えて“緩んでる”のが伝わって来て、どうにも笑えて仕方なかった。
「キミら、観客と一緒になって、試合を楽しんでますやん」みたいな(=^_^=) その点では、かつてクリントさんの主演された『ザ・シークレット・サービス(1993)』とは“根っこに漂う緊迫感”が全く違うと思う(=^_^=)

〜 こんなトコも 〜

♦劇中でチームメートが誰も死なないのは素晴らしい! この手の作品って、大抵は誰かが中盤でアレしますから・・
♦字幕担当は松浦美奈さん。エエ仕事をされましたね☆
♦冒頭の「A Malpaso Productions」の表示だけで、高まって来るもんがある!
♦前述の『ザ・シークレット・サービス』を連想させるような「緊迫感狙い」の(意図的な)演出が2度あった(冒頭&後半)。あの辺は“御大”ならではの遊び心なんだろう(=^_^=)
♦「ロベン監獄島」と言えば、かのゴ※ゴ13が脱獄したことでも有名(=^_^=) ついでに所長を殺害しちゃってたように思うぞ?
♦モーガンさんが大統領を演じるのは、本作で2度目のハズだが・・だいぶ政策が違うよね、、
♦「パンガ刀」ってどんな武器? 山刀(マチェテ)みたいなもんか?
♦チームの勝利には、まず「規律」「作戦」「勇気」そして「情報」「展望」が欠けてはならぬそうだ。
♦紳士の戦う“暴れ者の球技”がラグビーで、暴れ者の戦う“紳士の球技”がサッカーらしい(・ω・) どう違うの?
♦マンデラが公邸に来たピナールに、最初にかけた言葉「こちらに座りなさい。(そちらだと)窓からの逆光が眼を傷める」にグッと来るモノがあった!
♦マンデラの独房の扉には「46664」の番号が。
♦妙な日本語(?)表記を発見。。「くさかんむりに“二”+花室」の3文字だった。何て読むんや?
♦ニュージーランドの“オールブラックス”に145vs17で大敗を喫したらしき日本チーム・・(×_×) 弱過ぎ!
♦“オールブラックス”の見せるハカ(=マオリ族の戦いの舞踊)・・ニホン語で「頑張って〜、頑張って〜、ゴ〜」とも聞こえた(・ω・)
♦ボクスのチームメイト役にスコット・イーストウッド。スコア(楽曲)担当にカイル・イーストウッド。
♦審判のしとが結構イケメンぽかった(・ω・) ビリー・ボブ・ソーントン系?

〜 こんなセリフもありました 〜

マンデラ「人が人を抑圧することを、繰り返してはならない」
    「就任初日の(朝刊)見出しで、はや批判されるとは」
    「諸君は(席を)外してくれ。銃に護られながら話したくはない」
    「“過去は過去”だ。我々は未来を目指さなければならない」
    「この国は、世界を導く光となろう」
    「気が立っているようだな?」
    「まず君が、和解のあり方を示すのだ」
    「赦しこそが第一歩・・それは(相手の)恐れを取り除く“最強の武器”なのだ」
    「過密過ぎるスケジュール? 休息なら刑務所で十分とった」
    「試合を見ながら、仕事をするとしよう」
    「君たちの助言には感謝するよ」
    「危険を恐れるようでは、指導者の資格はない」
    「敵を知らずして、勝利は不可能だ」
    「もっとおおらかに」
    「寛大さこそが、相手を驚かせるのだ」
    「使えるレンガがあるなら、総て使え」
    「私に、君たちを導かせてくれ」
    「結果が反対票より1票でも多かったなら、僅差だって構わんさ」
    「政治的打算? “人間的な打算”だよ、これは」
    「人々に希望を与えられぬ国は・・崩れ去るのみだ」
    「私には4200万人の家族がいる」
    「アフタヌーン・ティーは何よりも素晴らしい」 ←って仰りつつ午後4時ですた、、
    「勝利には“ひらめき”も必要だ」
    「我々は士気を必要としている」
    「専門家? 彼らは何も分かっておらんのだ」
    「人々に変化を求める前に・・変わるべき時に、まず私が変わらなければ」
    「医者には分からんのだ」
    “どんな神であれ感謝する 我が負けざる魂に
     門が如何に狭かろうと 決して頭(こうべ)は垂れまい
     我が運命の支配者は私自身であり 我が魂の指揮官は私自身なのだ”
    「まだラグビー(政策)をムダと思うかね?」
    「この国は“誇れるもの”を求めているのだ」

ピナール「敗北の味に乾杯」
    「クソまずいビールだ」
    「詩は“ひらめき”だ」
    「明日の結果がどうであれ、運命の御手(みて)に委ねるだけさ」
    「考えていたんだ・・30年間投獄されて尚“人を赦せる”彼の心を・・」
    「祖国の声を聞け! 必ず勝つ! それが俺たちの“天命”だ!」

ネリーン「浮気したら殺すわよ」
    「主将の特典を? “相部屋じゃない”ことよ」

SP「規則正しい生活は、狙われ易い」
  「警護中も笑顔でいろ」
  「このスタジアムの観客総てが、彼に投票したとは限らない」

※「ヤツ(=マンデラ)はテロリストだが、釈放されたのさ。
  今日がこの国の崩壊の始まりだ」

SP(A)「紙コップが投げ込まれたぞ」
SP(B)「幸い、彼は見ていない」
SP(A)「いや、総てを見ているさ」

SP(A)「この騒ぎは?」
SP(B)「得点だよ!」

SP(A)「何事だ?」
SP(B)「勝ったぞ!」
SP(A)「・・俺たちが?」

ピナール「完璧なコンディションで戦える日などありません」
マンデラ「そうか・・人生もスポーツも、そこは同じだな」

マンデラ「君はチームに対し何を?」
ピナール「(彼らに)手本を示し、導きます」

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コメント

再びこんばんは。

>御大にしては「サラッと爽やかでライトタッチな味わい」

なるほど、です。
この御記述の他にも「…そういうのをバッサリ排した」「その辺もあっさり淡々と…」といった御感想が見受けられましたが、まさに本作を評するにこれほど端的な評し方はないかと思うくらいにピッタリのご表現かと感じました。

こういう語り口の作品もあっての“今の御大”なのでしょうね。

>字幕担当は松浦美奈さん。

以前に何かの映画を観た際、「字幕 戸田奈津子」のクレジットを見て拍手していらしたおじいちゃんがいましたが、最近は「字幕 松浦美奈」でも拍手したい気分ですよね。

>あの辺は“御大”ならではの遊び心

はい。
特に後半のアレにはハラハラさせられて、すっかり御大の術中にハマってた私です。

>145vs17で大敗を喫したらしき日本

鑑賞時、私と、隣席に座していらした御夫人とが同時にプッと吹き出したのを覚えています。(^^)

>ニホン語で「頑張って〜、頑張って〜、ゴ〜」とも聞こえた

そうです!まさにその通り!(*^_^*)
私も拙レヴューに書こうかと思ってたくらいです。


楽しく拝読しました。
ありがとうございました。

投稿: ぺろんぱ | 2010年3月 4日 (木) 19時54分

フライドポテトは大好きです^^
その値段ならワタシも二つは買ってました(笑)
そして、劇場に持ち込めたら言うことないですけどね。
(ワタシはいつも持ち込んでます。ペットボトル込みで)

デイモンくんがマンデラの居た独房に入って、両手を広げ、サイズを測ってましたよね。
小柄なデイモンくんすら、スレスレ壁に当たりそうなのに
マンデラさんは27年間どうやって寝ていたんだろう?とでも思っていたんでしょうか。

それにしても、スゴイ胸筋でしたよね。
前作『インフォーマント!』のメタボから、よくアレだけ改造したものです(尊敬!笑)

あのバンは、ほんとうに思わせぶりですよね^^;
イーストウッド監督も、結構お茶目なところがあるんだな~と思いましたよ。

投稿: ituka | 2010年3月 4日 (木) 23時27分

ぺろんぱさん、ばんはです。

>まさに本作を評するにこれほど端的な評し方はないかと思う
>くらいにピッタリのご表現かと感じました。

監督のコメントが聞きたいトコですね。クリさんなりに、
濃密に表現しようとした部分もあったでしょうから・・

>最近は「字幕 松浦美奈」でも拍手したい気分ですよね。

松浦さんが、も少し「ドギツイ表現」を自在に繰り広げはるように
なったら・・最強だと思います(=^_^=)

>特に後半のアレにはハラハラさせられて、すっかり御大の術中に
>ハマってた私です。

余りに低空飛行なので『キル・ビル』みたいに、あの機体がオモチャ
に見えてしまいました(=^_^=)

>鑑賞時、私と、隣席に座していらした御夫人とが同時に
>プッと吹き出したのを覚えています。(^^)

0じゃないだけ、すごいんでしょうけど、、

>そうです!まさにその通り!(*^_^*)
>私も拙レヴューに書こうかと思ってたくらいです。

あ、やっぱりそう聞こえたしともおったんや!(=^_^=)

>楽しく拝読しました。
>ありがとうございました。

あと1本「大佐、仙台を逃げる」を観たいトコですが・・

投稿: TiM3(管理人) | 2010年3月 5日 (金) 00時28分

itukaさん、ばんはです。

>その値段ならワタシも二つは買ってました(笑)

2ツが同時に出て来るので、1ツ目を食べ終わるころから、
だんだん(2ツ目の味が)死にかけて来るんですよね・・

>(ワタシはいつも持ち込んでます。ペットボトル込みで)

機内はペットボトルと日本刀は持ち込み禁止では? ←ナニが「機内」だよ

>小柄なデイモンくんすら、スレスレ壁に当たりそうなのに

あの独房内でマーシャルアーツで戦って欲しかったです。
・・ってまんまジェイソン・ボーンの世界ですね(=^_^=)

>マンデラさんは27年間どうやって寝ていたんだろう?とでも
>思っていたんでしょうか。

壁の上の方に「Mandela was here」とか書いてあるかも知れませんね。。 ←それは違う刑務所だろ

>それにしても、スゴイ胸筋でしたよね。
>前作『インフォーマント!』のメタボから、よくアレだけ
>改造したものです(尊敬!笑)

そっちは観てない。。
未だにウチの家人は『リプリー』でのデイモン君をココロ良く思ってないようだから・・プッシュしとかなきゃ(=^_^=) ←どうしてもアラン・ドロンと比べましょうからね。

>あのバンは、ほんとうに思わせぶりですよね^^;
>イーストウッド監督も、結構お茶目なところがあるんだな~
>と思いましたよ。

どうせなら、運転手をマルコヴィッチにして、
パイロットをゲイリー・オールドマンにして欲しかったです。
(そんだけのためのカメオかい!)

投稿: TiM3(管理人) | 2010年3月 5日 (金) 00時39分

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