« ☆『わが谷は緑なりき(1941)』☆ | トップページ | ☆最近までのこと(覚え書き風)☆ »

2010年3月 7日 (日)

☆『ゴールデンスランバー(2009)』☆

7日(日曜)。起きたら雨降りで、どうやらその後もずっと雨降りっぽい1日である(×_×) 帰阪せず、高松で過ごすこととしたので「この機に行っとこ!」と考え、前々から“宿題”としていた1本『ゴールデンスランバー』を“ワーナー・マイカル・シネマズ高松”で観て来た☆

9時40分から上映開始の“初回”を狙い、クルマで25分前に出発したが・・「休日+朝イチのロビー」がこんなに混雑しとるとは思わなかった!
高松でのチケット購入でこんなに待たされたのは初めてな気がする(×_×) 

『重力ピエロ(2009)』『フィッシュストーリー(2009)』の筆者(原作者)=伊坂幸太郎の小説を映画化。

平成21年5月11日の12時15分、仙台市内の目抜き通りで“ご当地凱旋パレード”を行っていた金田貞義首相が、頭上に舞い降りたラジコンヘリ爆弾によるオープンカーへの一撃で、大音響と共に暗殺される・・

パレードの人垣が背後に見える、少し離れた路地。そこには、学生時代からの親友同士である、青柳(あおやぎ)雅春(堺雅人)と森田森吾(吉岡秀隆)の乗った白のワーゲンゴルフが止められ、車内では森田が「驚くべき計画」を青柳に語るのだった。

“オズワルド(=首相暗殺犯)に仕立て上げられる”・・そんな巨大な陰謀から、とにかくは逃走を試みる青柳。しかし、彼を追う“警視庁・総合情報課”の追跡の手は青柳のみならず、彼の親友、職場、果ては元恋人にまで及ぶのだった・・

“予告編”を観て「こりゃ、面白そうや!」と直感した通り「逃走サスペンス劇」としての演出・展開・完成度は“邦画としてはトップレベルの出来”だと素直に感じた。
物語世界が、何故だか(=^_^=)仙台市内にこぢんまりとまとまってしまってることや、巨大な陰謀の全貌が良く分かんないままに終始してたことなど「詰めの甘さ」は正直あるんだが、キャスト陣の「余りそれまでに観られなかった表情&演技」を巧く引き出してるトコが、最高に新鮮でもあり素晴らしいと感じた!

それと「銃撃音」に臨場感があってスゴい。実際の発砲を耳にしたことはないので(ホンモノ以上に)オーバーに仕上げてるんかも知れないが・・主人公=青柳が狙い撃ちされるたびに観てるこっちの全身にもビリッと緊張感の走ったモノである(・ω・)

「首相暗殺事件」を中心に据えつつ、その周囲に「2年前のアイドル“凛香(りんか:貫地谷しほり)”襲撃事件」「連続通り魔“キルオ”事件」「運送会社」「仙台七夕花火大会」「原っぱに放置されたポンコツカローラ(70年代の「E20型」)」などが散漫気味に配されるんだが、それらがちゃんと後で重要な繋がりを持っていることが明かされ「巧いなぁ〜」と少し唸らされた。

サスペンスとしての展開、特にキャラ陣の「登場」と「退場」のタイミングの意外さが光っている。
ただ・・その一方で、青柳1人を追いかける“組織”のまとまりのなさ、主体的な(追っかけ)キャラの弱さが残念だった。正直、私的には佐々木警視正(香川照之)の肩書をもっと降格(?)させてでも、追跡チームの(陣頭)主任とし、主人公を徹底的に追っかけ続けて欲しかった(・ω・)

女優陣の立ち位置と言うか、個性がイマイチ際立ってなかったようにも感じた一方、男優陣は光りまくってた!
特に以下の皆さん。

■柄本明:いつもながら、このおっちゃんは美味し過ぎる(=^_^=) 「結局、歩けるんかい!」と突っ込める後半。きっとヤバい業界の方で、あそこに(仮病で)潜伏してただけなんだろう。(そうなん?)
■永島敏行:終始“セリフなし”だったような。。しかしこのしとのインパクトは凄まじい! ラストでは、ひとり『ザ・ロック(1996)』『ブロークン・アロー(1996)』『ドーベルマン(1997)』をやったはった。。しかし本作ではかなりの巨漢に見えたなぁ・・? それと、赤いヘッドフォンが似合ったはりました(=^_^=)
■濱田岳:何と言っても光ってたのは彼! 『フィッシュストーリー』の時より、よほど「若く」見える(≒見せる)演技がスゴい! 『シン・シティ(2005)』でのイライジャ・ウッドくんを思わせる不気味さ&身体能力も兼ね備えてますた(=^_^=)
■伊東四朗:立ち位置は後方だったけど、良い役をなさってました。
■ベンガル:このしとなりに、終盤では「1つの物語」が完結する。あだ名“ロッキー”の由来が知りたかった。
■石丸謙二郎:今回も「イヤ〜な役回り」ですた。このしとにこそ「びっくりした?」攻撃を仕掛けて欲しかった(⌒〜⌒ι)
■竜雷太:宮城県警本部長・大杉役。ラストのセリフは「佐々木警視正との立場の逆転」を示唆してたんやろか?

2時間20分ほどの上映時間にせよ、やっぱり物語の総てを描き切るには足りな過ぎたようで、、「大森南朋は?」「相武紗季は?」と良く掴めないままのキャラもチラホラおられたりした。
原作小説を読めば、もっとスッキリ出来るんやろかねぇ(・ω・)

まぁでも、観てて退屈することはなかった。なかなかの良作です。

にしても「コントかよ!」ってぐらいに「吉岡&劇団ひとり」が汗をかいてたな。。

〜 こんなトコも 〜

♦劇中で効果的に(?)使われるカローラのCMソングは、阿久悠作詞&小林亜星作曲の『ちょっとうれしいカローラ(1973)』らしい! 2009年現在で、若い(?)オートバックス店員ですら知ってるのはどう言うこったい?(・ω・)
♦「藤崎・仙台本店(百貨店)」「ロッテリア」「オートバックス」「ヨドバシカメラ」「勾当(こうとう)台公園」「国分町」「泉区の加茂団地」「卸町西交番」「大町西公園前・バス停」「広瀬川」・・などがロケで登場。仙台市民はさぞ楽しいやろなぁ〜。
♦大型の段ボールに隠れて移動する青柳。リアル『メタルギア』の世界やね(・ω・)
♦ファーストレディー(首相夫人)の安否も報道したれよ!
♦“キルオ事件”は結局、未解決のままか?
♦若い捜査官が「びっくりさせられて」いたが、彼はあのまま放ったらかしなんやろか?
♦わざわざポンコツに手を焼かずとも、あの若い捜査官の乗ってた「黒い高級セダン」を使う手はなかったか?
♦バッテリー1ツで何とかなるの? あれで復活するんなら、世に“リストア業者”は要らんと思う。。
♦白いワーゲンはどんなタイミングでアレしたんやろか?(彼がスイッチを押した?)
♦ワーゲンに近付いてた2警官が倒れたが、うちお1人は、帽子が脱げて、サビシい頭部がアカラサマになってはった(×_×)
♦奇しくも(ってか狙ってたろうけど)“ゴールデンスランバー”を口ずさんだのは「あの4人」だけだった。
♦コレがもし、大藪※彦原作なら『微睡める金狼』などとタイトルされたのやろか?(=^_^=)
♦ボタンを押すときは親指で! ナイス! グー! チッチキチー!(おや?)
♦女性の方、この機に護身術の一環とし「大外刈り」を学びましょう!
♦「ケネディ暗殺事件」と全く同じ名称の建物「教科書倉庫ビル」が登場した。
♦最初に「びっくりさせられた」永島さんは「防刃チョッキ」を着用したはったってことやろか? ちと痛そうだったけど。
♦「青少年食文化研究会」とやらに興味津々(・ω・)
♦『リミッツ・オヴ・コントロール(2009)』で主人公が幾度も問われたのは「スペイン語は話せるか?」だったが、本作では幾度も「ヤッたのか?」と訊かれた青柳さん。。
♦仙台市には腕の立つ(美容)整形外科医がいるらしい!
♦引っ捕まえた児島巡査長の、猿ぐつわはイイとして・・両手を自由にしたげるかどうかは、微妙でしょうね(⌒〜⌒ι)
♦子供の書き初めに「△△は死ね」はちょっと・・
♦マンホールのフタ1枚=60キログラムだそうだ(×_×)
♦凛香ちゃんのマネージャーさんの「気苦労」が良く伝わって来た(=^_^=)

〜 こんなセリフもありました 〜

青柳「ザッツ“監視社会”」
  「今の俺にとって、最大の武器は“人を信頼すること”だけだから」
  「自動車のエンジンがかかっただけで、人って泣くのかよ・・」

森田「人間の最大の武器は、習慣と信頼だ」
  「お前、オズワルドにされるぞ」
  「少しは考えて・・疑えよ」
  「無様な姿を晒してもいいから、お前はとにかく逃げて、生きろ」
  「人間、生きてなんぼだ」 ←あんたにも言いたい

佐々木「異常事態には、多少の乱暴もやむを得まい」
   「イメージだよ」
   「君は今、溺れている。暴れると、沈む速度は早まる」
   「その取手は、ダミーだよ」

晴子「私たち、ただの“良く出来ました”止まりの2人だよね」

岩崎「どうせ、お前じゃねェんだろ?」
  「無事に逃げ切って、チクリに来いよ」
  「ロックだな・・青柳」 ←直後、奥さんにボコられる羽目に、、

※※※「誰からって? “整形したヤツ情報”ですよ」
   「僕に道徳とか、説かないで下さいよ」
   「一番利口なのは・・逃げることかな?」
   「僕、時間なさそうなんで」
   「あぁ・・びっくりした」

轟「思い出ってもんはさ、大体“似たようなきっかけ”で思い出すもんなんだよ」

※※※※「小さくまとまんなよ」

保土ヶ谷「兄(あん)ちゃん、詰んでんだろ?」
    「死んだら、逃げたことになんねぇぞ」

キャスター「時折“人を見下したような表情”をしていたのが印象的でしたね」

父「信じたいんじゃねぇ。(あいつを)知ってるんだ」
 「ま、何だ・・ちゃっちゃっと逃げろ」
 「あんたらの報道が、人の人生を台無しにするかも知れないんだ。
  それぐらいの自覚を持てよ」

児島「電話を使うなら、30秒以内にした方が良いぞ。
   これは“独り言”だけど」

父「差出人不明の手紙? どうせ嫌がらせだろ。あれから随分図太くなったよ」
母「あなたは昔からです」

晴子「誰のクルマ?」
青柳「いや、分からないんだけど」
晴子「誰のタオル?」
青柳「それも、分からないんだけど」

青柳「バッテリー買って来たら、動く気もするんだけど」
晴子「そう言う問題?」
青柳「そう言う問題さ」

岩崎「北か? それとも南へ向かうか?」
青柳「北へ」
岩崎「じゃ、ロックだな」

小野「ホントにヤッたんすか?」
青柳「やってない。・・やる訳ないだろ!」
小野「何だ・・ヤッてないんすか・・」

※※※「眠そうじゃないですか?」
青柳「“黄金の微睡み”だよ」

|

« ☆『わが谷は緑なりき(1941)』☆ | トップページ | ☆最近までのこと(覚え書き風)☆ »

コメント

なかなか良さそうですね!
それぞれのキャラが光ってるところは観てみたい気がします。

>濱田岳:何と言っても光ってたのは彼!

笑いました!ほんと、和製イライジャ・ウッドですよね^^
彼の変貌自在な髪形(というか額辺り)は、良い意味で不気味です。

銃撃音が気になってます。
『ハート・ロッカー』の銃撃音(特に超望遠ライフルでの攻防)も良い感じでしたよ。

投稿: ituka | 2010年3月 7日 (日) 21時47分

itukaさん、ばんはです。

今回の“宿題3巨頭”・・『インビクタス』『ラヴボン』・・の中では、
一番すんなり「感心した」1本かも知れません。

>それぞれのキャラが光ってるところは観てみたい気がします。

もし、仙台以外にロケして(その分)キャストがショボくなる・・としたら、
今回の選択は大成功と思います(=^_^=)

>笑いました!ほんと、和製イライジャ・ウッドですよね^^
>彼の変貌自在な髪形(というか額辺り)は、良い意味で不気味です。

ちとジャッキーも入ってますけどね(=^_^=)
邦画リメイクで『指環物語』を制作するとすれば、彼の主演はキマリですね(=^_^=)

>銃撃音が気になってます。
>『ハート・ロッカー』の銃撃音(特に超望遠ライフルでの攻防)
>も良い感じでしたよ。

どうなんでしょうね・・「そこで、いきなり撃つかぁ?!」みたいな
意表をついた(?)演出による心理状態がそう感じさせたんかも知れません(=^_^=)

投稿: TiM3(管理人) | 2010年3月 7日 (日) 23時45分

こんばんは。

時を前後してビートルズのアビーロード・スタジオの存続問題が取り沙汰されたのは、不思議な因縁を感じました。

鑑賞時の興奮が甦ってきた貴レヴューでした。

>佐々木警視正(香川照之

そういえば“薄ら寒いヤツ”って感じで終わってしまった感もあり、香川さんの凄さからすると惜しい感じもしますね。

>永島敏行

潜んでいた新キャラ発掘!といったところなのでしょうか。

>ベンガル・・・終盤では「1つの物語」が完結

この物語の中で、清々しく心を洗ってくれる部分でした。

>仙台市民はさぞ楽しいやろなぁ

一連の伊坂作品の映画化では、仙台市内での劇場ではやっぱり満員御礼状態だったのでしょうか。

>「大森南朋は?」「相武紗季は?」

お二人ともサラッとそのまんま…でしたね。

実はあまり好きではなかった俳優さんがコアの部分で出ていらしたのですが、本作では受け入れることができまして、それもよかったです。本作の、制作姿勢の“真っ直ぐさ”による効果でしょうか。(*^_^*)

ということで楽しく拝読、ありがとうございました。

投稿: ぺろんぱ | 2010年3月 8日 (月) 20時25分

ぺろんぱさん、ばんはです☆

>時を前後してビートルズのアビーロード・スタジオの存続問題が
>取り沙汰されたのは、不思議な因縁を感じました。

そうなんですか(・ω・) 情報に疎くて、、

>鑑賞時の興奮が甦ってきた貴レヴューでした。

「この曲、聴いたことあるぞ!」と思ったら『アイ・アム・サム』
のサントラにカヴァー版が収録されてました(・ω・)

>そういえば“薄ら寒いヤツ”って感じで終わってしまった感もあり、
>香川さんの凄さからすると惜しい感じもしますね。

どうにも「イチゴ娘のくせに・・」と何度も思ってしまいました(=^_^=)

>潜んでいた新キャラ発掘!といったところなのでしょうか。

未だに永島さんと言やぁ・・『湯殿山麓呪い村( 1984)』を連想しちゃいます(・ω・)

>一連の伊坂作品の映画化では、仙台市内での劇場では
>やっぱり満員御礼状態だったのでしょうか。

仙台市内の歩道橋とかに「祝! 伊坂幸太郎君 作品映画化!」
などと書かれた横断幕がかかってそうですね(=^_^=) ←球児かい

>実はあまり好きではなかった俳優さんがコアの部分で出ていらした
>のですが、本作では受け入れることができまして、
>それもよかったです。

誰だろう? 白ゴルフに乗ってた、あのしとやろか?

>ということで楽しく拝読、ありがとうございました。

お楽しみ頂けて幸いです☆

投稿: TiM3(管理人) | 2010年3月10日 (水) 00時28分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ☆『わが谷は緑なりき(1941)』☆ | トップページ | ☆最近までのこと(覚え書き風)☆ »