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2010年3月 3日 (水)

☆『萌の朱雀(1997)』☆

1日(月曜)の深夜(=日付は2日)、衛星第2でひっそり(?)と、女流監督:河瀬直美のブレイクのきっかけとなった1作『萌の朱雀(もえのすざく)』が放送されたので、部屋を暗くし“入眠時”に楽しむつもりで観てみた。

この作品は制作の同年“第50回カンヌ国際映画祭”において“カメラ・ドール(新人監督賞)”を受賞。
凱旋直後(?)に開催された河瀬監督のトークショーに足を運んだ思い出と共に、今も「佳き記憶」として残っている。劇場(ミニシアターだったか何処だったのか、ちょっとそこが思い出せない、、)観賞後、以前乗っていたクルマで(当時の)西吉野村に“ロケツアー”を敢行したモノである☆
めちゃくちゃ狭い村道を進んだ先が行き止まりになってて、何度も前進&後退を繰り返し、強引に“その場Uターン”をしたのも懐かしい(・ω・)

本作の魅力は何と言っても「寡黙だが雄弁」「無骨なれど洗練」「喪失かつ再生」「絶望であり希望」と言った幾つもの“相反する要素”が、さり気なくも絶妙なバランスの上で成立しているトコロだと感じる。

これまでに2度ほど観た本作だが、今回は初めて「短かったんやなぁ」と気付き、また「カメラワークが巧いな!」と感心させられた。“軸”となる人物は、唯一のベテラン俳優とし起用された國村隼さんだが、今回は彼の奥さん役の女優さん(神村泰代さん、と言う方)の映像&演出的な捉え方がスゴいな! とも。

意図的なモノなのか、彼女の演技/動きの殆どが平坦に、と言おうか静かに展開され、彼女が「疲労で倒れるシーン」は効果音のみで済まされるし、雨中を駆け出すシーンは(屋外の)柱の向こうに配して「映らないように、映している」のだ。この女優さんはセリフも殆どないし、喜怒哀楽も判然としなかったりする。実に、不思議な存在感の方だった。

監督らスタッフ自身が長期間“西吉野エリア”に住み込んで撮影を続けただけあって、カメラが「そこに住む人々」「そこに存在する風景」に半ば溶け込んでるようにさえ思えた。

「骨」となるストーリーはちゃんとあるんだが、そこに即興的(?)にも見える映像をドキュメンタリー的に差し込み、妙な「違和感と統一感」を成り立たせている技量は・・改めて思うに、スゴい。

たまに観たら・・またロケツアーがしたくなって来たワタシである(=^_^=) ・・ここからじゃ遠いやろな、、

〜 こんなトコも 〜

♦本作を「3語まとめ」するならば・・「縁側、風鈴、西吉野」「バス停、隧道、杉木立」或いは「新緑、吊り橋、國村隼」あたりだろうか(=^_^=)
♦全員が揃いも揃って“笠智衆”状態! でもしっかり「吸引力」はあるんですねぇ・・
♦村民として溶け込み過ぎとる國村さん・・流石です。
♦「ピアノの旋律」は「セリフ」に勝る要素、なのやも知れぬ(・ω・)
♦ラストシーンの「長回し+クレーンカメラワーク」は本作最大の見所かも知れない!
♦「恋尾」と言うバス停が映されるが・・これは架空の地名らしい。

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コメント

こんばんは。

そうでしたね、拙ブログで本作のレヴューをアップした際にコメントを頂き、「ロケツアーも敢行された」とお伺いした08年の夏でした。

BSでやってたのですね。放送時間には既に夢の中でした。^_^;

私も(比べるとするならば)『殯の森』よりも本作の方が好きです。
絶望的な世界も描かれながら、私も“未来へむけられた希望”みたいなものがどことなく感じられた作品でした。(拙レヴューでは「それぞれの旅立ち」という言葉を使ってましたが。)

ご記述の「寡黙だが雄弁」っていうの、いいですね。


投稿: ぺろんぱ | 2010年3月 4日 (木) 19時38分

ぺろんぱさん、ばんはです。

前回のBS2放送時に録画したのんをDVD化したのが、
部屋のどっかにあると思うんだけど・・発見出来てない本作どす。。

でも何だか、何年かおきに観たくなる作品ですね。
で、観たら・・出かけたくなります。

>とお伺いした08年の夏でした。

当時は関西圏におったんやなぁ・・しみじみ。

>BSでやってたのですね。放送時間には既に夢の中でした。^_^;

この次の放送時は、入眠のお伴にいかがでしょう?(=^_^=)

>私も(比べるとするならば)『殯の森』よりも本作の方が好きです。

やっぱりあちゃらは「比べたら、時間がかかってへんなぁ」と言う
印象がありましたね。

>(拙レヴューでは「それぞれの旅立ち」という言葉を使ってましたが。)

軽トラに乗って去って行く「旅立ち」って姿も、リアルに「画(え)」になってました(・ω・)

>ご記述の「寡黙だが雄弁」っていうの、いいですね。

どっちやねん! って感じですけどね。。

そういや・・

>>おお「黒淵の吊り橋」の情報を有難うございます。
>>都合がつけば、アタックしてみまーす(=^_^=)
>>Posted by TiM3 at 2008年07月24日 23:34

とか(かつて)貴ブログに書きつつ、行けてないままです。とほほ。

投稿: TiM3(管理人) | 2010年3月 5日 (金) 00時20分

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