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2010年2月25日 (木)

☆『食堂かたつむり』☆

24日(水曜)の夜。
ちょっと時間が出来たので、久々に仕事帰り“ワーナー・マイカル・シネマズ高松”まで出かけ、新作邦画『食堂かたつむり』を観て来た☆
当初考えてた1本は、やはりクリキントンさん(←誰? 刑事の人?)の監督した“例のアレ”だったが・・上映開始時間を10分ほど過ぎてからのロビー到着だったため(←きっと、すぐシアターに飛び込んだら、本編開始には間に合った気もするが)そっちはパスしてこっちをチョイスした。

本作、ちっとも期待してなかったが・・リンク先である『しあわせ生活』の管理人さんが「良かった。元気になれた」と書いてはるのを読み「ああ、元気が欲しいなぁ〜」とふと感じ、鑑賞した次第(・ω・)

何でもロビーの掲示によれば「香川県内唯一の上映館」だと言う・・! ぬぬ・・(・ω・)

“おっぱい山の村”と呼ばれる双峰村で生まれた倫子(りんこ:柴咲コウ)は、父親が誰かを知らず・・“ふりんのりんこ”などとあだ名されて育った。
だらしないオカン(母)=ルリコ(余貴美子)との2人暮らしが我慢出来なかった倫子は、15歳で村を飛び出しトウキョウへ。
祖母のもとに身を寄せた彼女は、料理の腕を磨いてゆくが・・やがて色々と失意が重なり、結局は10年後に故郷へと無一文で舞い戻る・・

祖母は既に亡くなり、
最も信頼を寄せていた彼氏に逃げられた衝撃で“言葉”を失ってしまった倫子。

彼女は「好きな料理で生計を立てたい」と考え・・ルリコの許可を得て、自宅裏の物置小屋を改装し“食堂かたつむり”と言う小さなレストランを開く。

「完全予約制」「料理はシェフ(倫子)任せ」「1日に1組限定」と言う独特の運営ながら・・クチコミで食堂は繁盛し始める・・

そんな中、ルリコに「あたしの命はもう長くないのよ」と聞かされた倫子は・・

予告編でも感じることだが、とにかく“CG処理でごってり飾ってる映画やな〜”と言うのが第一印象。そこが本作の魅力でもあり、一方で激しく(?)敬遠されるトコロとも言えよう。

全体から連想したのは『おくりびと(2008)』『嫌われ松子の一生(2006)』そして『ブタがいた教室(2008)』などであろうか(・ω・)

柴咲さん、今回はモノローグ(独白)を除いては“ほぼ完全”にセリフなしで頑張ってはった。
まぁ、ラストでひと言(?)だけ「言葉を取り戻す」んだが・・何を仰るのかは、観てのお楽しみってことで(=^_^=)

しかしアレだ。本作って、物語の中心には倫子がいる訳なんだが、全体的に「半歩ほど身を引いてた」印象を受けた。
実際、全編を通じ魅力を放ってくれたのはブラザートム(熊さん役)、江波杏子(お妾さん役)・・そして何と言っても余貴美子さんなのである!

先ほど『おくりびと』に似とる! と書いたのは、倫子の相手するお客が、次第に彼女自身に近付いて来る“流れ”から。
中盤まで、多少の“ハプニング”を挟みつつ、物語はいわゆる“食堂かたつむり”での日々が綴られることとなる。

ここで倫子にそれぞれ(1対1で)厨房を挟み(?)対峙する、熊さんやお妾さんとのやり取りが・・イイ! のである。

第1号のお客であった熊さんが、倫子の出した“ザクロカレーライス”を平らげた直後に見せた行動(?)・・ここにまずウルウルさせられた。結局、その理由は(必ずしも)ワタシの思ったこととは違ってたんだが、あの演出は・・ズルい(=^_^=)

“ハプニング”後の初のお客であったお妾さんの、コース料理を食べ進めるシーンも・・イイ! 当初は「江波さん、めちゃめちゃ老け込みはったなぁ・・大丈夫かなぁ」と心配してしまったが・・「あんた、女優ですやんか!」と叫びそうになってしまった(=^_^=) このしとの「食べながら」そして「食べ終えて」変わって行く演技には、かなり驚かされる。

このしとを起用しない監督さんがいるとすれば「どうかしてる!」とまで直感してしまった。まるで『情婦(1957)』におけるマレーネ・ディートリッヒの“あの演技”を見せつけられた時のような衝撃である・・ってそこまで言うか(=^_^=)

地元の土建会社々長を好演(?)した、田中哲司氏の“毒舌”も見所の1ツか。彼が倫子に「挑む」シーンからの言動の変化も観逃してはならない。

劇中の主なロケーションの1ツが、ルリコの経営するスナック「アムール」の店内だが・・ここの「地方の場末ならでは(?)のすさんだ店内ぶり」が生々しくてスゴい(=^_^=) この場面はどうにも『鈍獣(2009)』を思い出してしまったな(⌒〜⌒ι)

一見「素朴」に見えて、その実「素材にこだわっとる感バリバリ」なレシピの数々は、眺めててハラも立つが(=^_^=)、確かに美味しそうだった。ワタシってば“泣けるほどに美味い料理”ってもんを生まれてこのかた、食べたことがないので・・
まずは正直「静かに」「ゆっくり」「味わって」食べる・・ってのを実践してみたくなった。

・・その夜。帰宅してから“孤独な晩飯”を喰った訳だが(←いつもだが)『食堂かたつむり』のメニューの数々を思い出しつつ、食卓を一瞥して思ったのは、

「こんなもん、クズ同然や!」ってこと・・(×_×)

いや、(こんなもんにせよ)食材(の製造・流通・販売)に関わって頂いた皆さんを前にしてはとても言えない言葉だが・・「そそくさと」「じっくり味わいもせず」「他のことを考えながら」作業的にかっ込んでるだけなのだ、ホンマ。

こんな食事を毎朝、、毎晩、、毎日、、続けてたら・・そりゃ精神も肉体もヘバるやろ、、と愕然としてしまったワタシ。

ホンマに喰うべきモノ、を喰うべき時間を捻出してでも喰わなきゃ・・「死ぬぞ・・俺」と感じた次第である(・ω・)

〜 こんなトコもありました 〜

♦インパクトあるロケーション=おっぱい山。2つの山頂の“乳首”に当たる緑色のもっこりは、何だったんやろ?
♦魅力的な某キャラ“エルメス”・・その名の由来は、ウィキで知った(・ω・)
♦倫子と“エルメス”のテレパシー会話(?)のシーンが好きだったが・・中盤以降、バッサリ演出的にカットされてた(×_×)
♦余さん。数々のシーンで『東京タワー(2005)』での“あのキャラ”に迫る「キッツイィー」もんがあったんだが、後半の飛行シーン(?)で妙にゾクゾクしてしまったな(=^_^=)
♦飲酒状態で馬に乗って移動するのは・・道交法的にセーフなんかな?(いちおう“軽車両”にあたるらしい(=^_^=))
♦ハトが飛びまくる! これであと「爆発炎上」「2丁拳銃」「スローモー映像」の3要件を満たしたら・・もはや“ジョン・ウー作品”と呼べそうだ(←呼ぶな!)
♦「マウントオッパイ・バンジージャンプ」・・怖いけど楽しそうやな。
♦「ヨロズヤストア」で新鮮な食材を買い揃えれば、オレにも作れる! ・・かな?
♦「おっぱい村の恵みを、かたつむりの歩みのように、ゆっくりとお届けしたい」ってのが、かの食堂のコンセプトらしい。
♦“ジュテーム・スープ”を飲みに来てる・・男性2人(☉д☉)
♦「乳山ナンバー」のクルマが登場! こだわってるねぇ。
♦初めて“サムゲタン(蔘鷄湯)”って言葉を知った。 ・・って知っても、この先、喰うこともねぇかも(=^_^=)
♦邦画にしては珍しい(?)大規模なガーデンパーティーのシーンが印象的だった。
♦劇中の献立を手がけたのは「オカズデザイン」なる専門チームだったみたい(・ω・)

〜 こんなセリフもありました 〜

倫子“決めた! いつか料理屋を開く!”
  “愛、お金、夢・・総て盗まれた”
  “私は今、わけあって声が出ないのです”
  “どのようなご会食でしょうか?”“恋人?”

ルリコ「シミはコンシーラーで消すのよ」
   「“人の噂も75日”・・長い人生の中の“たった75日”の辛抱じゃない?
   「あんたは“処女懐妊”なの」
   「あたし、ガンだって。“ガ〜ン!”だよ」
   「(手遅れで)ラッキーよ。手術でカラダ切られるのイヤだもん」
   「何か喋ってよ。あんたの声、忘れちゃったよ」
   「気取って食べたって、美味しくないじゃない
   「“※※※※”食べちゃおうと思って」

熊さん「スゲェよ、倫子ちゃんの料理は。
    喰うとさ、変わるんだよ・・ホントに」

倫子“食堂をやります”“物置を貸して”
ルリコ「勝手にすれば?」

雅子「50過ぎると、枯れてく一方よォ」

エルメス“何を怒ってるのか知らないけど、ちゃんと美味しいもの作ってよね。
     それがあんたの仕事なんだから”

※「あたしは、あんたの店なんて潰れればイイと思ってるのさ・・だから」
 
※「酒、飲みに来てるんだから・・馬で来るしかねぇだろ?」
 「このオレのカラダを知らねぇまま、人生終わったら後悔するぞ」
 「相手、選ぶようじゃ・・プロじゃねぇよ!
 「嫌いなヤツには(料理)作れねぇよな?」
 「時間かけりゃ、誰でも作れるよ」
 「こんなに待たせて“※※※”かよ! こんなのオレだって作れるよ」

手紙“あなたがいたから、生きて来られた。
   他に何もないし、何も要らなかった”
  “胸を張って、堂々と生きなさい”
  “あなたには、料理がある”

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コメント

こんばんは。

本作は興味がありました。スケジュール的に劇場鑑賞は叶わなさそうですが、いずれ観たいと思っています。

余さんは存在感といいますか、凄味がありますね。
『ディア・ドク』でも『おくりびと』でもこの人の存在が効いていたと感じました。

>こんな食事を毎朝、、毎晩、、毎日、、続けてたら・・

お気持ちは分かる気もしますが、食事はある意味、摂る“姿勢”もあると思うのです。
対象物は同じでも感じ方が変われば滋養度も変わると私は思います。
(基本的には)お腹が空いていれば何を食んでも美味しく身になり・・・だから折角なので美味しく(*^_^*)食べて下さいね。
「泣けるほどに美味しい料理」はその後に・・・きっと巡り合えると思いますから。

投稿: ぺろんぱ | 2010年2月26日 (金) 20時57分

ばんはです、ぺろんぱさん。

>本作は興味がありました。スケジュール的に劇場鑑賞は
>叶わなさそうですが、いずれ観たいと思っています。

男性キャラよりも、女性キャラそれぞれに「個性」と言おうか
ヒトクセあって、良かったです。

野郎には 女心は 永久(とわ)の謎

ってトコでしょうか(・ω・)

>余さんは存在感といいますか、凄味がありますね。
>『ディア・ドク』でも『おくりびと』でもこの人の存在が
>効いていたと感じました。

ワタシは『男たちの大和』や『歌謡曲だよ、人生は』で、
ご尊名を意識するようになりましたね。

江波杏子さんと「更にガッツリ」タッグを組んでの
『愛と喝采の日々』みたいな『テルマ&ルイーズ』みたいな、
そう言うのんが観たいです(=^_^=)

>対象物は同じでも感じ方が変われば滋養度も変わると私は思います。

まず「食べるシチュエーション」からして・・なっとらんのかも、です。

>(基本的には)お腹が空いていれば何を食んでも
>美味しく身になり・・・だから折角なので美味しく(*^_^*)
>食べて下さいね。

究極の空腹も、究極の満腹も感じないのが問題かも。。

>「泣けるほどに美味しい料理」はその後に・・・
>きっと巡り合えると思いますから。

まずは「泣けるほどに素晴らしい人生」を感じたいものです。
五体満足なのに、何をしても喜びがわいて来なくて・・(×_×)

クリキントンさんとか、仙台のクヒオさんとかに、
逢いに行って、元気を貰わないとね!

投稿: TiM3(管理人) | 2010年2月26日 (金) 23時25分

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