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2010年1月19日 (火)

☆『悪夢のエレベーター(2009)』☆

18日(月曜)の夜。年をまたいでは「お初」となる“ソレイユ行”としゃれ込んだ。因みに・・“ソレイユ”と言うのは、高松市中心部の商店街にあるミニシアターのことだ。(念のため)

今週から来週にかけては、出張やらイベントやらが結構固まってて、なかなかお気楽に劇場に通うこともままならないんだが、、それ故に「行けるときは行く!」「行くときは一緒!(←おい)」って感じで強引に時間を捻出せねばなるまいて、と考えている。

今夜は(以前から)狙ってた1作『悪夢のエレベーター』を観て来た。
「怒濤のどんでん返しがあなたを翻弄する! 究極の人間不信エンタテインメント!!」の(ピンク色の)コピーがチラシに踊ってる本作だが、はてさて・・?

イケメンな青年=小川順(斎藤工)が眼を覚ますと、そこはエレベーターの中だった。彼を取り囲むのは3人の見知らぬ面々。

・やくざチックな赤シャツ男=富永(内野聖陽)
・全身グリーンのジャージに身を包んだメガネ男(モト冬樹)
・寡黙なゴスロリ(=ゴシック&ロリータ)衣装の少女(佐津川愛美)

「どう言う事情でここにこうして倒れているのか」をハッキリと思い出せない順に、やくざ&メガネが「(あんたが)5階から乗り込んだ直後、エレベーターが落下した」と伝える。どうやら現在は真夜中で、このエレベーターは何処かのマンションのモノらしい。

順はやがて「行かねばならぬ先のあること」を思い出し・・非常ボタンを押す、監視カメラに救援を求める、ドアをこじあけようとする、などを試みるが・・その総ては徒労に終わる。
更に所持する携帯は「バッテリー切れ」を起こし、何故か「はめてた腕時計」が行方不明に・・

お互いがイライラを募らせる中、ゴスロリ少女が、やくざが、そしてメガネが自らの「このエレベーターに乗り込んだ理由(とか過去とか)」を語り始める。
彼らのハナシに耳を傾ける中、順は「あること」に気付くのだが・・それこそが更なる“混沌(ケイオス)”の幕開けとなろうことは、4人の誰もが思いもしないトコロであった。

いや、正確には・・そのうちの1人を除いては・・

“極上のエンタテインメント”や“騙される爽快感”を求めて本作を観たワタシは、正直「こんなのエンタテインメントじゃねぇ!」とちょっとハラの立つのを抑えることが出来なかった。
何だかね、制作側の「騙したった!」「どや、驚いたやろ!」って得意満面顔(?)が浮かんで来る気はするんだけど、こんなテイストの“騙し”を、ワタシは少しも望んでいないし、絶賛もしたくないのである。

中盤でいったん、物語は“大きな転換”を迎える訳だが、そこからの「トーンダウンさ」が痛々しくもあり、そして正直・・私的には「滑って」思えて仕方なかったな(・ω・)
例えるなら『死刑台のエレベーター(1958)』をメイン元ネタ(←「行かなきゃ系」の代表格)にした『キサラギ(2007)』を観られるかとワクワクしてたら、、『アフタースクール(2008)』や『約30の嘘(2004)』みたいな流れとなって来て、、そこに“コーエン兄弟路線(←「想定外系」が多い)”が大きく幅を利かせて来たって感じ(⌒〜⌒ι)

終盤近くで「とあるキャラの(積み重なって来てた)言動の奇妙さ(って言うか不愉快さ)」がとある“フリ”の部分にパチッと(ピースの)はまり込む形となるんだけど、、何かねぇ・・ちっとも爽快感がないのれす。

たまたま本日は「メンズデー」だったもんで、少しは鑑賞が安く上がった次第だけど、それを加味しても「何だか、わざわざの時間を費やして、しょっぱい小品を見せられただけやったかもなぁ」と複雑な気持ちのワタシだった。。

〜 こんなトコも 〜

♦オープニング。「夢のエレベーター」と白文字でタイトルが表示された後、一番左に赤文字で「悪」と付け加わるエフェクトが印象的だ。
♦アガサ・クリスティの推理小説の中では『そして誰もいなくなった』がベスト、との劇中評があった。
♦即死する高さは12階以上(の高所)だとか・・ってどんな統計だよ(×_×)
♦『盗撮天国2/エロベーターOL編』って・・(⌒〜⌒ι)
♦「マンション管理人」の、あの造型の気持ち悪さは特筆モノである。。
♦“境界型人格障害”・・何と恐ろしや・・
♦「残酷効果」なるスタッフの仕事に興味津々(☉д☉)
♦ロケ地の1ツは「西葛西ハイツ」なるマンションだった(東京都江戸川区らしい)。

〜 こんなセリフもありました 〜

安井“人生を「ペナントレース」に例えれば、
   どれだけの人の人生が「消化試合じゃない」って言うんだ?”
  “そもそも「消化試合」には「起死回生」なんてない”
  “そう言うお前は「人生の一軍」にいるのか? 「優勝争い」をしてるのか?”
  「明日には、今日よりもっと辛いことがある。それでも、生きていたら・・
   いつかきっと、今日のことなんてどうでも良くなる」
  「“負け越し決定”かな?」
  “それでも、たとえ今日より辛い明日が待っているとしても・・
   バットを振らなければ何も始まらない。今日を越えられない”

順「あれ? この音・・アラームだ。俺の腕時計? あれ?」
 「君はそもそも乗っていなかった。このエレベーターに」

富永「兄ちゃん『マトリックス』みたいやったでぇ」 ←再現映像で、人形の片脚が砕けてましたが、、
  「他人(ヒト)に言われへんことの1ツや2ツ、誰にでもあるやろ。なぁ、姉ちゃん?」
  「何や? 何が始まるんや?」
  「諦めたら、そこで試合終了や。『スラムダンク』読んでへんのかいな?」
  「その力・・どうやらホンモノみたいやな」
  「泥棒ちゃうわい! 空き巣じゃ!」 ←空き巣のプロらしい
  「ここまでかな?」

メガネ「気を付けて下さいよ。どうもあの方“ワケアリ”っぽいですから」 ←あんたもな!

麻奈美「どんなことがあっても、駆け付けてよね。絶対だよ」
   「“針千本”飲んで見せる? “針1本”で十分だよ。その代わり・・ホントに飲んで貰うから」

少女「私もない・・“言えないこと”なんて」
  「これは“復讐”だから・・私を蔑み、虐げ続けて来た奴らへの」

順「死んでも何にもならないんじゃないかな?」
少女「生きてても、何にもならないし」

ママ「恋に犠牲は付きものなのよ」

愛人「離婚するんじゃなかったの? 何で離婚する人が子供作ってんの?!」
  「今日死ななかったら、いいことあるかな?」
  「“今日よりも辛い日を楽しみに生きて行け”って言うの?」
  「早く来ないかな・・辛いこと、沢山沢山・・来ればいいのに」

追記1:案外、本作で最も“中心”にいた人物は、本上まなみさんだったのかも知んない(・ω・)
追記2:小道具をも含む、裏方的行動のキーを握ってたのが、実はあの人物だったんやな・・と気付かされる。信用し過ぎてはいけないのだ、他人なんてものは(・ω・)
追記3:検死すれば薬物反応が(必ず)出て来ると思うが? って言うか、何にしてもあのマンションって人通りが少な過ぎ(=^_^=)
追記4:腕時計や携帯に指紋がベッタベタ、、管理人室内にもベッタベタ、、
追記5:見知らぬICレコーダーが勝手な遺品に、、

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コメント

こんばんは。

'10年お初のソレイユは不作に終わってしまったのですね、残念でしたね。
私も後味の悪い作品だなと感じていた本作でしたが、御腹立ちになるほどの駄作とも思えなかったのですが・・・。(^^ゞ

思うに、堀部監督のデヴュー作ってことで、多分にいろんな過去作品への氏なりの思い入れが入り込み過ぎて、結局は「コレを撮る!」的主張が薄れて収拾がつかなくなってしまったのかも知れませんね。

>あの造型の気持ち悪さは特筆モノ

ここには大いに頷けました。^_^;

投稿: ぺろんぱ | 2010年1月20日 (水) 00時25分

考えてみれば、、、「究極の人間不信エンタテインメント!!」っていう括りにもどう納得して良いのか、、、凄いものがありますよね。^_^;

佐津川愛美ちゃんには参りました。
が、「別人」でしたね、考えてみればそれも、ね。
でも、参りました。(^^)

投稿: ぺろんぱ | 2010年1月20日 (水) 00時45分

お早うございます、ぺろんぱさん。
コメントがすっかり遅くなり恐縮です、、

>'10年お初のソレイユは不作に終わってしまったのですね、
>残念でしたね。

まぁ、次々にエエのんがやって来ますから(=^_^=)

>私も後味の悪い作品だなと感じていた本作でしたが、
>御腹立ちになるほどの駄作とも思えなかったのですが・・・。(^^ゞ

駄作、とズバッと斬り捨てるのも言い過ぎな気はしますけれども・・

>思うに、堀部監督のデヴュー作ってことで、多分に
>いろんな過去作品への氏なりの思い入れが入り込み過ぎて、

ワタシの勝手な推測(=邪推)では、作り手の中に
『ファーゴ』(の展開)に対するオマージュや
『ノーカントリー』(のどんでん返し)に対する挑戦みたいなの
がきっとあったように感じます、うん。

>ここには大いに頷けました。^_^;

気持ち悪いんだけど、生への(或いは性への)執着は劇中随一でしたね(⌒〜⌒ι)

投稿: TiM3(管理人) | 2010年1月21日 (木) 06時36分

>考えてみれば、、、「究極の人間不信エンタテインメント!!」
>っていう括りにもどう納得して良いのか、、、
>凄いものがありますよね。^_^;

確かにその通りなんだろうけど、、

パッと連想したのは、昔に某番組の中でやってたブラックアニメ(?)
『笑ゥせぇるすまん』辺りでしょうかね。
「コレを見せられて、面白いしとっておるんやろか?」って観後感(?)
が似てる気がします(・ω・)

>佐津川愛美ちゃんには参りました。
>が、「別人」でしたね、考えてみればそれも、ね。
>でも、参りました。(^^)

表情&会話量の「振り幅」のスゴさはありましたね。
まぁ・・要するには騙されたワタシでしたが・・(⌒〜⌒ι)

投稿: TiM3(管理人) | 2010年1月21日 (木) 06時48分

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