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2010年1月24日 (日)

☆『正義のゆくえ/I.C.E.特別捜査官(2008)』☆

23日(土曜)。
昨日から1泊コースで宇和島市(愛媛県)に出張、この日の午後に無事帰松した。社用車を会社に戻し、そのまま帰路についても良かったんだが・・実は出張前から「観とける機会があれば観とこ」と考えてた1本があり、それを観るべくミニシアター“ソレイユ”に寄ってからの帰宅とした・・

・・ら、狙ってたソレは時間が変更となってしまってた(×_×) で、選んだのがハリソン・フォード主演最新作たる『正義のゆくえ/I.C.E.特別捜査官』ってヤツ。
正直、あんまし食指は動かなかったんだが、、「まぁ、色々と観ておくか」と直感したのと、チケット売り場のスタッフ氏が「きっとご満足頂けると思います」・・みたいな私見を“珍しくも”述べはるのを耳にし、ちと興味が湧いた次第(・ω・)

ロサンゼルス。メキシコ国境に近いこの街には「韓国人」「(バングラデシュ出身の)サウジアラビア人」「(南アフリカ出身の)ユダヤ人」「オーストラリア人」「メキシコ人」など、世界中の様々な人種が混然と暮らしている。
彼らの中には“グリーンカード(永住査証)”を取得し、合衆国々民として真っ当に(?)生活している者もいたが、その一方で“強制退去”に怯えつつ、不法就労を日々続けざるを得ない人々も決して少なくはなかった。

マックス・ブローガン(ハリソン)は同僚=ハミード(クリフ・カーティス)と共に「I.C.E.(移民関税執行局)」に勤務するベテラン捜査官。心優しい彼は、取締のために踏み込んだとある縫製工場で、不法滞在していた若いメキシコ女性=ミレヤ・サンチェスを摘発。彼女は「預けてる子供をお願い・・!」とマックスに訴えながらも連行されてしまう。

ミレヤの「悲痛な叫び」が耳の底に残り、どうにも寝付きの悪い(=^_^=)マックスは、つい私情を割り込ませてしまい、彼女の息子=ホァンの面倒を見ることとなる。メキシコの実家にホァンを送り届けることこそは成功したが、肝心の母親の行方が分からなくなってしまう。

中東出身の女子高生=タズリマ・ジャハンギルは、クラスメイトを前に「“911”のテロ実行犯もまた同情されるべき」と言った趣旨の小論文を発表してしまったため、やがてはICE、FBIにも家族ぐるみでマークされることとなる。

クリーニング店を経営する韓国人一家の息子=ヨンは、4人の悪友らに誘われるまま“拳銃強盗”の片棒を担がされてしまう。酒屋(リカー・マーケット)に押し入った彼らは、運悪くも「最も厄介な人物」に遭遇することとなる。

ミュージシャン志望の若者=ギャビン・コセフ(ジェフ・スタージェス)は、ヘブライ語もろくに話せぬ青年だが、知恵を絞って“ラビ(ユダヤ教師)”に成り済まそうとする。

ギャビンの恋人=クレア・シェパードはオーストラリア出身。ニコール・キッドマンに憧れ女優を目指す彼女は観光ビザの期間延長を申請に行った帰り、偶然にも“グリーンカード”の発行審査官であるコール・フランケル(レイ・リオッタ)に出会う。

イラン出身のハミードは、家族の「はみ出しもの」である妹=ザーラに手を焼いているが、ある日、ザーラとその彼氏が“事件”に巻込まれ、その結果、次々と「隠された事実」が明らかとなって行く。

移民問題専門の弁護士デニス(アシュレイ・ジャッド)は、アリークと言う名の孤児(女の子)の面倒を見、その里親を探し続けている。子宝に恵まれない彼女は、プライベートな時間に、夫に「養子を迎えたい」と提案するのだが・・

おお、これはまさに「本格的な群像劇」であった! 「ハリソン主演」って文字こそ、チラシに大きく(?)書かれているが、観終わって考えたら「中心人物の1人」って立ち位置に過ぎなかった気もする(・ω・)

本作、まさに「邦題のネーミング」で大、大失敗(←どっきり風)してて、そこが実に惜しい! 映像センスこそには、さしたるスタイリッシュさがあった訳でもないんだが・・その「切り口・描き方・テーマ性」などからは、往年の佳作『トラフィック(2000)』を連想させられたモノだ。

7ツほどの物語のピースが、微妙な位置関係で配されてて、それが次第にハマって行くのは(群像劇のお約束であるにせよ)気持ちが良い。やや、展開の中には「不自然に偶然すぎる必然」もあったんだが・・ま、そこはフィクションですから(=^_^=)

物語の後半で、派手なクライム(犯罪)シーンが描かれ、それはなかなかにサスペンスフルであった。ここでハリソン君が大活躍しちゃうと「それこそ不自然」なんだが・・その場面では巧い具合に、ちょうど良いキャラが活躍してみせてくれた☆

しかし何だ・・ハリソン&レイリオ(←略すな!)のどアップだけは流石に「余りにもの乱発はご勘弁願いたい!」と心の中で叫びそうになってしまった(×_×) 特にリオ様(=^_^=) あの妙にお傷み気味で不気味なご尊顔に加え、あのデブデブ過ぎる体格は、ちとアカンでしょ。。

って訳で「和製タイトル」と「ハリソン君のみにスポットを当て過ぎるPR戦略」だけでも、もうちょっとちゃんと見直しといたら、もっともっとヒットしたような気がしてならない(×_×)

〜 こんなトコも 〜

♦原題は“Crossing Over(交錯)”である本作。それを活用した(もっとエエ)タイトル付けは出来んかったんか?
♦アメリカのハイスクールにおける、露骨なイジメ描写には結構キツいモノがあった。。未だ銃社会であることを考えると、乱射事件がたまに起こるのも頷ける気がする・・
♦“Suicide Bombing”はそのまんま「自爆テロ行為」のことだとか、、
♦「年齢が21歳に達するまで帰化申請は出来ない」と劇中で解説されてた。
♦両親のうち片親が自主的に出国(=国外退去)すれば、残った方の親子については「目をつぶる」のが現状だそうだ。中途半端に寛容なんやね、、
♦アメリカ国内のコピー店は、色々と“副業”に手を染めとるのが実情かも知んない(・ω・)
♦如何にも「ラビ」って風体のヨフィー爺さん。なかなかに印象的な演技をして下すってた。あのシーンはまさに『フリージャック(1992)』のラストにおけるミック・ジャガーみたいな感じだ(=^_^=)
♦コンベンションセンターでの「帰化宣誓式典」が終わるまでは(当然ではあるが)アメリカ国民ではない、と言うことだ。
♦R&Bシンガーのフィル・ペリー氏が「Himself」な役柄で出演☆ 因みにアルバム1枚持っとります(・ω・)
♦メキシコ国境界隈には「悪徳越境業者」ってのがウヨウヨしてるらしい(×_×)
♦1人が「本当のこと」を言っても、その場に立ち会った2人が「本当でないこと」を口を揃えて言えば、それがそのまま「事実」となってしまう場合があるのだ。。
♦にしても「無くなった(監視カメラの)記録映像テープ」はどうなる?(・ω・)
♦「飲酒運転」⇒「銃撃戦」に突入しちゃう某キャラの暴れっぷりには圧倒されっぱなしだった(⌒〜⌒ι)

〜 こんなセリフもありました 〜

マックス「帰化さえすれば、みな同じアメリカ人なのにな」
    「まだ家族には言うな・・私が行く」
    「“ヤマ場”はこれからだ」 ←なんか『メン・イン・ブラック2(2002)』の冒頭を連想、、

ハミード「明日は“特別な日”だってのに・・お前はそれを台無しにしたな?」

ザーラ「みんなが見てるわ・・“のけ者”のあたしたちを」
マックス「構わんさ」

※「これで満足か?(Are you happy now?)」
 「とっとと行きな(Scram)」
 「残酷な仕事だな。“人間を追い払うこと”でこの国に貢献してるとは」

捜査官「どうした? 見逃す気か?」
   「こいつは何処で買った身分証だ?」
   「国歌を聴かずにここを去るのか? そいつは無礼だろ?」

悪友「銃を持つとおっ立つぜ。早く棄てっちまいな、童貞なんて」

コール「観光ビザしか持たぬ人間が就労するのは違法だぞ?」
   「拘置所に入るって時に、ユーモアなんか関係ない」
   「待て。して欲しいことがある。ベッドに両手足をつけ」 ←イヤなオヤジだねぇ(×_×)
   「ある日急に、妻に対する興味がなくなってね。総てが面倒になったのさ」 ←あの奥さんに失礼やろ!

ヨン「金持ちだけが“いい思い”をする国なんだろ? ここは」

クレア「分かったわ・・あなたの好きにしていい」
   「どう? あんたのそのオツムでも良く分かった?」

デニス「あなたは“妄想症”だから“歪んだものの見方”をするの?」

ギャビン「どうやって払ってる? どう工面を? ・・そんな・・!」 ←ワタシなら、まだ引かないけどな・・

ギャビン「“グリーンカード”欲しさに、何度?」
クレア「・・彼が求める限り」

ヨフィー「感動した(Very moving)」
    「声は良かったぞ、若いの」

レスリー判事「この国はあなた方の成功を約束した訳ではありません。
       約束したのは・・あなた方の“成功の可能性”のみです」

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コメント

こんにちは vivianです (^-^)

TiM3さん お元気ですか?
TiM3さんは、枚方の人だったんですね?
高松にも関西人みたいなオモシロイ人がいるわ~と思っていました。
職業も学校の先生かなと思ってました。
私は枚方にある大学に通学してたので(どこか分かりました?)京阪沿線は詳しいです 
TiM3さんにもペロンパさんにも大したコメントも出来ず何故同じ人間なのに、こうも違うのか??とホントに心から悩む今日この頃です。 
そこでですね、予告シネマをしたいと思います。
私は今度「ラブリーボーン」を観る予定です。
TiM3さんも是非観てブログにアップして下さい。
もし観て下さったら、原稿用紙2枚分コメントさせていただきます。
では、よろしくお願いしま~す (^-^) バイバイ 

投稿: vivian | 2010年1月24日 (日) 18時07分

こんばんは。

>「本格的な群像劇」
>往年の佳作『トラフィック(2000)』を連想

TiM3さんの書かれているstory展開を拝読するに、まさしく!そのようですね!

>「ハリソン君のみにスポットを当て過ぎるPR戦略」

まんま、その戦略によって(逆に)見送ってしまってたような感じも否めません。
他のブロガーさんのレヴューで「良い作品」との印象も後刻に受けたのですが。
改めて、邦題って言うのも至極大切なものなのですね。

>その場に立ち会った2人が「本当でないこと」を口を揃えて言えば、

怖いですね。
「本当のことを言っていた」一人の人生がそれで左右される場合は尚更・・・。


vivianさんのコメントも拝読させて頂いてしまいましたぁ!私も、『ラブリーボーン』は興味津々です。観たい作品の公開が重なっていて他作品とのスケジュール的兼ね合いでどうなるか分かりませんが、叶うなら観に行きたいところです。(*^_^*)

投稿: ぺろんぱ | 2010年1月24日 (日) 19時29分

vivianさん、ばんはです。
充実した日曜を過ごされましたか?
ワタシは大きなあくびだけでした ←あんたは某国営放送ドラマ(朝ドラ)の主題歌かい!

>TiM3さんは、枚方の人だったんですね?

そうなんですよ。故・森繁久彌さんが“名誉市民”だとすれば、
ワタシなんぞは“不名誉市民”・・いやいや、そこまで卑下せんでも(=^_^=)

>高松にも関西人みたいなオモシロイ人がいるわ~と思っていました。

日常生活ではスベりまくってますけどね(=^_^=)

>職業も学校の先生かなと思ってました。

ワタシが教えると・・学級崩壊が起こりましょうね。。

>私は枚方にある大学に通学してたので(どこか分かりました?)
>京阪沿線は詳しいです 

「関西」を代表する「外国語」を学べる「大学」でしょうか・・?
↑そのまんまですね。。

>TiM3さんにもペロンパさんにも大したコメントも出来ず何故同じ人間なのに、こうも違うのか??
>とホントに心から悩む今日この頃です。 

いや、そもそものワタシの記事が大したことないですから・・
って言うか「大したこと」「大したことないこと」の判断は、余りご自分で結論出さなくてイイと思いますぅ。

>私は今度「ラブリーボーン」を観る予定です。
>TiM3さんも是非観てブログにアップして下さい。
>もし観て下さったら、原稿用紙2枚分コメントさせていただきます。
>では、よろしくお願いしま~す (^-^) バイバイ 

おお、イイですね。あの作品は、ワタシも狙ってる1本です。

是非、熱いトークを交わしましょう!

ではではっ(=^_^=)

投稿: TiM3(管理人) | 2010年1月24日 (日) 20時24分

ぺろんぱさん、ばんはです。

最近のワタシってば、ぺろんぱさんやitukaさんの辿って来た作品群を、数ヵ月遅れで追っかけてる感じだな、と思います(=^_^=)

地方都市(市民)にとっては、なかなか「単館系(佳作)」を積極的に観るのんが難しいんですねぇ、、

>TiM3さんの書かれているstory展開を拝読するに、
>まさしく!そのようですね!

そうなんです。「群像劇」ってやっぱり「ストーリーの断片の繋がる瞬間が最高に面白いや!」と思いました。

>他のブロガーさんのレヴューで「良い作品」との印象も後刻に受けたのですが。
>改めて、邦題って言うのも至極大切なものなのですね。

そうなんです。『ザ・バンク』の時もそう思いました。

>「本当のことを言っていた」一人の人生がそれで左右される
>場合は尚更・・・。

本作の場合は「まぁ良いだろう」と思えたワタシです。
それよりも、そのように「粋にはからった」しとが・・(×_×)

>vivianさんのコメントも拝読させて頂いてしまいましたぁ!
>私も、『ラブリーボーン』は興味津々です。
>観たい作品の公開が重なっていて他作品とのスケジュール的
>兼ね合いでどうなるか分かりませんが、叶うなら観に行きたいところです。(*^_^*)

ゼヒ、語り合いましょう。
ワタシとしては、何となくロビンさんの『奇蹟の輝き(1998)』を連想してしまいましたが・・(⌒〜⌒ι)

追記:そう言うと、レイ・リオッタってワタシの家人には、いつまでも『不法侵入』での印象が強烈らしく「気持ち悪い人や」みたいに言われてたモノです(=^_^=)

投稿: TiM3(管理人) | 2010年1月24日 (日) 20時40分

コメントありがとうございました。
ご指摘のとおり、実行犯は同僚刑事じゃなかったですね。
ちょっとはしょって書いてしまったので、誤解を与えちゃったみたいですみませんでした。

投稿: ひらりん | 2010年1月24日 (日) 23時35分

ひらりんさん、いらっしゃいませ。

>ちょっとはしょって書いてしまったので、
>誤解を与えちゃったみたいですみませんでした。

こちらこそ、さしでがましいことを致しました(⌒〜⌒ι)

また今後とも、ひらりんさんのブログの記事を参考とさせて頂けたら・・
と考えております。

宜しくお願い申し上げます。

投稿: TiM3(管理人) | 2010年1月25日 (月) 00時02分

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