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2009年3月20日 (金)

☆『ワルキューレ』☆

20日(金曜)。
送別会っぽいのんが3夜連続し、ちと「寝だめ」「休肝日」に充てようと考えてた1日だったが・・午前中から引っ越し業者さんが見積りに来はる! ってことで、そないに深く眠ることもなく起きた(・ω・)

無事に業者さんとの打合せも終わり、解放感に包まれた(=^_^=)ワタシは、市内(国道1号線沿い)にあるシネコン“シネプレックス枚方”に、本日から公開の始まった新作『ワルキューレ』を観に向かったのだった☆

監督:ブライアン・シンガー、主演:トム・クルーズによる、第2次大戦時に実在したドイツ軍将校=シュタウフェンベルク大佐らの一派による“反逆”とその結末を描いた軍事サスペンス。

「初日の2回目」ってことで「入場出来る可能性も半々ぐらいかなぁ・・」と覚悟してたら、すんなりチケットが買えたので拍子抜け。。
今ドキの観客層からすれば「トムクル主演」ってのも「第2次大戦モノ」ってのも、食指を動かすポイントから外れとるんやろか・・?

“これは事実に基づく出来事である”

1934年、アドルフ・ヒトラーが総統に就任、ドイツ帝国は隆盛と領土拡大を続けていた。その一方、勢い付く国家の“影”の部分で、夥しい数の人々が日々粛清され、その命を落としていた。大多数の軍人はそんな現状を知りつつも受け流していたが・・中には現政権に反旗を翻す将校もいた・・

度重なる過激な発言が祟り、今や南アフリカ・チュニジアに“最前線送り”となった青年将校=シュタウフェンベルク大佐(トム)は、
「救うべきは祖国(=ヒトラー総統)より、まず(虐げられている)国民の生命ではないか?」と疑問を感じつつ、慢性的な水不足に喘ぐこの地で戦いの日々を送っていた。

将軍の視察を迎えたそんなある日、シュタウフェンベルクは連合軍機の強襲を受け重傷を負う。

ミュンヘンの陸軍病院で目覚めた彼は、自身が“鉄十字勲章”を授与し、陸軍総司令部・参謀長の肩書を得た(=昇格)ことを知るも・・代わりに失ったものも“左眼+右手首+左手2指”と大きかった。

一時的な帰宅を赦されたシュタウフェンベルクは、妻ニーナや2人の子供らと“束の間の幸せな時間”を過ごすが・・今や彼の邸宅周辺にも空襲の手は伸びていた。
地下室に避難する一家。階上の、止め忘れた蓄音機からかすかに漏れ聞えて来る“ワーグナーの交響曲(ワルキューレの騎行)”の旋律に耳をすませながら、
「この国には変革が必要で、そのためには“ドイツの敵”ヒトラーを倒さねばならない」「このまま命を失ってしまっては、子孫に恥を残すだけだ」と深く考え始める。

1943年3月13日。コアントロー(フランス産の酒)の木箱に仕込ませた小型爆弾による“総統暗殺未遂事件”が起こる。
爆弾はヒトラーの搭乗機に積まれたが、不発に終わった。
その事件の仕掛人である将校&高官ら(ベック将軍、トレスコウ少将、ヴィッツレーベン元帥、オルブリヒト将軍、、)にスカウトされたシュタウフェンベルクは「名誉の負傷をした身」をも武器にしつつ(?)総統に近付いてゆく。

1944年7月20日。“総統本営=狼の巣”でのヒトラー暗殺⇒ベルリンでの“新政府発足”を連鎖的に行う“ワルキューレ作戦”がいよいよ発動! シュタウフェンベルクは副官=ヘフテン中尉と共に“狼の巣”へと向かう。その手には小型爆弾の仕込まれたカバンが下げられていた。

・・爆弾が炸裂するまでの猶予は10分。地下壕まで4分+脱出に6分と試算したシュタウフェンベルク。
果たしてヒトラー暗殺は成功するのだろうか?

う〜ん・・確かにシブい! と言うか地味! と言うか、トムクル主演作としては、総じて演技を抑え目にしてる感じで、それも良いかな、と(群像劇、と言う見方も出来たか?)。
何せ、前作『トロピック・サンダー/史上最低の作戦(2008)』における立ち位置が「あんた! 前に出過ぎだよ!」って突っ込めるほどの凄まじいレベルだったもんで(=^_^=)

激戦により負傷する前後で、シュタウフェンベルクのキャラが(容姿&性格)ガラッと変わってもしまう本作。ロケ現場で気さくに握手に応じてくれるような(←実際にどうなのか知らんけど(=^_^=))“いつものトム様”は前半でしか拝めません(・ω・)
んでも、劇中の何シーンかで絶叫気味になるトコでは、トレードマークの(?)甲高い声に「叫ぶと、やっぱしトム様やね☆」とホッとさせられた次第(=^_^=)

彼以上に、魅力的だったのが反逆の将校らのキャラ。中でも“軍人なのに終始スーツ姿”だったベック将軍(テレンス・スタンプ!)、主人公の上官なのに、何やら迷いまくってるオルブリヒト将軍(ビル・ナイ!)、この2人はその起用&存在感だけで魅せてくれた!
テレンスの泰然とした佇まいはかつてのゾッド将軍(1981)にも負けてないし(=^_^=) ビル・ナイの演技幅ちぅか化けっぷりちぅか・・本作を観ちまうと『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト(2006)』での彼の存在感なんか「驚くと言うより、笑っちゃう」と小※元首相のように一刀両断にしたくもなってしまう(⌒〜⌒ι)

欲を言えば、も少し「大佐と家族のドラマ」を掘り下げて描いて欲しかったかも。「パパと言うか、軍服マニアの怖いおじちゃん」としか見えなかったようにも思う(こらっ!)

物語自体の顛末を(事前にウィキペディアで読んで)知ってしまってたがため、ある意味、自分自身で首を絞めてしまった感もある本作。正直「上質だし決して悪くはない」と思うんだが、ちと「アタマ1ツ、抜けてるトコもないんでは?」と。
まだまだ『スーパーマン・リターンズ(2006)』で“滑っちゃった感のある”シンガー監督の“完全復活”とは評せないかな、と。

ま、でも見所はワタシなりにあって、

1:飛行場に集まったドイツ将校らの姿に緊張感が漲る! ロングコートにブーツ、上着の内側に「赤色」の見えるファッションは、狙ってか狙わずか、かなりのカッコ良さを放ってもいた。
2:ババリア地方・ベルクホーフ山荘に総統を訪ねる際の、ヒトラーとシュタウフェンベルクの短いやり取りに、緊迫感があり、コレも良い! 何だか「ムチャクチャな起案事項のファイルを携え、社長室のドアをノックした」時のようなリアルなスリルさを連想しちゃうサラリーマンな観客のしともいるんじゃなかろうか(⌒〜⌒ι)

〜 こんなことにも気付きました 〜

・やたらと将軍の名前が登場! ドイツ帝国には、いわゆる“名ばかり将軍”が多かったんか?
・やはり「自ら“命を賭けて見届ける”ぐらいの気合」なくば、(この手の作戦の)成功は覚束ないのではなかろうか? 死にたくない気持ちは分からなくもないが(・ω・)
・ドイツ軍人の腕に止まったヤブ蚊の“どアップ”や“狼の巣”の地下会議壕(?)に向かう2人(シュタウフェンベルク&ヘフテン)の姿を(ネット越しに)上から見下ろし、さながら“網に捕われた”ように写すカメラワークなど、独特の視点が幾つかあった。
・妻ニーナが別れ際に呟いたひと言。口の動きから「Please(どうか・・)」に思えたが?
・「My Fuhrer(我が閣下)」「Heil Hitler,General(万歳、将軍)」などの“ドイツ語ちゃんぽん英語”がちょっと苦笑モノだった。。「Tension!(気を付け!)」ってのも違和感あったなぁ、、
・後半、至近距離から“いきなりのアッパーカット”を放てば、ゲッベルス大臣は間違いなく殺害出来たように思う(・ω・)
・ヒトラーの山荘にはやはり(=^_^=)“でかい地球儀”が置かれてたが『独裁者(1940)』におけるヒンケル総統のモノほどはでかくも、軽くもなさそうだった(=^_^=)
・意訳は弾けてなかった、字幕担当の戸田奈津子さん(・ω・)だが、人物の初登場シーンに [ベック将軍] などと表示してくれたのは親切だった☆
・大佐が携行してたのは・・“ジッポーライター”ではなくて、、(×_×)

〜 こんなセリフもありました 〜

トレスコウ「瓶を間違えたようだ」
ブラント「ここでそのコアントロー(酒瓶)を開封されては? さぞ喉がお渇きでしょう?」

シュタウフェンベルク「出世より、信念を」
          「あなた方は敬意と人気を混同しておられる」
          「あの絵(総統の肖像画)は外され、あの絵に描かれた男は吊るされる・・それがこの戦争の終結だ」
          「I saw the blast(爆発を見た・・確かに・・)」
          「あなた方は、腰抜けだ」
          「眼をお上げなさい・・国民は決して忘れない」
          「ドイツよ、永遠なれ!」

フロム「君と握手したいが、手を奪われそうだ」
シュタウフェンベルク「今それを仰って、メンツも奪われましたな」

フロム「覚えておけ。総統のご存命の限り、総統ご自身が“正しい側”なのだ」
   「君は“ハイル・ヒトラー(総統閣下、万歳)”を言わんのか?」

フェルギーベル「無理強いをするな!」
シュタウフェンベルク「それは、あなた次第です」
フェルギーベル「お前らなど“沈みかけた船のネズミ”だぞ!」

反逆者ら「我々は辛抱し過ぎた」
    「世に示すのだ、彼(総統)以外にもドイツ人のいることを」
    「ベルリンの掌握、即ちドイツ全土の掌握だ」
    「神は“10人の高潔な人間がいたならソドム(悪徳の街)は滅ぼさない”と言われた。
     このドイツには“たった1人の高潔な人間”がいたらいい」 
    「小型爆弾に、正確さを求めるな」
    「975グラムの爆薬の包み2つで、戦車が吹き飛ぶ」
    「今日こそが“運命の日”だ」
    「神聖なる我がドイツに栄光を!」
    「ヒトラーとヒムラー、2人とも手に余る狂人だ」
    「行動に出た彼を見棄てると?」
    「良き昔を思い出そう」

ブラント「この私が“総統の眼”だ」

ヒトラー「君のような男が欲しい」
    「君の加えた修正なら、信用出来る」
    「ワーグナーを知らずして、国家社会主義を語るなかれ、だ」
    “私の声が分かるな、少佐?”

シュタウフェンベルク「失敗すれば・・君たちも逮捕される」
ニーナ「覚悟しています」

将校「ギリシア時代なら、伝令は直ちに殺された。お前は幸運だな」
  「大佐、これはあなたのカバンでは?」
  「余りに暑いので、会議室は変更されました」

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コメント

おっ、さっそく話題作をご覧になったんですね。
タイムリーなレビューを面白く読ませていただきました。(=^_^=)
トムクルさんここんところTV露出がすごかったので、
今週込み合うのはコレッ!って感じなのに、
重そうな題材が敬遠されたんでしょうか?!

私自身、トム・クルーズという人には苦手意識があるんですよー。
「トップ・ガン」「カクテル」と、つきあいで映画館に観に行った
作品が最初の頃の出会いだった強いせいもあります。
んが、テレンス・スタンプ、ビル・ナイといった味のある
イギリス人俳優が出てるのが気になるじゃあーりまんせんか!
そこんところの面白さみたいなものが、TiM3さんのおかげで
ちょっとかいま見れた様な気がして嬉しいですねー。(=^_^=)

>ドイツ語ちゃんぽん英語”がちょっと苦笑モノだった
すごいわかる気がして、想像して笑ってしまいました。ヾ(〃▽〃)ノ

投稿: ゆるり | 2009年3月22日 (日) 09時26分

ゆるりさん、お早うございます。

やはり『ヤッターマン』は押さえとくべきでしょうか?(知らんがな!)

>今週込み合うのはコレッ!って感じなのに、
>重そうな題材が敬遠されたんでしょうか?!

吹替え版のなかったのが、イマイチ初日集客出来なかった理由かな?
まぁ、大阪市内なら、状況も違ってるかも知れません(・ω・)

ひょっとしたら、みんな「ETC機器を買いに行く」「四国方面などにお出かけする」とかを優先したのかも(=^_^=)

>私自身、トム・クルーズという人には苦手意識があるんですよー。
>「トップ・ガン」「カクテル」と、つきあいで映画館に観に行った
>作品が最初の頃の出会いだった強いせいもあります。

確かに嫌いなしとには、徹底的に嫌われるタイプですよね(=^_^=)

ワタシも正直『トップガン』の頃は、彼よりチャーリー・シーンの方が好きでした(=^_^=)

が『M:i−2』『ラストサムライ』に熱狂してしまったのも事実であり(⌒〜⌒ι) 総じては「嫌い」と決して断言出来ない人物であります。。

>んが、テレンス・スタンプ、ビル・ナイといった味のある
>イギリス人俳優が出てるのが気になるじゃあーりまんせんか!

メインをイギリス俳優で固めてますね、、
「所詮は戦勝国による凱歌的作品」と嘆かれる、ご年配のドイツの方も少なくないかも知れません、かね。。

>ドイツ語ちゃんぽん英語”がちょっと苦笑モノだった
>すごいわかる気がして、想像して笑ってしまいました。ヾ(〃▽〃)ノ

いったんそこが気になり始めると『スターリングラード』なんかも、
落ち着いて観てられません(=^_^=)

投稿: TiM3(管理人) | 2009年3月22日 (日) 11時27分

こんにちは

観てきました。

実際問題、あんなに簡単に出したり入れたり
できるもんなんでしょうかね~
半分飲んだグラスの底にだなんて・・
飲み会のネタにいいかもしれませんね^^

投稿: ituka | 2009年3月22日 (日) 16時14分

itukaさん、ばんはです。

今日は荷物出しをしてました・・ら、未開封のDVDソフトがあるわあるわ・・(⌒〜⌒ι)

>観てきました。

おっ!
意外と公開期間が短いように予想してるワタシなので、
先手必勝だな、とは思いますね☆

>実際問題、あんなに簡単に出したり入れたり
>できるもんなんでしょうかね~

あいまいな時限装置など、近代戦からすれば「使いもんにならん!」
と思いますけどね。。
毎回、(カモフラージュの)ケースが分厚過ぎる気もしたし・・

>飲み会のネタにいいかもしれませんね^^

「美味いだろ? 喰ってみろ!」
とか言われながら、ニコラス・ケイジによって、口に瓶を突っ込まれそうですね。。

それにしても総統大本営「狼の巣」って・・実際には「蚊の巣」って感じでしたね(=^_^=)

投稿: TiM3(管理人) | 2009年3月23日 (月) 00時45分

おお!
「爆薬」と勘違いしてました・・「アレ」のことですね(=^_^=)

「半分飲んだグラスの底に、目玉があってもいいじゃないか」
と言ったのは、故・岡本太郎でしたかね・・
(言ってない言ってない)

投稿: TiM3(管理人) | 2009年3月23日 (月) 00時56分

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