« ☆『アクターズ・スタジオ・インタビュー/アンジェリーナ・ジョリー自らを語る(2005)』☆ | トップページ | ☆『ベンジャミン・バトン/数奇な人生』☆ »

2009年2月 8日 (日)

☆“黒澤アンコール”を連夜、部分的ながらも観た!(上)☆

衛星第2で昨春以降、放送されて来た“没後10年・黒澤明特集”のラストを飾る(?)企画とし行われた「あなたが選んだ黒澤(映画)アンコール」の投票結果がいよいよ発表され、上位5作が再放送される運びとなった☆

ほぼワタシの、と言うか万人の予想通りでもあったんだが・・やはり選ばれた5作はいずれも「モノクロ作品」である(×_×) 私的には、何故だか分かんないけど『どですかでん(1970)』が5位くらいに食い込んで来たり・・と“どっか感覚のおかしくなっとるコアなファンたちの集合票”を期待したりもしたが(⌒〜⌒ι) やっぱしそんなどんでん返しの起こるハズもなかったネ。

ベスト5は、

第5位:『天国と地獄(1963)』・・2月2日(月曜)夜に再放送
第4位:『生きる(1952)』・・2月3日(火曜)夜に再放送
第3位:『用心棒(1961)』・・2月4日(水曜)夜に再放送
第2位:『赤ひげ(1965)』・・2月5日(木曜)夜に再放送
第1位:『七人の侍(1954)』・・2月7日(土曜)夜に再放送

となった。私的には「投票するまでの意欲はなく、何となくスルーしつちまつた」が、1作を選ぶとすれば・・敢えてマイナー寄りな作品である『虎の尾を踏む男達(1945)』をチョイスしたんじゃないかな、と。

なお、BS2さんの本特集サイトを眺めたら、嬉しくもこんな案内が掲載されてたり☆

(ここから)

また、この5作品をはじめ、みなさんのリクエストにお答えして全30作品をすべて再放送します。
各作品の放送予定は「全作品再放送予定」をご確認ください。

(ここまで)

おお、嬉しいじゃないッスか〜(=^_^=)

んで気になって、第5位以下のランキングを確認してみると・・

『虎の尾を踏む男たち』は何と(全30作中)第27位だった(×_×) 『デルス・ウザーラ(1975)』の第9位は意外にも映る(?)健闘ぶりだが、『どですかでん』なんかしっかり第16位に食い込んでんじゃん! 
『野良犬(1949)』『わが青春に悔なし(1946)』『素晴らしき日曜日(1947)』辺りも、なかなかの名作群だと思うのに、それぞれ第17位、第22位、第26位どまり・・うううっ(×_×)

今週は連夜残業がガンガン続き、帰宅してから充分に寛ぐことすらままならなかったが・・そんな中、遅めの夕食を摂りつつ、3日夜には『生きる(の終盤)』を、4日夜には『用心棒(の終盤)』を、そして(今夜)5日夜には『赤ひげ(の中盤以降)』を“途中参加スタイル”ながら、部分的に楽しむことの叶ったことだけは嬉しかった☆

☆『生きる』☆

3日(火曜)の夜。
終盤30分ほどの鑑賞。“昼行灯”のようだった某市の市民課長・渡邊(志村喬)。
病に冒され、余命がもはや長くは残されていないことを知った時、彼の取った行動とは・・? って流れ。「ヒューマニズムを謳った現代劇」としてはクロサワ作品中でも屈指の完成度&知名度を誇っていると言えよう。
決して活劇ではなく、無論コメディでもない本作だが、ナニがスゴいって「本作が『七人の侍』の直前に撮られた作品」と言う事実だろう! 監督・黒澤のチャンネルの切り替えもスゴければ、両作を比較しての“存在感の全く異なる志村喬の演技”もスゴい! 後半で、しょぼくれ、よたついた感じの“消え入りそうな主人公”が、役所の廊下(助役室前)でやくざもん数人(宮口精二、加東大介ら)と言葉を交わすシーンがあるんだが、そこで『七人の侍』における“3巨頭(志村、宮口、加東)”が顔合わせしてるのも、考えたら豪華であった(=^_^=)

勤務先で30余年。波風を立てず、ひたすら地味に枯れた生き方をして来た主人公(部下の女子職員(小田切みき)には陰で“木乃伊”とあだ名されてたりする)が、死期が目前に迫るに至り、初めて「生の炎」を静かに、そして強く燃え上がらせるシチュエーションは、(この平成の世に舞台を置き換えても色褪せぬ)普遍さをも感じさせる。

セリフの中では、

渡邊「人を憎んでなんかいられない、わしにはそんな暇はない」

部下「街のゴミ箱を1つ片付けるにも、そのゴミ箱と同じぐらいの量の書類(=決裁)が必要なんだから」

ってのが心に響いた。

☆『用心棒』☆

4日(水曜)の夜。
これも終盤25分ほどの鑑賞。観始めた時点で、主人公・桑畑三十郎(三船敏郎)が、とっ捕まって、ボコボコにされた後だった(×_×) 命からがら何とか逃げ出し、野っ原の(?)念仏堂でケガの回復を待つ彼だが、ほんの数日間の経過(と主人公は語ってた)の割に、むちゃくちゃ治癒の早いのには驚いた!
これではまるで“アンブレイカブル”か“ハンコック”かって感じだ(⌒〜⌒ι) ま、“ウルヴァリン”でもエエけどさ。

剣豪・宮本武蔵は“最大の敵”との戦いに「渡し船の床に転がってた、折れた櫂」を削ってこしらえた“長い木剣”で臨んだ」そうだが、本作でも“最強の敵”に対し絶大な効力を発揮したのは「包丁」だったりした(・ω・)

最後は、宿場町を舞台にラストバトルが展開されるんだが・・送風機でガンガン送られてた風の量が、まずハンパじゃなかった(=^_^=) 仲代達矢さんが(主人公の)好敵手をニヒルに演じるんだが、あの風体(所持品)は“ある種SF”と決め打っても良いんだろうか?

セリフの中では、

桑畑「面白ぇ見世物だろうが、見物は後回しにしてくれ・・説教も後だ」
  「俺はまだ死ぬ訳にゃ行かねぇ、死ぬ前に叩っ斬らなきゃならねぇヤツがだいぶいる」

悪党「人魂が怖い? 俺は人魂ぁ見ると、胸がスッとすんだ!」

って辺りが印象に残っている。

☆『赤ひげ』☆

5日(木曜)の夜。
全体で3時間を超えるボリュームの本作であるが、観始めた時点で既に1時間以上が経っていた(×_×) 駆け出しの医師である青年・保本(やすもと:加山雄三)を語り手に、彼と、その師であり“赤ひげ”と呼ばれる「豪快だが人間味に溢れるベテラン町医者」新出(にいで:三船敏郎)との“病魔や、それに冒された患者たちとの闘いの日々”を描いた展開。

作品全体で3時間を超える、長尺のドラマである。無論のこと、冒頭から鑑賞する気だったが・・残業により、帰宅した時点で1時間以上が経過していた(×_×)

ロケーションの殆どは彼らの勤める“小石川療養所”とその周辺に限られたが、患者たちの語る「回想譚」の中においては、(モノクロ世界ながら)自在に日本の原風景が描かれ、ハッとさせるようなカメラワークもあったり☆
特に、画面の中心に瓦屋根を写し、片隅に人物を配したアングルには「いいなぁ・・」と素直に感心させられた。

何人かの患者がピックアップされ、その病状や(彼ら自身の)過去が描き語られるんだが、後半に控える「おとよ」「長坊(長次:頭師佳孝)」を交えたエピソードは、本当にいい!

“病んでいる人間”の表情を描く際、女子供とて容赦なく「思いっきりどす黒くメイク」する演出には恐れ入った。本当は賢くて思いやりのある「おとよ」にしても、初登場時には“ホラー映画に出て来る、這って来る感じの子”みたいになってた(×_×) とある「同じ動作」をひたすら繰り返してる性癖も恐ろしいし、、

精神面を病んでいる、頑な「おとよ」をどう治して行くか? が後半のハイライトだと思うんだが、彼女が初めて口を開いた際のセリフ「あの人は、何故ぶたなかったの?」を耳にした瞬間、何故だかウルウルっと来た。
そこに至る、そしてそこからの描かれ方は『奇跡の人(1962)』『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997)』に通じるノリを持ちながら、決してそれらに引けをとらぬ「治療と言う行為の壮絶さと、それが報われる瞬間(の喜び)」をきちんと観客に伝えてくれる。

粗筋を(ネットで)調べてみたら、前半に登場する香川京子さんのエピソードが“それこそホラー”な感じでスゴそうなので、この次に放送される機会があれば、是非フルで観てみたいと思う。

追記:映画ではきっとかなり珍しい演出と感じたが・・大根でイヤな人間のアタマを殴り付け、退散させるシーンには苦笑させられた。実生活でも、是非やってみたいもんである(=^_^=) 殺傷力はそんなにないだろうし・・(松本清張の推理小説で、(硬いままの)餅で殴って人殺しをする・・ってのはあったけど、、)

|

« ☆『アクターズ・スタジオ・インタビュー/アンジェリーナ・ジョリー自らを語る(2005)』☆ | トップページ | ☆『ベンジャミン・バトン/数奇な人生』☆ »

コメント

ここに書かれている3作品のうち”用心棒”は観ていませんが、(今回の再放送で録画しました)”生きる””赤ひげ”は前に観てました。
   2作品を「女の人」にしぼって言わせていただくと、
”生きる”では小田切みきがめちゃ可愛かった!てこと、東京キューバンボーイズをバックに歌う笠置シズ子がド迫力だけでなく若いし細かった!てこと。
”赤ひげ”では香川京子がえっらい役させられてはんなぁてことと、ぞうきんがけしてる暗ぁい仁木てるみが最初仁木てるみに似てる人としか思えなかったてこと、出だしの内藤洋子はやはりよりいっそう素人っぽいよなぁてこと、などなどでした。
何にせよいろんな人が「若いっ!」てことでついしみじみしてしまいます・・ウゥッ。

投稿: ビイルネン | 2009年2月 8日 (日) 02時32分

ビイルネンさん、ばんはです。

残業ですっかり遅くなり、失礼致しました(×_×)

>ここに書かれている3作品のうち”用心棒”は観ていませんが、
>(今回の再放送で録画しました)

『用心棒』やっぱりいいですね。
コレを観た後じゃ『スキヤキ・ウエスタン/ジャンゴ(2007)』なんかがコントに見えてしまうかも知れませんね(=^_^=)

>”生きる””赤ひげ”は前に観てました。

『七人の侍』を真ん中に据え、
『生きる』での志村喬や、『赤ひげ』での三船敏郎を、
観比べてみると「役者ってスゴいなー」と感心してしまうことでしょうね。

>”生きる”では小田切みきがめちゃ可愛かった!てこと、

今回は観逃してしまいました(×_×)
カウンターにゼンマイ仕掛けの玩具かなんかを乗せて、喋ってるシーンがありましたっけ?

>東京キューバンボーイズをバックに歌う笠置シズ子が
>ド迫力だけでなく若いし細かった!てこと。

『酔いどれ天使(1948)』でも出たはりましたね、笠置さん。
「ジャングル・ブギ」がビジュアル的にもインパクトありました!

♪ボンバッ!ボンバッ!ボンバッ!ボンバッ!(=^_^=) ←三船のダンスも豪快(=^_^=)

>”赤ひげ”では香川京子がえっらい役させられてはんなぁてことと、

いつか観なければ! 『赤ひげ』と『まあだだよ(1993)』の香川さんを観比べるのだ!(=^_^=)

>ぞうきんがけしてる暗ぁい仁木てるみが最初仁木てるみに
>似てる人としか思えなかったてこと、

当時の“天才子役”だったそうですね☆

>出だしの内藤洋子はやはりよりいっそう素人っぽいよなぁてこと、
>などなどでした。

喜多嶋舞さんのおっかさんなんでしたねぇ・・

>何にせよいろんな人が「若いっ!」てことで
>ついしみじみしてしまいます・・ウゥッ。

若大将も若い! 確かに当時はモテモテだったでしょうね。
ワタシは『デッドヒート(1995)』でジャッキー・チェンを叱ってる、レースチームのおっちゃんって印象が、取り敢えず強いです(=^_^=)

加『ダメじゃないか、ジャッキー!』
ジ『スイマセン』

投稿: TiM3(管理人) | 2009年2月10日 (火) 00時01分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ☆『アクターズ・スタジオ・インタビュー/アンジェリーナ・ジョリー自らを語る(2005)』☆ | トップページ | ☆『ベンジャミン・バトン/数奇な人生』☆ »