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2009年1月17日 (土)

☆『K−20/怪人二十面相・伝』☆

16日(金曜)の夜。
年始に購入⇒「各部を調整」して貰ったは良いが、なかなか引き取りに行く時間が取れず“放ったらかし”だった(・ω・)“ハ※サム・スーツ(=^_^=)”をやっと取りに行った。
残業を少しこなしてから向かい、なんば界隈の店だったので「ついでに近場の劇場で1本観とこかな」と。

“なんば01(マルイ)”の上層階にあるシネコンか、アーケードの中にある“敷島シネポップ”に久々に足を運ぼうか? とも考えたが、前々から狙ってた1作『K-20/怪人二十面相・伝』の上映に関しては「上映してない」か「開始時間が遅過ぎる」って問題がそれぞれにあり・・結局は地下鉄で再び梅田に北上し(⌒〜⌒ι)“ナビオ上層階”の「TOHOシネマズ」で鑑賞することとした。

『ALWAYS/三丁目の夕日』シリーズ(2005、2007)をヒットさせ、山崎カントクの生命を繋いだ(←監督、すんません!)スタッフが再結集。
“パラレルワールドな昭和期”を舞台にレトロ調な活劇を描いたのがこの作品☆

1941年12月8日。この日、大日本帝国は米国&英国と“平和条約”を締結。これにより“第2次世界大戦”は回避された。これは“同大戦の起こらなかった”別の世界での物語。
戦争による多大な犠牲者の出ることはなかったが・・一方で、19世紀からの“華族制度”が継続され、社会には大きな格差が形成されることとなる。そして、華族以外の人間に「転職」や「恋愛」の許されることはなかった。

そんな暗い時代において、帝都の富裕層をターゲットに美術品を鮮やかに盗み出す「怪盗」のニュースが庶民を賑わせていた。
その名は“怪人二十面相”・・一方に、彼を追い続ける“帝都最後の正義(=^_^=)”たる存在が探偵=明智小五郎であった。

1949年、帝都。これより、1人の青年=遠藤平吉を主人公とした、壮大な冒険活劇がその幕を開ける・・

“スティック・リーディング”気味な金城武くん(平吉役)があろうことか(=^_^=)“怪人二十面相”に間違えられる「災難劇」を軸に、どうにも喜怒哀楽の掴みにくい仲村トオル氏が明智(←何と“男爵”らしい!)を演じるんだが、ここだけをキャスト面から眺めるに“如何にもつまらなさそう”なのである(←ファンの方、すんません!)。

が・・これが周囲に“國村隼”“高島礼子”そしてヒロインの“松たか子”らを配し、回り始めると、俄然面白く輝き始めるんだから不思議(・ω・)

劇中では「それまでの明智vs二十面相の戦い」がどう言うモノだったか、全くと言ってイイほど描かれてなかった(×_×) なので(江戸川乱歩による原作小説の)作品世界を知らない人には、およそピンと来なかったんじゃなかろうか。。

平吉にすれば“二十面相と間違われた濡れ衣を晴らすため”立ち上がることに決めたんだが、後半辺りからは彼なりに“世の中を変えるため”半ば自発的に動き始める。
その辺りの“心の動き”は丁寧に描写されており、不自然さは感じなかった。

幾つかのレビューでも書かれてることだろうが、冒頭からの雰囲気は(“バットマン”シリーズにおける)“ゴッサムシティー”な味わいがあって良かった。ビルジングの造型とか。
中盤で連想したのはクロサワ作品の『どですかでん(1970)』や『どん底(1957)』でも描かれた“バラック(仮設建築)”や“長屋”の風景描写だろうか。
カラクリの源治(國村)自身が“泥棒長屋”などと呼んでたが、あの人間模様は瞬間風速的にせよ「クロサワ映画」にかなり迫ってたかも知れない(=^_^=)
終盤は何と言っても『ルパン三世/カリオストロの城(1979)』である。是非ヒロイン=羽柴葉子(松)には「※※はまだ出来ないけど・・きっと覚えます」とか言って欲しかったどす。

平吉が“ハメられて”以降しばらくは「二十面相(ホンモノ)が巷を騒がせなくなったり」もして、色々“裏で進行してるであろうこと”を想像してしまった(=^_^=) 究極の(邪推)ネタは“終盤までの物語は平吉の自分勝手な妄想であり、全ては彼の自作自演だった!”と言う流れだが、流石にそこまで物語は崩れてませんでした(=^_^=) ←フィンチャー路線?

帝都の地図を買い、そこに無作為に引いた直線の通り、実際に走ったり昇り降りしたりする・・なる修業を中盤から行う平吉だが(ここのシーンは『ヤマカシ(2001)』であり『マッハ!!!!!!!!(2003)』でもある、本作のハイライトの1つだ!)、良く良く考えたら、最初にやっていた“命がけのサーカス芸”の方がスゴかったかも、と(=^_^=)
某場所で源治とタッグを組み「金庫破り」をするシーンがあるが、扉を開いた瞬間に(トラップで)飛んで来た“ナイフ”を素手で掴んで止める動作(動体視力&反射神経)も凄まじかった! (助けられた)源治自身もビックリしてたが、ワタシもそれに少し遅れる形でビックリした(=^_^=) ←咄嗟に分かりにくい演出やと思う、アレ。

レトロさをウリにしてたとすれば「画面の色調をやや上げ過ぎ」とも感じた。また「演出面」においてもたまに粗くなってる(スベリかけてる)トコが見受けられたか。
ほか“昭和期の街を完全再現”ってうたってる(?)割には、屋内など「限定的な空間」での展開が多く「再現し切ってた」訳でもないな、と突っ込んどきたい。

が、年内に観てたら・・きっと“2008年のベストムービー”において「次点」には入ったであろうと思う。

現時点の邦画界において「エンタテインメント作品の最先端を突っ走ってた印象」は強かった。続編を製作するとなれば、根本的な部分でかなり(1作目と繋げるための)アレンジを施さなきゃならんだろうが、それはそれでまた付き合っても良いかな? と考えている。

監督&脚本を手がけた佐藤嗣麻子さん、まだまだワタシの中では未知数な方であるが、次作を気にはしてみる所存である。

〜 こんなトコにも気付いたり 〜

♦八木博士、南部団長(小日向文世)、お2人とも途中からどっか行きましたが・・それで良かったんですか。。
♦オープニングのスタイリッシュなアニメ映像はなかなか良いっすね!
♦「軍警」「曲芸手妻師」「ツングースカ大爆発(1908)」「カストリ雑誌」「帝都スポーツ」「警務局」「全國指名手配」「帝都電力」「電磁波撮影機」「陸軍省情報研究所」「レイザー光線」「テスラコイル」などのそれらしいワード群が、ワクワクさせてくれたり(・ω・)
♦小林(芳雄)少年が時折見せてくれる「邪悪そうな言動」が最高にスリリングだった。
♦「少年探偵団」がおまけ的に登場するが、何だか「物陰から覗いてただけ」って風だった、、
♦羽柴公爵(大滝秀治)が葉子に託したのは「箱根の寄木細工」だったんやろか?
♦牢獄にいた男(川村?)が「俺は二十面相の素顔を見たことがあるぜ」とか言ってたが、どんなシチュエーションで見たのか、しっかり聞いておいた方が、後々役に立ったような気もするネ。
♦劇中で貧民エリア然とし(?)描かれてた“ノガミ”とは・・どうやら「上野」のことらしい!
♦二十面相もまた“修業ノート”を読破したとかしないとか? どっちやねん!
♦無一文な筈の平吉。マジックでいきなり「焼芋」を出してたが・・どうやったんだ?!
♦嶋田久作さん、鹿賀丈史さん、、あんな出番でよろしかったんでしょうか(・ω・)
♦「浅草田原町」「麹町」などの地名もセリフ内で登場。
♦情報研究所における明智の言動は面白い! ああ言う演技のメリハリの付け方は大好きです(=^_^=)
♦あの「マスク&マスク」なハンデで戦う二十面相(ホンモノ)はやっぱり凄かった!
♦終盤、やけに警備の手薄だった「羽柴ビルジング」
♦「二十面相がらみ」の事件以外には、全然仕事のなさそな明智、、素行調査とか、ないんかよ?
♦本作においても「ラバーマスク製作」はメチャメチャ早かった! トム・クルーズもジョン・ウーもビックリだ(=^_^=)

〜 こんなセリフもありました 〜

シンスケ「いっそ、泥棒にでもなろうかな・・幾ら働いても貧乏なんだから」

南部「人間が疎かにされるような、そんな社会が長続きする訳がないよ」
  「諦めさえしなければ、どんな願いも必ず叶うさ・・“諦めた時”こそが最後なんだ」

侍女長「女の幸せは、結婚ですとも」

修業ノート“逃走術は、また侵入術でもある”
     “変装は、変装に非(あら)ず”

平吉「その動き・・お前も“サーカスの出”か?」
  「結局は自己満足なんだろ? ・・この偽善者!」
  「白いハトは大空を飛びたがっているんだ・・なぁ、こいつを羽ばたかせてやってくれよ」
  「既存のものを壊すには、圧倒的な力が必要なんだ」
  「自分の願いを叶えるのに、俺には“権力”なんて必要ない」
  「あんたを疑っていたのは、俺たちじゃない」
  「あんたは陽の当たる道を・・俺は夜の道を行くよ」

源治「幾ら何でも・・人、盗んだらマズいだろ」
  「大丈夫、ヤツは天才さ・・自分では気付いてないみたいだがな」

平吉「あんた、スゴいな!」
葉子「“良家の子女のたしなみ”ですわ」

葉子「石鹸で、髪、洗えるんですか?!」
一同「洗えるよ!」

葉子「何だか“人形の家”みたいですね、本宅はどちらに?」
  「どんな狭い場所でも生きて行けるのですね、人間は」
  「“見て見ぬふりをする”のは大きな罪です」
  「私・・自分の“すべきこと”が何だか分かった気がします」
  「富の独占は、無意味だと気付いたのです」

明智「この私が“誤認逮捕”をしたと言うことですか?」

二十面相「こういうもの(=拳銃)を使うのは、私の美学に反するのだがね」

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コメント

こんばんは

>どうにも喜怒哀楽の掴みにくい仲村トオル氏

これなんですよ~!『ビーバップ』から全く変わってないという
ある意味、己のポリシーを貫き通している頑固者みたいな・・・
ワタシとしては彼の名を見つけた時点でスルーしようかな~なんて思っちゃいましたからね^^

>クロサワ作品の『どですかでん(1970)』や『どん底(1957)』でも描かれた“バラック(仮設建築)”や“長屋”の風景描写だろうか。

雰囲気はなかなか良かったですよね。
ワタシは『ベクシル』の風景とも重なってるなと見てましたね^^

國村隼さんのあの工房のレイアウトは好きだなぁ
その場でなんにでも手が届く。狭いあばら家でこそ、成せる技だったり^^
そういえば、次回作で『劒岳 点の記』という今年の邦画の目玉となりうる大作映画ですが
錚々たる出演陣のなかに仲村トオルちゃんが入ってるのが気になります。

投稿: ituka | 2009年1月18日 (日) 01時45分

itukaさん、ばんはです。
“ハリポタ”いつもながら、長過ぎですわ、、(×_×)

>これなんですよ~!『ビーバップ』から全く変わってないという
>ある意味、己のポリシーを貫き通している頑固者みたいな・・・
>ワタシとしては彼の名を見つけた時点でスルーしようかな~
>なんて思っちゃいましたからね^^

いやでも、それ故に「言動がメロメロに崩れるシーン」
の面白さは際立ってましたよ。

コメディのセンスもあるじゃない! とふと思いました(=^_^=)

>雰囲気はなかなか良かったですよね。
>ワタシは『ベクシル』の風景とも重なってるなと見てましたね^^

ハッキリと観てないですが『鉄コン筋クリート』もあんな雰囲気があったように思いましたかね。

>國村隼さんのあの工房のレイアウトは好きだなぁ
>その場でなんにでも手が届く。狭いあばら家でこそ、成せる技だったり^^

大手製造メーカーで言うトコの「セル生産方式」のハシリ(=^_^=)かも知れませんね。

>そういえば、次回作で『劒岳 点の記』という今年の邦画の
>目玉となりうる大作映画ですが
>錚々たる出演陣のなかに仲村トオルちゃんが入ってる
>のが気になります。

『北の零年』路線なんでしょうかね、、(⌒〜⌒ι)

そろそろ、トオルさんの真価が問われますね!(←ナニを偉そうに)

投稿: TiM3(管理人) | 2009年1月18日 (日) 02時09分

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