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2009年1月 8日 (木)

☆『棚の隅(2006)』☆

3日(土曜)の夜、地上波(京※テレビ)の「新春シネマ指定席」なるプログラムで放送された『棚の隅』を観た。
連城三紀彦による同名の短編小説を原作とした小品。新春から観るにしては「ちとドンヨリし過ぎ、、」なんでスが。。

某商店街(ロケ地:神奈川県相模原市の相模台商店街)で小売店「おもちゃのみやた」を経営する宮田(大杉漣)のもとに、8年ぶりにひょっこりと“お客”として現れた(逃げた)前妻=岡崎擁子(ようこ)。
宮田は、と言えば既に秀子(ひでこ)と言う女性と再婚、(擁子の残した子である)今や小学生となった毅(たけし)を、慎ましくも愛情を注ぎ育てていた。

勤務先で、同僚=進藤に求婚されつつある擁子は、再婚に向け気持ちの揺れる中、成長した我が子に対する愛情が再燃し始める。保険の外交員とし度々「おもちゃのみやた」に立ち寄る中で、売れ残った“半額処分”のプラモデルを“定価”で買ったりする擁子。

そんな中、いよいよ秀子が彼女の存在に気付き始める。

一方で宮田は、経営難から次々と店を閉じてゆく周囲の店主を見るにつけ、自身の進退を真剣に考え始めるのだった・・

大杉さん、等身大でリアル過ぎ!(⌒~⌒ι) 市井の玩具店長役が余りにハマり過ぎてます・・。淡々と、ギラギラさとは無縁の人畜無害な(←肯定的な意味ですよ!)言動を見せ(魅せ?)つつ、時に「少年のように純粋に、ラジコン飛行機の修理に徹夜で取り組んだり」「シャッターを下ろした無人の店内で声を上げて泣いたり」「風呂掃除をしてる奥さんに水鉄砲で襲いかかったり」・・と中年男性の哀愁が漂いまくってました(×_×)

大きな展開もド派手な銃撃戦も(←あるかい!)一切ないんだが、そんな中で「トマト嫌いの擁子」と「そんな母に似て(これまた)トマト嫌いの毅」の食卓シーンの対比や、終盤に宮田一家と進藤&擁子のオールキャスト(?)が集結するロケーションが「多摩テック」なる地方っぽい遊園地(東京都日野市)だったり、と「これでもか的」に“トレンディ”を外してる脚本には恐れ入った、、

『トウキョウソナタ』のパパ役=香川照之も同様に寂しさは漂わせてたが、まだ何処か「抗ってる感」があった。それすらも(演技の中で)消してしまってる大杉漣の凄まじさだけは「一見の価値あり」と言えそうである。

〜 こんなセリフもありました 〜

擁子「この棚、全部“半額”なんだ・・」
  「今夜は帰って貰っていい? 独りでいたいの・・」
  「優し過ぎるよ、進藤さん」

信ちゃん「知ってます? 牛にビール飲ませると、肉が柔らかくなるんですよ。
     ・・人間も飲むと柔らかくなるのかなぁ・・」

問屋「こんなに仕入れて大丈夫? この前の売れた?
   ・・玩具ってさ、気持ちで売るものだと思うんですよね」 ←徳井優さん!

宮田「重くなったなぁ、毅」
  「幸せだからひょっこり現れたんだろう? 8年ぶりに」
  「見てるだけで・・本当にお前、それでいいのか?」
  「いつまでも過去に縛られたままじゃ、前に進めないだろう?」
  「有難うな」

秀子「逃げる気じゃ、ないわよね?」
宮田「当たり前だろ」
秀子「・・だったらいいの」

追記:本作を手がけた門井肇は、翌年『休暇』を監督している。こちらにも興味津々(・ω・)

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コメント

こんばんは。
欠かさず読ませて頂いているつもりが、本記事はスルーしていたようです。
風邪の芳しくない状況から快復して、新たにコメントさせていただきます。

『休暇』の門井監督の第一作目?の作品だったみたいですね。連城三紀彦さんの小説は確か一冊しか読んだことはありませんが、大杉さん主演・加えて『殯の森』の渡辺さん共演ということで興味を持ちました。
大杉さんのあの風貌で“色を消す”ことはなかなかの事だと推察しました。存在感のある人だと思いますし。

それから、門井監督が『休暇』の時のインタヴューか何かで「市井に生きるごく普通の人達を描きたかった」と言っていらしたのを思い出しました。
TiM3さん仰るところの「大きな展開もド派手な銃撃戦も(←あるかい!)一切ないんだが・・・」の世界だったのでしょうね、本作も。

「どんより」した休日の「どんより」を極めたい時のために、本作の名をインプットいたします。(^_^)

投稿: ぺろんぱ | 2009年1月19日 (月) 20時50分

ぺろんぱさん、ばんはです。

>風邪の芳しくない状況から快復して、新たにコメントさせていただきます。

安心致しました。
ワタシ自身は余り風邪を引かなくて・・何でだろう?
と思ってると、脳裏に「馬と鹿」のイメージが浮かびました(×_×)

>大杉さんのあの風貌で“色を消す”ことはなかなかの事だと
>推察しました。存在感のある人だと思いますし。

何だか良かったです。
嫁さん的に、一緒に暮らしてて楽しいタイプの人間かどうか、、は微妙でしたが(⌒〜⌒ι)

大杉さんと言えば、いつかは周防監督のデビュー作『変態家族/兄貴の嫁さん』を観てみたいものです。
タイトルからして変態っぽいですしね(=^_^=)

>「市井に生きるごく普通の人達を描きたかった」と言って
>いらしたのを思い出しました。

同級生と出会って、缶ビールでコロッケ(?)を食べるシーンが印象的でした。
ホンマに「束の間の安らぎ」って感じで、、

>「大きな展開もド派手な銃撃戦も(←あるかい!)一切ないんだが・・・」
>の世界だったのでしょうね、本作も。

資金が許せば、案外「スタントマンなしの(!)カーアクション」「コンビナートの(?)大爆発シーン」などを盛り込みたかったんだったりして・・(ないない)

>「どんより」した休日の「どんより」を極めたい時のために、
>本作の名をインプットいたします。(^_^)

そ、そうですね、、併せて『たどんとちくわ』などもどうですか?(=^_^=)

投稿: TiM3(管理人) | 2009年1月19日 (月) 23時56分

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