☆“黒澤監督・世界の若者と語る”☆
25日(木曜)の夜。
いよいよ衛星第2で今春から放送されて来た“没後10年・黒澤明特集〜全30作放送〜”も、今夜の『まあだだよ(1993)』をもって終了となる(・ω・)
忙しい中も、極力時間の許す限り(鑑賞に)付き合って来たワタシ。
完全に観逃したのは初期作の『一番美しく(1944)』1本だけだったと記憶している。
尤も、時間が取れず“録画したまま”の作品も7〜8本ほどあるんだけど、、(⌒〜⌒ι)
今夜は特集のラストを飾る、監督の遺作『まあだだよ』の前に“黒澤監督・世界の若者と語る”ってな特番が(再)放送されてたので、5分遅れぐらいで(←退社したのが遅かった、、)観始めたワタシである。
テロップによれば「1991年6月に放送された番組」とのこと。どっかのホール(←どこやねん)で600人の若者を前に「黒澤明」「本多猪四郎」の2大監督が質疑応答形式で“戦う”流れ。
何処までがガチンコ(リアル)だったのかは分からないが「誰しもが思うこと」をズバリ、御大・黒澤にぶつけとる若者もいたりして、ある意味“スリリングさ”が漂っていた。
そんな彼らって・・今、何をやってるんだろう・・?(・ω・)
で、幾つかの“黒澤語録”を必死にメモしたので(=^_^=)折角だし、紹介させて頂きます。
「三船君とは『赤ひげ(1965)』までのコンビでやるだけのことはやった。
これ以上組んでも“マンネリズム”になるだけと思っている」
「映画とは注文されて出来るもんじゃない、映画とは生まれるもの。注文されて出来るもんにロクなもんはない」
「記者会見を(公的に)開くまでは、次作のことは絶対に言えない、盗まれるから」
「(作品を)続けて撮る方が、スタッフを押さえておける」
「あんたがつまんないって思ったら、それはつまんなくていいよ。そう言うもんなんだよ」
「映画ってのは多面体のもんだと思う、色んな人が色んなアングルで観て貰って構わない」
「批評には左右されない、それだけは覚えといてくれよ・・でも批評を拒絶する訳ではない」
「悲しい時に明るい音楽が聞こえたりすると、ますます気が滅入る」
「映像と音のことは難しい」
「撮影は窯変(ようへん)の連続である」
「“世間の黒澤評”なんて、虚像ですよ」
「厳密な絵(=映画作り)は好きじゃない、自由に自然に撮っている、その時の流れに乗っている」
「現場の雰囲気が作品(映画)には絶対出る」
「まず優れたシナリオを書きなさい、ちゃんとした才能があれば書けるはず。
でも大抵(の人)は書かない、そう言う人には“情熱がない”としか思えない」
「努力すれば書ける。良いものを良く読みなさい、それしか道はない」
「“努力できる人”がある意味で天才」
「ファーストシーンとラストシーンを読めば、大体脚本は分かる」
「自分が本当に言いたい事を言うことだよ」
「心の中で思っていることは、何かしら作品に自然に出て来る、それが観る人の心を打つ」
「映画だけじゃだめ、文学も読まないと。両方をやって下さい」
「いい脚本家は皆いなくなった、年取った人、亡くなった人・・少し堕落しちゃった人も」
「書かせてるってことは、書いてることに等しい・・(そういう監督は)実質的には書いてる訳だよ」
「いい作品は普遍性を持っていると思っている」
「一番肝心なのは、それ(=描きたいこと)が映画になっていること」
「原爆ってものは、これからも沢山扱われるべきテーマと思う、人類が開けた“パンドラの函”のようなものだから」
「自然に、正直に、うそをつかずに付き合うこと、嫌なものは嫌と、本気で言うこと。それが人との付き合い方」
※『八月の狂詩曲(1991)』完成直後に行われた招待イベントらしい。
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コメント
私も冒頭部のみですが観ておりました。
ああいう人の一言一言はやっぱり重みといいますか、凄味がありますね。
>「まず優れたシナリオを書きなさい、
>「ファーストシーンとラストシーンを読めば、大体脚本は分かる」
橋本忍さんの『私は貝になりたい』の脚本を今読んでいるのですが、現行の脚本に遂行する以前に橋本氏が黒澤監督にその脚本を差し出したところ(当作品の監督も努めることとなった挨拶として)、黒澤監督は脚本を受け取った途端掌に載せてじっとその重さを推し量り「橋本よ、これじゃ貝になれねぇんじゃねえか?」と言ったそうです。
橋本監督は以後、度重なる推敲を得て現行の脚本を仕上げたとか・・・。
本記事を読ませて頂いてふと上記のことを思い出したので書かせて頂きました。
やっぱり黒澤監督の言葉は凄味がありますね。
投稿: ぺろんぱ | 2008年12月26日 (金) 06時31分
こちらでも、ばんはです。
ぺろんぱさんの年内のお仕事はいつまでなのでしょうね?
>私も冒頭部のみですが観ておりました。
何で、観るのをやめたのさ〜?(⌒〜⌒ι)
>ああいう人の一言一言はやっぱり重みといいますか、凄味がありますね。
「泰然」と言う言葉がぴったりでした。もっと笑顔の少ない、面白味のない方と思ってたので、彼の気さくな人格に触れることが出来、眼福でした☆
>黒澤監督は脚本を受け取った途端掌に載せてじっとその重さを
>推し量り「橋本よ、これじゃ貝になれねぇんじゃねえか?」
>と言ったそうです。
>橋本監督は以後、度重なる推敲を得て現行の脚本を仕上げたとか・・・。
一読もせずに、重さだけで、、
まるで、かつて「電話口で」松井秀喜選手のスイング(バッティング)を指導したと言う長嶋監督のような“神眼”っぷりですね・・(⌒〜⌒ι) ←そういう逸話があります
>やっぱり黒澤監督の言葉は凄味がありますね。
ワタシがその場にいたら、
「誠に、お伺いしにくいことなのですが・・『どですかでん』以降、
監督の中で、例えば日本映画界に対してなど、何か意識的に変わった所があったとすれば、そのことについてひと言、お願い致します」
とでも訊ねてみたことでしょうか・・
無言で「キッ」と睨まれただけかも知れませんが、、
投稿: TiM3(管理人) | 2008年12月27日 (土) 00時19分
再びお邪魔します。
私の会社は今年は29日の午前中までです。
今日はお休みなのですが。
>何で、観るのをやめたのさ〜?
誰かとんでもないことを言うのじゃないかとハラハラしてきたからです。(冗談です)
>無言で「キッ」と睨まれただけかも知れませんが、、
空気が凍ったかもしれませんね。
(でもやはりそんなに評価が悪かったのでしょうか、『どですかでん』は。)
投稿: ぺろんぱ | 2008年12月27日 (土) 13時45分
こんにちはです、ぺろんぱさん。
今年も色々観て参りましたが・・印象としては「邦画の方がパワーあったかな」と思いますね。
そして、考えたら・・年間を通じ最も「触れた」監督は、間違いなくクロサワさんでした(=^_^=)>
>私の会社は今年は29日の午前中までです。
>今日はお休みなのですが。
良かったですね。鑑賞のラストスパートをかけはるのかな?
>(でもやはりそんなに評価が悪かったのでしょうか、『どですかでん』は。)
ってか、観ます(=^_^=) 観ないと、語る資格ありませんもんね。。
そうそう、こんな企画やってますね。
「あなたが選ぶ黒澤アンコール」
http://www.nhk.or.jp/kurosawa/encore_agreement.html
※無断リンクで済みません。
思うに・・恐らく、カラー作品は1本も入らないんじゃないかな・・と。
私的にも、1本選ぶとすればモノクロの『虎の尾を踏む男達(1952)』でしょうかね。
時間ない、製作費ない、表現の自由ない、とないないづくしの状況下で作られた、
1時間にも満たぬ作品ですが・・コレが、面白いんですよねぇ。
投稿: TiM3(管理人) | 2008年12月27日 (土) 16時30分
あのイベントが行われたのは、有楽町朝日ホールみたいです。「八月の狂詩曲」の試写のあととか。どうして、そんなことを知っているかというと、昨年出た「黒澤明の作劇術」という本のあとがきを読んでいたら、書いた人がそのイベントの質問者だと自分で書いていて、びっくりしました。
投稿: 有楽町朝日ホール | 2009年2月15日 (日) 07時32分
有楽町朝日ホールさん、情報を有難うございます。
試写会の直後と言うのは把握してましたが、やはりトウキョウだったんですね、、ま、そりゃそうですかね。
>どうして、そんなことを知っているかというと、
>昨年出た「黒澤明の作劇術」という本のあとがきを読んでいたら、
>書いた人がそのイベントの質問者だと自分で書いていて、
>びっくりしました。
ネットで調べてみました。古山さんと言う方なのですね。
質疑応答の中で、クロサワ監督に「あんたがつまんないって思うんだったら、それはつまんなくていいよ」と返された方だったのでしょうか、、
少し興味津々です(・ω・)
投稿: TiM3(管理人) | 2009年2月16日 (月) 00時12分