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2008年12月 4日 (木)

☆『タワーリング・インフェルノ(1974)』☆

2日(火曜)の夜、衛星第2で放送されたパニックムービー『タワーリング・インフェルノ』を観た☆
未見ながら「超高層ビルで大火災が発生する」と言う大まかなストーリー(←ホンマに大まかや!)だけは知ってたので「それにしては作品時間:2時間45分とは、えらい長尺やなぁ・・」と観る前から睡魔が心配だったり。

そもそも、この日は会社の後に神戸方面まで出かける予定があったので「放送開始時間までに帰宅できないかもなぁ・・」とも考えもしたんだが(←今回は録画予約してなかった)、巧い具合に、開始10分ほど前にギリギリ帰宅出来、全篇を観る事が叶った次第である。

サンフランシスコ中心部(モンゴメリー通り)にそびえ立つ“DEタワー”は「ガラスの塔」とも呼ばれる、世界一の超高層ビルであった。
ダンカン・エンタープライズの繁栄の象徴でもあるこのビルは、ジム・ダンカン社長(ウィリアム・ホールデン)が才能に溢れた2人の男・・設計士=ダグ・ロバーツ(ポール・ニューマン)と配電の天才=ロジャー・シモンズ(リチャード・チェンバレン)にタッグを組ませ、ついに完成させたもので、今夜にも各界の名士を招いての落成記念パーティーが最上層(135階)の展望フロアで執り行われる予定であった。
ワシントン州選出の上院議員=ゲイリー・パーカー(ロバート・ボーン)、ロバート・ラムジー市長夫妻、帰郷した投資家ハーリー・クレイボーン(フレッド・アステア)らそうそうたる面々が集まる。

昼間、式典(本番)に備えての試験点灯が実施されるが、その際「配電盤のショート」が発生する。だが「センサーは異常を感知」しながらも「火災警報が発報」することはなかった。
警備員に呼ばれ駆け付けたダグは「ダウンした予備発電機」をチェックし、配線がコンジット(電線管)で覆われていない事実を知る。それはどうやらロジャーが「ダグの指定した仕様の電線を使わず、建設費を安く上げた」ことによるものだった。

ダグは「安全設備も未完成な“手抜きビル”で祝賀会を開くのは危ない」とダンカン社長に訴えるも、彼は聞く耳を持たなかった。実のところ、配線の相違もそもそもはダンカンがロジャーにコスト削減を命じ、その結果200万ドルを浮かせたものらしい。

そして彼らが気付かぬ場所・・81階の倉庫・・では、配電盤からの火花がそばの書類に飛び、炎がメラメラと燃え上がり始めていたのだった・・

何よりも一番の驚きは「手抜き工事が大火災の要因だった」と言う笑えない出火の理由だった。これって単に「昔のフィクション」のひと言では片付けられないものだと感じる・・(・ω・)

序盤こそニューマンと恋人=スーザン(フェイ・ダナウェイ)の甘い展開なども描かれるが・・パニックシーンの始まる頃には、サンフランシスコ消防署から駆け付けたマイケル・オハラハン隊長(スティーヴ・マックィーン)が存在感を示し始める。

基本的に火だるまになって倒れ伏す犠牲者より、熱気に耐え切れず高層階から身を投げる犠牲者の方が映像的には目立っており、なおかつショッキングでもあった。
中には火だるまになりつつ、結局投身する、と言う凄絶な運命を辿るキャラもいたりし、そうなった経緯には「密かに睦言に耽る余り、今や部屋のすぐ外にまで迫る紅蓮の炎に気付かなかった」と言う切なさもあった。お子さまには分からない事情には違いなかろうが、その切なさの何となく分かる(?)ワタシには、全篇を通じ最も印象的で悲劇的な展開だった(×_×)

マイク(=マイケル)がダグと連絡を取り合いながら、閉じ込められた展望階の人々(300人ほどいた、、)を知恵&勇気を振り絞って助け出す展開は、ややもすれば単調な繰り返しにも映るんだが・・アクセント的に意外なトラブルや、キャラの死などを織り交ぜ、結構な吸引力を保っていた。

高層ビルの上下階などで連絡を取り合う2人の男には後年の『ダイ・ハード(1988)』に通じるエッセンスを、危険な現場と(ひとまずは安全な)指令本部を往復するマックィーンの行動にも、同じく後年の『スピード(1994)』における主人公(キアヌ・リーヴス演じる)に通じる演出を感じた。(ついでに、屋上で救助に降りて来たヘリが爆発⇒炎上⇒墜落する展開もまた『ダイ・ハード』の後半に継承されてた気が(・ω・))

2大スター(マックィーン&ニューマン)の輝きこそは良かったが、一方で「アステア演じるキャラの意外な薄さ」「チェンバレン演じるキャラの強引ぽい退場」など、やや造型の粗いトコもあったかな、と。

何にしても「泳げぬ者が船旅をする時には、すべき覚悟がある」のと同様「飛べぬ者が高層ビルに昇る時にも、すべき覚悟がある」って戒め(真理?)を改めて耳元で囁かれた気もした本作。

最後の最後に、とある作戦で炎がイッキに鎮火する際、水流の勢いに押し流され結局は墜死しちゃったしとたちの姿を克明に思い出す度に「生き死にの運命ってのはホンマに分かんない」とため息をつき続けるワタシであろう・・(・ω・)

〜 こんなセリフもありました 〜

“世界の消防士たちに感謝を込め、本作を捧げる” ←冒頭のメッセージ

ダン「僕が君を軽く扱った時は、叱ってくれ」 ←秘密の恋人に

ダンカン「隠してる酒を出し給え」 ←バーテンに
パーカー「それはもしや1929年の?」

※「今さら、そんな“ガラス瓶”を抱えてどうする?」
バーテン「だって1929年ものですよ?」

ダンカン「ボヤ程度で騒ぐな、さっさと正装しパーティー会場へ来い」
    「残された時間など私には分からん・・ただ全員は助からんだろうね」

マイク「7階より高い場所での火事は厄介なのだ」
   「燃えると青酸ガスの出るものがある」
   「お言葉だが、火災は全て危険です」
   「何で装備は・・こんなに重いのだ」
   「犠牲者は200人を越えなかった・・だが、いつか1万人が同様のビル火災で死ぬだろう。
    私は遺体を運び続けるさ・・誰かが正しいビルの建て方を訊きに来るまではな」

ダンカン「市長に命じる気か?」
マイク「火災現場では私の方が立場が上だ」

消防士「高層ビルの火事はな・・まるで煙突の中だ!」

ダグ「いつも建築基準を言い逃れに使うんだな」 ←ダンカン社長に
  「パニックで救出カゴを失った・・もう収まったが」 ←たくさん墜死されました、、
  「いっそ、このままの姿で残してはどうだ? “世界の廃墟の象徴”として」

スーザン「私は地上であなたをただ心配するわけ?」
    「頼まれたら、北極へだって、メンドシノ岬の崖へだって行くわ」 ←カリフォルニア州にある岬

部下「(展望エレベータを支えるヘリからのワイヤーが)切れませんかね?」
マイク「・・耐えて貰わんと困る」

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コメント

ポール・ニューマンよりスティーヴ・マックィーンの猿顔系(かんにん)の方が好みやなぁと再確認しましたです。(誰も聞いとらん!)

それと、うっすら思うにフェイ・ダナウェイっておおもと(いわゆる)男優といっぱい共演してる気ィするもんで、ほんの一瞬ですが、「えっ?えっ?」て感じくるんです。

”俺たちに明日はない”はウォーレン・ビーティーやんね。”華麗なる賭け”はマックィーンやんね・・てな具合に、ここでのポール・ニューマンとのいちゃいちゃが既視感的に感じられるがそりゃあんたの勘違いやろ、て・・・。

投稿: ビイルネン | 2008年12月 5日 (金) 02時29分

ビイルネンさん、ばんはです。

ニューマン祭りも、何とか半分以上こなせました(⌒〜⌒ι)
木曜の分だけは録画しちゃいましたが・・

>ポール・ニューマンよりスティーヴ・マックィーンの猿顔系
>(かんにん)の方が好みやなぁと再確認しましたです。(誰も聞いとらん!)

いや、やっぱしイイですよね。
私的には『ブリット』なくばケヴィン・コスナーの『ボディガード』もスタロ〜ンの『コブラ』も、ああ言うカタチでは成立しなかったんじゃ? と思ってます。

猿顔ってひとくちに言っても、ロン・パールマンとかマーク・ウォールバーグとか、色んな系統がありますしね(おい!)

>フェイ・ダナウェイっておおもと(いわゆる)男優といっぱい
>共演してる気ィするもんで、ほんの一瞬ですが、
>「えっ?えっ?」て感じくるんです。

きっと(公私に)ロマンスの多き女優さんなんでしょうね。
私的には、ソフィア・ローレンさんと共に「ちょっとキツいお顔」なのが苦手かなぁ・・と。

>”俺たちに明日はない”はウォーレン・ビーティーやんね。
>”華麗なる賭け”はマックィーンやんね・・てな具合に、
>ここでのポール・ニューマンとのいちゃいちゃが既視感的に
>感じられるがそりゃあんたの勘違いやろ、て・・・。

『俺たちに明日はない』がやっぱり代表作かなぁ、と。
ジーン・ハックマンも助演してるんだけど、覚えてるしと意外と少ないかも・・?(・ω・)

投稿: TiM3(管理人) | 2008年12月 5日 (金) 23時27分

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