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2008年11月19日 (水)

☆『犯人に告ぐ(2007)』☆

16日(日曜)の夜。「日曜洋画劇場」で「地上波初放送」されたサスペンス映画『犯人に告ぐ』を観た。
豊川悦司主演ってことで「まぁ、悪くはないんかな?」とそこそこに期待して観始めたんだが・・意外とポンコツな完成度だったもんで、ソコにこそびっくりしてしまった(×_×)

2000年の大晦日。神奈川県警は総力を挙げ「桜川健児くん誘拐事件」の捜査に当たっていた。
犯人が児童の母に“身代金(3000万円)の受渡し場所”とし指定したポイントは“新宿・小田急百貨店前”⇒“横浜・展示場広場”と切り替わる・・
現場で陣頭指揮をとる巻島史彦管理官(豊川)はこの事件とほぼ同時に、救急搬送された妻の難産にも気を揉んでいた。

解決を焦った巻島は部下に命じ、母親に接触した若者を確保するが・・それはただのナンパ目的の男だった。
カウントダウンの混乱の中、巻島は容疑者と思しき男を見かけるも、姿を見失ってしまう・・

やがて事件は「雨中の河川敷(?)で、健児くんの遺体が発見さる」と言う最悪の結末を迎えた。

矢面に立たされた記者会見で「我々はやるべきことをやりましたが・・残念ながら、結果はついて来なかったと言うことです」と他人事のような態度でコメントする巻島。会見を切り上げ足早に立ち去ろうとした彼に報道陣が取りすがる。
巻島はついにメディアの前で叫ぶのだった「女房が死にかけてんだよ・・どけよ!」

・・そして彼は足柄署へ左遷されるのだった。

6年後。再び神奈川一円は「川崎連続児童殺害事件」に揺れていた。自らを「BADMAN(バッドマン)」と名乗る正体不明の人物は、県警やマスコミに対し挑戦的な言動を放ち続ける。

県警本部に「特別捜査官」とし呼び戻された巻島は、報道番組「ニュース・ナイト・アイズ(NEWS NiGHT eyes)」の生放送を使い「BADMAN」を挑発する作戦に臨むが・・

この手の作品の場合は「意外な犯人像」「犯人なりの(ある種、共感し得る)痛烈な社会批判」「(確執を経ての)捜査陣の団結」「主人公(=主任捜査官)の公私の描き分け」などの要素で、幾らでも“本筋”を太く補い、面白くすることが可能なハズだが・・そのいずれもが全く出来てなかった。
いや、きっと原作では「心理描写」「側面的な演出」をきっちり描いてたのだろうが、この映画版では(製作費か作品時間かの問題で?)全くの描写不足なのだ。

中でも「事件そのものより、県警内部の“腐敗”し切った実態」にこそ衝撃を受けた! 事件が断片的にしか描かれぬ半面、捜査本部内での「足の引っ張り合い」が妙に生々しく展開するのだ(×_×)
終盤ではイッキに「3つの事件」が解決をみるんだが、、「それって“結論”だけやんか!」と正直、突っ込みたい気持ちでいっぱいだった。

キャラ的には巻島の腹心の部下=津田を演じた笹野高史、そして一瞬の出演ながら、テレビのコメンテーターを好演してた大阪府警(!)の元刑事=迫田和範役の石橋蓮司のお2人が特に良かった。彼らをもっと巧く本筋に絡ませられたら良かったと思うんだが、、まず前面に押し出されてた上司=曽根(石橋凌が演じる)やライバル=植草(小澤征悦が演じる)の不愉快さにより、台無しにされてしまってた感。

あ、そう言えば・・殆どセリフもないのに、それでもなお強烈な個性を放ってたのは根岸季衣さん! ただ慟哭するだけで、画面を“Jホラー”のテイストに変えちゃう、あの存在感はどうしたものだろう!?(=^_^=) 私的には、ぜひ根岸さんヴァージョンの『黒い家』が観てみたいものだ!(特に「吸え!」「ヘタクソ!」の名シーン(?)が観たい(=^_^=)>)

〜 教訓など 〜

♦物的証拠に「指紋」を残さぬよう注意しても「掌紋(しょうもん)」ってのも残り得る。「しょうもんばっかしとると、ぼうこんがくるぞ〜」ってアレだろうか?(←全然ちがうし!)
♦要所要所で観る者の気分をザラつかせてくれる“宗教(邪教?)的なプロパガンダ”には何の意味があったんやろ?
♦日夜、張り込み続けてる意味のなかった刑事さん。。玄関だけ監視しててもあかんでしょ!
♦(後半に写真のみ登場の)アイドル“みゆりん”について、もっと知りたい(=^_^=) スピンアウト作品をきぼ〜ん(=^_^=)
♦犯人に無防備な背を向けるな! 罪人をかばうな! と“彼”に言っときたい。あと「寄せ鍋」にも(×_×)

〜 こんなセリフもありました 〜

津田「愚痴も過ぎれば、醜いものだ」

BADMAN「ガキ共は、醜い大人のミニチュアだ」

誘拐犯「昔のことを、きれいさっぱり忘れたような顔しやがって」

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コメント

こんばんは。
切れ切れ、ながら見…、で真剣に観ていなかったので語る資格無しの私ですが、結果的は犯人の(犯罪者としての強烈な)牽引力不足が否めない感じでした。それと、TiM3さんが記述されてるのを読ませて頂いて初めて「なるほどなぁ」と解釈できたのですが、“何故か、組織の人間ながら一人だけで頑張ってる感”みたいなのが妙に白んでしまった感も否めなかったのかも・・・・って、トヨエツさん、好きなのにごめんなさい。

投稿: ぺろんぱ | 2008年11月20日 (木) 20時51分

ぺろんぱさん、ばんはです。

今週、映画に行けてなーい・・(×_×)

>切れ切れ、ながら見…、
>で真剣に観ていなかったので語る資格無しの私ですが、

いいんじゃない?(=^_^=)

>結果的は犯人の(犯罪者としての強烈な)牽引力不足が否めない感じでした。

『身代金(1996)』と『模倣犯(2002)』のエッセンスを研究し尽くして作られた作品では・・?!
と勝手に興奮してたワタシが、、バカでした(×_×)

>“何故か、組織の人間ながら一人だけで頑張ってる感”みたいなのが
>妙に白んでしまった感も否めなかったのかも・・・・
>って、トヨエツさん、好きなのにごめんなさい。

何が描きたかったのかが、良く分かんなかったですね。
家族思いの主人公かなと思わせつつ、そちら方面の演出も浅かったですし・・

本作も「企画し、製作資金を集められた時点で成功」みたいな映画の1つなんでしょうかねぇ(・ω・)

投稿: TiM3(管理人) | 2008年11月20日 (木) 23時34分

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