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2008年11月26日 (水)

☆『アイ・アム・デヴィッド(2004)』☆

25日(火曜)の夜。
衛星第2で放送されたヒューマニズム系脱走劇(←こんなジャンル分けでエエんやろか?(・ω・))『アイ・アム・デヴィッド』を観た。
全く予備知識がなく、始まってすぐ「あ、(日本語)吹替え版やんか・・」と少し萎えちゃう印象こそはあったが・・概ね、良い出来であった☆ なかなかに「掘り出し物」ですた。

第2次世界大戦後の1952年。東欧諸国では未だ言論の自由が認められず、反体制派の人々は引き裂かれ、その家族はちりぢりに各地の強制収容所へ送られて行った。
イギリス人の父を持つ12歳のデヴィッド少年(ベン・ティバー)もまた、ブルガリアのベレネ収容所で労働に明け暮れる中、とある“手引き”を得て脱走することに成功する。

彼に“指示”を与えた人物によれば
・合図があれば30秒間、鉄条網の高圧電流がカットされるので、その隙に乗り越えよ
・真夜中の内に国境を越え、ギリシアへ入国せよ
・ギリシアの南に向かい、サロニカ港からイタリア行きの船に潜り込め
・イタリアに着いたら、ひたすら北へ進みデンマークを目指せ
・託した封書をデンマーク当局へ届けよ

ってことなんだが、他にも
・誰も信じるな
・人目を避けろ、目立たぬようにしろ

などの細かいモノがあったりもし、デヴィッド少年はとにかく笑顔も見せぬままに逃げ続けるのだ。

イタリア人船員=ロベルト、親切そうなイタリア人のパン屋、心優しいジョヴァンニの一家、スイスの老女流画家=ソフィー・・彼らとの出会い&別離を繰り返しながら、少年は北を目指す・・

「全篇ヨーロッパロケしました!」って感じで、アメリカ映画らしさはかなり薄められており、好感が持てた。恐らく劇中の言語(会話)だけは「英語メイン」だったんだろうが。。
俳優陣もマイナーな顔ぶれで揃えられてたが・・唯一、デヴィッドの“恩師”を寡黙に演じたジム・カヴィーゼル(ヨハン役)の“静”の表情、そしてその“瞳”が強烈な印象を残す! 「現在の時間」に一切登場せぬキャラにして、あの存在感ってばスゴいや!

「人を信じること」の出来なかったデヴィッドが、無理をしながらも“笑顔”を身に付けて行く過程は、決してカットされることなく丁寧に綴られていた。
終盤、デヴィッドはいよいよ最大の危機(?)を迎えるんだが、そこで彼は「人を信じること」をほぼ体得出来たんだと思う。そしてそれ故、彼の前に立ちはだかったあの人物も、そんな彼の挨拶に“応えた”のだと思いたい。

“デヴィッド少年が旅をする”・・ってテイストから、何故か『A.I.(2001)』を連想してしまったワタシ。あちらも「捕まったら即座にエンド」「様々な人々との出会い&別離」って部分では共通するモノがあったかな、と(・ω・)

注意して聞けば、イタリア人の言葉が「英語」に変換され(!)響いて来たり、思いがけない人物と「偶然の再会」を果たしたり、中盤以降では何だか「身なりが(汚れず)小奇麗なままだった」って辺りがちょっとリアルじゃない気もしたが、まぁそれはそれでファンタジー的要素の範囲内(?)と捉えればOKか。

私的には「主人公のモノローグが殆どなく、客観的な心情描写に徹してたこと」「主人公が決して“盗み”をし飢えを凌ごうとしなかったこと」にだけは、妙に感心させられてしまった。

〜 こんなセリフもありました 〜

※「この世には幸福な世界もある・・きっと君にも見られる」
 「これは“君自身の旅”だ」

ヨハン「死にたい、とだけは言うな。生きていれば何かを変えられる・・しかし死ねば終わりだ」
   「どんなことをしても、絶対に生き抜け」
   「もう2度と、他人の物は盗るんじゃない!」

パン屋「“聖エリザベス様”は弱き者を救って下さる“守り神”なのだ・・特に我々パン屋をな」

デヴィッド「“聖エリザベス様”・・どうか僕を迷子にしないで」
     「僕、もうビクビクと怖がりながら生きるのはイヤだよ」
     「この世の中は悪人だらけなんだよ、マリア」
     「“聖エリザベス様”・・僕には、あなたに護って頂く資格はありません」
     「お願い、僕を引き渡さないで・・」

ソフィー「男が寡黙なのは良いことよ」
    「なろうと思えば大物にだってなれる器だって言うこと・・
     勿論、そうなるかどうかはあなたの自由よ」
    「じっと見つめれば・・絵は何かを語りかけて来るわ」
    「ここが“安全な場所だ”ってことだけは信じて」
    「この世の中の大部分は良い人たちよ・・みんな家族がいて、友達がいて・・
     幸せを求めて精いっぱい生きているの」
    「生きる事に臆病になっちゃだめよ、人の善意を信じるの・・
     でなきゃ“本当の幸せ”はいつまでも掴めないわ」

デヴィッド「僕ってこんな顔をしているの?」
ソフィー「と言うより、私の受けたあなたの印象がこうなのよ」

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コメント

こんばんは。
これは観に行った記憶があります。
細部は完全に忘れてしまっているのですが、ラストは「未来」を感じさせるものだったと思います。

政治的メッセージに重点を置いていなかったところ(私が見過ごしただけかも知れませんが)からすると、これはやはり「希望を失うな」というストレートな生きる姿勢としてのメッセージなのでしょうか。

投稿: ぺろんぱ | 2008年11月26日 (水) 20時33分

ぺろんぱさん、ばんはです。

今週は「衛星第2チャンノォ(←チャンネル、のネイティヴぽい発音で)強化週間」となりそうです(=^_^=)>

機があれば、西宮北口のシネコンにも行っときたいんですけどねぇ・・

>細部は完全に忘れてしまっているのですが、
>ラストは「未来」を感じさせるものだったと思います。

そうですね。
んでも終盤だけ「空路」をフル活用してて「ずるぅい!」と感じました(=^_^=)

>政治的メッセージに重点を置いていなかったところ
>(私が見過ごしただけかも知れませんが)からすると、
>これはやはり「希望を失うな」というストレートな生きる姿勢
>としてのメッセージなのでしょうか。

セリフでは殆ど何も語られないんですが、収容所内の重苦しい風景を眺めさせられるだけで、反戦のメッセージが強く裏打ちされてるようには感じました。
また、そこを感じないと、観客としては失格なのかも知れないな・・と。
(エラそうなことを言いながら、ベッドで寝転んで観てたワタシですが、、)

投稿: TiM3(管理人) | 2008年11月26日 (水) 23時41分

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