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2008年10月 4日 (土)

☆『ヴェロニカ・ゲリン(2003)』☆

放置したまんまになってたレビューを、、

さる5月1日(木曜)夜、衛星第2で放送されたのを録画しておいた『ヴェロニカ・ゲリン』を、9月4日(木曜)と8日(月曜)、9日(火曜)の3夜に分けて観た。
ケイト・ブランシェット主演、ジェリー・ブラッカイマー製作&ジョエル・シューマッカー監督による、アイルランドの女性記者の“孤独な戦いとその死”を描いた実話ベースのドラマである。

「これは実話に基づく」と言う静かな字幕により幕開けとなる物語。

1996年6月26日。ネース裁判所に出頭、(常習的な)駐車&速度違反に関する“酌量的な判決”に笑顔をのぞかせての帰路、女性記者ヴェロニカ・ゲリン(ケイト)は信号待ちをしていた郊外の交差点で、背後から横付けされたバイクの2人組に襲われる。
6発もの銃弾を至近距離から受け、ヴェロニカは即死。

そして舞台は、彼女がアイルランド・ダブリンにはびこる若年層を狙った麻薬犯罪に宣戦布告する2年前に遡る・・

麻薬に依存するストリートの若者をレポート、その記事を書き始めたヴェロニカは、彼らの背後にマフィアの黒い影を突き止める。若者らや売人を逮捕⇒更生するより、麻薬組織の存在を公にし、ボスの正体をさらすことが麻薬撲滅の近道だと判断した彼女は、家族や同僚、麻薬課の刑事の心配をよそに、自身の行動の正しさをただ信じ、突き進む。

度重なる(マフィアの)妨害工作(3度あり、4度目でついに殺害された)にも負けず、いよいよボスが“馬術センターの経営者=ジョン・ギリガン”であることを突き止めたヴェロニカだが、彼の放った殺し屋は、既にその背後に迫りつつあった・・

劇中で主人公をして“聖女ヴェロニカ”と称されるセリフがあるが、今も昔も、全世界共通で言えることは「少なくとも誰かが犠牲にならなければ、動き出さないものがある」って悲しい現実だろうか。

以前、劇場で観た際に「ペンは剣より強しと言うが・・ペンを武器にするとしても、相手の剣を(実戦的に)防ぐ盾は肌身離さず携えていないとあかんだろう」と感じたワタシは「拳銃を携行する」「防弾チョッキを着用する」などの危機対策を全く怠っていたヴェロニカに対し「凶悪な相手と闘うには甘過ぎる!」と決め打ってしまったものだが、
今回改めて観直し
「精神的な死(=マフィアに屈し筆を折る)より、よほど肉体的な死(=マフィアに自身を襲わせとどめを刺す)を望んだのかも知れないな・・」と思うにも至った。

わずか1時間40分程度の上映時間の中に、異様な“濃密さ”があり、3度に分けての鑑賞を余儀なくされた本作。

“お遊び的要素”は街角でヴェロニカと会話する、名もなきチンピラを演じてたのがコリン・ファレルである、、ってぐらいだろうか(・ω・) ←勝手に“蜘蛛の巣くん”と名付けますた。。

押し付けがましい演出などは全く登場しないが、それが故に、観る者に余韻を残す1作ではある。

〜 こんなセリフもありました 〜

ヴェロニカ「この町は病んでるわ、私の記事なんか無意味・・みんな無関心よ」
     「この記事には意義があるわ、実態を伝えなきゃ」
     「実態を知ればあなたも闘う筈よ、世の中を変えたいの」
     「私の読みが正しいからこそ撃たれたのよ」
     「やりたいわけじゃない、だけどやるしかない」
     「国税庁は(マフィアの)申告額だけに注目し収入源を確認しないわ」
     「現在の法律が問題なら、不当な法律を改正しなくては」
     「約束して・・私が怯えたことは秘密に」 ←このセリフが最も印象的だった!
     「負けたくない、恐れたら連中の思うつぼよ」
     「私は買収されない、犯罪者に屈するのは敗北、私の信念が許さない」
     「もしここでひるめば、それは“ジャーナリズムの敗北”を意味するわ」

トレイナー「(麻薬より)酒の方が、よほど身体には毒では?」
     「状況ってものは、悪くなる時は悪くなるもんだ」

ギリガン「俺が成功してるのはな、正体がバレないからだ」
    「大物を気取るな・・雑魚(ザコ)のくせに」
    「俺の手下を侮辱するな」
    「利口だと勘違いしてるのが、お前の欠点だ」

母「乱暴者とは闘わないのも1つの方法よ、近付かない方が潔い場合も」

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コメント

こんばんは。
公開時に劇場でご覧になっていたのですね。
私はDVDでの鑑賞でした。

>母「乱暴者とは闘わないのも1つの方法よ、・・・」

拙レヴューを読み返してみたら、私もやはりこの言葉が強く印象に残ったと記していました。
自分の信念を貫くことで世論を動かしたけれど、身近な家族をどん底まで苦しめたことは“悲しい事実”でした。

まさに“何かを犠牲にしないと”という世界なのでしょうけれど。

投稿: ぺろんぱ | 2008年10月 7日 (火) 19時49分

ぺろんぱさん、ばんはです。

今回鑑賞し直して感じたのは「身辺警護も余りに手薄だった」
って(襲撃時の)印象でした。

何か・・ヴェロニカ自身にも知らされぬままの“真相”があったのかも知れません。

むろん、今となっては誰にも知る由のない・・(・ω・)

投稿: TiM3(管理人) | 2008年10月 7日 (火) 23時19分

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