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2008年9月 6日 (土)

☆『アクロス・ザ・ユニヴァース』☆

5日(金曜)。長くて辛くて苦しくて、それでもそんな素振りすら見せられぬ1週間(←やや大げさだがある程度はホンマですわ)がようやく終わった(・ω・)
こんな日は「自分にご褒美をやろう!」ってことで、残業もそこそこに切り上げ、梅田方面に繰り出してシネコン“ブルク7”で新作ミュージカル映画『アクロス・ザ・ユニヴァース』を観て来た☆
これにて、狙ってた3本の内の2本目までも観ることが叶った☆ 残す1本は日曜にでも・・と予定している。

舞台劇『ライオン・キング(1997)』や映画『タイタス(1999)』で有名なジュリー・テイモア監督によるミュージカル。特色としては全篇“ビートルズのナンバー(楽曲)のみ”で固められてることであろう。

イギリスはリヴァプール、そしてアメリカはニューヨーク。これら2つの全く異なる街を舞台に、ベトナム戦争の時代(1965-73頃か)を生きる“男女の愛の姿”そして“恋人たちの迎える運命”を断片的&ドラマティックに綴った極彩色の作品世界。
とにかくスクリーンに「色」と「光」が溢れており圧倒された!

なお、ビートルズのナンバーの「歌詞」に関しては「(翻訳)監修:ザ・ビートルズ・クラブ」と冒頭でテロップが表示され、如何に気合がこもってるか・・をまずひしひしと感じた(=^_^=)

1960年代後半。イギリス・リヴァプールに暮らす港湾作業員の青年=ジュード・フィーニーは、母マーサの思い出(宝物?)である「若き日の父母の写真」を手がかりに、アメリカへ渡航する。
彼の生まれる前、母から去って行った父が現在、プリンストン大学(ニュージャージー州)に勤務していることを掴んだジュードは、父に生まれて初めて会うことが叶うも・・父=ウェズリー・ヒューヴァーは大学の用務員をしているに過ぎなかった。
彼はしばらく父のそばに留まるが、そんな折、破天荒な学生生活を謳歌しているマックスと知り合う。
マックスら悪友4人とつるんで騒ぐジュードだったが、マックスの妹ルーシーとの出会いは彼にとって忘れられぬものとなった。

オハイオ州に、チア・リーダーとして活躍する女の子=プルーデンスがいた。片想いのチア仲間が自分に振り向いてはくれないことを知った彼女は、ニューヨークへ傷心を癒すための1人旅に出る。彼女は同性愛者だったのである。。

マックスは両親とのいざこざを機に、ジュードと共にニューヨークへやって来る。そこで彼らは“売れない中年女性シンガー”のセディとルームメイトとなる。
そのアパートに黒人ギタリストのジョジョ、そしてたまたま飛び込んで来たプルーデンスが集まる。

そして、最後にルーシーが(兄を頼って)やって来る。彼女がベトナム戦争に送り出した恋人=ダニエルは、とうとう生きて再び街に戻ることはなかったのだ。表面上は明るく振る舞うルーシーだが・・彼女の中では「戦争に対する怒り」が静かに高まってゆく。

ジュード&ルーシー、セディ&ジョジョ、マックス&プルーデンス(になるんかな?)・・なる3組のカップルが集まり、物語は“絶頂期”を迎えるが、彼らの“輝ける愛情”にも次第に翳りが・・そしてその全ては、激化するベトナム戦争にこそ起因するのだった・・

中盤以降は「マックスの徴兵」「セディとジョジョの確執」「反戦活動に走るルーシーと、ついて行けなくなるジュード」と言った“安定期の終わり”“愛の衰退期”とでも言うべき演出が展開される。

残念なのは「突出した魅力に溢れる俳優さんに欠けた」ってトコだろうか。主要キャラそれぞれに頑張ってくれてはいたんだが、総じて「美男美女に恵まれてない」・・そんな気がした。

“ビートルズ好き”なら納得の作品か? と言えばそうでもないように思う。時代背景や、キャラのネーミング、彼らの語るセリフや心情などを巧く「ビートルズ世界」とシンクロさせているが「誰が歌うか」「どの曲を歌うか」「どんなシーンで歌うか」「曲のアレンジ性はどうか」「描かれる映像はマッチしてるか」と言った要素がファンそれぞれに「或いは」文句もあることだろう(・ω・)

私的にはジュード役を演じたジム・スタージェスの歌声が何となく『ムーラン・ルージュ!(2001)』におけるユアン・マクレガーにも似てる感じで好感が持てた。ヴィジュアル的にちょっとキツかったのはプルーデンスさんだろうか、、頑張ってはくれてるんだけどねぇ。

映像面では、時たま挿入される“エロティックなシーン”にちょいとドキドキさせられた。水中で恋人たちが泳いだり抱き合ったりするミュージカルパート、そんなに視覚効果を強調せず、美しいヌードをもっとじっくり眺めたかったッス(×_×) ルーシーちゃん(エヴァン・レイチェル・ウッド)も後半(?)のシーンでバストトップが拝めますが、ちょっとカメラが遠過ぎてガッカリですた、、

ベトナムの戦場で繰り広げられる幻想的なシーンはインパクト十分。・・ってか戦場で歌いながら銃撃戦してるのって、映画史上初の試みかも知れず(?)なかなかにシュール。『地獄の黙示録(1979)』のキルゴア中佐(ロバート・デュヴァル)にも見せてあげたいシーンです(=^_^=)

【以下のシーンにも注目!】

・募兵ポスターの「アンクル・サム」がぐい〜んと飛び出し指差して来る映像
・戦場で下着姿の新兵らが「自由の女神像」を担いで進軍(?)する映像
・先頭に「Beyond(彼方へ)」と書かれた看板を掲げ、大陸を突っ走る“ヒッピーバス”車内でのトリップ映像
・何とも言えぬ“サーカス”の場面(あの前後のシーンは「監督、イッちゃってるんでは?」と正直、心配になる程のインパクトがあり『REX/恐竜物語(1993)』や『たどんとちくわ(1998)』に匹敵する危険度だ(=^_^=))
・後半で“修道院長”がグルグル回るシーンがこれまた強烈! 何だったんだ、あのしとは?!
・エンディングは“007シリーズのオープニング”を連想させる映像群。

色々と「眼福」な映像美(?)はあったんだが、総じて「散漫な印象」が強かったのは惜しかった・・
(オープニングも説明不足な映像を多数切り替え過ぎてて、分かりにくかった、、)

・・が、観賞後、突っ走る勢いでマ※ビル地下の「タワ※レコ※ド」へ急ぎ、サントラCD(←それも限定盤の2枚組!)を即買いしてしまったのは、ワタシらしくはある“微笑ましきエピソード”と言えるかも知んない(=^_^=)

〜 こんなセリフもありました 〜

※「ここがまた恋しくなるさ(You're gonna miss this place.)」
 「大統領よ、今日は何人の子供を殺した?」
 「地球が丸いから、私は目覚めるの」
 「愛は古く、愛は新しい」

ジュード「誰もが誰でもないのなら・・誰にでもなれるさ」
    「僕は熱血系にはなれない」
    「大義はない、それが問題だ」
    「救いようのない人は、救えない」

ルーシー「出産ってのは自己愛よ」
    「感謝祭と言うのは、移民が先住民の手厚いもてなしに報いたのが始まりよ。
     だけど、結局は彼らを沢山殺して、へき地へ追いやってしまったの」
    「例えばここに爆弾が落ちれば、あなたにも分かるでしょうね」

ジュード「(君の家族が)皿を投げ合って大げんかするのは?」
ルーシー「それはデザートの時」

ルーシー「あなたのデッサン、(私の)左の乳首が変よ」
ジュード「君、横向きだったし・・遠かったから」

セディ「あなた、好青年そうだけど・・ハンマーで人を殺しそうにも見えるわね」
   「このギタリストには“魂の欠片(かけら)”もないわ」

ジョジョ「俺のかき鳴らすギターの大音量には、悪魔も近付けないさ」

マックス「俺はいよいよお国(=アンクル・サム)とデートだ」
    「捕まって刑務所に入れられるか、カナダへ逃げるかだな」

ロバート博士「西海岸は2年先を行ってるぜ」

※「(テレビで)戦争を居間に持ち込むと、意識が変わる」
ジュード「ここは居間じゃない、僕の仕事場だ」

キング牧師「もう暴力など、うんざりだ!」

〜 こんな歌詞も印象に残りました 〜

なすがままに、神のおぼしめしのままに 『レット・イット・ビー』 ←ゴスペル調のアレンジ☆
世界を1人で背負おうとするな 『ヘイ・ジュード』
別の日なら出会わなかった2人 『??』

追記1:キーキャラの1人であるドクター・ロバート。ケヴィン・スペイシーが巧妙に化けてるんかな? と思いきや(=^_^=)演じたのはU2のボノ氏だったようだ(・ω・)
追記2:後半での「イチゴの使用量」がハンパじゃなかった。映画史上「一番イチゴに試練を課した」作品と言えなくもないかも(⌒〜⌒ι)

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コメント

こんにちは。

サントラも御購入された由、さすがはTiM3さんですね。

魅力的キャラとしては私はジム君を挙げたいですが、TiM3さん的には「突出した魅力に溢れる」域までは達しなかったのでしょうか・・・。私としてはルーシーちゃんの容貌にもう少し個性が欲しかった気がしています。

しかしこの監督のパワフルなイマジネーションには驚かされました。

>「監督、イッちゃってるんでは?」
頷けます。

投稿: ぺろんぱ | 2008年9月 7日 (日) 17時38分

ぺろんぱさん、ばんはです。

今日は結局、映画には行かず、大阪市内をぶらぶらしてました(・ω・)
日産の「GTR」と言う、超レアなスポーツカーを拝めたことが眼福だったでしょうかねぇ(⌒〜⌒ι)

>サントラも御購入された由、さすがはTiM3さんですね。

さっき、新聞切りながら聞いてましたが、やっぱり映像がないので
エキサイトしませんねぇ・・
まぁ、じっくり聞き込んで行きたいかな、と。

>魅力的キャラとしては私はジム君を挙げたいですが、TiM3さん的には「突出した魅力に溢れる」域までは達しなかったのでしょうか・・・。

個性があるんやらどうやら、行動力があるんやらどうやら、
微妙なキャラ造形でしたからね(・ω・) 同性から観るに「鬱陶しい無精髭やなぁ・・」と感じてしまいました、、

>私としてはルーシーちゃんの容貌にもう少し個性が欲しかった気がしています。

そうですね・・「闘士」として戦う姿に緊迫感が漂い足りてなかった気はしました。

何となく主人公2人の物語には『フォレスト・ガンプ』が入ってましたね。ベトナム戦争を交え、価値観の違いに翻弄される男女、みたいな。

>しかしこの監督のパワフルなイマジネーションには驚かされました。

セディやプルーデンスの言動&思考には監督ご自身のキャラが反映されてるんかも知れませんね。

どんな方なのか興味津々です(・ω・)

投稿: TiM3(管理人) | 2008年9月 8日 (月) 00時20分

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