« ☆『オペラ座の怪人(2004)』☆ | トップページ | ☆『おくりびと』☆ »

2008年9月20日 (土)

☆『ジーザス・クライスト・スーパースター(1973)』☆

18日(木曜)の夜、衛星第2で放送されたのを観た。
正直、タイトルしか知らず「キリストの“受難(パッション)”に至る最後の数日間を描いたミュージカル作品」と言うことぐらいは知ってたが・・
これがこれが、なかなかにファンキーでスゴかった! いや、ミュージカル映画も喰わず嫌いせず、積極的に観てみるモノなのかも知れない!

作曲を手がけたのが、当時まだ20代半ばだったアンドリュー・ロイド・ウェバー卿(←ウィキにより“ナイト”と“バロン”の爵位を授けられてる事を知ったので、慌てて“サー”を付けさせて頂くことに・・(=^_^=))。
若いって素晴らしい! って言うか、冒頭で流れる「(1)Heaven On Their Minds」と「(2)What's The Buzz」の両曲がとにかく凄まじくファンキーでびっくり!
(1)テクノっぽい(エレキ)ギターリフ&ダンサボォなドラムをバックに、アフリカンアメリカンなキャラ造形で描かれる逆徒=ユダが、砂漠地帯でシャウト気味に歌い上げる!
(2)ファンキーなソウル。ハモンドオルガン(?)がええアクセントになってますわ!

※ネットで検索すれば「ユ※チュ※ブ」の動画で観られます☆ おヒマなら是非!

全篇を通じ、セリフらしいセリフを殆ど排し、ただ師弟関係でありつつも、底辺では徹底的に対立する「イスカリオテのユダ(カール・アンダーソン)」と「ナザレのイエス・キリスト(テッド・ニーリー)」が非難や苦悩のシャウトをメロディーに乗せ、ぶつけ合う・・そんな展開。

監督が『シンシナティ・キッド(1965)』『夜の大捜査線(1967)』『ザ・ハリケーン(1999)』などのノーマン・ジュイソン。当時は『屋根の上のヴァイオリン弾き(1971)』も同時期に手がけており、どうやらミュージカルの映画化にご執心だったようにも思える(=^_^=)

砂漠にぽつりと建つ遺跡に1台のバスがやって来る。ステップから次々に降り立ち、遺跡に足場を組み、ステージをこしらえて行くヒッピー風の若者たち。

カメラが切り替わると・・そこは聖書の舞台であるイスラエルの地。小高い砂山の頂から、ユダがジーザス・クライスト(=キリスト)を取り囲む一団を見下ろす。赤い衣のユダと白い衣のジーザス。
2人の確執は今やピークを迎えつつあった・・
そしてある日、ユダは銀貨の詰まった袋を大祭司カヤパより受け取り「彼はゲッセマネの園にいる」と師の居場所を密告するのだった・・

従来のワタシの印象としては「ユダ:影で師を批判し、やがては裏切る“小悪党”」って人物造形が強かったんだが、本作では他の11人の使徒(高弟)とは一線を画す「堂々と師を非難する男」とし描かれる。
洞窟でマグダラのマリアに香油を塗られ、休憩してるジーザスに「そんな高価な香油を使うなら、それを換金し民衆を1人でも救ったらどうだ?」とバシッと直球を投げつけたりする。
反逆のキャラにせよ、ここまで面と向かってバッシングしてくれると、それはそれでちょっとスッキリする部分も感じたり(・ω・)

弟子たちと“最後の晩餐”を済ませ、やがてはゴルゴタの丘にて“磔刑(たっけい)”に処されるジーザスであるが、彼がその後“復活”するかどうかまでは劇中で描かれないものの、(それとは対照的に)密告直後、高い木(の枝)を使って縊死したハズのユダが(衣を白く“お色直し”して)復活するシーンが「わざわざ」挿入されてるのは印象深かった。

聖書では「使徒の末席を汚す1人」程度の解釈しかされていない(これは言い過ぎか?)彼が、実はジーザスに対抗し得るオーラやパワーを秘めていた(無論全ては“内向き”のモノだが)のだとしたら・・これはなかなか面白いのではないか?

〜 こんな歌詞がありました 〜

(ユダ)
♪一番弟子の俺の言葉に耳を傾けてくれ
♪最近のあんたはおかしい、何がが歪んでる
♪地味に故郷のナザレで暮せ、大工だったあんたの父のように
♪裏切っても彼は怒りやしない
♪俺にだって迷いはあるさ
♪今はあんたを軽蔑してる
♪裏切り者が誰なのか、はっきり言ったらどうだ?
♪なぜ俺を追い詰めた? あんたさえ巧くやってくれてりゃこうはならなかった
♪あの人をどうやって愛したらいい? なぜこんなに心が動く
♪今は彼が怖い・・彼は俺を愛し、赦してくれるだろうか?

(ジーザス)
♪明日は明日に任せろ、ただ今日を生きろ
♪なぜ戦いにこだわる?
♪弟子たちがこれほど浅はかとは、私を心配する弟子は1人もいない
♪沸き上がる歓声は誰にも止められはしない、例え私の舌を抜こうとも
♪力とは何か、栄光とは何かを皆は分かっていない
♪死を克服するには、死ぬより他にない
♪お前たちは神聖な祈りの場、神殿を盗人の巣にした
♪やり残したこともない、布教のこの3年
♪苦難に満ちた人が多過ぎる・・私にはムリだ、私に求めるな!
♪お前たちは少し辛い思いをするだろう、何故なら“我らの友”が終わりをもたらすから
♪お前たちは思い出すまい、私が死んだすぐ後ですら
♪ペテロは「私を知らない」と3度言うだろう
♪私と共に、寝ずに待とうと言う者はいないのか?
♪受難の杯は受けたくない
♪かつてはあれほど霊感に満ちていたのに、今はただ悲しみと疲労だけ
♪私の死は人々の注目を集めるため? 彼らは何を得る? 彼らは報われる? 私の死によって
♪いいだろう、私は黙って死にゆこう!
♪見るがいい、この死に様を・・飲み干そう、受難の杯を・・命を差し出そう、この私を打つがいい
♪ユダよ、そのキスが“裏切りの合図”か?
♪“ユダヤの王”と? 私はそうは言っていない
♪私の王国があるとすれば、それは“ここ”とは別の場所だ
♪あなたは無力だ、権力は空しい(総督ピラトに対し)
♪父よお赦しを・・彼らは何をしているのか分かっていないのです
♪父よ、委ねます・・あなたの御手(みて)に、私の魂を

(マグダラのマリア)
♪あなたが悩まずとも、世界は回るわ
♪彼を堕落させてやろうか?

追記1:劇中で「戦車」や「ジェット機」がいきなり登場する演出にはびっくり。案外、ジュリー・テイモア監督などは、本作を研究し尽くした上で『タイタス(1999)』の映像化に取り組んだのかも知れない?
追記2:「お前が奇跡を起こすと言うのなら、水面を歩いてみな」なる挑発をスッと流してしまったジーザス。そこはちょっと“融通を利かして”欲しかったなぁ・・(⌒〜⌒ι)

|

« ☆『オペラ座の怪人(2004)』☆ | トップページ | ☆『おくりびと』☆ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ☆『オペラ座の怪人(2004)』☆ | トップページ | ☆『おくりびと』☆ »