« ☆『メン・イン・ブラック(1997)』☆ | トップページ | ☆『メン・イン・ブラック2(2002)』☆ »

2008年9月10日 (水)

☆『チップス先生さようなら(1969)』☆

8日(月曜)の夜、衛星第2放送でやってたモノを鑑賞。
今週のBS2は“ミュージカル系”が続くみたいだ(?) 楽しみだなぁ〜♪
だけンど、ミュージカル系作品って、総じて長尺なんだよなぁ・・(×_×)

そんな特集のオープニングを飾る(?)『チップス先生さようなら』は、1920年代〜40年代にかけ、イギリスの全寮制男子校「ブルックフィールド校」で教鞭を振るった(←と言っても体罰教師ではない、、)アーサー・チッピング教師の半生を描いた大河ドラマである。

主演は『アラビアのロレンス(1962)』『おしゃれ泥棒(1966)』(←両作ともに未見、、)で有名なピーター・オトゥール。近年では『トロイ(2004)』でヘクトル(エリック・バナ)&パリス(オーランド・ブルーム)両王子の父=プリアモスを演じてられたアカデミー男優。
今でこそすっかりおぢぃちゃんなんだが、当時のオトゥール氏ってば「上品」「長身」「魅力的」で素晴らしかった!
ウィキペディア情報(プロフィール)によると身長188cmってことで、確かに周囲の俳優陣を圧倒する存在感ですた(・ω・)

1924年。“古典の権威”と呼ばれる「旧弊で堅物な男」チッピングは、有力者の息子に便宜をはかる同僚バクスターとは対照的に「午後一番でテニスの選手権を控えた生徒(サタウィック君)に対し、正午の終業ベルが鳴り終わる迄、決して教室から出さない」と言った“徹底した指導”をする教師。「例え嫌われても、彼らに教えなければならない」との持論に従う彼には「休暇に遺跡を散策する」程度の趣味しかなく、浮いたハナシもこれまでに一切なき人物だった。

そんな彼が運命的な出会い(と彼自身は当初考えてなかったが)を果たしたのが、年下の喜劇女優=キャサリン・ブリッジス(本名:キャサリン・ブリスキット)嬢であった。ロンドンの「サボイホテル」で友人を介したちぐはぐな初対面をし、旅先のポンペイ遺跡で再び邂逅を果たして以降、彼らは急接近し、やがて結ばれることに。

が、紳士然としたチッピングとは正反対の、キャサリンの“奔放な性格”はブルックフィールドの教員らには評判が悪い。
そんなある日、同僚らの話す「教師夫人があのようないかがわしい女性とは・・」なる中傷を偶然耳にしてしまったキャサリンは、驚き&悲しみの余り、追いかける夫を振り払ってクルマで逃げてしまうのだった。

♪私には君が全て などと調子良く歌ったりし(=^_^=)、やがて2人は元の鞘に戻るが、折しも世界は台頭するナチスの脅威に揺れ始めるのだった。やがてイギリス上空にもドイツ軍の爆撃機が飛来するような時代となる。

1939年。一度の挫折を経て、ついにブルックフィールド校長への就任を打診されたチッピング。喜びに走り出し、妻に報告しようとするも・・時既に遅く、彼女は慰問のお芝居(喜劇)をするため、校庭を横切る車上の人となっていた。
「遂に校長に決まったぞ!」と叫ぶ夫に「何? 聞こえない! 帰ってから聞かせて!」と言い残して走り去るキャサリンだったが、それが彼女との最後の会話になろうとは、知る由もないチッピングであった・・

学校を舞台とした1人の教師の人生を描く・・ってことで連想したのは『陽のあたる教室(1995)』や『いまを生きる(1989)』であったが、実際に観てみると教壇で生徒を教えるシーンは「序盤&後半」に固められ、前半〜後半にかけての大部分はチッピングとキャサリンの(長きに渡る)プライベートな恋愛模様が丁寧になぞられてた感がある。

最初こそ「蓮っ葉そうやなぁ」と感じてたキャサリンのキャラが、結婚生活15年を経て、誰も文句を言えぬような「上品で落ち着いた、素晴らしい夫人ぶり」となるのは良かった。

後半に「出征を控えたある学生がキャサリンに片想いし、それに対し露骨に不愉快になるチッピング」ってエピソードが盛り込まれてたが、確かに魅惑的な年上の(かなりだが、、)女性に映ったことだろう。私的には『スカウト(1994)』におけるダイアン・ウィーストさんみたいな雰囲気を覚えたか(⌒〜⌒ι)

それにしても・・往年のミュージカル(特に欧州が舞台のモノ)では、かなりの割合で「開戦&ナチスの脅威」が背景に描かれるものだなぁ、と。それらはやはりドラマで用いられるべきネタの“王者格”と言えるのかもしれない(・ω・)

それと・・終盤でサタウィック少年が再びチッピングの前に現れ、少し会話を交わすシーンがあるが、そこで老人に「テニスの試合はどうかね?」などと問われた彼が「僕はテニスをしません。父はブルックフィールドの生徒ではなかったので、きっと祖父のことを仰っていると思いますが・・祖父は既に亡くなりました」などと答えるセリフは衝撃的であった!
一体“老チッピング”ってばラストで何歳の設定だったんやろか?!(あと西暦何年なんや?!)

〜 こんなセリフもありました 〜

チッピング「君を教室に足止めする権利ならある、教師である私にはね」
     「潮風は傷心の薬です」
     「足をくじいて担架に乗る前に、慎重を心がけるのが大事です」
     「“世界最高”は買いかぶり過ぎです、私は“権威の1人”に過ぎません」
     「生徒たちへの愛だけは、彼らに伝えたい」
     「厚顔な相手には、私も礼儀を棄てますぞ」
     「“愛”と言う言葉なら、どの辞書にだって載っている」
     「死んだと思えた言葉が生き返ることがある」
     「どんな(時代の)変化の波も、この老人の記憶を変えることなど出来ない」
     「今ここにいるままの諸君を忘れはしない、その姿が私の老後の慰めとなる、故に我々に別れはないのです」
     「礼儀と規律は教えた、教師にとってこれほど大事な“教えるべきこと”は他にあるまい?」
     「近頃の物理熱は相当なものだな」

キャサリン「舞台が嫌いな俳優もいるでしょう? 海が嫌いな船長がいるように」
     「どんな時も相手の立場を思うのね、あなたは」

チップス「私は滑稽ですか?」
キャサリン「あなたの人柄が私を楽しくさせるの、温かいのよ」

キャサリン「あなた、私が好きなのね?」
チップス「ジョークとしては平凡ですが、私の好みには合います」

チップス「愛は永遠だと?」
キャサリン「そう信じてるわ」

チップス「結婚によって君から多くを取り上げたね」
キャサリン「何を?」

アーシュラ「傷心にはシャンパンがいいわ」

マックス「性格と相性は容姿以上に大事だぞ」
    「君の何処が“冷血”だよ」
    「彼ら(ナチス)は容赦などしない、不幸な時代になって来た。
     そうは思わないか? ・・君ら英国人には分からないか」

校長「彼ら(生徒)を見ていると、年を取るのが恨めしい」

〜 こんな歌詞も印象的ですた 〜

♪時は子どもを老いさせる、彼らの気づかぬ間に(チッピング)

♪あなたが微笑み、私が微笑む、それが愛なの(キャサリン)

♪私たちは老いるほどに寄り添う、あなたと私だけにそれが出来る(キャサリン)

追記1:子どもを愛してやまなかったチッピング夫妻が「子宝に恵まれなかった」ことは恐ろしい皮肉にも思えた。
追記2:劇中で“チップス”なる愛称の使用を唯一許していた相手が妻キャサリンであった。そう考えると、本作のタイトルに愛称“チップス”が用いられてるのには不思議な感がある。

|

« ☆『メン・イン・ブラック(1997)』☆ | トップページ | ☆『メン・イン・ブラック2(2002)』☆ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ☆『メン・イン・ブラック(1997)』☆ | トップページ | ☆『メン・イン・ブラック2(2002)』☆ »