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2008年8月18日 (月)

☆『イヌゴエ・幸せの肉球/VOICE OF DOG - Happy dog Paws(2006)』☆

17日(日曜)の夜、珍しくも(=^_^=)京※TVの「日曜シネマ倶楽部」なる番組で放送された邦画『イヌゴエ/幸せの肉球』を観た。
今まで(作品名を)耳にしたこともなく、中途半端な“犬映画”なんかなぁ〜と思いつつ、先月に飼い犬を突然に失って以来、ちょっと「犬なる存在」から遠ざかり過ぎてしまってるので「これを観たら、何か少し、優しさが取り戻せるかも知れないかな?」と漠然とした期待感を持ってしまったのはあるかも(・ω・)

いやいや、それにしても京※TVさん、とにかく通販の宣伝が多いのデスね・・(⌒〜⌒ι)

アマチュア写真家の主人公・凌は「大事なことの順番が見えてない」と言う頼りない性格が災いし、年上の彼女・涼子を怒らせることしばしば。
その夜も彼女の「30歳の誕生日」を1日間違えてしまい・・激怒した涼子は「私らって今まで何やったんやろね・・くそだわけが!」のひと言を残し、同居するアパート(?)を出て行ってしまうのだった(×_×)

彼女に突然去られ「そう言えば、彼女の勤務先も実家も何処だか知らなかった」凌は途方に暮れる。
翌日、彼女の戻らぬままに、日もまた暮れてしまう。

部屋を飛び出し、夜の街を駆ける凌。そんな彼の耳に何故か「涼子のぶつくさ呟く声」が響く。その声を追って彼の辿り着いたのは、彼女がたまに寄っていたペットショップ「ペットハウス・グーパーズ」だった。

彼女の姿を店内に探す凌。どうやら声の主は(涼子が飼いたい、と言っていた)ぶさいくなフレンチブルドッグの「ペス」だった。
「何か(彼女を見つける)手がかりとなるかも?」と考えた凌は「ペス」を購入する。因みに店員の小泉さんによれば、涼子は「確かに昨日ここへ来て、実家に帰るって言ってた」とのこと。

腹ぺこだった「ペス」のふと漏らした「“ミルフィーユビーフみそかつ”が食べたい」なる呟きを信じ、凌はそれが食べられる唯一の場所(?)である「岐阜市内の“あさま食堂”」へと向かうことに決める。

スポーツバッグ&銀塩カメラを持ち、そして「ペス」を連れての凌の旅が始まった・・

邦画の得意とする(?)「ロードムービー」系な本作。どうやら映画版では2作目となるそうだが、とにかくゆったりのんびり観ることの出来る造りがいい。セリフも情報量も少ないので、鑑賞メモをとるのもラクだし(おいおい)
ま、そんな冗談はさておいても「彼女を探す旅に出るダメ男」に「何故か彼女の呟きを漏らす犬」と言う設定を(強引ながら)巧くミックスさせた企画者はスゴい!
結局「何故、彼女の声だったのか?」「凌以外に声が聞こえなかったのは何故か?」「そもそも犬が喋ることってあるのか?」って言う謎の“コアな部分”は「劇中で一切、解明されない」のも潔くて良い(=^_^=)
きっとソレこそが本シリーズの「ネタ」の1つだろうから、無理して解説する必要はないし、きっとソコに違和感を(それほど)感じない観客だけが楽しんで行ければ良いんだろう。

前作では「男性」が犬の声を担当されてたらしいが、やっぱり男性からすれば、女性の声の方が断然嬉しい(=^_^=) どうやら「ペス」はオス犬らしいんだが、、もうそんな破たんがちな設定について、細かく突っ込んだりはしません(=^_^=)

「抱かんでええて」「近付かんといてて」「ええかげんにしとかんと、バリかいてまうよ」「なぁ腹へってまったで、ぺこぺこやてぺこぺこ」「なぁこれ、どういうことやて」「ホントこすいヤツやね、覚悟しときゃーよ」
などの「ペス」のセリフは“岐阜弁”らしく、何だかすっかり「岐阜弁を喋る女性」に興味津々となってしまったオレ(=^_^=) 因みに「バリかく」は「引っかく」って意味なんやて。

ロードムービーらしく、旅先で“中途半端な交流”が幾つか描かれるのも本作の面白さ。自転車で日本縦断を目指す(も、挫折寸前らしい)さとみさん(伴杏里演じる)、岐阜の保健所職員(温水洋一演じる)、東京から地元(岐阜)へ戻ったスーツ姿の(煙草の?)セールスマン(山本浩司)・・それぞれが赤の他人の凌にだからこそ“誰にも言えぬホンネ”を漏らしたりするのだ。

さとみ「たかだか数千キロ走っても、人間なんて激変するもんじゃない・・それに気付いて引き返すとこ」

職員「お前らは“モノ”やねぇのにな・・大事なもの(=生命)は人も犬も変わらん、お前らだって自分の好きな人とおりてぇもんな」

セールスマン「ああ、ぶっ殺してぇ・・」←誰をだ(⌒〜⌒ι)

ラストも涼子の実家に辿り着いたトコでやや唐突に(?)物語は幕となるんだが、色んな日本各地の風景が映し出され、思わず「やっぱ、ロードムービーは“長回し”に限るよなぁ・・」と和んでしまったのだった。

ちとピンポイントとなる人物以外の“旅先キャラ”に魅力の乏しかったのは残念だが、面白い映画を見せて貰った気がした。

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コメント

こんばんは。

精力的な劇場鑑賞の御様子、何よりです。(^_^)
私はと言えば、、、『スカイ・クロラ』は押井監督作品ということで観たかったものの見送らざるを得ない状況で、『SEX AND…』は試写会の案内を頂いていたのに時間的都合で行くこと叶わずで、不甲斐ない自分を思い知っている今です(>_<)。

さて、閑話休題。
本作に引き合わせてくれたのはTiM3さんの亡きワンちゃんの“謎の声”だったのかもしれませんね。
イヌゴエって犬(の)声だったのですね。
何故かしら私は「犬越え」(Not 犬超え)だと漠然と思っていました。自分の内なる「犬の存在」を越えて生きる、みたいな意味の。

>そんな破たんがちな設定について、細かく突っ込んだりは

ディテールに於いても厳しい(的確な)鑑賞眼をお持ちのTiM3さんながら総じて「〇」の作品としてゆったりと心大きく御鑑賞されている様子が窺え、それこそ、冒頭に記されていた貴の“期待感”が満たされたのではないかと、勝手ながら自分ごとのように喜んでおります。

投稿: ぺろんぱ | 2008年8月18日 (月) 20時49分

ぺろんぱさん、ばんはです。

『ミスト(←未だに引っ張ってるし(=^_^=))』『ハプニング』『ダークナイト』・・とピンポイント的に
重い映画を劇場で味わわされる(味あわされる?)ことの多い本年、、

たまに「のんびりした旅物語」も良いものですね。
特にさほど期待しない場合など・・

>精力的な劇場鑑賞の御様子、何よりです。(^_^)

ちょっと観過ぎな感じですね(⌒〜⌒ι)
録画したまま溜まってる方こそ優先すべきやのに、、

>『スカイ・クロラ』は押井監督作品ということで観たかったものの見送らざるを得ない状況で、

この先(の鑑賞の機会)も難しいのでしょうか?(・ω・)

>『SEX AND…』は試写会の案内を頂いていたのに時間的都合で行くこと叶わずで、不甲斐ない自分を思い知っている今です(>_<)。

こちらはまだまだこれからですよね☆

>イヌゴエって犬(の)声だったのですね。
>何故かしら私は「犬越え」(Not 犬超え)だと漠然と思っていました。
>自分の内なる「犬の存在」を越えて生きる、みたいな意味の。

そうなると「アマギゴエ」とかもややこしいかも(⌒〜⌒ι)

ネットで調べてると「タイトルの印象からして、人里離れた山奥で次々と謎の殺人の起こる猟奇ホラー系かと思った」みたいな評もあり、苦笑させられました。

或いは「コイゾラ」などと表記しても怖そうですね(=^_^=)

>ディテールに於いても厳しい(的確な)鑑賞眼をお持ちのTiM3さん
>ながら総じて「〇」の作品としてゆったりと心大きく
>御鑑賞されている様子が窺え、

動物と子供には、勝てませんよね〜(=^_^=)

あ、そりゃ『星になった少年』の中でタケテツ(武田鉄矢)が言ってたセリフだぁ(=^_^=)

>勝手ながら自分ごとのように喜んでおります。

有難うございます。
最後に散歩させてやりたかったです・・

投稿: TiM3(管理人) | 2008年8月18日 (月) 23時37分

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