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2008年7月 9日 (水)

☆『アフタースクール』☆

9日(水曜)。
放置してるウチに期間終了に近付いたモノで、職場には大変ご迷惑をかけてしまうことを猛省しつつ・・慌てて休暇を頂き、府内は門真市にある運転免許試験場に「免許証」の更新手続きに出かけた。
な〜んも問題がなければ、地元の警察署でチャッチャッと済ませたかったトコだが、数年前「超高級プリクラ(赤外線仕様・・)」を撮られてしまったため、今回は「2時間の違反運転者講習」を受講せねばならず、半日を割いてイッキに片付けようと考えた次第(警察で更新すると受講は後日回しとなる)。

朝、9時半前には現地入りしていたものの、11時前からの講習開始であることが発表され、時間調整に少し失敗したことを知った(×_×) 自宅で30分ぐらいブラブラ出来てたんだよなぁ(・ω・)

一部、映像教材を用いてのお勉強だったが、講師の方が熱弁をふるうより、実際に事故の瞬間のカメラ映像の数々をただただ眺める方がはるかに説得力もあり、泣く子も黙らざるを得ないインパクトがあった(×_×) リアル『レッドライン』と言ったトコロか(いや、そこはふざけんな、と)
事故の内容を比較的“ソフト路線”にしぼっての収録であったが、終盤のエンドクレジット辺りのカメラ映像で、信号無視の自転車が交差点中央付近で猛スピードのクルマにはねられ、パーツを飛散させながら吹っ飛ぶシチュエーションがあり「これは極めてハード路線では・・??」とかなり後味の悪いモノを覚えた(ま、モノクロの粗い映像なので、自然に印象が緩和されたのはあったが)。。

即時免許は発行されたが、気分的にちっとも明るくなれず「そや、1本行っとこう!」と自宅とは反対方向の電車に乗り、大阪市内へと繰り出したのだった。
今回は久々の“なんばパークスシネマ”へ行き、公開(期間)末期と思われる『アフタースクール』を観た☆
以前から「観よう!」と決めていた作品であり、ようやく鑑賞が叶った格好だ。

上映開始まで、これまた1時間ほども空きがあり、隣接する某大型家電量販店に行こうにも、戸外が雨模様だったのでパスし、レストランで時間を潰したり・・と休みならではの贅沢な過ごし方をした次第(・ω・)

ある朝、出産を間近に控えた妻(常盤貴子)の待つ団地から“責任感の強い、誠実な男”木村一樹(堺雅人)が出勤し、そのまま姿をくらませてしまう。彼と最後に接触したのは、母校である「西森沢中学」に今は教師とし勤務する神野(大泉洋)。実は神野と木村はこの中学の同級生でもあった。

一夜明け、神野は同じ(母校の)同級生を名乗る島崎(佐々木蔵之介)の訪問を受ける。彼は木村の勤務先である大手企業「梶山商事」に雇われた探偵(?)で、「14期の卒業生」を通じて情報を得、消えた木村の行方を探したいと言う。
人の良い神野は彼に協力し「木村探し」の手伝いをすることに。

「当時は11あったクラスも、今じゃ4つに減ってねぇ」などと当時を懐かしがりつつ、校内を島崎に案内する神野。だが実際には、島崎は北沢と言う本名を持つ“ヤバい商売”に手を染めた借金まみれの男だった。

神野は彼の手先(?)となり、関係者の尾行、盗撮、情報収集などを手伝わされる。そんな中「梶山商事」と裏で繋がる大物ヤクザ・片岡(伊武雅刀)の存在が次第に明らかとなる。

片岡をピラミッドの頂点に、「梶山商事」上層部と島崎、そして木村の間にある秘められた関係が露呈してゆく。

一方で、木村の妻がいよいよ産気づき、それと前後し神野が木村に貸していたクルマ“ポルシェ・カレラ4”が意外な場所で運転手不在のまま発見されることとなり・・

「もの凄い仕掛けのある作品」ってな予備知識が少しだけあり、そこにこそ期待値をやたら高めて観始めたが・・「ヤクザ」「改造拳銃」「裏社会」「風俗店」などのキナ臭い要素&世界観がかなり前面に押し出されていたもんで、ワタシの期待する作品世界とはだいぶかけ離れてるなぁ・・と言うのが第一印象だった。
(正直、劇中に“ヤクザ”を登場させる脚本は“逃げ道”に感じられ好かないワタシである)

木村の消息や如何に? と言う部分で物語を追っていると、中盤で「描かれる視点」ががらりと激変するので、かなり驚かされる。ま、そここそは製作陣が“してやったり”とほくそ笑む場面なのだろう。
基本的に「シリアス&暗黒路線」の流れなので「クレバーやな!」の驚きは確かにあったものの、余りに笑える要素が少なく、魅力的でぶっ飛んだキャラクターにも乏しい作品ではあった。

例えば、本作を『キサラギ(2007)』と比較すると「しぼり切った主要キャストにそれぞれの個性(=濃さ)、意外性(=正体)、インパクト(=体型、言動、思考回路)がしっかり存在していた」あちゃらに比べ、かなりのっぺりした印象だ。小道具(特に監視カメラの記録映像!)や時間軸置換の(それなりの)巧さが光っていただけに「もうちょっと愛すべきキャラを出し、全体的にとぼけた作品世界には仕上げられなかったモノか?」と感じた。

言わば「脚本学校の優等生作品を見せられた」そんな気分だった。

加え「時間軸置換シーンの挿入箇所の分かりにくさ」「過去を語らせる説明口調の多さ」には冷めてしまうモノがあった。

中でも、私的に一番落ち込んでしまったのは佐々木蔵之介さんのキャラ造形だったろうか。何せ、ドラマ『鹿男あをによし』で俄然その輝きに魅了され始めたワタシ・・続く作品が「本作」だったことは実に悲しかったなぁ、と。

〜 こんなセリフもありました 〜

※「ギャンブルで借金返したヤツはいねぇからな」

大黒社長「俺は人一倍“臆病”だからこそ、今日までこうして生きて来れたんだよ」

バクさん「安心しなよ、(あんたを)売ったりしないからさ」

島崎「要るか? 非合法映像(のDVD)」
神野「バカ! 俺は教師だぞ」
島崎「だから何だ?」

島崎「(選ぶのは)どれだっていいよ!」

島崎「現実なんてこんなもんだろ? お前は木村って男をどれだけ知ってると言うんだ?」
神野「そう言うお前は知っているのか?」

島崎「教室でずっと生きてるヤツに人生の何が分かる? 早く“卒業”しろよ、中学校から」

※※「さっきの僕、カッコ良くなかったッスか?」
婦警「いえ、特に・・お疲れさまでした」 ←こういう万事が事務的な女性、職場にも居ますね(=^_^=)

美紀「神野くんは変わらないね」
神野「美紀さんの何が変わったの?」

神野「お前みたいなヤツは教室に何人もいる、全てが分かったような顔して、ひねくれて。
   ・・学校なんて正直どうでもいいんだ。お前がつまらないのは、お前自身のせいだ」

片岡「お前に対する俺のイライラは“先送り”してるだけだからな」 ←こ、怖い・・
  「西村さん・・」 ←片岡崩壊!

追記1:『僕サイ』で“プリティ・ナカノ”を嬉々として(=^_^=)演じてたあのおっつぁんが、こんな恐ろしい役を。。
追記2:堺雅人さんの笑顔がちと怖いかも・・『シン・シティ(2005)』におけるイライジャ・ウッドくんみたいな役柄を演(や)らはったらスゴいピッタリ来るんじゃなかろうか?!(セリフなしで)
追記3:「音の出ないケータイ」・・ちょっと使えるかも(おいっ)
追記4:妊婦さんを演じる常盤さん、どうも『地下鉄に乗って(2006)』の終盤を連想してしまい、危なっかしい(×_×)
追記5:劇中の某店メニュー「バク絶品・羊脳印度カリー」に興味津々(・ω・)
追記6:保守党議員・江藤まさよし氏・・もっとコミカルな言動を残して欲しかった、、
追記7:「ケータイ会話中の“手相男”登場シーン」「真のラストでチラリと拝める“指環”」にはハッとさせられた。その辺りの“見せ方”“繋げ方”の巧さは確かに認めます。
追記8:ヤクザに金を借りると「完済してる計算であろうと・・利子だの難癖を付け、更に(借金を)膨らませ、いつまでも“飼われる”」って“絵”らしい。
追記9:凄まじい早さで、何処からともなく「門外不出」のハズの監視カメラ映像が「DVDソフト化」され調達される恐ろしさよ・・

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コメント

観るのが遅かったので変な期待だけが膨らんでしまったようですね。私はそれほど膨らませなかったので、内容には納得できました。

> 「ヤクザ」「改造拳銃」「裏社会」「風俗店」などのキナ臭い要素&世界観
これって単なるお飾りじゃないでしょうか?いかにもの....ここでは政界の話ってそれほど表面だってはいないし、オブラートに包まれてうまく動かしていると思いました。人によってはなんか変とも思われるかもしれませんね。

見た人それぞれですね。でも違っていることが面白いんだし、人の意見を聞いて興味が出ることもありますしね。

PS 妊婦姿の常盤さんは、私はなぜか小池栄子さんを思い出したんですが...

投稿: west32 | 2008年7月 9日 (水) 23時23分

こんばんはです、west32さん。

>観るのが遅かったので変な期待だけが膨らんでしまったようですね。>私はそれほど膨らませなかったので、内容には納得できました。

うむ、それはあるかも、ですね。

> これって単なるお飾りじゃないでしょうか?いかにもの
>....ここでは政界の話ってそれほど表面だってはいないし、

ワタシは要素として「欠かされざるべきもの」と思いました。

>人によってはなんか変とも思われるかもしれませんね。

変ではないですが「分かり易い方向にハナシが動いたなぁ・・」とね。

>見た人それぞれですね。

そうなのです。ワタシはワタシの払ったチケット代のぶんだけ
ごちゃごちゃと書いています(・ω・)

>人の意見を聞いて興味が出ることもありますしね。

そうですね、ワタシの拙い記事を読んで観に行き、
「こいつは色々書いてやがるけど、メチャクチャオモロいやんか!」
と感じる方もおられましょう(いや、そもそも読む人がいないかも)。

>妊婦姿の常盤さんは、私はなぜか小池栄子さんを思い出したんですが...

ありゃ、ドラマか何かでやっておられましたかね、、
ワタシは一番最近に観た常盤さんが『地下鉄に乗って』でしたもので、、

投稿: TiM3(管理人) | 2008年7月10日 (木) 00時25分

こんばんは。
先ずは免許のご更新、お疲れ様でした。
「平日の突然のお休み」という状況も中々いいものですよね。
普通の土日休よりも密度濃く使おうと気負ってしまうところはありますが。(^_^)

『アフター…』、余り乗れなかった御様子ですね。
でもそれはそれとして興味深く読ませていただいた貴レヴューです。

>“ヤクザ”を登場させる脚本は“逃げ道”に感じられ

あぁ、なるほど・・・ですね。仰ることは何となく分かる気がします。

>「過去を語らせる説明口調の多さ」には冷めて

「辻褄あわせ命!」になってしまったきらいがあるのかもしれませんね。

>一番落ち込んでしまったのは佐々木蔵之介さんのキャラ造形

そうですか!?
私は「佐々木さん、よかったなー」って単純に思ってしまったのですが。^^;
島崎・神野・木村の三者・・・「佐々木さんなら多分どのキャラクターを演じても良かったはず」と私的に思う中、敢えてダーティーな(そして適度に不甲斐ない)島崎という役に配されたのも面白かったなぁ、と。

同監督の一作目『運命じゃない人』もお薦めするつもりだったのですが、あれも「ヤクザ」が出てくるので駄目でしょうかねぇ。
まぁもしもこの先、機会がございましたらDVDで如何でしょうか。

投稿: ぺろんぱ | 2008年7月10日 (木) 21時15分

ぺろんぱさん、ばんはです。

色々と書いてはしまいましたが、もう1度観直した日には「うおおおお!」とか叫んでしまうかもしれませんね(=^_^=)

>「平日の突然のお休み」という状況も中々いいものですよね。
>普通の土日休よりも密度濃く使おうと気負ってしまうところはありますが。(^_^)

休みを取って半日(?)近くを勉強に費やしたのは久々でした(⌒〜⌒ι)

>『アフター…』、余り乗れなかった御様子ですね。

作り手側との波長の違いを(今回は)感じました。
『メメント(2000)』を観て「うおおおお!」と思ったけど『ドニー・ダーコ(2001)』には「うーん・・」と感じたのと似てる気もします(妙な例えですけど、、)

>「辻褄あわせ命!」になってしまったきらいがあるのかもしれませんね。

気になり始めると「何故、ポルシェだったんだろう?」とかまで気になってしまったりします(⌒〜⌒ι)

>私は「佐々木さん、よかったなー」って単純に思ってしまったのですが。^^;

ドラマ『鹿男〜』が「俳優佐々木・入門篇」だったワタシにとっては、(あの作品が)余りにストライクゾーンでしたもので・・
他(作における彼)を知らな過ぎるのはありますね。

>同監督の一作目『運命じゃない人』もお薦めするつもりだった
>のですが、あれも「ヤクザ」が出てくるので駄目でしょうかねぇ。
>まぁもしもこの先、機会がございましたらDVDで如何でしょうか。

『アフタースクール』とも(ヤクザ)ネタつながりがあったりするのかな? 衛星第2に「降臨」した日にはきっと・・(=^_^=)

それにしても、彼女の赤ちゃんの父親は・・? と考えるに、何だか単純に祝福することに、複雑な想いもありますね。
「みんながみんなホロにがい」そんな作品だったのでしょうか。。

投稿: TiM3(管理人) | 2008年7月10日 (木) 23時32分

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