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2008年6月 9日 (月)

☆『地下鉄(メトロ)に乗って(2006)』☆

8日(日曜)の夜『日曜洋画劇場』で地上波初放送されたモノを観た。
浅田次郎氏の原作小説を映画化した作品。まぁいわゆる“タイムトラベルもの”なんだが、そこに昨今ブームの“昭和期のレトロ世界観”を巧く練り込んで造っていた。

少年時代、優秀な兄・昭一を“不慮の事故”で失った主人公=小沼真次(堤真一)は、今は家族(小沼家)を棄て、長谷部真次(母方の姓)を名乗って、東京・神田の「岡村衣料商会」で正絹女性下着の営業販売をしている。そんなある日、弟・圭三から「父・佐吉(大手企業=小沼産業の創業者)が動脈瘤破裂&肝臓の腫瘍で緊急入院した」との連絡を受ける。

未だ“兄を死に追いやり、家庭を顧みなかった男”として父を許せないでいる真次は見舞いに行くべきかどうかを思案していたが・・そんな中「永田町駅」の階段を上がり地上に昇った彼は、眼の前に広がる“見慣れぬ風景”に呆然とする・・それは東京オリンピック開催(1964)に湧く“かつての東京”の姿であった。
そして彼は(タイムスリップした)その日、その夜こそが兄・昭一の亡くなった“昭和39年10月5日”である事を知る。直後“すれ違うように駅のエスカレータを昇ってゆく兄の背中”を見つけ、真次は思わずその後を追うのだった・・

う〜・・ん、ネタが“タイムトラベルもの”である時点で「物語世界に手垢がこびり付いてるんじゃない?」と思わされたもんだが、、後半で思いがけぬ“真相”が明かされ、その演出に何となく説得されちゃったワタシだった(⌒〜⌒ι)

過去に飛び「死ぬ運命の人間を救う」と言う主人公の行動は、こと映画において(?)は奏功した試しが存外少ないように思うが・・反対に「生きていた筈の人間が(過去に死んだために)いなくなる」と言う喪失感は、もの凄いモノがあると思う。
それ故、何となく(変わってしまった)運命を受け入れ、すぐ立ち直ってしまう主人公の姿には違和感を覚えてしまった。

前半は「兄」、中盤で「若き日の父」と絡み、終盤でいよいよ「軸となる人物」との関係が明らかになって行く流れであるが、真次の「現在の生活」を合間に見せられる我々としては「何とか・・真相がそうであったにせよ、元のノンシャラン(←仏語らしい!)とした生活に戻れなかったもんかのぉ・・」と感じてしまう訳だ。特にワタシは男なもんで(・ω・)

ときに、一度(退職後or解雇後(げ!)にでも)学んでみたいのが「タイムマシン理論」だったりする。今まで観て来た“その手の”映画の中では、

・異なる時間の中でも「自分が同時に2人」存在する
・異なる時間の中では「自分は同時に2人」存在しない

の2パターンに大別されると思うんだが、それを「作品ごと」「監督ごと」などに分類し系統立て、(作品の)製作された時代の「諸学説との関係」も含め研究してみるのも面白いやろな、と。

今のトコ、他人の時間を研究するまでの時間的余裕には(幸いながら?)恵まれていないんだけど・・(・ω・)

〜 こんなセリフもありました 〜

野平教諭「地下鉄なら、乗り継いで行けば、どう廻っても帰れる」
    「この歳になれば、焦る理由もない」

岡村会長「過去を変えると、どっかに必ず歪みが出る」

みち子「あなたは、誰からも忘れられてない」

アムール「ナリのいいヤツは信用出来る、ハラの減ってるヤツは駄目だ」

佐吉「満州ならまだいいが、南方に持って行かれたら・・玉砕だ」
  「テキの弾に当たって、命とられるまでは生きろ!」

お時「親ってもんはね、自分の幸せを子供に求めたりはしないものよ。
   ・・自分の好きな人を幸せにしてやりな」

追記1:仕方ないトコロではあるも「真次の奥さん」「終盤に登場する女性事務員」の2人のキャラの印象や用いられ方が、余りにも薄く可哀想だった。彼女らにもきっと有ったであろう“何らかのドラマの存在”を少しなりと匂わせて欲しかった。
追記2:前半の喫茶店のシーンで、映像の奥に原作者(浅田氏)と思しき姿が一瞬写ってて苦笑させられた。「自身の出演」が映像化の条件だったんやろか・・
追記3:何かの意味を持つかのように、主人公の前に現れる老教師・野平(田中泯)。彼が“タイムトンネルの門番”みたいな存在だったんだろうか?
追記4:地下道を昇ると過去、降りると現在ってことで「逆に、降りて行って現代に迷い込んだヤツもおったのでは?!」と妙に不安になってしまった。。
追記5:過去における“干渉”の結果、現在に存在すべき人物が不在となる・・と言う演出が本作のクライマックスなんだが、、そう言う場合、それに併せ「立ち会った人間の記憶」もまた消えてしまうもんじゃないんだろうか? その辺りが(観てて)一番悩んでしまうトコでもあるのだ、この手の物語では(×_×)
追記6:過去から現在へも、公衆電話を介して通話出来るのが凄かった(=^_^=)
追記7:本作を観てからこっち「ケチャップかけ放題のオムレツ」が食べたくて仕方がない(⌒〜⌒ι) 昼休みに(時間的)余裕を持って喰えるようなお店はないのかしらん、、

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コメント

こんばんは。
ご退職、もしくは油田か砂金を掘り当てられて悠々の御離職の際には「タイムマシン理論」を是非ご追究下さい。
できれば「本」にしていただけると嬉しいです。(茶化してません、マジ論です。)

投稿: ぺろんぱ | 2008年6月11日 (水) 21時58分

ばんはです。

記事を読み返しながら「オムレツ」と「オムライス」の区別が付かなくなって来ました(×_×) きっとナンキンとカボチャ程度の違いだと思ってますが。。

>ご退職、もしくは油田か砂金を掘り当てられて
>悠々の御離職の際には「タイムマシン理論」を是非ご追究下さい。
>できれば「本」にしていただけると嬉しいです。(茶化してません、マジ論です。)

素人ながら思うのは・・例え巧く理論が実践できても(移動は出来ても)
どうやって戻ったらエエのや? ってトコですね(⌒〜⌒ι)

映画『スーパーマン』的に言えば、地球の自転と反対方向に、それ以上のスピードで回転すれば時間は巻き戻せるらしいです(=^_^=)
が、人体がそれに耐えられないでしょう、、(ああっまた妄想だ)

投稿: TiM3(管理人) | 2008年6月11日 (水) 23時51分

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