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2008年4月18日 (金)

☆『アンフェア the movie(2007)』☆

17日(木曜)。周囲から「つまんない」との“芳しくない評価”を耳にしつつ、、12日(土曜)に「土曜プレミアム」で地上波初放送された(のを録画しといた)モノを観た。

元々は連ドラとし放送されてたのが、好評につき早々に「シリーズ完結編」として劇場版が実現したようだ。
って、全然ドラマ版を観てなかったんですけど・・(・ω・)

警視庁公安部に所属する警部補=雪平夏美(篠原涼子)が本作の主人公。「バツイチ、酒飲み、アウトロー」と言うイマドキな(?)ヒロイン像を体現したような設定なんだが・・如何せん「コントやんか」とまでは酷評しないが、どう演じてもそれが「篠原本人のキャラ」にしか見えない・・って言うか、ワタシの中ではダウンタウンのコント番組に出演してた頃の(彼女の)印象がいまだ強烈で・・(×_×)

警察内部の不正を暴く、重要な証拠となる「極秘文書」の存在を追い続ける夏美。何者かによる警告か、ある朝彼女の自家用車が爆発炎上、ベビーシッター(?)が即死・・自身の愛娘である美央(みお)もまた負傷してしまう。
そして、今度は美央の搬入された「豊洲警察病院(東京都江東区)」がテロリスト集団に占拠されてしまった。折しも同院には篠崎警察庁長官が検査入院しており・・

犯人グループの要求は、警察が密かにプールして来たと言う“裏金”80億円。長官の命を楯に、そして病棟地下の研究施設に保管された「黒色潰疽菌」を奪って“切り札”とし、大金を要求する一味。
刑事として、そして1人の“母”として夏美は病院に潜入し、美央の姿を探し求めるのだが・・そんな展開。

何だか定番の『ダイ・ハード(1988)』路線に『ザ・ロック(1996)』辺りの演出をパクり、豪華俳優陣が亀山千広プロデューサーの号令のもとに集められたけど・・いざ完成したらムチャクチャでした、みたいな作品だった(・ω・)

どうにも誘拐事件と籠城事件が同時に勃発し、そこにバイオテロまで絡んで来るってのは詰め込み過ぎで散漫な感。そこまで風呂敷を広げてる割に、銃撃戦(のシーン)も心理戦(のシーン)も「カネかかってへんな〜」「ちっとも緊迫せんな〜」と(制作側の狙いとは全く違う部分に)びっくりさせられた。

ハッキリ言えば、20年も昔の映画『ダイ・ハード』に全く勝ててる部分がなかったのだ(×_×)

数人の(助演)キャラに関しては断片的なセリフだけでその過去があっさり語られ(片付けられ)「知らんっちゅうねん!」と思わず突っ込まざるを得なかった。「誰もが、怪しい」と言うシチュエーションがウリだったそうだが、詳しくないワタシにすれば「例えそれが誰であっても感情移入もでけへんし、驚きもせんわ!」って感じだ。

緊迫シーン(?)に流れるBGMが、コレまた『レオン(1994)』のそれをパクっていじくったような、お粗末な“エリック・セラ路線”なのも噴飯モノと言えた。
「完結編」とかうたっときながら、大きな流れは完結を見せてないし、登場キャラの何人かは後日談も描かれぬまま、バッサリとカットされて行ったようだった。。

ってことで、その粗悪ぶりこそが「テロ」であり「アンフェア」と呼べるような1作、とは評せそうである。

〜 こんなセリフはあったけれど 〜

夏美「世の中にはフェアなことなんて何もない・・復讐には復讐を・・アンフェアにはアンフェアを」

斉木「犯罪の動機の大部分は怨恨かカネです、違いますか?」
  「正義に犠牲はつきものです」
  「世の中に絶対なんてないのはご存じでしょう」
  「表向きの幹部をすげ替えたところで、組織は何ら変わらない」
  「力がなければ、愛する者さえ守れない」

蓮見「お金は、人と違って裏切らないから」

※今作でも、病院に突撃するSAT隊員を筆頭に、誰1人として「防弾チョッキ」を着用してない(らしかった)のが切なかった。また無意味に“如何にも狙撃されそなロケーション”で無防備にうだうだ語り合ったりするシーンもあるし、、「自分だけは撃たれはすまい」とでも思ってるんだろうか?

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コメント

てんこもりでどうなっているんかなぁ....?と思っていた映画です、結局観ていませんが。ちなみに原作本「推理小説」は読みましたが、なんか分からなかった。

でも私は篠原涼子さん好きです。若い頃のコントでアイドル美形とのギャップが当時新鮮でした。30代になっての彼女、今のカッコイイイメージはまだ付いていけないですが。

投稿: west32@映画 | 2008年4月19日 (土) 11時00分

>てんこもりでどうなっているんかなぁ....?と思っていた映画です、
>結局観ていませんが。

それも賢明かも(・ω・)
どうにも「資金が集まり、企画が動き出した時点で成功!」みたいな志の低さ(或いは高さ(=^_^=))を感じましたね。

本場(?)ハリウッド以上に「錬金術」の奏功した例と言えるかも・・

>ちなみに原作本「推理小説」は読みましたが、なんか分からなかった。

エンドロールで出てました。ホンマにそんなタイトルなんですね。
電気グルーヴ(と言う音楽アーティスト)の新作アルバム『J-POP』みたいなネーミングの直球さですね(・ω・)

>でも私は篠原涼子さん好きです。若い頃のコントで
>アイドル美形とのギャップが当時新鮮でした。

ご本人にすれば「消したい過去」なのかも知れません・・とある(アイドル)グループに属してたことも含め、、

>30代になっての彼女、今のカッコイイイメージはまだ付いていけないですが。

女優としてのとんがったスタイル確立は、それはそれで良いんですが、もうちょっと健康的なアピールが欲しいなぁと思ったりも。
なんだか不健康そうなんですねぇ。
(実生活では違うかも知れませんけど)

投稿: TiM3(管理人) | 2008年4月19日 (土) 14時08分

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