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2008年4月29日 (火)

☆『日本沈没(2006)』☆

13日(日曜)に地上波初放送されたモノを録画、それを25日(金曜)に鑑賞した。
公開当時こそ、なかなかの話題性がワタシの食指をちょっぴりと動かしかけた作品ではあったが、結局はこうしてTV放送で観ることとなった。

音響(サラウンド)面はどうだか分かんないが、“動的”なCG(壊滅時)には殆ど評価すべきトコロのなかった気がする。反面“静的”なCG(壊滅後)の幾つかには独特な「無情感」漂うシーンが少なからずあり、ちょっとワタシの評価は良かったりする(・ω・)

まず目を引いたのは、妙に豪華なキャスト陣か。ハッキリ言えば「へっぽこ群像劇」なのだが「こんな役柄でこんな人が出てるんか〜」と言うサプライズは幾人かに感じた。自衛隊員役のピエール瀧、お偉いさん役(教授らしい)の加藤武、観測所員役(博士らしい)の柄本明、単なる(?)市井の兄ちゃん役の大倉孝二・・と言った面々。

「近い将来・・それは明日かもしれない」の不吉なテロップにて幕を開ける、日本の沈没してゆく姿を捉えた“ディザスター(災害モノ)”ムービー。
・女性ハイパーレスキュー隊員=阿部(柴咲コウ)
・深海調査艇乗組員=小野寺(草彅剛)
・危機管理担当大臣=鷹森沙織(大地真央)
・田所博士(豊川悦司)
を代表とする様々な人物が、異なるそれぞれの立場(専門分野)から、日本の危機を回避すべく奔走する・・と言う流れ。

“地震”“津波”“地盤沈下”“噴火”などの天災が、さながら“神の怒り”でもあるかのように人々を襲うんだが、如何せん相手が「特定(≒具現化)されたテキ」ではないため、どうも怒りの感情が湧きにくい。片や「恐怖を感じるか?」と言えば、これまた特撮がチャチなので、イマイチそんな気持ちにもなれなかったか。
以前に観た『アルマゲドン(1998)』に対し覚えた感情を・・もっとしょぼくしたような心持ちである(・ω・) ←自己犠牲的な“対処法”までもが『アルマゲドン』に似てたっけ、、

一番の不満は「説明的な、無骨ででっかいテロップが頻繁に出過ぎ、興醒めとなる」、次に「ナレーションが少なく(効果的に盛り込むやり方はあった筈・・)人物名、肩書などが分かりにくかった」、最後に「特撮映像&演出がしょぼい」ってことだろうか・・あっ、ええトコないやんか(⌒〜⌒ι)

草彅くんと柴咲さんの絡む辺りは『黄泉がえり(2003)』を何だか連想してしまい、それ故に『日本沈没』ならではのカップルのフレッシュさ&意外なキャスティング感がかなりワタシの中で薄れていた。内閣総理大臣・山本尚之役を力演した石坂浩二氏も、結構“エエこと”おっしゃってる割に、何ともあっけなく“退場”され、失望感&失笑が(ワタシの中で)広がるばかり。
せめて「田所さん、貴方は沙織さんを愛してらっしゃったんですね〜!」とか絶叫しながら退場して頂きたかったかも(・ω・) ←金田一かよ!

まぁ、そんな中でも衝撃的だったのは、
・京都・東寺の五重塔が“ひとまず”ながらも、大地震に耐えたこと(崩れちゃうんだけど) ←で、その倒壊する姿は“寳塔好き”としては涙なしには観られない(×_×)
・京都・清※寺はさっさと文化財を海外に運び出してたこと(僧侶はその後だったのか? 伽藍と運命を共にしたのか?)
・日本で唯一(?!)『沈没』に至るカウントダウン的な壊滅を被ることなく、のどかに暮らせる地域が存在していたこと(ヒントは“ヤッターマン”に出て来る悪役キャラ=ボヤッキーの故郷、である(=^_^=))
などだろうか。特に緊急時、国内の何処に居ても死ぬんだったら、皆で「福※県会※地方」へ向け、大移動(エクソダス)を開始しようではないか! あ、それとは逆に・・(北※道)函※市内とか熊※城の天守閣内とかだと、真っ先に死にそ〜です・・

あと、冒頭でとある災害シーンがちょこっと描かれるんだが、あれは「過去のシーン」ってことで良いのか? 良く分かんなかった。何か背後で山(富士山?)が噴火してたようにも見えたんだけど・・(・ω・)

〜 こんなセリフもありました 〜

山本首相「(大変動を前にして)何もしない方がいい、愛する者と共にこの国と一緒に滅んだ方がいい
     ・・そう言う考え方が出ると言うところが、日本人が他の民族と決定的に違うところなのかも知れません。
     正直に告白すると・・私自身はこの考え方が一番しっくりと来たんです」
    「すべての日本人は人間として生まれて来たんだ、だからみんな生きる権利も希望を抱く権利もある」

医師「医者の私が言うのも変ですが、奇跡としか言いようがありません」

小野寺「だけど・・日本は沈むんだよ」
阿部「あたしは自分だけ幸せになんてなれない」

小野寺の母「(自分の)命より大事な場合もあるの、人を好きだって言う気持ちは」

阿部の叔母「はじめはそうやってついた嘘が、いつの間にかあの子の中で本当になっちゃったんだね」

阿部「あたしは・・もう誰のことも好きにならないって決めたの、
   そしたらもうあんな悲しい想いをしなくて済むって」

小野寺「僕も自分の使命を見つけることが出来た」
   「僕は今までやりたいことだけをやって生きて来た、
    ・・けど、やらなければならないことがあると言うことを知ったんだ」
   「俺にも守りたい人がいるんです」

追記1:登場する大学名は「東都大学」とか曖昧にしてるくせに、清※寺はモロに描写(映像)かよ! などと(・ω・)
追記2:「我々はアメリカに見捨てられた!」的な表現がセリフの中で(一瞬)語られ、妙に爽快感を覚えた。言うねぇ☆
追記3:市民の暴動、宗教の台頭、は描かれなかった(リアルさに欠ける?)
追記4:「お国のために」系のセリフは一切語られなかった。天晴れと言うべきか? 嘆くべきか?

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コメント

こんにちは。

私も公開時にみてブログにアップしたのですが、情に流されただけの私の感想と違って、やっぱりしっかり細部に渡って考察されていますね・・・映像をいろいろ思いだしながら読ませて頂きました。eye

>“静的”なCG(壊滅後)の幾つかには独特な「無情感」
そうですね。
私もあの辺りで泣けてきた記憶があります。

>自己犠牲的な“対処法”までもが『アルマゲドン』に似て
しかも、最後で彼らだけが英雄のように讃えられたことにもちょっと鼻白む思いがしました。

大倉孝二さんの起用は「結構センスあるかもgood」でした。意外と「素」は二枚目ですよね、大倉さん。

投稿: ぺろんぱ | 2008年4月29日 (火) 12時35分

ぺろんぱさん、ばんはです。

おおっ! 公開時にご覧になられたんですね・・(・ω・)

>私も公開時にみてブログにアップしたのですが、

むむ、先程、貴ブログの過去記事を拝読させて頂きました(=^_^=)
書く前に読むべきでした。。

>情に流されただけの私の感想と違って、
>やっぱりしっかり細部に渡って考察されていますね・・・

テレビ放送だし、それを録画したモノですもんね。
こんな鑑賞スタイルじゃ、作品に集中しろ、と言う方がどだい無理です(×_×)

>私もあの辺りで泣けてきた記憶があります。

あっさり沈むなよ、大阪! とちょっと腹立たしく思いました(=^_^=)
いいもん! おれ、生駒山頂に逃げるもん・・バイクで(←お前は『ディープ・インパクト(1998)』のイライジャ・ウッドかい!)

※因みにバイクは50ccとなるでしょう。

>最後で彼らだけが英雄のように讃えられたことにもちょっと鼻白む思いがしました。

ピエール瀧も英雄だったのに(・ω・)

>意外と「素」は二枚目ですよね、大倉さん。

うーん・・しかし、彼がどう頑張っても『きょうのできごと(2003)』を観たワタシとしては「壁に挟まってたあんちゃん」と言う印象がいつまでも強いかも(⌒〜⌒ι)

追記:冒頭の地震、静岡で発生したものだったんですね。あの規模の地震なら、それだけで1本の作品になったと思いますが、、
(『マリと子犬の物語(2007)』のレベルを超えてたかな、と・・)

投稿: TiM3(管理人) | 2008年4月29日 (火) 20時36分

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