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2008年3月 2日 (日)

☆舞台“二人の約束 〜The Two Men's Promise〜”を観た☆

1日(土曜)。
本来、寝だめするためにあるような(・ω・)土曜日だったが、以前からチケットを購入していた舞台『二人の約束 〜The Two Men's Promise〜』が大阪・京橋の“シアターBRAVA!”であるので(随分と先の公演・・と思ってたが早いモノである)、もぞもぞと起きて出かけたのだった。

中井貴一氏演じる不惑(40歳)の古美術店主を主人公に、“とある事情”で記憶を失った謎の男(段田安則)、中井に店舗を貸している大家の娘であり、その幼馴染みでもあるバツイチな女性(りょう)の周囲に巻き起こる、失意と再生のドラマ・・って感じだろうか。

中井氏演じるキャラの「吸引力」がまず本作のキモと言え、そこにあんまし期待してなかったワタシなのだが・・ヴィジュアルこそ「いつ、どこで、どんな役を演じてもご本人でしかない」同氏ながら、台詞回し&ハイテンション演技が予想以上に良くて、イイ意味で大きく裏切られた感じ☆
きっとご本人にとっては転機だったであろう邦画『亡国のイージス(2005)』で某国の工作員役を演じた中井氏に対してはそんなにココロを動かされなかったワタシだったが、この舞台に関しては良かったっス!

段田氏を舞台で拝見したのは初めてだったが、前半〜中盤にかけては「記憶を失ってる役」ってことで、なかなか“本来の持ち味”を出せない部分もあり(ってどんな味なんだろ・・?)、耐えに耐えさせられる役回りだったに違いないかな、と。
まぁ後半ともなれば、無事に記憶もアレとなり、重要な役どころであることを長いセリフ群で語りほぐしていく、そんな難しいキャラを危う気なく演じておられたようで。

りょうさんは、通常の(常人っぽい)会話をしてる印象がワタシの中で殆どなく、きっとご本人の“素(す)”の雰囲気や言動を伸び伸びと演じておられたように感じた。
どうにも、映画『クワイエットルームにようこそ』における、※※※※※を頸部に刺されて倒れ、カクカクと苦悶の動きをしている印象・・が強烈過ぎ、いまだ夢に出て来ることもあるんだが(ホンマかい!)

※どうやら本公演がりょうさんの初舞台らしい。

作・演出を手がけたのは福島三郎なる人物だが、「30年前に幼き主人公が“婚約者”と一緒に埋めた、小さなタイムカプセル」と言うノスタルジックかつファンタジックなシチュエーションを軸に持って来るトコロなど、作家・浅田次郎氏をも彷彿とさせる筆力を実感させられた感。

そんなに舞台劇を観る機会も少ないワタシだが、今回の公演についてはとにかく「効果音の挿入が絶妙でエエなぁ」と思った。

・窓の外で暴れる寒風の音が、ガラス障子を開け(主人公が)庭に出た瞬間に一層大きく響く
・戸外で展開される道路工事の騒音が、主人公たちのセリフを妨害する
・誰かが(と言っても出演は3人だけだが・・)舞台に姿を現す前には、必ず入口から入って来たサインである「センサーによる来店チャイム」が鳴り響く

みたいなトコロだ。

また、途中休憩が一切挿入されない本公演。暗転と俳優&小道具の配置転換の際には、頭上から巨大なスクリーンが下降して来て、物語を補足するムービー(と言うかスライドショー)が映し出される、と言うアイデアが秀逸だった☆

軽妙なセリフ回しの中井氏(ボケ)に(シリアスな)段田氏がかぶせて行く(ツッコミ)スタイルは、双方が達人だけあって、これまた絶妙な親密感を確立していた。
中井氏が好んで(=^_^=)放ってくれた「※※※的なサムスィング」なる表現も、思わず明日以降の日常生活で無断拝借したくなったものだ。
ま、日本語で「※※※的な何か」と言った方が語数も少なくてラクなんだけど(=^_^=)

脚本家・和田夏十さん(故人)の放ったセリフで「誰にでも優しいって事は、誰にも優しくないって事よ」と言う名言があるが、本作でもそれを意識したか(?)
「誰に対しても親切なお兄ちゃん(中井氏)は、本当は、誰に対しても親切じゃないのよ」みたいな言い回しが(りょうさんにより)なされ「う〜ん、深いかも・・」と考えさせられた。

主人公も「これ迄の人生で、他人に対して親切であろうと努力して来たが・・考えたら“努力する”って言う時点で、もうそれは不自然なことなんだよな」なんてことをかぶせてられた。

運悪くメモの持ち合わせがなかったので、セリフ群がどんどん記憶から抜けてしまったんだが、、また別な機会に楽しむことが出来たら、もっともっと深く言い回しを味わってみたいと思う。

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