« ☆えねちけ特集“チャップリンの秘書は日本人だった”を観た☆ | トップページ | ☆『マリと仔犬の物語』☆ »

2008年1月 9日 (水)

☆『クレージー大作戦(1966)』☆

7日(月曜)の夜に鑑賞。
HDレコーダーの録画可能容量(残量)が既に半分を切ってしまってるもんで、機を見てどんどん片付けて(鑑賞⇒消去)行こうと考えている。そんな訳で、昨年10月中旬に衛星第2で放送されてた・・のを録画しておいた“クレージーキャッツもの”のコメディ作『クレージー大作戦』を観た。
ただし、本作は放送に気付いてから慌てて録画を開始したため、冒頭の10〜15分ほどは観れなかった・・尤も、観なくても問題なく物語には追いつけたが(=^_^=)

関東・砂橋(←船橋市のパロディ?)刑務所のとある夜。“雑居房”には6人の囚人たち。そのリーダー格である石川五郎(植木等)は“トロ”とあだ名される天才的な金庫破り(谷啓)を獄中スカウトし、「頭取」と呼ばれる闇世界の大物から10億円をせしめる計画を実行に向け始動させる。が、(同房の)他の5人が騒ぎ出したため(=^_^=)全員まとめて、チーム単位で強奪作戦を実行するハメとなる。。

翌日(?)、慰問先のコンサート会場から演奏中に脱獄を成功させた石川たちは、“見張り役”であった勤続15年(?)のカタブツ看守・加古井守(ハナ肇)をいつしか「第7のメンバー」としてまんまと巻き込むことにも成功する(←最初は石川らをいさめてたハズの加古井も次第にチームに溶け込んで行く・・(=^_^=))。

「頭取」の屋敷に潜入した石川&トロは、地下の金庫室に囚われていた謎の女・姫子を発見、彼女の情報をもとに「数週間後、伊豆の“日通富士見ホテル”で行われる“太平洋物産チェーン全国協議会”においてこそ、大規模な現金の取引が行われる」と言う「頭取」のプランを知り、撮影スタッフを伊豆へ移動させての(=^_^=)大掛かりな「10億円強奪大作戦」の火蓋が切って落とされたのだった! と言う進行。

いや〜・・全盛期の植木等、確かにアクションと言い、軽妙なセリフ回しと言い、圧倒的に光り輝いてて素晴らしかった! 何だか「この男、歳取らないんじゃ?!」とか「死なないんじゃ?」とまで錯覚させてくれる、ある種の「ヒーロー像」を高い次元で形成してくれてるのだ。それまでは『新・喜びも悲しみも幾歳月(1986)』での好々爺とか、(遺作となった)『舞妓Haaaan!!!(2007)』における更なる(⌒〜⌒ι)好々爺とかの役柄ぐらいしか意識して観てなかったのだが・・
反面、、やはりこんなにエネルギッシュで不老不死性(?)すら感じさせる人間にも、“老い”は平等に訪れたんやなぁ・・としみじみ。合掌。

物語は直球的に、クレージー側(囚人たち)とギャング側(「頭取」一味)の攻防を描きつつ突き進んで行くが、何の脈絡もなしに“ミュージカルシーン”の挿入される演出が巧く、インターミッション的役割(“急”に代わる“緩”の部分)となってて良かった。
伊豆ロケを最大限に活用(=^_^=)してか、いきなり草原で歌い出す(ハナ肇を含む)7人衆が映し出されるシーンでは、思わず『サウンド・オブ・ミュージック(1965)』のジュリー・アンドリュースよりもパワフルかつ荒削りでカッコええやんか! と妙にしびれてしまったものだ!
また、コレは制作側の意図したことではないんだろうが・・当時のコメディ作だけあって、色々と“えねちけスタッフ”に「自主規制」されちゃう系のセリフが意外と多く、そこも(不謹慎ながら)メチャメチャ面白かった。

例えば、デパート屋上のシーンで、老人に変装した石川(植木)に生意気そうな小僧(と言っても、今ご存命なら50歳過ぎぐらいか・・)が「あれ? おじいちゃん、・・・(←言葉が消されている)じゃないの?」と訊ねる辺りなどは「たぶん聴覚に障害を持つ人々を表現する“あの相応しくない言葉”なんやろな・・」と推察出来るんだが、続くセリフでは石川老人が「おじいちゃんはな・・・で・・・、・・・なんだよ、イッヒッヒッ!」とか笑いながら言ってて「コレってもはや物語の進行に支障を与えてるじゃん!」とツッコんでしまえる。
ここは適切なセリフに代わる“日本語字幕”をせめて表示するとか、もうちっと視聴者に対する配慮をお願いしたかったトコロだ(・ω・)

ギャングの下っ端として登場する二瓶“イデ隊員”正也&左“ヘイ・ユウ”とん平のぞんざいな扱い方もなかなかに爽快(?)だし、ギャングと言えば誰もがすぐ思い浮かべる“ステレオタイプなうさん臭いギャング像”も「もう勘弁してくれ〜」と言うぐらいに堪能出来る(=^_^=)

ちょっとギャグ的にゆる〜いのとかさむ〜いのとかも混じってるが、終盤のカーチェイスが異常に長く、かつ「結構、スタントマンにムリさせたんじゃないの?」と軽く背筋を震わせるような危ないアクションも見受けられたりした。
あと、若い頃の谷(啓)の動き&存在感を観てると「何か香港映画みたいやな〜」とか思えたり、「頭取」の屋敷地下室にプールがあり、そこにワニが放し飼いにされてるトコロなどは「『直撃地獄拳・大逆転(1974)』やら『ブルース・リー/死亡の塔(1980)』に通じる怪しいシーン演出やな〜」と逆に新鮮な驚きをワタシに与えてくれた(・ω・)

何にしても、ニッポンがパワフルだったあの頃を体現してるかのような、荒唐無稽&無国籍で、何だか(その中での)死さえ怖くないような「パラレル世界」を高い次元で成立させている、まぶしいコメディ作であった☆

「チープな脚本」に「レトロな世界観」。そこに放たれ続ける「ゆる〜いギャグ」・・それが故に“カラッと能天気かつクレバー(したたか)な植木のキャラ&存在感が弾けるほどに映えていた訳である。

〜 こんなセリフもありました 〜

石川「騙されたと思って、入ってみよう」 ←これはイイね(=^_^=)
  「たかが10億ぐらいの札束でガタガタするな」
  「日本の金なんかこりごりだよ。さぁみんな、(海外で)一発“悪ドル”を身に付けようぜ」

トロ「おい、(この女)死んでる!」
石川「だったら、尚さら怖がることねぇじゃねぇか。何にもしねぇんだから」

姫子「あんたってそういう“無責任男”じゃないの?」
石川「冗談言っちゃいけないよ。植木等と一緒にされてたまるかぁ」 ←このセリフには驚愕!

加古井の辞世の句「ああ悲し/狂えば狂え世の中よ/夢もチボーもなくなりにけり」 ←妙に“達筆”なのがポイントである。

|

« ☆えねちけ特集“チャップリンの秘書は日本人だった”を観た☆ | トップページ | ☆『マリと仔犬の物語』☆ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ☆えねちけ特集“チャップリンの秘書は日本人だった”を観た☆ | トップページ | ☆『マリと仔犬の物語』☆ »